『クシコス・ポスト』という音楽を、知ってますか? タイトルは知らなくても、音楽を聴けば「知ってる!」と答える人は、40歳以上の人なら100パーセント、すべての人が「知ってる!」と答えるだろう。
かつては運動会で、徒競走などのBGMとして必ず流された楽曲で、ドイツの作曲家ヘルマン・ネッケ(1850〜1912)作曲の『郵便馬車(クシコス・ポスト)』と名付けられた「馬車の走る様子」を描いたを音楽で描いた小品だ。
他にも運動会で必ず流された音楽としては、ロシアの作曲家カバレフスキー(1904〜87)作曲の『道化師のギャロップ』、フランスで大人気を博し、「パリのモーツァルト」と呼ばれた作曲家オッフェンバック(1819〜80)の『地獄のギャロップ(天国と地獄)』、ウィーンのワルツ王ヨハン・シュトラウスU世の『トリッチ・トラッチ・ポルカ』……などなど。
「ギャロップ」とは「馬が走る様子」を表し、「ポルカ」は「軽快な舞踊曲」で、これらの楽曲は、やはり40歳以上の人なら誰もが「運動会で知ってる!」と答える楽曲だ。
しかし最近の運動会でのBGMは、大きく様変わりしたようだ。
小生は、毎年必ず近所の小中学校や、地域の運動会に足を運んでいる。が、神奈川県の運動会では、それらのクラシック音楽がまったく聴かれなうなり、Jポップが流されるようになった。
が、どうもポップ・ミュージックでは、みんなが勢いよく「走る」パワーが感じられないように思える(と言うのは、小生が高齢者だからだろうか?)。
これも時代の流れなのかもしれない。とはいえ、体育(運動会)を通して音楽教育にもつながった「クラシック音楽」を復活させてほしい、と願うのは、わたくしだけだろうか?
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