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6月13日(金)
ベッドで週刊文春の長嶋追悼関係記事読む。小生が長嶋さんへのインタヴューで巨人がFAで他球団の4番打者やエースを引き抜く渡邊恒雄氏読売のやり方を批判して「今そんな話をするときじゃねえだろ!」と長嶋さんが激怒されたのは亜希子夫人の「読売の操り人形でいないで」という言葉が彼の心のそこにあったからだったのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。関東地方も梅雨入りしたけど南関東は晴れの日が多いですね。ワン。デスクワークとして岩川隆『キミは長島を見たか』(集英社文庫)を読む。これは最高の長嶋本ですね。巨人の第一期監督をクビになったところまでしか書かれていないけどその後の経緯を知れば岩川さんは長嶋をどう評価したかな?晩メシは交流試合を見ながら。いま何故プロ野球もメジャーも投高打低の世界になったのかな?そのほうが面白いですけどね。

6月12日(木)つづきのつづき
午後になって文春『Number』の編集者からメール。長嶋茂雄追悼号をムックで出版するので小生が長嶋さんにインタヴューした原稿3本を再収録したいとの連絡。コレは嬉しいことで早速承諾の返信をする。『定本・長島茂雄』に改訂収録した『僕はアウトロー的なプレイヤーだった』(198年5月)だけでなくその後に行った『長島茂雄スーパートーク個人プレーのススメ』(1989年9月)も『長嶋茂雄&王貞治・日本プロ野球よ大志を抱け』(1995年1月)も我ながらメッチャ面白いインタヴュー原稿になったと自負していたので長島さんの逝去されたあとどこかで発表してくれないかな…と思っていたのを『Number』別冊で…とは嬉しい限りです。長嶋さんはJリーグの地域密着のことなども話してますがたとえばこんな言葉もあります。《ファンにアピールする面がもっとほしい。最近の選手は真面目すぎる》《四球で喜んでいる打者がいるなら間違いだと言いたい》《水商売系のいい女性のすべすべとした肌を抱いてその快楽の味がカンフル剤としてプレーに生きるというのはありますよね》《勝負師の男はいい女性に育てられるという面もあるでしょう》ブラーヴォ!でしょう?!晩メシは交流戦を見ながら。長嶋さんの言葉に触れ直すと野球が面白く見えますね。しっかし少々間延びして試合時間が長いですなぁ(>_<)

6月12日(木)つづき
梅雨だけど南関東はあまり雨が降らず黒兵衛との散歩も雨上がりの涼しさのなかで気持ち良く歩けた。明日から猛烈な暑さとか。寒暖差に気をつけなければ。ワン。雑誌『ZAITEN』の連載でもやはり長嶋茂雄さんのことを書かねばならないと思うので『キミは長島茂雄を見たか』を読み続ける。この本には中学卒業時の長嶋さんの友人に宛てた手紙が全文《原文のママ》で引用されてますがナカナカ見事です《如何なる艱難にあっても屈する事なくいかなる悲しみに逢っても希望の光を見失う事なく何時も微笑して心ひろびろと貴君の周囲を清く明るくお互いに行きませう》この頃から長嶋さんは強烈なプラス思考だったんですね。

6月12日(木)
ベッドで岩川隆『キミは長島を見たか』(集英社文庫1982年刊)を読み直す。一期目の長嶋監督が解任された時の事情が作家の眼で詳しく書かれていて興味深い。解任の噂が高まるなかで《オーナーがちゃんとしてくれるはずだ。……長島の思いはそういうものだったろう。だがそれは純真な長島茂雄の大錯覚であった。結果的に言えばミスターが正力亨オーナーと結びついたときに組織から弾き飛ばされる没落が始まっていたのである》読売興行などいろんな仕事に手を付けた正力オーナーだったが《どうも上手くいかない。「読売巨人軍を与えられた。ところがこれも上手くいかない」とはっきり漏らす幹部もいた》《川上監督の黄金時代にはオーナーでありながら巨人軍に口出しできなかった。だからこそ上手くいった(略)ところが長島監督になってから正力オーナーは「ドーンと出て来られた」(略)ミスター長島茂雄もこれまでとは異なった野球をやりたいのだという夢がある。どうしても川上監督よりも正力オーナーと結びつく心情になる》《今回の長島解任劇はつまるところ読売グループという組織の本能的な"正力亨オーナー封じ込め作戦”でありその痛い副産物が"長島クビ"という結果であったろうと思う》ナルホド。そしてその後凄まじい長嶋ラヴコールと長嶋フィーヴァーが起こり正力亨オーナーの死去(2011年)やJリーグの誕生(2013年)とサッカー人気の急上昇もあって読売グループの"総大将"になった渡邊恒雄氏が長島監督復帰と巨人軍終身名誉監督の地位を与えて長嶋茂雄さんの囲い込みとともにジャイアンツ人気の復活を謀った…というわけですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。

6月11日(水)
ベッドでの読書スティーヴン・ミルハウザー『カスパー・ハウザーは語る』『私たちの町の地下室の下』を読み終えて短編集『ナイフ投げ師』の12作読了。滅茶苦茶面白くまだ理解し切れてない部分もあるのですぐに最初から読み直したい気分。まぁ読みたい本の途切れたときに読み直しましょう。久し振りに出逢った凄い作家でした。アメリカにはケッタイナな作家がケッコウいますね。あ。ケッタイナとは関西弁でスゴイという意味です。英語で言うとモンストラスmonstrousかな。ワン。黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはまず長嶋茂雄さんの告別式が国葬級でなく読売巨人葬であったことを残念がる。国葬と言えば日本では政治家ばかりだがイギリスではアイザック・ニュートンも国葬。フランスでは最近シャルル・アズナブールが国葬。ルチアーノ・パヴァロッティは正式にはイタリアの国葬にならなかったらしいが生まれ故郷のモデナに大勢の人が集まり伊首相も出席。大統領がコメントを出しイタリア空軍のジェット戦闘機がイタリア国旗の三色を空に描いて飛びましたね。長嶋さんの告別式も読売巨人関係者だけでなくせめてコミッショナーくらいは出るべきでしたねと話したあと白鵬が相撲界を離れた話。相撲を世界に!五輪に!という主張は古い話ですけどエスニック・スポーツの域を出ないところが相撲の良さでは?という話をしたあと黒兵衛と散歩。イロイロ仕事したあと晩メシは映画『コラテラル』を見ながら。トム・クルーズが悪役の主役でロサンゼルスの映像が美しく面白い会話に特徴…との評価なので見てみましたが単なるハリウッド映画でした。コラテラルという言葉はギリシア語か何かと思って調べたらcol-lateralだったのですね。ナルホドFBIやギャングの騒動に巻き込まれるタクシードライバーの単なるアメリカ映画でした。

6月10日(火)
S・ミルハウザー短編集12編約300頁のうち最も長い47頁の『パラダイス・パーク』を読了。遊園地作りのエキスパートが一般大衆に大人気の遊園地を次々と造る(創る)なかで徐々に究極の快楽を求めるサイコーの遊園地を創る方向(不幸?)に突き進む。ソレは《現代の遊園地にとっての四本柱たる乗り物(ジェットコースター等)異国風の見世物(城のレプリカ等)スペクタクル(海賊の大暴れや宇宙旅行等)カーニバル流の演し物(パレード等)が全てあっさり放棄され全く新しい領域の娯楽が変わって据えられた》。それは「心中の崖」であり「自殺コースター」であり「快楽の縦穴」「恍惚のトンネル」「血の館」「エロスの館」「この世ならぬ歓喜の旅」…等で「悪魔の遊園地」と呼ばれるようになり批評家たちは《芸術的かもしれないが遊園地として楽しいか?》と批判した。そして最後に創られた究極この遊園地は強烈な◎●×▼△■◇…で最後のカタルシスがどうなったかは書きませんが最初はディズニーランド批判か?と思って読んでいたけどそのうち現代音楽批判であり現代演劇批判であり現代絵画批判でも現代社会批判であると思えるとにかく凄い小説でした。《ある種の快楽はその本質上どんどん極端な形を追求してゆくものであってやがてはついに滅亡の暗い恍惚に行き着くほかないのではないか》ナルホド。現代のあらゆるエンタメ・スポーツetcも…嗚呼。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。紫陽花にはやはり雨が似合いますね。ワン。終日パソコンの整理や雑務。昼間NHK-BSで『パットン大戦車軍団』をやっていた。これはジョージ・C・スコットの名演もありますけど凄い映画ですね。アイゼンハワーやマッカーサーの映画とは比べものにならないくらいの名作です。やはり最高のスーパースターはトリックスターなんですね。スコットは生身のドン・キホーテを見事に演じてますね。長嶋さんもトリックスターでしたね。晩メシはサッカー日本vsオランダ…じゃなかったインドネシア戦を見ながら。日本はイイ若手選手がドンドン育ってますねえ。ブラーヴォ!

6月9日(月)
ベッドでミルハウザーの短編を読み続ける。歳取って(50歳過ぎて)からこんなに興奮できる小説に出逢ったのはアラン・ライトマンの『アインシュタインの夢』(早川epi文庫)以来かな。世界は広い。まだまだ知らないことは多い。ということですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。梅雨はまだかな。紫陽花が梅雨を待ってるように咲いている。ワン。夕方からの『TAMAKIのスポーツジャーナリズム/追悼・長嶋茂雄さん昭和100年に逝去』の準備をしていたら何故か報知新聞の縮刷版『栄光の足跡全5巻』の第2巻が本棚に2冊もあった。理由不明。長嶋さんの周辺では不思議なことが起こるのか?夕方から小林信也さんをゲストに迎えてYouTubeの録画撮り3本。長嶋茂雄とは「どんな選手だったか?」「どんな人だったか?」「何だったか?」をテーマに語り合う。内容は近々アップされますから是非見てください。いろいろ社会批評的なことも話したのですが長嶋さんのことを話すのはとにかく楽しいですね。そう言えば草野進(蓮實重彦)さんが球場で「ナガシマアー」と叫ぶと気分良く心が解放されたと書いてたけどホントにそうですね。小林さんが何故長嶋さんを国葬にしなかったのか?と言ったけどナルホド日本では政治家ばかりが国葬ですけどイタリアではパヴァロッティも国葬でしたからね。何だか読売巨人葬みたいになったのは残念でしたね。YouTube収録後吉本新喜劇みながら晩メシ。今日の芝居はイヨネスコのナンセンス劇みたいな趣もありメッチャ面白かった。

6月8日(日)つづきのつづき×2
長嶋茂雄さんの喪主三奈さんの言葉で最も注目したのは松井秀喜さんと「巨人の監督をやるやる」と「やるやる詐欺」を長嶋茂雄さんに言い続ける約束をしたことですね。そしたら長嶋さんにいいる力が湧くから…と。それは「詐欺」だったのか…?昭和100年の後も「昭和レジーム」(読売巨人中心のプロ野球)が続けられるものかどうかわかりませんからね…?

6月8日(日)つづきのつづき
長嶋茂雄さん逝去で少々バタバタしてしまった1週間の最後に仕事部屋にある長嶋さん関係の資料や本を整理。明日月曜のYouTube「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」でスポーツライターの小林信也さんと対談するための資料などを整理。夜は『ダーウィンが来た!』でチーター親子を見ながら晩メシのあとNHKスペシャル『長嶋特番』見る。昭和は遠くなりにけり…と書いても昔「明治は遠くなりにけり」という言葉が昭和に流行った時期があったことはモウ知らない人が多いでしょうね。

6月8日(日)つづき
ベッドでスティーヴン・ミルハウザーの短編を読み続ける。『月の光』も『気球旅行1870年』もメッチャ面白かった。が『協会の夢』にはそのタイトルの凡庸さとは裏腹に脳天を叩き割られるようなショックを受けた。古くなった百貨店が建て直されて新装開店しただけの話なのだがそこではスフィンクスや旧石器時代の洞窟やスコットランドの古城から電気鉛筆削りやコカコーラの瓶詰め工場まで《何を買うことも可能》で客の頭には《腕時計と古代ローマの屋敷との間にどれほどの違いがあるのだろうか?》という疑問が湧いてくるのだ。百貨店という《20世紀の遺物》に究極の資本主義的断末魔を押し込んだ新しい百貨店に入った客は全ての《品物》に目を眩ませられ《出口を探して忙しく永遠に歩き続けることを運命づけられているのだ》。こんなスゴイ小説は始めて読みました。

6月8日(日)
ベッドで朝うつらうつらしているときに気付いた。そして何故もっと早く気付かなかったのだろう?と少し不思議に思った。長嶋茂雄さんは「昭和100年戦後80年」の区切りの年に亡くなったのだ。それがすべてですね。これで「昭和」も「戦後」も完全に過去のものになったわけですね。皆さん!昭和や戦後のノスタルジーは何も生み出さないから新時代のことを考えましょう。

6月7日(土)つづきのつづき
この日は仕事はおやすみ。昼間いろいろプロ野球の交流戦を見て夕方NHKの科学ドキュメンタリー『フロンティア蘭奢待(らんじゃたい)天下無双の香りの謎』を見る。正倉院の秘宝の香木の謎の科学的解明。凄く面白かった。その後晩飯食いながら録画していたTBS『報道特集』で韓国大統領選のFAKE YouTubeの話題を見て『ブラタモリ』で三軒茶屋を見たあとBS日テレで長嶋茂雄の最後の試合を見る。何だか野球は間延びしていたが巨人の相手中日の監督代行を務めた近藤貞雄さんに「アノ試合の監督は俺だったんだよ」と聞いたことがある。優勝した中日与那嶺監督は日本シリーズの準備で名古屋に留まりヘッドコーチの近藤さんに采配を任せたのだ。ソレを近藤さんが自慢していたのは可愛かった。彼はダブルヘッダーの第1試合で長嶋にホームランを打たれた投手を「よくやった!」と褒めたらしい。この試合の録画の最後「我が巨人軍は永久に不滅です」と長嶋さんはやはり「間違えて」いた。「永遠」はありえないから長嶋さんがワザと「永久」に変えたかな?

6月7日(土)つづき
長嶋茂雄さんのことでまだ書いてないことを書いておく。現役選手を引退するときの最後の試合で長嶋さんは有名な「わが巨人軍は永久に不滅です」という言葉を含む挨拶を残したがその文章を書いたのは元報知新聞記者で作家の新宮(瀬古)正春氏だった。ただし元の原稿は「永遠に不滅」だったらしく翌10月15日(火)付の報知新聞に掲載された「新生巨人を誓う 力強く長島あいさつ」と題されて全文も「永遠に不滅」と書かれていた(今手元にある縮刷版でもそうなっている)。「永久」は現実的。「永遠」は抽象的。だとすると長島さんには原文通り読んでほしかったと小生は思いますね。

6月7日(土)
ここのところは長島茂雄さんのことばかり書いていたが夜と朝のベッドでの読書は欠かしてません。古書店に売るために整理していた本棚の奥から出てきた短編小説を売らずに読んでいたのだがコレがキョーレツに面白い。こんな面白い本を何故持っていたのかわからない。たぶん小生は志賀直哉の『范の犯罪』という短編(ナイフ投げの大道芸人の話)が大好きでだから書店でタイトルを見て衝動的に買ったのだろうけど読まずに放っておいたのが出てきたのだろう。それはスティーヴン・ミルハウザー著『ナイフ投げ師』。ナイフ投げの名人に身体すれすれの場所にナイフを投げられて皮膚に少し傷を付けられ血を流して喜ぶ観客の話。ところが最後にグサリと…となったのはマジックだったのか?他にも不倫を責められた男の『出口』子供が喜んで乗り回す『空飛ぶ絨毯』若い娘たちが夜中に集まる『夜の姉妹団』など。どれもキョーレツだったが『新自動人形劇場』は最高!!人間にそっくりの動きをする絡繰り人形作りの名人が長期休暇のあと新作の人形を発表するのだがソレは人には似ておらず人形独自の動きで人形として生きる主張をするというもの。凄い!!著者のミルハウザーはピューリッツァー賞もとったアメリカの作家(1943−)らしい。こんなスゴイ作家がいることを知らなかった。訳者の柴田元彦氏が書いている。《ミルハウザーを好きになることは吸血鬼に噛まれることに似ていていったんその魔法に感染してしまったら健康を取り戻すことは不可能に近い》小生は嬉しいことに吸血鬼に噛まれたようだ。

6月6日(金)つづきのつづき
長嶋茂雄さん関係の書籍で最も面白いのはもちろん小生編著の『定本・長嶋茂雄』(宣伝失礼。しかしホントにそう思ってます)だが岩川隆氏の『キミは長島を見たか』(集英社文庫1982年10月刊)も子供(佐倉)時代の様子や最初に巨人監督を解任されときの逸話など面白さ満載です。佐倉中学の卒業時に友人に宛てた長嶋の長文の手紙の全文が掲載されておりソレを読めるだけでも価値のある一冊です。それと長嶋さんの現役引退時に報知新聞から発行された『栄光の足跡−報知新聞にみる長嶋茂雄』全五巻は第1巻「雄飛はばたく」の昭和28年「佐倉に長島あり(本紙初記事)」から第5巻「熱闘のうた」の昭和49年「背番号3涙の引退あいさつ」までの長嶋の出ている紙面の縮刷版を纏めたもので小生の宝です。この頃は長嶋でなく長島だったのですね。あ。あと宇佐美徹也さん編著『ON記録の世界』(読売新聞社1983年刊)も素晴らしい長嶋本ですね。

6月6日(金)つづき
そー言えば江川卓投手が巨人に入って長嶋監督が伊東で秋季キャンプが行われたとき近所の幼稚園の子供たちが大勢で見学にやって来て大きな黄色い声を揃えて「バンホーテンのおじさーん!」と叫んでいた。そのときはグラウンドにいた選手も記者も長嶋さんも苦笑いするほかなかったが…それから35年を経て立教大学の学生まで「長嶋を知らない」と言うようになったのですね。嗚呼。

6月6日(金)
長嶋茂雄さんについて最も肝心なことと思えることをまだ書いていなかった。小生は2009年から立教大学大学院の非常勤講師を確か2016年頃まで務めており2010年からは立教大学の授業も担当させられた。全てゼミの集中講義形式だったので3〜10人の少人数の学生相手に楽しく和気藹々と夏休みの3日間くらいを過ごしたのだったが2014年に1年間だけ50人くらいのクラスの立教大学1年生の前期授業を担当させられた。講義内容はいつもと同じスポーツジャーナリズムの話だったがそこで長嶋茂雄さんにインタヴューしたときの話をしたところが反応が悪い。不思議に思っていたら最前列の学生が言った。「ナガシマシゲオって誰ですか?」驚いて全員に「長嶋を知ってる人?」と訊いてみたら一人も手を挙げない。「ミスタープロ野球だよ!君たちの大先輩だよ!ホントに知らないの?」と訊くと一人の男性が「最近の国民栄誉賞で松井選手の横にいた人のことですか?」と反対に訊かれた。この時は強烈なショックのまま長嶋茂雄がどんな人だったかを話して授業を終えたが…立教の学生がその程度なら…若い人にとっての長嶋茂雄は既に忘れられたのか…?と思うほかなかった。

6月5日(木)つづきのつづき×2
1999年10月5日の巨人vsヤクルト戦。松井がホームラン王争いをしていたペタジーニの3打席目に巨人ベンチはマウンド上の上原投手に敬遠の指示。2打席ペタジーニを抑えていた上原は抗議の意味を込めたように全力のスピードボールを4球で投げたあとマウンド上の土を蹴り上げて悔し涙を流した。松井選手もヤクルト投手陣から敬遠攻めを喰らっていたうえベントの指示が長嶋監督直接の指示だったかどうかはわからない。が新人時代の長嶋茂雄が阪神の田宮と首位打者争いをしていたとき田宮選手が(打率を落とさないため?)試合を休んだのに対して「こんなに面白いタイトル争いで試合を休むのは不思議」と発言していたくらいなら巨人ベンチ(コーチ)にも上原にもペタジーニと勝負しろとと命じるほうが「ナガシマシゲオ的」ではありましたね。長嶋さんが「オトナ」になり始めたのはこの頃からかな?

6月5日(木)つづきのつづき
長嶋茂雄さんのことで誰も触れないのが現役選手時代の松井秀喜選手にアメリカ大リーグへ行かないでくれ!という原稿を書いたことですね。それは何故か朝日新聞紙上の出来事でした。だから(読売紙上でなかったから)ホンのジョークで済んだのでしょうか?その新聞は切り抜いて残しておいたのですが何処を探しても見つからない。ホントに消えてしまったのかな?ミッション・インポッシブルのように(笑)

6月5日(木)つづき
文藝春秋の雑誌『NUMBER』の表紙になった巨人関係者を数えたら長嶋茂雄さんが19回。次いで松井秀喜10回。桑田真澄9回。江川卓8回。王貞治&原辰徳5回。清原和博3回。定岡正二&中畑清2回。その他1回が10人。巨人90周年記念号に載っていた表紙を小生が数えたもので正確ではないかもしれませんが長嶋さんがダントツであることは確かです。ただ1980年代には43回あった巨人選手の表紙が90年代には10回。2000年代には12回。2010年代には6回と激減してますね。

6月5日(木)
長嶋茂雄さんへの私なりの追悼文(2項目前を参照)が『スラッガー』のネット上に公開されました。タイトルは『日本野球史上最も素晴らしいベースボール・プレーヤーに聞き逃したこと』です。御一読ください。https://thedigestweb.com/baseball/detail/id=97532
こちらにもでています。https://news.yahoo.co.jp/articles/6319359d39e5c0a3c936dbcfd853ccb8ffcee2ed

6月4日(水)つづきのつづき×5
長嶋茂雄さんのことで一番興味深い話を披露されたのは生前の青田昇さんだった。1990年の4月だったと記憶しているがロバート・ホワイティングの『和をもって日本となす』(角川書店)が出版されて評判になったとき。テレビ東京の夜のスポーツ番組(番組名は忘れた)に著者(ホワイティング)と翻訳者(小生)が招かれ本の内容についていろいろ訊かれたときに突然青田さんが現役時代の「じゃじゃ馬」の異名通りベランメイ口調で話し出されたのは1980年秋に長嶋茂雄巨人監督が突如解任されたことの(青田さんなりの)「真相」だった。「シゲは巨人というチームを読売から独立させようと考えたんだ。だから読売に斬られたんだよ」その瞬間私もホワイティング氏も唖然として言葉も出なかった。少々派手な言動で有名な人物の言葉とは言え長嶋監督が最期に打撃コーチに招いた人物(週刊誌の賭博発言で短期間で辞任したが)で長嶋監督に最も近いとも言える人物の生放送オンエア中の発言だ。その後誰も(私も)問題にしなかったが…ホンマやろか?今もテレ東には録画が残っていないかなあ?

6月4日(水)つづきのつづき×4
RKB毎日のラジオ出演のあと午後からいろいろ電話取材を受けてデスクワークはネットで連載をしている『スラッガー』編集部から長嶋茂雄さんの追悼原稿を書いてほしいと依頼があったので2000年の日本シリーズON決戦の直前インタヴューで長嶋さんから「今はそんな事を言うときじゃねえだろ!!」と猛烈な怒鳴り声と般若のような形相で一喝されたことを書く。取材記者(ジャーナリスト)として相手に怒鳴られるような質問をするのは当然で(自慢じゃないが小生は王貞治さんにも記者会見で怒鳴られたことがある)長嶋さんも「それじゃあ質問を変えますが…」と言って質問を続けると「ね。ね。日本シリーズの話をしましょうね」とガラリと笑顔に変わってインタヴューを続けて受けて下さったのはサスガだった。そのときに怒鳴られた質問内容は清原和博に続いて広島の4番打者の江藤智やダイエーホークスのエース工藤公康までFAで獲得し「何でもほしがる長嶋さん」と批判されそんな選手集めを推進するナベツネさんこと渡邊恒雄オナーのやり方は「江川事件」以来の「巨人の横暴」と批判されても仕方なのでは?というものだった。その詳しい内容は近々『スラッガー』に原稿がアップされるのでそちらを御覧下さい。

6月4日(水)つづきのつづき×3
文藝春秋の『NUMBER』で何度か何度かロング・インタヴューしたことがある。そのうちの1度が紀尾井町近辺の料亭だった。すると和室にはった途端長嶋さんが「ここは一度来たことがありますねえ」と言われた。「囲碁の試合を見せてもらったんですよ。本因坊戦だったかな…リン何とかという人が…」「林海峰さん?」「そうそうそうそう。リンさん。リンさん。勝負されるところを見たいと思ってお願いしたんですよ。凄い殺気でした」何でも見ておられますね。

6月4日(水)つづきのつづき×2
長嶋茂雄さんが始めて巨人の監督を解任されたあとイロイロゆっくりと過ごされたことは自著にも書かれているがそのなかにヨーロッパを旅行されオーストリアのウィーンの国立歌劇場でオペラを見られたことも書いておられる。そのときの演目はナント!!リヒャルト・シュトラウスの『エレクトラ』!!スゴイ楽劇(ムジーク・ドラマ)を御覧になられたのですね。ブラーヴォ!

6月4日(水)つづきのつづき
長嶋さんのことは次から次とイロイロ思い出される。インタヴューのときにライヴァルの王さんについてお伺いしたいのですか…と切り出すと「王(ワン)ちゃんはライヴァルじゃないですよ」と言われた。「だって対決しないじゃないですか。ライヴァルと言えばやはり金田さんとか村山さんとか平松君などの直接対決するピッチャーのことを言うんじゃないでしょうか」ナルホドと思うほかなかったですね。

6月4日(水)つづき
長嶋さんで思い出すことがまだあった。阪神の上田二朗投手が9回2死までノーヒットノーラン。ところが最後の打者が長嶋に鮮やかに三遊を抜くレフト前ヒットを打たれてしまう。マウンド上で悔しがる上田二朗投手に向かって長嶋さんが一塁ベースを二三歩離れて手を振って慰めた。そのときテレビを見ていた私は阪神の選手の誰かが早くボールを一塁に投げろ!と思った。絶対にアウトに出来たはずなのに何故投げなかったんだろう?と今も思ってる。昭和48年7月1日。甲子園球場でのナイターでの出来事。結果は4-0で阪神が勝った試合での出来事だった。

6月4日(水)
朝ベッドから起きて黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはもちろん長嶋茂雄さんの話。ホームスチール挑戦6回(成功2回)やランニングホーマー通算3本(+日本シリーズでも1本)…などいろいろオモシロイ記録を紹介した後1968年9月18日の阪神巨人戦でバッキー投手が王選手にビーンボールを2度投げて両チーム大乱闘。バッキー投手と巨人荒川コーチが退場になったあと甲子園球場に「王も退場!」の声が響くなか阪神のリリーフ投手が王選手の頭部直撃のデッドボール!王選手が倒れて立ち上がれず担架で運ばれて退場になったあと次打者長嶋が鮮やかに見事なホームラン!!コレが小生がテレビで見た長嶋選手の最も超人的な一瞬でした。聞いてみたい方はこちらへ→https://www.youtube.com/watch?v=IMvTWZ6ajtY

6月3日(火)つづきのつづき×7
野村克也氏は現役捕手時代「ささやき」で有名だった。バッターにイロイロささやいて集中力をそがせたのだ。オールスター戦の時の王選手にもその作戦が通じたのか野村捕手で打席に立った王選手は打率1割以下。ホームラン0だった。が長嶋さんには「ささやき戦術」が全く通じず打席に立った長嶋さんに野村捕手が囁きかけるとオナラをブブーッと返されたという。生前の野村氏自身から聞いた話です。

6月3日(火)つづきのつづき×6
長嶋茂雄さんが亡くなったことで彼の現役選手時代の活躍や監督時代の想い出が語られている。が現役時代はともかく監督時代(特に1期目)の評判は最悪だった。その口火を切ったのは筑紫哲也さんがフリーになってTBS『ニュース23』をやり始める前に朝日新聞記者(外報部デスク)として登場したテレビ朝日で始めた番組『こちらデスク』という番組。ゲストに野球評論家として大御所の水原茂元巨人監督が登場し「長嶋は野球を知らない」と発言。それがキッカケとなって長嶋監督批判が続出。川上哲治前監督を慕う巨人OB(川上派)による長嶋下ろしキャンペーンが『文藝春秋』誌上などで次々と始まり終に長嶋監督解任&藤田新監督王助監督牧野ヘッドの三頭体制が始まった。その瞬間から長嶋前監督に同情が集まり長嶋ラヴコールが始まった。小生が始めて長嶋さんにロングインタヴューしたのもその3年後。メジャー視察中の長嶋さんをモントリオールのホテルで捕まえて雑誌『GORO』の取材を申し込んだら快く受けて下さったのだった。

6月3日(火)つづきのつづき×5
「長嶋さんはサインの見落としが多かったとか…」「そんなことないですよ。そもそも僕にはサインなんか出なかったですからね。でもV9時代の我々はチームプレイを旗印にしていましたからね。それが上手くいかないときなどは私がサインを見落としたことにされて叱られました。それはモウ私もわかってますから。ハイハイ。私が叱られてチームに示しがつくならどうぞ叱って下さいと心のなかで思ってましたよ」

6月3日(火)つづきのつづき×4
久し振りにTBS『ひるおび!』に呼ばれて久し振りに槇原さんに会ったので「完全試合したときは試合の途中で長嶋監督に何か言われた?」と訊くと槇原さんは笑顔で「7回が終わってマウンドから降りてくるときに監督と眼が合ったんですよ。するとサアーッと目を横に逸らされた」と言った。私も笑った。「長嶋さんらしいね」「ええ。繊細ですからね」

6月3日(火)つづきのつづき×3
「長嶋さんはワンバウンドするような低い投球や大根斬りで打つような高いボール球も打ってヒットにされましたね」というと。「ええ。ええ。私がストライクだと思ったらストライクですからね。それっ!ストライクだっ!と思えた球は何でも打ちました。それが技術というものじゃないでしょうか。ど真ん中の球は誰でも打てますからね」

6月3日(火)つづきのつづき×2
生前の長嶋さんにバッティングの奥義を訊いたことがある。「それはもうトップですねえ。トップ。バットを振り出す寸前のバットを構えたカタチ。そのカタチさえキチンと出来れば後は思い切り鋭くビュッと振ればいいんですね。振った後は蕎麦屋の出前。見御バッターなら左の肩の上にバットを握った左手の手の平が上を向くようにフィニッシュできればいいんですね。基本はそれだけですよ」そう言われたので私は「バットを振る途中はダウンとかレベルとかイロイロあると思うんでsが…」と続けて訊くと「それはわかりませんよ。だってピッチャーがどこへ投げてくるかわからないじゃないですかぁ」ナルホド。長嶋さんの1期目の監督当時喧しかったダウンスイングvsレベルスイング論争もこれで氷解したと確信しましたね。

6月3日(火)つづきのつづき
『定本・長嶋茂雄』の文庫本になる前の単行本(ネスコ1989年1月刊)が出来たとき長嶋さんの元へ持参して本が出来上がったのでサインして下さいと言うこと「ハイハイ。イイですよ。ヨカッタですね。おめでとう」と言ってサラサラとサインして下さったあと「アレ?本って普通は著者がサインするのですよね?」と言われてマァそうですけど…と口籠もると「サインして下さいよ」と言われてナント小生が編著者としてサインしてその本を長嶋さんにプレゼントしたのだ。長嶋さんにサインをもらった人は多いだろうけどサインをしてあげた人は多くないはずですよね。エッヘン(笑)。

6月3日(火)つづき
長嶋茂雄さん逝去で『ひるおび!』では話し忘れたことを書いておきます。長嶋さんが選手たちと一緒に旅行に行ったときのこと。ホテルのチェックインで書類にイロイロ書き込まなければならないとき。長嶋さんが横にいた選手に「ここには何を書くの?」と訊いた。「職業だよ」と答えると長嶋さんはその欄に「長嶋茂雄」と書き入れたという。これが私の一番好きなジョークですと一度野村克也さんに話したところが「それはヨーロッパでホントにあったことだよ」と言われた。ホントかどうかはキチンと確認できてないけど…。

6月3日(火)
朝起きて朝食のあと黒兵衛と散歩して帰宅してテレビをつけると長嶋茂雄さん逝去の報。驚く一方そういう日も来るとは思っていたと胸の内で反芻すると突然TBSから出演依頼の電話。ヨメハンに急いで服を用意させて着替えながら一時代の終わりを頭の中で整理。日本のスポーツ界に多大すぎる永久を与え続けた人物の死はやはり時代の変化をもたらすはずでこれから新しいプロ野球のカタチや新しい日本のスポーツのカタチの模索が始まるのでしょうが逝去直後の番組ではそこまで話すことなどできないはずで長嶋氏関係の資料を鞄に詰め込んでタクシーに飛び乗って久し振りに『ひるおび!』生出演。

6月2日(月)
ベッドで読んだのは本棚の整理で出現した2012年6月刊白水社の白水Uブックス「海外小説の誘惑」シリーズからアメリカのピューリッツァ賞作家であるスティーヴン・ミルハウザーの短編小説『ナイフ投げ師』。なんでこんな本が我が仕事部屋にあるのか不明だがタイトルの面白さで古書店行きを免れて読んだら予想に違わず面白かった。大人気の大道芸人のナイフ投げ師が満員の観客の見ている前でナイフ投げの妙技(モデルの身体の傍をかすめてナイフを投げる技)を披露したあと最後に飛び入りの若い女性の観客を相手に彼女の身体そのものにナイフを投げて突き刺すとうもの。一種のホラーでもあるけれど何の比喩なのかイロイロ考えてしまいますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。薬のおかげか下痢も治り小雨のなか俺たちより元気な足取り。まぁヨカッタ。ワン。イロイロ準備したあと夕方から『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の録画撮り。《TAMAKIのスポーツライター入門講座》を3回分収録。@スポーツライターの8つの作業(仕事)Aスポーツの様々な疑問に気付くこと(例・ボクシングとじゃどういう意味?など)Bスポーツの「何」を学ぶのか?この3つについて話す。あと6回に分けて喋ることがある(スポーツライター入門講座ができる)ので皆さん御期待下さい。YouTubeのビデオ撮りのあと晩メシは吉本新喜劇を見ながら。新趣向のミニ劇団の大騒動はきっと新しい座付き作家のアイデアかな?面白かったです。

6月1日(日)つづき
ベッドを出て黒兵衛と散歩。リードは長女が持ってスイスイと足早に進む。俺とヨメハンは遅れ気味。歳取るといつの間にか平均歩行速度が遅くなっていることを実感。負けじと歩くが登り坂はシンドイ。ま。老いとはそんなものか。黒兵衛は薬で元気回復。元気とは現金なものですなぁ。ワン。少し仕事したあと午後から映画。Netflixではまだ『教皇選挙コンコラーベ』をやっていなかったので似た物として『ローマ法王の休日』を見る。サスガはイタリア映画!これが抜群に面白かった。コンクラーベで教皇に選ばれた大司教が「自信がない」と言って就任を拒否。バチカンは大騒動。おまけに秘密のウチに精神科医に診察させたところがソノ新教皇が逃げ出してローマの街を彷徨。ヘップバーンの『ローマの休日』のパロディか。新教皇の精神が安定してサンピエトロ教会のバルコニーから全世界に向けての演説が始まる…メデタシメデタシ…と思ったところが最後の最後に強烈な大どんでん返し!!日曜の午後を素敵な映画で満たされました。仏教(お寺)をパロった映画は沢山あるけどイスラム教でこんな映画を作れるようになるにはマダ600年先のことかな?ムハンマドはイエスよりそれくらい若いですからね。再びチョイ仕事のあと長女は自宅へ帰って晩メシは久し振りに『日曜美術館』を見ながら。鳥取県にできた新しい美術館は行ってみたいですね。続けてウイスキー飲みながらN響の番組。R・シュトラウスのホルン協奏曲も面白かったけどツェムリンスキーとヤナーチェクの『シンフォニエッタ』がサイコーでしたね。後者は村上春樹の『1Q84』の冒頭に異次元にぶっ飛ぶ音楽として出てきますよね。この音楽はフルオケに加えて10人以上のバンダ(金管楽器)が加わりナカナカの迫力でした。あ。『ローマの休日Roman Holiday』には「他人に大迷惑をかける休日」との意味があるのですよね。

6月1日(日)
ベッドで小林信彦『現代〈死語〉ノート』読み続ける。評論家の大宅壮一が日本テレビの『なんでもやりまショー』という番組を取り上げ「1億総白痴化」と言ったのは1956(昭和31)年。その番組の『どっきりカメラ』が批判の対象になった。『どっきり…』はアメリカのTV番組のパクリだったとか。今も続く『どっきり…(白痴化?)』の歴史は古いですね。著者は1976(昭和51)年までの〈死語(流行語)〉を取り上げ最後に《書いていて痛感したのは時代がどんどん悪くなっていることである》と書いている。《敗戦後いちおうは「文化国家」を標榜した国が高度経済成長とともに経済発展のみに狂った。東京オリンピックをきっかけとする国土の荒廃は田中角栄の列島改造論後さらにひどくなる。土建業関係の政治家の支配・官僚の底知れぬ腐敗が田中内閣から旧経世会による専横へと25年続くのである。本書はロッキード事件で終わっているが時代の悪化は明らかである》ナルホド。この国は少し立ち止まって過去を見直す(反省する)という作業を行わない国のようですね。ワン。

5月31日(土)
古書店行きを免れた新書に小林信彦『現代〈死語〉ノート』(岩波新書1997年1月刊)もあったのでベッドで読み始める。ナルホド『平凡パンチ』は1964年東京五輪のあった年に創刊されて「みゆき族」「アイビー族」「アタッシェ・ケース」「録勉」「東京砂漠」「インド人もビックリ」「寛容と調和」「海外旅行自由化」「ウルトラC」「根性」…なんて言葉が流行ったのですね。特に「死語」にならず続いた言葉もあるけど「みゆき族」や「アイビー族」は一斉取締で1日に70人が補導されたとか。最近の「トー横キッズ」と同類で歴史は繰り返す?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。やはり下痢気味で体調がイマイチの老犬は散歩の距離を短くして帰宅。ワン。ヨメハンは獣医さんのところへ雲古を持参して容態を報告。薬をもらってくる。犬は保険がないから薬は結構高価ですね。午後から黒兵衛の本当の飼い主の長女が来宅。老犬も嬉しそうに庭ではしゃぐ。薬が効いたかな?俺は長女がセットしたNetflixで映画『新聞記者』を観る。観ておかねばならないと思いながら友人の酷評を聞いて忘れてしまった存在。原作は東京新聞の望月衣塑子記者。安倍政権下で実際に起こった新大学設立問題をベースに政府(内閣調査室)の闇を描いた映画…だが確かに友人が評価したとおりTVドラマの域を出ない作り方は残念で映画としてのレベルは低いけどこーゆー権力の闇を描こうとする映画はどんどん創られるべきですね。ただ第4の権力=新聞社の闇を描いた映画としては緒方拳主演の『社葬』がずっと面白い(レベルが高い)ですね。晩メシはTBS『報道特集』をビデオ録画してNHK-BSで長女も一緒にサンフレッチェ広島vsフロンターレ川崎の試合を見ながら。後半アディッショナルタイムの決勝点で川崎の勝利。レベルの高いイイ試合でした。

5月30日(金)
昨日古書店に多数の本を超安値で(トホホ)売却したとき古い本でもこれは残しておこうと思ったなかからベッドへ持ち込んで読み直したのは『日本の名随筆第41巻・嘘』(作品社1986年刊)。編者は筒井康隆大先生。31人の筆者が選ばれている。星新一・田辺聖子・澁澤龍彦・別役実・井上ひさし・丸谷才一・江戸屋猫八・秋田実・山下洋輔・三遊亭圓生・吉田健一・小沢昭一…etcというラインアップ。面白くないわけがない( ^o^)ノまず星新一の東京タワーの近くに住んだときは電波が強すぎて夜寝てるときにも夢に○○が出現…というギャグ(嘘)にギャハハハハと笑ってしまった(ショートショートのネタバレは回避します)。あまりの面白さの連続に目が冴えて眠れなくなって困った。本は古いほうが面白い?他に浅川マキの書き下ろし小説『幻の男たち』(講談社1985年刊)なども本棚の奥から引っ張り出されて(これは当時41歳の柄谷行人氏との対談付き)古書店行きを免れたものも少なくないのでココ当分は新しい本を求めなくても済みそうだ。老人は歳を取るとこんな風にして現代社会と乖離してゆくのかも…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。老犬はどんなふうに現代社会から離れてゆくのか?黒兵衛は縄文時代と変わらない世界を生きてきたのかも…ワン。デスクワークは本HPの更新原稿作り。ソレを午前中に済ませたあと午後から『スラッガー』の連載『ベースボール今昔物語第12回』を執筆。シカゴ・カブスの本拠地リグレー・フィールドの外野スタンドの外にあるビルの屋上へ行ったときの話を書く。「リグレー・ルーフトップ(屋上)」と呼ばれているその場所は「世界一美しい球場」が「最も美しく見える場所」でしたね。晩メシはヴェルディ『リゴレット』のチューリヒ歌劇場2014年公演を観ながら。ファビオ・ルイージ指揮タチヤナ・ギュルバカ演出による背広姿のビジネスマンたちが登場の現代演出…はもう古くなったかな?不易流行は前者の勝ち…と思うのは俺が歳を取ったから?

5月29日(木)
漱石『それから』読了したので昨日本棚を整理して発見した窪田新之助『農協の闇(くらやみ)』をベッドで読み始める。が読み始めた途端に腹が立ってきてメチャメチャ不愉快な気分に。総会員1千万人を超す農業団体が金融業や保険業はもちろん《パチンコと風俗以外のあらゆる事業に手を出し》57兆円を超す総資産は《国家予算の半分》に及びそれを稼ぎ出した手段を「血を吸って太るダニにしか思えない」という職員の証言も記されている。これが農業団体?と首を傾げたくなり緻密に取材をしている著者には敬意を表しますが自民党への献金とか政治との関わりが書かれてないのが残念。これだけ「悪いこと」をしていて問題にされないのは献金のおかげ?政府の備蓄米や古古古米が問題になってる昨今。野党は自民党へのJAの献金を国会で問題にしてほしいですね。いや野党も農協から献金をもらってるのかな?ワン?ベッドを出て黒兵衛と散歩。ところが下痢気味の彼は一気に老化現象を帯びてきたのか昨日に続いて元気がない。散歩の長さも短くする。ワン。散歩のあと2階の仕事部屋で纏めたスポーツ関係以外の書籍を古書店に売るため1階へ運ぶ。今回は主に仕事部屋の整理だけで他の全集や画集には手を付けず。それでも辞書・単行本・新書で500冊は超えるかな?午後から古書店の主人に来てもらって値踏みしてもらい…あまりの低価格にガッカリ。ここに書くのも恥ずかしいくらいの価格。予想はしてはいたけど本を読む人の減少がメッチャ進んでるという。参ったな。そう言えば小生が引っ越してきてから大船の古書店も書店も次々と店を閉じましたからね…家まで来てくれた古書店の主人とコーヒーを飲みながらいろいろ雑談。この先の整理は少々躊躇するけど残しておけば益々売れなくなるだけか…考え直そうかな…長男に売却価格を言うと良心的な値段だという。ガレージセールをするわけにもいかないしメルカリは邪魔臭いし問題出るとイヤだし仕方ないか。嗚呼。晩メシは久し振りにヴェルディのオペラ『オテッロ』を見ながら。ロンドン・コヴェントガーデンの舞台でパッパーノの指揮やカウフマンなどの歌手陣は素晴らしい!けど演出が懲りすぎかな?斬新な舞台はすぐに古くなりますからね。

5月28日(水)つづき
ZOOMでのラジオ出演を済ませたあと黒兵衛と散歩。下痢気味になってから黒兵衛は少々憔悴気味。元気があってリードをグイグイ引っ張るのにも閉口したが元気なくトボトボ歩くのも心配。まぁ人間年齢90歳だから歳相応の動きで良いのかな?ワン。古書店に売る本を整理していたら講談社新書2022年8月発行の窪田新之助・著『農協の闇』という一冊を発見。帯に《1000万人以上の組合員を抱える日本最後の巨大組織JAの断末魔》とある。さらに《顧客を食い物にする不正販売。過大なノルマによる自爆営業。権力と金に執着する経営者たち。元『日本農業新聞』記者が農協を愛するがゆえに書かざるをえなかった渾身の告発ルポ!》ページを開けて目次を見てみると《広告差し止めをちらつかせメディアを脅すJA共済連/JAは本当に農家の味方なのか?/JAと農協の違い…》といった項目が並び《金融依存の弊害/JAはなぜ変われないのか…》などが続く。そー言えば30年前くらいに通っていたウチの子供たちの幼稚園の費用の振込先は何故か農協でした。読まねば…と思って古書店行きから外す。今の『ワイドショウ』の司会者やコメンテイターはコノ本に目を通したのかな?他にもイロイロ本の整理を続けて腕が疲れる。本が重いのは樹木の導管や細胞間空間などを全部圧縮して取り除いた結果だと考えると納得。知識が詰まってるから重いのではないのですね(笑)。晩メシはプロ野球を見ながら。虎はかつてのハチャメチャ猛打打線を卒業して投手のチームになったのかな?唯一無二の横綱大の里はコスモス(角界宇宙)の中心で何度優勝するのかな?相撲ジャーナリストの荒井太郎さんは20回以上と言ったけど「以上」がどこまで増えるか楽しみ。もちろん彼を破る新鋭の登場(草野?)にも期待したいですが…。

5月28日(水)
夏目漱石『それから』読了。小説として面白かった。代助の二度目の三千代との面会から三千代の夫の平岡との対決。平岡の手紙を受け取った父と兄(世間!)の反応(勘当絶交)までのカタルシスは読ませますね。しかしマァ明治の不倫劇。古典的不倫原論ですね。この明治の古典的不倫劇を大正になって大谷崎が小説で浪漫的実践的に描いた上に自ら実践もして渡辺淳一が『失楽園』で昭和枯れススキ的不倫心中に至るというわけでしょうか。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは大谷の2試合連続先頭打者オームランについて。通算ではリッキー・ヘンダーソンの81本がNo,1でプロ野球では3試合連続(衆樹=阪急)もあれば開幕戦初球本塁打も2人いたのですね…という話から大谷の打球速度が新幹線より遅い(時速181q)という話に転じてスピードガンが現れる前までは誰もが投手の投球のほうが新幹線よりも速いと信じていたという話をする。野球とは人間の眼の錯覚のスポーツなんですね。ワン。

5月27日(火)
『それから』はクライマックスに突入。代助が愛の告白をしたうえに「僕は今更こんな事を貴方に云ふのは残酷だと承知してゐます」と言うと三千代は「残酷では御座いません。だから詫(あや)まるのはもう廃(よ)して頂戴」と言ったあと「たゞもう少し早く云ってくださると」《と云ひかけて涙ぐんだ》と漱石は書いている。このシーン。たしか森田芳光監督の映画では「云ひかけて(云はずに)涙ぐむ」のではなく三千代(藤谷美和子)は代助(松田優作)にはっきり言ったと記憶している。映画を見てないのだがその言葉をはっきりと言うシーンが何度もテレビのCMに使われていたと記憶しているのだ。やはり最近の映画では言葉に出さずに漱石の書いたことを(チャップリンのパントマイムのように)表現することはできないのかな?映画をキチンと見なきゃ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。黒兵衛が昨晩から少々下痢気味。13年付き合っていて初めての出来事。手持ちのボトルの水だけでは道路が綺麗にならないのでヨメサンが親しくしている近所のお婆さんの家で追加の水をボトルにもらってきて道路を掃除。黒兵衛の体付きを見ても老衰が始まったかな?ワン。終日本棚から古書店に売る本の整理。はっきり言って終活ですね。思い本をあっちやったりこっちやったりで疲れる。終活も体力勝負ですね。終活の途中で連載原稿の校正2本と明日のラジオの準備。やっぱり大谷の2試合連続先頭打者ホームランについて話しましょう。NPBの記録では松永選手が3試合連続をやってるんですね。スゴイ。晩メシは虎vs横浜や巨人vs広島の試合を見ながら。バウアーvs才木両投手の投げ合いは素晴らしかったですね。しかし延長戦とは言え日本の野球の試合時間は長すぎますね。応援で歌ったり踊ったりしてる人達は試合時間が(楽しい時間が)長い方が嬉しいのかな?嗚呼(>_<)

5月26日(月)
『それから』はいよいよ代助が三千代に愛を告白するクライマックス。大きな白い百合の花を沢山活けて甘い香りを部屋イッパイに漂わせて三千代を自宅の書斎に招き入れる。これが明治の小説でなく現代の小説なら人妻となった昔の恋人との不倫ポルノシーンとなるのかな?イヤ現代の小説ではそんな昭和ポルノの人妻不倫のようなシーンにはならないでしょうね。令和の元彼の元カノ人妻との再会はどうなるのかな?昭和育ちの爺にはワカラン。そう言えば今も川上宗薫宇野鴻一郎阿部牧郎等の官能ポルノ小説を読む若者はいるのか?活字離れの激しさを思うと極少数でしょうね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。紫陽花が綺麗に色付き始めた。派手な西洋紫陽花よりも和の額紫陽花のほうが慎ましく奥床しく美しいと思うのは小生も日本人だから?あ。谷崎の『鍵』は西洋でも映画化されてるけど『それから』は無理でしょうね。ワン。夕方の『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』のYouTube録画収録に向けて準備。今日のゲストは一橋大学名誉教授で放送大学客員教授の坂上康博さん。小生の大尊敬するスポーツ学者で「日本のスポーツの未来はどうなる?」というテーマで@「オリンピックとの関係を断たれた日本のスポーツ界の未来は?」と『映像文化論の教科書』(青弓社)を取りあげてA「映像とスポーツの新しい見方」というテーマで話してもらう準備をしていたが本番では@で現在のスポ体(旧・国体)改革が如何にダメかという超ラジカル(過激で根源的)な素晴らしい話に発展。Aも興味深い話題の連発。今週水曜と金曜の夜に公開されますので是非ご覧下さい。晩メシは久し振りに『欽ちゃんの仮装大賞』を見ながら。万博会場からの過去の優秀作品を集めた大会は流石に面白かったですね。さらに録画しておいた吉本新喜劇で笑って『映像の世紀』の核開発の歴史の恐ろしさを見てからベッドへ。

5月25日(日)
『それから』読み続ける。漱石の文章はリズミックで引き込まれるが読み進むうちに小生が『猫』と『草枕』以外の漱石をあまり好きになれない理由が判然としてきた。それは男と女や金銭に関する物語に小生が興味を持てないからなのだ。他人の恋愛や家の事情を覗き見する趣味はない。勝手にやってくれ。だから主人公(代助)が人妻に心を惹かれようが父親が息子の結婚相手を画策しようがソレに対して家族がどう反応しようがドーデモイイ。興味があるのは文章表現だけ。小生がTVドラマとか朝の連続小説を見ていられないのと同じ。ミステリー小説も破天荒なのを除いて面白いと思ったことがない。代助も友人のツマラナイ旦那のことなど気にせず早く三千代に恋心をぶつけろと思いながらあと少しで読了。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。赤ん坊の時から一緒に住んでる黒兵衛はいつの間にか童貞のまま老犬に。だから不幸とも思えない。生涯の幸不幸は性とは無関係ですね。ワン。今日も本棚に向かって本の整理。これは完全に終活の一部ですね。子供や孫が読むかなと思う本は古書店行きを免れる。けどその判断が正しいかどうか…子供や孫に訊いたら全ていらないと言われる気もする。井伏鱒二・訳の『ドリトル先生』全集は迷う。『あしたのジョー』と『ナニワ金融道』の全巻は残しましょう(笑)。晩メシは大相撲の録画を見ながら。大の里は豊昇龍に負けたけどマァ未来の課題ができてイイでしょう。来場所から横綱で草野は新入幕。2〜3年続いた大相撲のカオス状態はとうとうコスモスになりましたね。NHK『人体』を見たあとベッドへ。

5月24日(土)つづき
『探検ファクトリー』見ながら昼飯食ったあと終日本棚の整理。まだ何日もかかるなぁ…と思っていたら昨日の郵便物のなかに講談社から現代新書の新刊が3冊送られてきた。千葉聡『進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え』帯に「なぜ生き物は変わっていくのか?読み始めたら止まらない科学ミステリーの傑作」とある。読まねば。井上亮『宮内庁長官 象徴天皇の盾として』も面白そう。「板挟みとなって煩悶してきた歴代10人の奮闘記!」とある。天皇の胸の内&政治家の思惑&国民感情…と板挟み?目次に「原爆と靖国」などとある。読まねば。晩メシは大相撲の録画を観ながら。安青錦が熱海富士に勝って十両時代から4場所続けて2桁白星!イイですねぇ。大の里は全勝優勝するのか?明日は見ものですね。あ。本の整理(終活?)で『報道特集』を見逃してしまった。ネットで見られるのかな?『新プロジェクトX』の悪徳金融と弁護士の戦いは興味深かったです。弁護士にも良い人がいるんだ(笑・失礼)

5月24日(土)
ベッドで『それから』読み続ける。明治近代社会に対する漱石の(?)女性観も登場。《代助は感受性の尤も発達した又接触点の尤も自由な都会人士の代表者として芸妓(げいしゃ)を撰んだ。彼等のある者は生涯に何人情夫を取り替えるか分らないではないか。普通の都会人は少なき程度に於て皆芸妓ではないか。代助は渝(かは)らざる愛を今の世に口にする者を偽善者の第一に置いた》現代女性またはフリーセックスの先取り?《すると自分が三千代に対する情合も此論理によってたゞ現在的なものに過ぎなくなった。彼の頭は正にこれを承認した。然し彼の心は慥(たし)かに左様(そう)だと感ずる勇気がなかった》なるほど。現代のインテリ若者(電車で出逢った年増女性に「あなたは余つ程度胸のない方ですね」と言われた三四郎のような人物?)が悩むパターンですね。そして代助は結婚祝いに渡した指輪が三千代の指から消えているのを発見してカネを渡す。インテリは阿呆かと言いたくなりますね(笑)。でもインテリを馬鹿にしてはイケマセンね。無知性で無教養のトランプという阿呆のほうが阿呆さ加減はさらに上ですからね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。紫陽花が徐々に色付いてきた。黒兵衛にはその色の変化が分からないまま白内障気味になってることを思うと少々可哀想。ワン。その割には無邪気に力強くリードを引っ張るから腹が立ちますけどね。ワンワン。

5月23日(金)
『それから』読み続ける。この小説には音楽が登場する。嫂(あによめ)とその娘がピアノの練習をして主人公(代助)もピアノを弾けるようだが音楽の名前はチェルニーもショパンも出てこない。一方歌舞伎座へ行くシーンでは『絵本太功記』も近松も出てきて評論家批判も出てくる。代助は《文学者のある劇評を思い出した。それには日本の脚本があまりに突飛な筋に飛んでゐるので楽に見物ができないと書いてあった。代助はその時役者の立場から考へて何もそんな人に見て貰ふ必要はあるまいと思った》見事な反劇評ですね。《小供のうちから日本在来の芝居を見慣れた代助は嫂の梅子と同じ様に単純なる芸術の鑑賞家であった。さうして舞台に於ける芸術の意味を役者の手腕に就てのみ用ゐべきものと狭義に解釈してゐた》観客席からの見事な劇評ですね。音楽(クラシック)についても同様の聴衆からの音楽評を書いてほしかったけど漱石はどうも音楽だけは残念ながら無縁だったようですね。尤もピアニストのグレン・グールドは『草枕』の大ファンだったのですけどね。けどまぁ『草枕』がグールドの様な特徴的な知性派ピアニスト好かれる理由はわかる気がしますけどね。ワン。あ。小田島雄志先生の芝居の観客の分析を思い出しました。それは《素人は役者を観る。玄人は演出を観る。インテリは脚本を観る》というもの(拙著『定本・長嶋茂雄』の大島渚氏との対談より)。イイですね。芝居も音楽スポーツも素人の観客席からの目線と感想が一番ですからね。ワン。今日は一日中かかって本棚の整理。子供や孫に残したいと思っていた本も最近はタブレットで読めるし古書店に売却する本は山ほどありますね。整理にはまだ4〜5日かかりそうかな。夕方から大相撲。大の里は強いですね。優勝を決めて横綱は確実ですね。ブラーヴォ!晩メシはTVニュースいろいろ見ながら。トランプ大統領は周辺のスタッフも含めてみんな阿呆ですね。ハーバード大は政府を提訴するらしいけどコレは「知性vs阿呆(反知性主義)」の戦いとして歴史に残りそうですね。

5月22日(木)
ベッドの読書『それから』読み続ける。銭金の話が徐々に男女の話に移行。そんななかで《蟻の座敷へ上がる時候になった》などという表現が突然現れると流石は漱石と感心する。その《蟻》が無駄に寝続けている主人公の肌開けた胸を這い回る。「高等遊民」に成り損ないの男を自然が馬鹿にするのか?その《蟻》を男は簡単に捻り潰す。男は《自然の社会》と付き合えないのですね。サテ自然の側にいる女性との関係はどうなる?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。黒兵衛は自然の側に暮らしてるのかな?それとも飼い犬だから人工の人間社会の側?どちらにしろ飼い主(人間)よりは余程「高等遊犬」ですなぁ。ワン。終日デスクワークはフォーラムエイトのPR誌『Up and Coming』の連載『スポーツは教えてくれる』の第31回。昭和100年と戦後80年のなかでの日本のスポーツの発展と変貌について書く。前半の軍国主義政府の下での体育も後半の戦後の平和の下でのスポーツもオリンピックというビッグイベントと共に動いていたという話。社会全体が五輪と万博と共に動いてきたとも言える日本は「昭和101年(来年)」からはビッグイベント抜きの新しい「国のカタチ」を見つける必要がありますね…という話。それがIRだなんて馬鹿な話は止めてほしいですね。晩メシは大相撲の録画を見ながら。大の里は万全ですね。横綱を投げ飛ばした霧島は首の怪我も完治して大関時代の力が戻ったのかな?そのあと久し振りにオペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』と『道化師』を見ながら酒。どちらも主人公を歌うのはホセ・クーラ。相手役のソプラノのニキテアヌ&チェドリンスも素晴らしいしチューリッヒ歌劇場の舞台演出も面白い。イタオペの泣き満載のランザーニの指揮もイイですね。久し振りのイタリア・オペラに満足。

5月21日(水)つづき
デスクワークで連合通信の連載『スポーツ博物館』183回にフォーミュラEと空飛ぶクルマの話を書いていると最近疎遠の長男からメールでベース奏者ヴィクター・ウッテンの素晴らしいTED(Technology Entertainment Design)の講演がTouTubeに出ているから見ろ!とのメール。見てみるとナルホド素晴らしい!『音楽は言葉である』とのタイトルで言葉は赤ん坊の時から自然に周囲の大人たちの会話によって身に付くのと同じように音楽も子供のときから聴いて楽しんで覚えれば良いのに今は規則から教えられていると現在の音楽教育を大批判。ウッテンのベースの凄さはモチロンだが彼は相当のナチュラルなインテリ教養人ですね。彼のようなミュージシャンをスタンフォードやハーバードに招いているアメリカの大学教育は(トランプのような阿呆な横槍もあるけど)日本の大学教育より相当ナチュラルですね。連合通信の原稿を書きあげて晩メシは大相撲の録画を見ながら。大の里は好調の若隆景も一蹴しましたね。安青錦は琴櫻にアト一歩でしたね。続けて雨中の虎vs巨人。若手が育ってきているとは言え巨人は助っ人だらけですね。あ。それが巨人の伝統ですね。

5月21日(水)
ベッドの読書『それから』は一休み。昨日読み切れなかった小林信也さんの『大の里を育てた〈かにや旅館〉物語』をベッドで読了。新潟県糸魚川市能生(のう)地区にある海洋高校相撲部の合宿所の話だが古い相撲部屋の親方と女将さんの話のように面白い。アマ時代の貴景勝はじめ大相撲の現役力士も数多く登場。〈かにや旅館〉育ちの大相撲の力士は全て塩を取りに行ったときに呼び出しさんから渡された手拭いをキチンと畳んで返すのですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはもちろん〈かにや旅館〉について小林信也さんの本を紹介する。あ。イロイロ話したけどメモのなかで大の里が「負けて強くなった力士」であることを話し忘れる。いかんいかん。けどマァ皆さんコノ本を読んでください。面白いですから。ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩。躑躅や皐や山法師が咲き紫陽花が色付き始める。梅雨が近づく鬱陶しさ以上に花の美しさのほうに心が洗われますね。ワン。

5月20日(火)
『それから』読み続ける。生活を兄夫妻に頼ってる代助は友人の妻の借金の申し出まで兄夫妻に頼って嫂(あによめ)に断られる。断られたことに納得するのが高等遊民の有資格者なんでしょうね。コノ小説にヴァルキューレが登場することは知らなかった。音楽ではなく絵として北欧神話が出てくる。流石ですね…などと言ったら漱石先生に失礼ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。世の中徐々に蒸し暑くなって紫陽花が開花寸前。人の世がどれだけ変化しても季節は正しい変化を繰り返しますね。いや。季節の変化(地球環境の変化)も人の世と同様に激変しているのかな。現代を「人新世」と呼ぶ学者もいますからね。ワン。シコシコと机に向かって仕事をしていたら小林信也さんから新刊『大の里を育てた〈かにや旅館〉物語』(集英社インターナショナル)が届く。2009年の新潟国体(現・スポ体)をきっかけに相撲の若手(中高生)力士を育てるために強化部長に任命された日体大相撲部出身で海洋高校相撲部顧問の田海哲也氏が合宿所に決めた自宅の「かにや旅館」を中心にしたドキュメンタリー。そこの集まった中高生のなかからやがて大の里や白熊や嘉陽など大勢の関取が育つ。以前著者の小林さんには『TAMAKのスポーツジャーナリズム』に出演してもらったときにコノ本の話を聞いていたけど読み出すと想像していたよりはるかに面白い。新潟出身の著者が何年も密着取材したなかでの成果ですね。負けて強くなった大の里のこともよくわかった。明日のRKB毎日放送で話すテーマはこれに決めて読み続ける。晩メシは大相撲の録画を見ながら。安青錦は負けちゃいましたね。若隆景が一枚上ですね。大の里は安定した強さですね。晩メシのあとジャン・レノ主演のフランス映画『プロヴァンスの休日』を見る。頑固者のお爺さんと対立していた娘や孫が最後は仲良くなる物語。イイ映画でした。プロヴァンスは以前仕事でセザンヌのアトリエを訪れたことがあるけど本当に誰もの心が優しくなるような美しい土地でしたね。

5月19日(月)
『それから』は銭金の話から徐々に男女の話に移行。まぁ世の中この二つの話題が全てですからね。そー言えばかつて宮崎学さんと一緒にTV出演したとき日本の国の財政の借金が多すぎるという話題になったとき宮崎さんがただ一言「カネで済む話や」とおっしゃった。見事でした。しかしそのときのアナウンサー(キャスター?)には「世の中にはカネより大事なことがある」という宮崎さんのメッセージは伝わらなかったようでした。TVのキャスターは毎日TVに出ていると《海月(くらげ)が海に漂いながら塩水を辛く感じないようなもの》と同じ状態になるのかな?あ。今の一文は『それから』からの引用です。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあとデスクワークは先週木曜に入稿した『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ時評』の校正をしたり夕方からの『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の内容構成を考えたり。後者はシリーズ『スポーツが教えてくれる』の第4〜6回として「応援団(チアリーダー)のあるスポーツとないスポーツの歴史的違い」「政治から経済に変化したボクシングは間もなく消滅する?」「市川崑監督の映画『東京オリンピック』の凄さ」の3本を考えて夕方から収録。近々アップされますので御覧下さい。YouTubeで3本続けて喋りっぱなしで少々疲れたあと大相撲の録画を見ながら晩メシ。今場所の取り組みはどれも面白いですね。安青錦イイですね。続けて久し振りにウィスキー飲みながらTVKの吉本新喜劇。田舎芝居のすち子さんがメインの時はアドリブがバンバン飛び出して面白いですね(笑)。

5月18日(日)
漱石の『それから』が銭金の話が先行しながら俗界の些事に堕してしまわないのは見事ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暖かい好天の日だと思っていたら黒い雲があっという間に空を覆った。俄雨が来そうな気配。午前中ほんのちょっと仕事をして早い昼食を摂って大船へ。ヨメハンはいろんな出店が並び様々なパフォーマンスもある大船祭へ。俺は総武横須賀線で錦糸町へ。墨田トリフォニーホールでの佐渡裕指揮トーンキュンストラー管弦楽団の演奏会へ。反田恭平さんをソリストに迎えたモーツァルトのピアノ協奏曲23番が素晴らしかった。特に消え入りそうにまで小さな音になる美しい第2楽章のアダージョに酔わされた。ウィーンのオケの美しい音も素晴らしかったが続くマーラーの交響曲第5番は絶品のスバラシイ演奏。過去に聴いたマーラーの演奏のなかでも最高の演奏と言うべきモノで第4楽章のアダージェットのカンタービレのロマンチックな美しさの一方で随所で物語性(ロマン)に富んだこの交響曲がそのロマンを激しく否定する世紀末ヨーロッパの「反物語の凄い音楽」であるということを初めて知らされた。佐渡裕という指揮者は前から確信していたけど真にライヴの音楽家ですね。いやぁ見事なマーラーに大感激したのは良いのだけどコノ指揮者はいつもサービス精神満点で演奏会の始まる前に前日行った床屋で髪をバリカンで刈り上げられた話で聴衆を笑わせたのはイイけれどアンコールのポルカ『雷鳴と電光』にはマイッタ。流石にウィーンのオーケストラのノリに佐渡さんの関西人のヤッタレ精神のノリが加わって凄い演奏だったのはイイけれどせっかくのマーラーの大感激がぶっ飛んでしまったではないか!!(苦笑)マイッタナァ…と思いながら演奏家のあと舞台裏で佐渡さんに久し振りの挨拶。事務所のHさんやAvexクラシックの人や久しぶりに逢った音楽評論家のAさんにも挨拶して帰りの電車でビールを飲みながら佐渡さんのマーラーの凄い5番を思い出し反復しながら帰宅。大相撲の録画を見ながらヨメハンが大船祭で買ってきたジビエの店「アジト」の鹿肉で晩メシ。晴れ男は俄雨にも遭わず久し振りのオケ・ライヴに大満足の一日でした。

5月17日(土)
『それから』読み進む。小説の神髄のような文章と展開ですね。森田芳光監督松田優作主演の映画も見なければ。ベッドを出て黒兵衛と雨のなかを散歩。長女がプレゼントしてくれた川崎フロンターレのレインコートが威力を発揮。裾が長いのと腕の先端もマジックテープで締まるようになっていて雨中のサッカー観戦を考えて作られたことがわかる。雨中の犬の散歩にも良いですね。ワン。デスクワークはシコシコと書き下ろし。昼飯時に昨日途中まで見た中国映画『山の郵便配達』の続きを見る。これはイイ映画ですね。少数民族トン族や山の生活も踏まえた父と息子の物語。中国版『フィールド・オブ・ドリームス』ですね。夕方からビール飲みながら大相撲。波乱はなかったけど面白い。大の里強いですね。安青錦イイですね。やっぱり安治川親方(安美錦)の指導が良いのでしょうね。中村親方(嘉風)や二所関親方(稀勢の里)や九重親方(千代大海)や鳴門親方(琴欧洲)など革新的な親方が増えたのはイイことですね。

5月16日(金)
ベッドでの物語は『草枕』『三四郎』の青春ものに続いて大人の話の『それから』へ。初っ端の布団に入っているシーンから椿の花ポトリと落ちたり夢で俎下駄(まないたげた)が空中にぶら下がっていたり手で心臓を押さえたり…若い頃に読んだときはナンノコッチャとワケがワカランかったけど全ては青春には存在しない大人の不安なんですね。そこへ不安の素でもあった女性を奪い合った友人が尋ねてくる。成る程。青春を卒業した大人の世界の幕開け。所詮世の中男と女。それにゼニカネが絡んでくる。面白い。ここまで書かれてしまうと現在の小説が娯楽小説以外はSFやドタバタや反小説に進む以外なくなってしまったのは当然ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。犬には青春時代も大人の時代もなさそうだけど向こう見ずに暴れていた子供時代と温和しくなった老犬時代の変化はあるようで昔は近所の小さな尨犬(ムクイヌ)やミニ芝と出逢うと思い切り駆け寄り引き留めるのに苦労したけど今は全く無視するようになった。歳と共に達観するぼか?でも少し寂しい。ワン。終日デスクワークは書き下ろしをシコシコ。講談社のノンフィクション編集部から荒井裕樹『無意味なんかじゃない自分 ハンセン病作家・北條民雄を読む』が送られてくる。著者は障害者の差別などと関わってきた大学教授らしいけど川端康成に高く評価された北條民雄という作家については全く知らなかった。読まねば。最近デスクワークのBGMにはスッペの『ボッカッチョ』やレハールの『微笑みの国』などのオペレッタを流している。浅草オペラのアリア『ベアトリ姉ちゃん(ベアトリーチェ)』や『君こそ我が心』など気楽に聞き流せる美しいメロディがイッパイ。節度のあるミュージカルといった趣(おもむき)。そう言えばエスター・ウィリアムズの「泳ぐミュージカル」のバックはほとんどがウィンア・ワルツでしたね。音楽と関係ないけどボッカッチョの『デカメロン』には高校時代に修道院でのエロ話にチョイと興奮して笑いましたね。晩メシは大相撲の録画を見ながら。安青錦の「送り投げ」は昨日の「内無双」と「頭捻り」に続いてイイですね。中国映画『山の郵便配達』半分観る。続きは明日。

5月15日(木)
ベッドで夏目漱石『三四郎』読了。30年以上ぶりかな。忘れていたシーンも多かったけどそんなことよりあまりにも完璧な物語作りに感服する他なかった。これが小説というモノですね。ストレイ・シープ(迷羊)と繰り返すほかない小川三四郎にはどこにも解決がない。世界的な学者の野々宮も同じ。これが青春の物語というものなんですね。面白かった。次のベッドの読書は『猫』ではなくやはり『それから』を読み直さねば。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。毎日散歩の時にヨメハンが黒兵衛の毛が抜けて瘡蓋になった尻尾の疵に塗り薬を塗る。俺の皮膚はまだ老犬より若々しい。ははは。老犬と争っても仕方ないか。ワン。終日デスクワークは雑誌『ZATEN』の連載『今月のスポーツ時評』第94回を書く。テーマは『スポーツゴジラ』に書いた「空飛ぶクルマ」の拡大版。大阪関西万博は開幕から1ヶ月で1日平均8万4千人シカ入場者がないそうですね。想定していたのは1日15万人だったが最多入場者の開幕日でも約12万5千人だった。まるで運休している「空飛ぶクルマ」のようで「空を飛べないクルマ」なら「道路を走れば良い」という声が出ないことが「空飛ぶクルマ」が「クルマ」ではない証左と言えるのでは?…などイロイロ書く。「万博と五輪の組み合わせ開催」は新興国の先進国への登龍門みたいなもので今もアラブ諸国やアジア諸国が「竜門」をくぐろうとしているけどソレを2回も行ったうえコロナと観客数のイマイチと冬季五輪の招致に失敗した我が国は五輪と万博抜きの未来を真剣に考えるべきでしょうね。まずは国会議員や地方議員や公務員の定数削減かな?晩メシは大相撲を録画早送り観戦のあとプロ野球を見ながら。安青錦の内無双から頭捻りのような勝利。イイですね。小園の満塁ホーマー見事ですね。

5月14日(水)つづき
午後からスピルバーグ製作総指揮のドタバタ・スラップスティック映画『マネー・ピット』をNHK-BSが放送していたので見てしまう。1986年の映画で若きトム・ハンクスが出演という以上に劇場映画誕生の原点はビックリ・ハウスやお化け屋敷でソノ伝統をドタバタ映画や活劇(西部劇・チャンバラ)映画やミュージカルが引き継いだという『映像文化の教科書』(青弓社)の指摘を確認する。確かにドタバタが強烈にエスカレートして古い名家の建物を無茶苦茶に壊してしまうほど「進化」していたが「物語」による「浸食」も激しく男女の三角関係と嫉妬と結婚という大団円はドタバタを中途半端なものにしていましたね。まるで「空飛ぶクルマ」のように中途半端で残念。本欄に書き忘れたけど数日前にロビン・ウィリアムズ主演の『パッチ・アダムス』を精神病院に入る最初から医学校を卒業する最後までをキチンと見ましたけどコレはドタバタ喜劇とドラマがキチンと融合しイイ映画でした。実在した人物を描いた映画らしいけど…ならば素晴らし人生とはスラップスティック(ドタバタ映画)のようなモノかもしれませんね。今は環太平洋大学大学院で教鞭を執られている友添秀則先生から『講義スポーツ倫理学を学ぶ 現代スポーツの本質と倫理的問題』(大修館書店)が送られてうる。読まねば。勉強せねば。晩メシは広島vs巨人を見ながら。プロ野球の巨人戦を見ながらビールと晩メシというのは老人になった証拠かな。トホホ。

5月14日(水)
漱石の『三四郎』に出てくるるスポーツは東京大学での「陸上運動会」だけと記憶していたが広田先生が柔術の技を教えられるシーンがあった。それに悪友の与次郎が馬券(競馬)で失敗する記述もありました。前回の読書から30年近く経つと記憶もいい加減なものになりますね。ヤバイヤバイ。岩波全集の註釈では《日本人主催の競馬は明治39年に始まり黙認の形で馬券が発売された》らしい。《その後過熱ぶりが社会問題となり(略)41年10月に馬券の発売は停止された》とか。スポーツ・ベッティングやカジノが話題になる昨今ギャンブル・スポーツが国家によって独占される歴史を調ベなきゃならないですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは大阪関西万博で「空飛ぶクルマ」が運行中止になっていること。昨日の本欄に書いた1970年の大阪で開催された「日本万博」の話を少ししたあと「飛ぶクルマ」は「自動車の進化形」ではないようだという話をする。「劣った性能の飛行物体と劣った性能の自動車を組み合わせにしかならず進化とは言えない」と断言する科学者(技術者)は多いそうですね。そう言えば部品の落下で飛べなくなった「飛ぶクルマ」に対して「それなら走れば良いじゃないか」と言う人は皆無ですね。もっともアレだけプロペラを沢山付けていれば御堂筋を走ることはできないでしょうが…自動車の進化形としての「フォーミュラE」や「ロボットF1」の話をしてラジオを終えたあと黒兵衛と散歩。春の素敵な青空。この青空にクルマが飛んでる未来は想像できませんね。70年万博には「未来」を感じたけれど今年の万博には「現在の延長」しか感じられないのは寂しいですね。SF作家にぶっ飛んだ未来を描いてほしいですね。ワン。

5月13日(火)
『三四郎』読み進む。今頃改めて言うのも恥ずかしいがメッチャ面白い。確か高橋和巳の小説『非の器』に出てきた言葉だと記憶しているが《所詮世の中男と女》という言葉を思い浮かべた。漱石の小説は《男と女》にプラスして《銭と借金》が付きまとう。それだけ俗っぽく卑近な展開なのに物語が堕落しないのは文体とシチュエーションのせいか?広田先生や野々村さんなど大人(教授)たちの会話は『吾輩は猫である』での会話を彷彿とさせる面白さがある。『猫』も読み直したくなった。世の中に小説は漱石&中島敦&筒井大先生だけで充分かな。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。何日か前の本欄に書き留めておくべきことを書き忘れていたのを思い出す。土曜だったか日曜だったかNHK-BSが放送した『ヤマザキマリ×歴史ミステリー世界を見た少年たち-天正遣欧使節をたどるヨーロッパの旅』はメチャメチャ面白かった。16世紀にヨーロッパへ渡りポルトガルやイタリアのキリスト教文化に触れた日本人の若者たちの驚きは当然ながらモノスゴイものがあったようですね。いま大阪関西万博を訪れて「世界を見た」と思っている若者とは雲泥どこか銀河系の中心にあるブラックホールと家の前の道路のマンホールくらいの違いがあるでしょうね。ワン。終日デスクワーク。書き下ろしをコツコツやると同時に『スラッガー』の連載『ベースボール今昔物語第11回』を書いてメール送稿。テーマは30年ほど前にアメリカ独立リーグを見て楽しんだミネソタ州のセントポール・セインツについて。さらに明日のラジオ出演で1970年の万博の話をしようと思って当時(小生が高3)のときに訪れた大阪万博の公式ガイドを引っ張り出す。大阪万博ではなく日本万国博覧会というタイトルの352頁のソフトカバー単行本は300円。各国のパビリオンの案内やフェスティバルホールで連日行われたコンサート案内や会場のレストランの案内などがギッシリ詰まった一冊。各国風弁当300円。サンドイッチ200円。ミックスバーベキュー400円。45年前の値段はリーズナブルでしたね。晩メシは横浜vs虎&広島vs巨人の野球を見ながら。どちらも延長戦で前者は12回引き分け。後者は12回広島のサヨナラ勝ち。応援団の歌声が観客の主流となった日本のプロ野球では試合時間の短縮という課題は消えてしまったようですね。

5月⒓日(月)
『三四郎』は東京大学での「陸上運動会」の場面へ。田舎者の三四郎は都会の女性の美禰子やよし子が運動会を楽しむ様子が理解できず「運動会抔(など)人へ見せべきものではない」と断じる。この場面はのちに阿部知二の小説『日独対抗競技』に発展。不倫願望(?)の大学教授夫人が夫の《葉巻の臭いの染みこんだ針金のような肉体》や不倫に誘う《男の痩せた肉体や青い真理》以上に《ドイツ人選手の「白く広い胸」や「舞踏より美しい肉体の回転」に意識を奪われる》。その様子は日経の短期連載「スポーツと文学」第4回(2014年)に書き拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)にも収録したが漱石の描く運動会はそこまでエスカレートせず田舎者と都会女性の「差異」を引き立てるのに用いただけ。だが《大きな日の丸と英吉利の国旗が交差してある》と書き《日英同盟と大学の陸上運動会がどう云ふ関係があるか見当がつかなかった》と皮肉っているのは今日の政府(国)によるスポーツウォッシングの先駆けに対する指摘のようでもあり面白い。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。いつもコースの坂道を上がっているとテノール歌手佐野成宏さんの未亡人の美香さんがゴミ出しされているのとバッタリ。ヨメハンと一緒に先日の「お別れ会」の素晴らしかったことを感謝。イロイロ話したあと帰宅して夕方の『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の映像収録の準備。小生が阿部知二の「スポーツ小説」を知ったのも坂上康博さんの『権力装置としてのスポーツ』(講談社選書メチエ)を読んだおかげ。久し振りにリモートとは言え坂上先生にお会いできるのを楽しみにしていたが予定の時間になっても連絡しておいたURLに入ってこられない。スタッフのOさんにも電話連絡していただいていろいろネット入室の方法を試していただくが繋がらない。1時間を経ても上手くいかないので今日の収録は諦めて後日再挑戦していただくことにする。嗚呼。残念。世の中の進化とは複雑で難しいものですね。TVKで『吉本新喜劇』を見ながら晩飯食ってベッドへ。

5月11日(日)
『三四郎』はついにキイワードが出現。「Stray Sheep 迷える子羊」ですね。その言葉を美禰子に言わせる漱石はやっぱりマゾ気味かな?イヤ。女性恐怖症?いずれにしても男性的マッチョよりも謙虚で平和的で真摯であることは確かですね。それに「偉大なる暗闇」という言葉も出現。現在なら漱石はDark Matterという宇宙物理学用語も使ったかもしれないですね。Stray Sheepが成長するとDark Matterになるものなのか?という考えは過去に『三四郎』を読んだときは思いつかなかった。読み続けましょう。しかし都会育ちの漱石が田舎者を主人公にしていることは忘れてはならないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。日曜の朝の住宅街は全く人通りがない。みんなお出かけか?それとも黒兵衛と俺の散歩の時間(9時過ぎ)が遅いのか?ともかく休日の静謐さが感じられて悪くない。ワン。休日の仕事はほどほどにして午後はJリーグのTV観戦。去年まで川崎の監督としてサポーターにも選手にもメッチャ慕われていた鬼木監督率いる鹿島がアジアカップ準優勝の長谷部監督率いる古巣川崎と激突。満員の国立球技場で極めてレベルの高い攻防の面白い試合。長女は国立へ足を運んだらしいけど残念ながら仕事仲間の川崎は負けてしまいました。でもイイ試合でした。晩メシはスワローズvsジャイアンツの試合を見ながら。投手が締まると試合は締まるけど無駄な時間が多いですね。メジャーのようにピッチクロック(投球時間制限)を導入すべきだけどそうなると応援団による選手の応援ソングが上手く使えなくなるとの反対意見があるらしい。応援ソングを歌って踊る団体を主力の観客と考えて野球の試合とプレイの向上を考えない日本野球はメジャーと親会社のファーム(下部組織・宣伝組織)の域から脱皮できないでしょうね。嗚呼。NHKスペシャル『人体V細胞40兆 限りあるから生命は輝く』見てからベッドへ。民放には絶対に創れない番組ですね。なぜか?本来ならジャーナリズムが考えるべき問題でしょうね。

5月10日(土)
『三四郎』読み続ける。面白い。成る程小説というものはこういうものかと改めて感服する。『草枕』もそうだったが漱石は女性の表現(描写)が巧みですね。《風が女を包んだ。女は秋の中に立っている》《此女は素直な足を真直ぐに運ぶ。わざと女らしく甘へた歩き方をしない》簡単な言葉なのに響きますね。ワン。ベッドを出て雨上がりの小雨なかフロンターレの合羽を着て黒兵衛と散歩。そー言えば以前陶芸家の加藤唐九郎氏に取材して一緒に酒を呑ませてもらったときに小説の話になって「日本の小説は漱石一人で十分じゃ。清張は女が書けん」と言われたのを憶えている。小生は松本清張の小説をほとんど読んでないがわかるような気がした。時代(終戦直後)のなかの女性を描くのと時代(近代明治)を牽引した女性を描くのは全く違うのですよね。ワン。デスクワークは書き下ろしを進める。早めの晩メシはTBS『報道特集』を見ながら。NHK党による「選挙は儲かる」という話。与野党を問わず代議士たちの多くは選挙のポスター製作の法定費用を国に請求することによって実際の製作費以上の収入を得て利益を得ているのですね。成る程皆さん代議士になりたがるはずだ。昨日も書いたけど漱石が『三四郎』で広田先生の口を使って書いたようにこの国は早晩「亡びる」みたいですね。何しろ国を代表する国会議員の多くが国を欺して金儲けしているのですからね。嗚呼。

5月9日(金)
『三四郎』はいろいろな記述がオモシロイ。《明治の思想は西洋の歴史にあらはれた三百年の活動を四十年で繰り返してゐる》熊本の母親への手紙ではこんなことを書いている。《今年の米は今に値が出るから売らずに置く方が得だろう》明治も令和も同じですね。《富士は成る程崇高なものである。(略)ごたごたしている世相とはとても比較にならない》令和になってついに富士山も観光=インバウンドという「ごたごたした世相」に呑み込まれたようだ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。春の曇天で富士山は見えない。そう言えば三四郎が東京へ出る汽車のなかで出会った人物(広田先生)から次の言葉も浴びせられる。《あなたは東京が始めてなら未だ富士山を見た事がないでせう。今に見えるから御覧なさい。あれが日本一の名物だ。あれより外に自慢するものは何もない》三四郎は反論する。《然し是からは日本も段々発展するでしょう》すると広田先生は《すましたもので「亡びるね」と云った》確かに日本は第二次大戦で一度亡んだ。ワン。そして今多すぎる無能な国会議員のために二度目の亡びに向かってる?ワンワン。デスクワークは昨日書いた『スポーツゴジラ』の連載「走」の校正&月曜に『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』に出ていただく坂上康博さんの資料のチェック。彼の著書『権力装置としてのスポーツ 帝国日本の国家戦略』(講談社選書メチエ)は大名著ですね。最近『現代スポーツ評論51』に書かれた『戦争と同時並行で開催された平和の祭典』も興味深いレポートでした。ロシアのウクライナ侵攻という五輪の不戦決議違反だけでなく国連で五輪不戦決議が採択された1994年のリレハンメル冬季大会以降すべての五輪開催時に世界では18〜39の武力紛争が起こっていたのですね。「五輪の不戦決議」はまったく効果なし?月曜日に坂上先生に訊いてみましょう。晩メシは『チコちゃん』を見ながら。永久欠番がヤンキースのルー・ゲーリッグから始まったことくらい知ってまっせ(笑)。あ。コロンビア大学のゲーリッグはワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』のファンだったのですよ。チコちゃんは知ってたかな?

5月8日(木)
『三四郎』読み進む。大学の授業がツマラナイという記述は当たり前すぎてツマラナイですね。それは小生も実感したことだからかな?(笑)ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。「元気な犬ですね」「ええ。元気すぎて困ってます」「何歳ですか?」「13歳でもうすぐ14歳。人間の年齢なら90歳です」「まぁ…」という会話を御近所さんと久し振りに交わす。長女が買い始めたときは寿命は10年と聞いたのでOKしたがマァ仕方ないか。ワン。終日デスクワークは『スポーツゴジラ』の連載『走』第14回を書く。「走るクルマ」が「進化する」と「空飛ぶクルマ」になるのか?…というタイトルを付けた。中味は想像してみてください。途中昼飯時にNHK-BSでロバート・デニーロ主演の大好きな映画『ミッドナイトラン』をやっていたので途中まで見て後半を録画。晩メシ時に後半を見る。中味はよく知っているがオモシロイ映画は何度見ても面白い。オモシロイ映画は脚本(場面の変化=筋の運び方と台詞の妙味)で決まりますね。黒澤明も菊島隆三/川島隆三も新藤兼人や今村昌平の脚本があってこその映画ですからね。あ。連休でチョット休んだ『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の次回ゲストは一橋大名誉教授の坂上康博さんに決定。一橋大での名物授業だった故・鬼丸正明講師の『映像文化論/映像としてのスポーツ』を存分に話してもらいましょう。映画とスポーツをメッチャ面白く見ることができるようになれる話が満載となるはずです!鬼丸先生や坂上先生のような「映像とスポーツ」の授業があったら俺も大学を退学しなかったかな?

5月7日(水)
ベッドのなかで夏目漱石『三四郎』読み始める。30年前くらい前に何回通読したかもわからないくらい読み込んだ小説だが久し振りに読み直してやはり面白い。漱石の文章は本当にリズムが良いのと人物(とりわけ女性)の登場の仕方が巧みですね。ワン。ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはGWスペシャル第2弾として「なぜ日本人は野球が好きなのか?」明治時代の文明開化であらゆるスポーツが=テニスも陸上競技も水泳もサッカーもラグビーもホッケーもクリケットも…日本に流入したけど日本人はベースボール(野球)に飛び付いたのですね。それは市民戦争(日本人の多くが参加した内戦)が1600年の関ヶ原の戦いでほぼ終了し日本人の多くが鉄砲による戦い(チームプレイ)を経験(理解)できなかったからなんですね。詳しくはRKB毎日放送のradikoか「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」の「スポーツは教えてくれる」第2弾をお聞き下さい。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。近所のお婆さんが川崎の映画館に映画『コンクラーベ(教皇選挙)』を見に行ってメチャメチャ面白かったという話をしてくれる。カトリックの坊さんたちのドロドロした人間模様は確かに面白いでしょうね。久し振りに映画館へ行こうかな。そー言えば俺の通っていたカトリック系高校のカナダ人神父の校長も放課後はカラーをはずしてキャバレーに通っていたそうで相当に酒に強かったそうですからね。父兄会の会長をした俺の親父が「呑める人や」と喜んでましたからね。遠足のバス旅行に同行したときは神父の校長が『バナナボート』を歌ってました。実際のコンクラーベもイロイロあるのでしょうね。ワン。デスクワークは『スポーツゴジラ』と『スラッガー』の連載のテーマを考える。晩メシは虎が今日くらいは巨人に負けるだろうと思って野球を見ながら。ヤッパリ負けた。嗚呼。解説の松井が巨人の新しい二軍用球場や合宿所や練習場を見学してたけど社会の木鐸たる(社会全体の発展を考えるべき)新聞社がこんなに社会の公器であるべきスポーツ(プロ野球)の一球団だけを援助(所有)してもイイモノでしょうかねえ?

5月6日(火)
『内務省 近代日本に君臨した巨大官庁』(講談社現代新書)序論を読了。権力意識丸出しの官僚たちの振る舞いを読むのはハッキリ言って不愉快ですね。こーゆー本はベッドのなかで読まずに机に座ってキチンと読むべきですね。ベッドのなかではもっと心地好くなれる本を読みたいものです。ワン。土砂降りの雨のなか長女とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。GWの外出時は好天。雨は自宅にいる時。俺はヤッパリ晴れ男かな?ワン。散歩のあとNetflixで映画『室町無頼』を見る。新潮文庫がメッチャ面白かったのでテレビで宣伝を見て是非みたいと思っていた映画だったがサイテーの映画でした。途中からオッカシイナー…室町時代を描いた原作はもっと面白かったのに…と思ったら俺が読んでオモシロイと思った本は清水克行『室町は今日もハードボイルド:日本中世のアナーキーな世界』(新潮文庫)で映画は別の原作でした。嗚呼!時間の無駄でした。こんな雑な作りの映画を見るくらいなら長女推薦のYouTube『素潜り漁師マサルの解体ショー』でも見ていれば良かった。彼の鮫や海鼠(ナマコ)の解体と試食は見事ですね。午後は書き下ろしをシコシコ机の虫。数日前にNHKで福岡伸一さんが大阪関西万博特番で1970年の大阪万博の岡本太郎の「地底の太陽像」が行方不明になってるのを探していたが残念ながら見つからなかった。それも興味深かったけど岡本太郎が友人の猛牛という渾名の千葉茂(元巨人)のために彼が近鉄球団の監督になって球団名がバファローズとなったときに贈った猛牛の絵も探してほしい。バファローの正面の顔は旧近鉄バファローズの帽子のマークにもなったので有名だがもう一つ横向きの姿があるというのを岡本太郎全集のエッセイで読んだ記憶がある。近鉄もオリックスもその貴重な絵を保存してないのかな?晩メシは東京ドームでの巨人vs猛虎戦を見ながら。勝ったぁ勝ったぁマタ勝ったぁヨーワイ巨人にマタ勝ったぁ…と1985年に流行った歌を思い出しました。

5月5日(月)端午の節句
ベッドのなかで『内務省 近代日本に君臨した巨大官庁』読み出す。面白い。明治時代に日本が近代化するために次々と役所の仕事を増やしていったのを「内務省の仕事」にした結果現在の総務省+国土交通省+厚生労働省+警察庁+消防庁+都道府県知事…などの仕事が全て「内務省の仕事」になって大蔵省(現・財務省)を上回るほどの権力を有する組織になったのですね。行きがかり上というのは怖ろしいモノです。大蔵省も生まれた当初は歳入(徴税)と支出(予算)は分かれていたのですね。行きがかり上でなく意図的というのも怖ろしいですね。ワン。昨晩泊まった長女とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。良い天気はGWでなくとも心弾みますね。ワン。散歩のあとイロイロ準備してヨメハンと一緒に大船から東海道高崎線で上野へ。隣家のフルーティストのピエール・モンティさんも出演するピアニスト岡本愛子さんの「ラヴェル生誕150周年リサイタル」を聴きに上野文化会館小ホールへ。時間に余裕があったので西洋美術館前にあるロダン作の像を楽しむ。「考える人」も「地獄の門」も「アダムとイヴ」も「カレーの市民」もナカナカ見応えがありますね。「鮨処もり山」夫妻も一緒にコンサートはオール・ラヴェル・プログラムで面白かった。世紀末ヨーロッパと現代音楽の融合ですね。ピエールさんに挨拶して帰りの電車ではビールと酎ハイで乾杯。帰宅して長女も一緒に井上尚弥の世界タイトルマッチを見ながら「アジト」のジビエ料理鹿と猪を楽しむ。挑戦者も頑張ったけど井上はやはり強いですね。

5月4日(日)
漱石『草枕』新潮文庫の解説読む。江藤淳『漱石の文学』(1979年9月)柄谷行人『「草枕」について』(1981年9月)どっちも面白かった。漱石は『猫』『坊っちゃん』『草枕』で明治の文学界に飛び込んだけどやはり文壇の主流ではなく大衆の支持を得て生き残ったのですね。その意味では「主流」というのは常に何処でもツマラナイ物ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。GWの住宅街は静かそのもの。旅行に出る人も少ないようだけどみんな何をしてるのかな?ワン。散歩のあとチョイとデスクワークに励んでいるとACLエリートの決勝をサポーターたちとPVで見て一眠りしてきた長女が川崎の美味しいモツ煮込みやヴェトナム料理を持ってやって来たのでフロンターレが惜しくも敗れた決勝戦や見事にクリスチャン・ロナウドらをやっつけた準決勝の試合などをダイジェストで見る。舞台裏のドキュメントもあったけどフロンターレは本当に素晴らしいチームですね。次は必ずアジア「青覇」を!

5月3日(土)憲法記念日
ベッドでの読書は夏目漱石『草枕』読了。主人公の画家が木瓜(ぼけ)の花の咲き誇る草原のなかで寝っ転がったまま那美さんが別れた前夫に満州行き資金を渡すのを見つめるシーン(12章)から川舟で日露戦争に従軍する若者を送り出す最終章(13章)までは圧巻ですね。甥っ子に「死んで御出で」と送り出したのと同じ列車に乗り合わせた前夫と目と目が合った那美さんの顔に《「憐れ」の表情が一面に浮いて》画家は「それだ!それだ!」と叫ぶ。その寸前に画家(漱石)が《人の個性を軽蔑して押し込んで運搬する汽車》や《動物園の檻に閉じ込められている虎》を例にあげて展開する「痛烈な近代批判」が単なる反戦以上の重みの込められた「憐れ」として響く。読後すぐに最初から読み直したくなる最高級の名作ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。俺が何処かで(新幹線のなか?)感染させられた病は発熱と痰に悩まされたけど喉は痛くなかった。がヨメハンは発熱せず喉を痛めたようでガラガラ声は森進一程度から八代亜紀に改善したが未だハスキーな感じ。しかし重篤な様子ではなく散歩はいつも通りに静かなGWの住宅街を歩く。ワン。終日チョコチョコッと書き下ろしのデスクワーク。昼飯はNHK『探検ファクトリー』を見ながら。チョコッと書き下ろしの続きのあとテレビを見ると横浜のバウアーが巨人を1−0完封。流石サイ・ヤング賞投手の貫禄ですね。夕方からTBS『報道特集』を見る。トランプ関税を「不良少年のカツアゲ」と評した立民党小熊議員の発言はもっと取りあげられるべきですね。晩メシは久し振りにティルソン・トーマス指揮ロンドン響のバーンスタイン『オン・ザ・タウン』を見ながら。『雨に唄えば』の作者であるアドルフ・グリーンとベティ・コムデンのナレーションは流石ですね。クレオ・レーンの淡谷のり子ばりの貫禄のブルースも凄い。こんな素晴らしいミュージカルがあまり知られてないのは残念ですね。

5月3日(土)
川崎フロンターレは残念ながらアジア・チャンピオンズ・リーグ決勝でサウジの金満チーム(選手年俸合計250億円)アル・アハリに0−2で負けてしまいましたね。しかし完全アウェーで中2日の不公平なスケジュールのなか本当に良くやったと思いますよ。フロンターレは算数の問題集を作ったり(笑)地域密着の本当に良いチームだと思いますよ。

5月2日(金)
久し振りに読む『草枕』は那美さんの入浴シーンを期待していたが10章の鏡が池での那美さんの顔に欠落しているモノの想像も馬喰との会話も那美さんの自殺の素振り(早合点)もすべて面白い。那美さんは《花下に余を驚かし幻に余を驚かし振袖に余を驚かし風呂場に余を驚かしたる女の顔》だが《何だか物足りない》それは《嫉妬》か《憎悪》か《怒り》か《恨み》か《憐れ》か…と考えた末に画家(余)は《憐れは神の知らぬ情でしかも神に尤も近き人間の情である。那美さんの表情のうちにはこの憐れの念が少しもあらわれておらぬ。そこが物足らぬのである》との考えに辿り着く。何度も読んでるから最終章の最後の最後で日露戦争に赴く甥っ子を送るときに那美さんの顔に《それまでに見たことのない「憐れ」が一面に浮いている》ことを発見。《それだ!それだ!(略)余が胸中の画面はこの咄嗟の際に成就したのである》と『草枕』は完結するのだが漱石はこの小説の構成を滅茶苦茶シッカリと考え抜いた上で《山路を歩きながらこう考えた…》と書き出したと考えられますね。凄いですね。ワン。雨模様のなか川崎フロンターレのレインコートを着て黒兵衛と散歩。ACL準決勝で高井がクリスチャン・ロナウドの動きを徹底的に押さえたのは見事でしたね。ACLの決勝は明日の夜中か…相手はまたもアラブ・オイルマネーによるスター軍団チームらしい。ガンバレ!川崎フロンターレ!ワン。終日デスクワーク。晩メシは『チコちゃん』を見ながら。『草枕』の構成と文章の完璧さ面白さに改めて大興奮しているので早々とベッドへ。

5月1日(木)つづき
川崎フロンターレと一緒にイロイロ仕事をしている長女が大興奮。サウジで行われているACLエリート準決勝でクリスチャン・ロナウドのいるサウジのチームに3−2で勝って初の決勝進出だとか。川崎のパブリック・ヴューイングで見たらしい。中2日で戦い続ける不利な条件にもかかわらず若手とベテラン(家長!)上手く噛み合って勝利したとか。しかしNHKの9時のニュースではこの快挙を伝えずテレ朝の『報道ステーション』でやっと映像を見る。決勝も頑張って勝ってほしいですね。

5月1日(木)
メーデー。今やその言葉も死語ですね。そもそもメーデーが英語でアメリカから始まった労働運動だと知ってる人も今や少ないでしょうね。ワン。早朝ベッドでの読書『草枕』は茶道ではない日本茶を楽しみながら骨董(硯)鑑定の章(8章)。『なんでも鑑定団』でも一度値踏みをしない(価格を付けない)でモノを評価をする面白い番組を創ってみてほしいですね。続く那美さんとの小説談義(9章)も面白い。『三四郎』の美禰子もそうだけど漱石は那美さんのような俗人の男からはキ印と言われるほどに近代的利発で素敵な女性が好きなのかな?少々マゾか?(笑)ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。チョット短いコースにして準備してヨメハンと一緒に東海道線で新橋へ。タクシーでサントリーホール小ホール「ブルーローズ」へ。今年1月に59歳で急逝されたテノール歌手の佐野成宏さんのお別れの会に参加。大勢の友人や教え子の方も参加。共演もした歌手の方々が歌と贈る言葉を披露。ソプラノの幸田浩子さん(武満徹の「小さな空」)テノールで医師の本田信明さん(ドニゼッティ「ラ・ファヴォリータ」より「優しい魂」)メゾソプラノ林美智子さん(プーランク「愛の小径」)バリトン甲斐栄次郎さん(ヴェルディ「椿姫」より「プロヴァンスの陸と海」)ソプラノ森麻季さん(フォーレ「レクイエム」より「ピエ・イエス」)バスのカルロ・コロンバーラさん(ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」より「悲しい胸の思い」)と素晴らしい歌声で佐野さんを送ったあと伴奏ピアニストの河原忠之さんや佐藤正浩さんの送る言葉そして会場の参加者全員でヴェルディ「ナブッコ」の有名な「行け我が思いよ!金色の翼に乗ってVa,pensiero」を大合唱。最後に体調を崩されて来られなかった指揮者の小林研一郎さんのお別れの言葉が紹介され御近所さんでもある未亡人になられた佐野美香さんが謝辞を述べられて素晴らしい(けど寂しい)会は終了しました。献花のあと久し振りにお会いした長野から出てこられた成宏さんのご両親に御挨拶。指揮者の井上道義さんや美香さんにも挨拶してタクシーで東京駅へ。東海道線で帰宅。葬儀(死)は常に悲しい他人事。良い人ばかり先に旅立ちますね。嗚呼。
過去のナンヤラカンヤラ
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ナンデモカンデモ
Blu-ray
ヴェルディ:オペラ『オテッロ』
ヴェルディ:オペラ『オテッロ』
ロンドン・コヴェントガーデン2017年の舞台。パッパーノの指揮もカウフマンを初めとする歌手陣も素晴らしい。演出は凝り過ぎかな?
【5/29】
BOOK
窪田新之助『農協の闇(くらやみ)』講談社現代新書
窪田新之助『農協の闇(くらやみ)』講談社現代新書
2022年8月刊ですが米価高騰古古古米の話題沸騰の今こそ読む本でしょうね
【2/28-9】
渡辺淳一『失楽園』講談社文庫
渡辺淳一『失楽園』講談社文庫
漱石『それから』から続く不倫小説の昭和版…というのは褒めすぎでしょうか?
【5/28】
宇野鴻一郎『むちむちぷりん』徳間文庫
宇野鴻一郎『むちむちぷりん』徳間文庫
このポルノ小説も、今はもう読まれなくなったのかなぁ?
Kindle
阿部牧郎『雨の夜の秘密』講談社文庫
阿部牧郎『雨の夜の秘密』講談社文庫
私はポルノ小説はこの作家のファンでした。
BOOK
阿部牧郎『人物日本プロ野球史』学陽書房
阿部牧郎『人物日本プロ野球史』学陽書房
野球や昭和の軍人伝も書かれた作家で、小生は大阪のクラシック専門ナマオケ・バーで一緒に歌ったこともありました
【以上5/26】
Kindle
『ナニワ金融道』
『ナニワ金融道』
古書店で漫画は値が高く売れるのかな?と思ったらそうでもないそうです。全巻持ってますけど売るのはやめます。
BOOK
ちばてつや『あしたのジョー』講談社漫画文庫
ちばてつや『あしたのジョー』講談社漫画文庫
全巻持ってまっせ。これは絶対に売りまへんでぇ。
ヒュー・ロフティング/井伏鱒二・訳『ドリトル先生航海記』岩波書店
ヒュー・ロフティング/井伏鱒二・訳『ドリトル先生航海記』岩波書店
全集を持ってますが古書店の評価は二束三文だそうです。良い本ですのにね
【以上5/25】
井上亮『宮内庁長官 象徴天皇の盾として』講談社現代新書
井上亮『宮内庁長官 象徴天皇の盾として』講談社現代新書
現代(現在)の天皇制を考えるうえで読んでおいたほうがいい一冊のようです。
千葉聡『進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え』講談社現代新書
千葉聡『進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え』講談社現代新書

【以上8/24】
Blu-ray
オペラ:マスカーニ『カヴァレリア・ルスティカーナ』レオンカヴァレッロ『道化師』
オペラ:マスカーニ『カヴァレリア・ルスティカーナ』レオンカヴァレッロ『道化師』
ホセ・クーラ、チェドリンスら歌手陣も充実。ランザーニのイタオペ的指揮も見事なチューリヒ歌劇場の舞台です
【5/22】
BOOK
小林信也『大の里を育てた〈かにや旅館〉物語』
小林信也『大の里を育てた〈かにや旅館〉物語』
集英社インターナショナル/中高校生の相撲部の合宿所から始まった旅館の土俵。それが大の里を生み出した!面白い!
【5/20,21】
DVD
『それから』
『それから』
松田優作・藤谷美和子主演。森田芳光監督。テレビ放送で見たけどキチンと見直さねば
【5/17】
『プロヴァンスの休日』
『プロヴァンスの休日』
ジャン・レノ主演のオモシロイ映画。南仏プロヴァンスの美しい田舎の風景のなかで爺と子供と孫の世代間紛争が解決されます
【5/20】
CD
『マーラー交響曲第5番』
『マーラー交響曲第5番』
佐渡裕指揮トーンキュンストラー管弦楽団。彼はライヴのほうが凄いけど録音でも十分迫力は想像できます
【5/18】
DVD
『山の郵便配達』
『山の郵便配達』
中国版「フィールド・オブ・ドリームス」父と子のイイ映画でした。共産党政府とは対極にある映画ですね
【5/17】
BOOK
夏目漱石『それから』新潮文庫
夏目漱石『それから』新潮文庫
明治時代版不倫原論。興味深いし読んでオモシロイけど現実的には何の役にも立ちません。あ。これは文藝に対する褒め言葉です
【5/16-28】
CD
スッペ:オペレッタ『ボッカッチョ』
スッペ:オペレッタ『ボッカッチョ』
軽騎兵序曲で有名な作曲家。浅草オペラの♪「」恋は優し」や「ベアトリ姉ちゃん」など楽しい音楽。指揮はボスコフスキーで舞台を見てみたい。
BOOK
ボッカッチョ『デカメロン』河出文庫
ボッカッチョ『デカメロン』河出文庫
このイヤラシクも滑稽な物語に高校時代は笑い転げて興奮したモノです。世界文学史上の名作ですから読み直さねば。
DVD
レハール:オペレッタ『微笑みの国』
レハール:オペレッタ『微笑みの国』
舞台はタイ。レハールのメロディは本当に美しいですね。
CD
『トリビュート・トゥ・レハール』
『トリビュート・トゥ・レハール』
ドミンゴ&カレーラス&ハンプソン&アンドレア・ロストらによるオール・レハール・コンサート。最高にタンしい1枚です。
BOOK
北條裕樹『無意味なんかじゃない自分 ハンセン病作家・北條民雄を読む』
北條裕樹『無意味なんかじゃない自分 ハンセン病作家・北條民雄を読む』
川端康成が評価したこのような作家がいることを全く知りませんでした。読まねば
【以上5/16】
DVD
『パッチ・アダムス』
『パッチ・アダムス』
初めてしっかり見て本当に素晴らしい映画だと思いました。
『マネーピット』
『マネーピット』
スピルバーグ製作総指揮のスラップスティック・ムービー。ドタバタぶりは凄いエスカレートでしたがドラマとのバランスが中途半端だと思いました。
BOOK
友添秀則『講義スポーツ倫理学を学ぶ-現代スポーツの本質と倫理的問題』大修館書店
友添秀則『講義スポーツ倫理学を学ぶ-現代スポーツの本質と倫理的問題』大修館書店
これから勉強しなければ!
【以上5/15】
WEB
『ヤマザキマリ×歴史ミステリー世界を見た若者たち-天正遣欧使節をたどるヨーロッパの旅』
『ヤマザキマリ×歴史ミステリー世界を見た若者たち-天正遣欧使節をたどるヨーロッパの旅』
メッチャ面白かったNHK長崎放送局のドキュメンタリーでした
【5/13】
BOOK
坂上康博『権力装置としてのスポーツ 帝国日本の国家戦略』講談社選書メチエ
坂上康博『権力装置としてのスポーツ 帝国日本の国家戦略』講談社選書メチエ
小生の永遠の教科書です。素晴らしい一冊です
【5/9,12】
Blu-ray
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』
ヤンキースのルー・ゲーリッグが好きだったオペラです。バーンスタインの指揮は精緻大胆の大名演です
【5/9】
BOOK
鬼丸正明/坂上康博・編著『映像文化論の教科書:運動としての映画、映像としてのスポーツ』青弓社
鬼丸正明/坂上康博・編著『映像文化論の教科書:運動としての映画、映像としてのスポーツ』青弓社
何度も繰り返し読んで勉強してます。それだけ楽しめる一冊です
【5/8】
Movie
『教皇選挙』
『教皇選挙』
早く見たい映画ですね
【5/7】
CD
バーンスタイン:ミュージカル『オン・ザ・タウン』
バーンスタイン:ミュージカル『オン・ザ・タウン』
これはCD。ティルソン=トーマスの指揮もクレオ・レーン等の歌もグリーン&コムデンの原作コンビの演技も大名演の舞台です。
Blu-ray
『雨に唄えば』
『雨に唄えば』
ジーン・ケリー&デビー・レイノルズばかり有名ですが作・脚本のアドルフ・グリーンとベティ・コムデンの原作も素晴らしいです。
【以上5/3】
ヴェルディ:オペラ『ナブッコ』
ヴェルディ:オペラ『ナブッコ』
超有名な合唱曲♪行け、我が思いよ。金色の翼に乗って…の大合唱で大友人のテノール歌手・佐野成宏さんをお送りしました。合唱
【5/1】
DVD
『シャイアン』
『シャイアン』
ジョン・フォード監督最晩年の作品。過去に散々悪者にした原住民(インディアン)に謝罪した作品。『駅馬車』等を見た人は是非ともコレも見てください
【4/25】
BOOK
寺田ヒロオ『スポーツマン金太郎@〜C』講談社漫画文庫
寺田ヒロオ『スポーツマン金太郎@〜C』講談社漫画文庫
私は、この野球漫画を今でも一番愛してます。しかし巨人の金太郎はダサい。桃太郎はカッコイイ。これが常識ですね。
内務省研究会編『内務省 近代日本に君臨した巨大官庁』講談社現代新書
内務省研究会編『内務省 近代日本に君臨した巨大官庁』講談社現代新書
戦前のスポーツを調べているとこの官庁が文部省以上に顔を出す。ナンジャコレは?読まねば!
小林武彦『なぜヒトだけが幸せになれないのか』講談社現代新書
小林武彦『なぜヒトだけが幸せになれないのか』講談社現代新書
ちょっとウケネライ的なタイトルだけどこの著者の本は面白いので読んでみますか
【以上4/24】
DVD
『昼下がりの情事』
『昼下がりの情事』
ヘップバーン&シュヴァリエ&ワイルダーの名作。ワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』を見に行って全然音楽を聴いてないのがいいですね(笑)
【4/24】
BOOK
『仙鴻ーモアあふれる禅のこころ/「別冊太陽」日本のこころ』平凡社
『仙鴻ーモアあふれる禅のこころ/「別冊太陽」日本のこころ』平凡社
仙高ヘ面白いけどちょっとズルいかな…でも笑ってしまいます。
芳澤勝弘『白隠 禅画の世界』角川ソフィア文庫
芳澤勝弘『白隠 禅画の世界』角川ソフィア文庫
白隠和尚は凄いとしか言い様がないですね
【以上4/22】
夏目漱石『夢十夜/草枕』集英社文庫
夏目漱石『夢十夜/草枕』集英社文庫
たまには岩波・新潮以外の註釈も楽しんでみましょか
【4/22-】
『世界思想52号2025年春』世界思想社
『世界思想52号2025年春』世界思想社
去年は特集が「スポーツ」で小生が巻頭原稿を書きました。今年もレベルが高い。勉強になります。多くの人に読んでほしい!
【4/16-21】
Blu-ray
『アパートの鍵貸します』
『アパートの鍵貸します』
ジャック・レモン&シャーリー・マクレーン&フレッド・マクマレー&ビリー・ワイルダー監督の傑作コメディ。何度見ても面白いですね。
DVD
『グレート・レース』
『グレート・レース』
ジャック・レモンの素晴らしさはこの馬鹿馬鹿しい映画を見てもわかります。トニー・カーチス&ナタリー・ウッド&ピーター・フォークも最高です
【以上4/16】
『永遠(とわ)に美しく』
『永遠(とわ)に美しく』
せっかくゴルディ・ホーンが出ているのに彼女の素晴らしさが出ていませんね。ゼメキス監督は単なるハリウッド映画の技術屋ですね。
『プライベート・ベンジャミン』
『プライベート・ベンジャミン』
ゴリディ・ホーンのファンは絶対に見るべき映画です。
『悪魔のような女』
『悪魔のような女』
谷崎潤一郎が『過酸化マンガン水の夢』のなかで取りあげていた映画です。決して褒めてはいませんがシモーヌ・シニョレも出ているので見てみたいですね。
BOOK
谷崎潤一郎『過酸化マンガン水の夢』中央公論社
谷崎潤一郎『過酸化マンガン水の夢』中央公論社
大谷崎の凄さと怖さを改めて感じる短いエッセイです。
【以上4/15】
川端康成『眠れる美女』新潮文庫
川端康成『眠れる美女』新潮文庫
川端康成『眠れる美女』新潮文庫
DVD
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』
ワーグナー舞台を楽しむなら断然このジャン=ピエール・ポネル演出を見るべきです!
【以上4/13】
『麗しのサブリナ』
『麗しのサブリナ』
谷崎の『鍵』に出てくる一家が見に行く映画です。オードリー・ヘップバーンとハンフリー・ボガード。ちょっと意外かな?
【4/11】
BOOK
谷崎潤一郎『鍵』中公文庫
谷崎潤一郎『鍵』中公文庫
久し振りに読み直して谷崎の凄さに酔いました
【4/11-14】
DVD
『鍵』
『鍵』
市川崑監督による大谷崎の作品の映画化。イイ映画ですが文学作品をミステリー・タッチの大衆映画にしてますね
【4/10】
BOOK
『中島敦全集3』ちくま文庫
『中島敦全集3』ちくま文庫
弓の名人が到達する「不射之射」。『名人伝』は最高傑作ですね。
【4/10】
『中島敦全集2』ちくま文庫
『中島敦全集2』ちくま文庫
『文字禍』も大好きな作品です
【4/9】
『中島敦全集T』ちくま文庫
『中島敦全集T』ちくま文庫
『山月記』凄いですね
【4/8】
以下は自著の宣伝です。
よろしく!
BOOK
拙著『定本・長嶋茂雄』文春文庫
拙著『定本・長嶋茂雄』文春文庫
井上ひさし・赤瀬川源平&隼・清水義範・大島渚・小田島雄志・落合博満・橋本治・荒俣宏・草野進・星野仙一・糸井重里…等、豪華執筆陣です!
ロバート・ホワイティング『和をもって日本となす』角川文庫
ロバート・ホワイティング『和をもって日本となす』角川文庫
小生と井沢元彦さんの交流はコノ本を『逆説の日本史聖徳太子編』で紹介してもらって始まりました
『世界思想51号2024春』世界思想社
『世界思想51号2024春』世界思想社
年刊冊子51年目にして初のスポーツ特集。14人の筆者の先陣を切って小生が巻頭原稿を書かせていただきました。以下のURLで読むことができます。https://web.sekaishisosha.jp/posts/7960
『真夏の甲子園はいらない問題だらけの高校野球』
『真夏の甲子園はいらない問題だらけの高校野球』
絶賛発売中!メディア主導の甲子園大会を根本的に考え直してみましょう!すると日本のスポーツが素晴らしくなるはずです!
拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)
拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)
クリックするとRakutenブックスへ跳びます。amazonよりもこっちの評価のほうが正しいですね(笑)。どうぞ、お買い求めを!
拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)
拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)
クリックするとamazonへ跳びます。どうぞ、お買い求めを!
虫明亜呂無『肉体への憎しみ』玉木正之=編・ちくま文庫
虫明亜呂無『肉体への憎しみ』玉木正之=編・ちくま文庫
凄いとしか言いようのないスポーツ小説満載。井上ひさしさんとのスポーツ論対談も凄い!微力ながら小生の解説も。
虫明亜呂無『野を駈ける光』玉木正之=編・ちくま文庫
虫明亜呂無『野を駈ける光』玉木正之=編・ちくま文庫
寺山修司氏との競馬論対談は最高です。
虫明亜呂無『時さえ忘れて』玉木正之=編・ちくま文庫
虫明亜呂無『時さえ忘れて』玉木正之=編・ちくま文庫
この著者が筆写した表現以上のスポーツ表現は、金輪際出現しないでしょう
【以上3/8,9】
拙著『タイガースへの鎮魂歌(レクイエム)〜あの問い虎は美しかった』朝日新聞社
拙著『タイガースへの鎮魂歌(レクイエム)〜あの問い虎は美しかった』朝日新聞社
小生の大ケッサクと今も自負する一冊。"アレ"に満足できない人はお読みください(笑)
『タイガースへの鎮魂歌(レクイエム)〜あのとき虎は美しかった』河出文庫
『タイガースへの鎮魂歌(レクイエム)〜あのとき虎は美しかった』河出文庫
文庫版もあります。中味はほぼ同じです。
『プロ野球大事典』(新潮文庫)3
『プロ野球大事典』(新潮文庫)
小生の実質的デビュー作。パロディ満載だけどよく売れました。我ながら良く書きましたね。
ロバート・ホワイティング著/玉木正之・訳『ふたつのオリンピック東京1964/2020』(KADOKAWA)
ロバート・ホワイティング著/玉木正之・訳『ふたつのオリンピック東京1964/2020』(KADOKAWA)
2400円と少々値段が高いですが全編約600頁。面白さは保証します(訳者)
拙著『京都祇園遁走曲』(文藝春秋)
拙著『京都祇園遁走曲』(文藝春秋)
まだ読んでない人はアマゾンで1円で買えるそうですから読んでね
『私が京都を(捨てた)好きな理由』アリアドネ出版
『私が京都を(捨てた)好きな理由』アリアドネ出版
自著のなかで一番売れなかったけど一番好きな一冊です。そーゆーモンですね。
『天職人』講談社
『天職人』講談社
山下洋輔・岡田武史・市川亀治郎・城ノ内ミサ・グッチ裕三・五嶋龍…らの皆さんのことを書きました。全員のお名前は写真を大きくしてご覧ください。
『大相撲「八百長批判」を嗤う』(飛鳥新社)
『大相撲「八百長批判」を嗤う』(飛鳥新社)
八百長が騒がれた時期(2011年6月)に緊急出版した本です。宮崎学(作家)根岸敦生(朝日新聞記者/元相撲担当)鵜飼克郎(週刊ポスト記者)荒井太郎(相撲ジャーナリスト)らと相撲の本質論を語ってます。
『野球アンソロジー9回裏2死満塁 素晴らしき日本野球』(新潮文庫)
『野球アンソロジー9回裏2死満塁素晴らしき日本野球』(新潮文庫)
大好評発売中。正岡子規、夏目漱石、埴谷雄高、大下弘、桑田真澄、伊集院静…などが並んでます。買ってください!読んでください!
『彼らの奇蹟:傑作スポーツアンソロジー』(新潮文庫)
『彼らの奇蹟:傑作スポーツアンソロジー』(新潮文庫)
三島由紀夫、澁澤龍彦、小林秀雄、石原慎太郎、大江健三郎、沢木耕太郎、村上春樹…などが並んでます。こちらもよろしく。
『スポーツとは何か』(講談社現代新書)
『スポーツとは何か』(講談社現代新書)
「運動会」の文章は中学3年国語の教科書に採用され、他の文章も、今も大学や高校の入試や予備校の模試によく使われています。
『スポーツ解体新書』(朝日文庫)
『スポーツ解体新書』(朝日文庫)
これも大学入試の論文問題によく使われます。文庫版解説の文章は乙武洋匡さんです。
『続スポーツ解体新書』(Zaiten books)
『続スポーツ解体新書』(Zaitenbooks)
もっと著書の宣伝をしなさいよ…と友人に言われたので…
(以上、スポーツ本の拙著の宣伝でした)
『図説・指揮者列伝 世界の指揮者100人』(河出書房新社ふくろうの本)
『図説・指揮者列伝世界の指揮者100人』(河出書房新社ふくろうの本)
平林直哉さんとの共著です。
『クラシック道場入門』(小学館)
『クラシック道場入門』(小学館)
中古ならあるようです。20年前に上梓した音楽本です。
『オペラ道場入門』(小学館)
『オペラ道場入門』(小学館)
クラシック…の本は5刷増刷。さらに面白くと出したオペラの本は増刷ナシ。やはり日本ではオペラはマダマダ…なのかな。以上、音楽関係拙著の宣伝でした。
タマキのナンデモカンデモごちゃまぜ総集編
タマキのナンデモカンデモごちゃまぜ総集編
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