ナンヤラカンヤラ
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11月1日(土)
ワールドシリーズは面白い!という以上に野球は面白い!ドジャースの勝利で3勝3敗とした試合はめっちゃスリリングな幕切れでしたね。

11月2日(日)
ドジャースが勝ったからというのではなく今年のワールドシリーズは最高に素晴らしい試合が続きましたね。なかでも最高にスリリングだった最終戦は見事なファインプレイの連続に登場してくる打者打者全員の必死のバッティングなど見所満載でした。そんななかで連投で勝利をもぎ取った山本由伸投手がMVPになったのはスゴイ!!としか言い様がないですね。ブルージェイズも強かった!歴史に刻まれる名勝負でしたね。延長18回の第3戦で山本投手がブルペンで登板準備を始めたときに「まるで高校野球」とテレビで言った馬鹿なキャスターがいたけど今度もそんな阿呆なことを言う日本人が出ないことを祈ります(笑)。

11月2日(日)つづき
つくづく思い直しましたけどスポーツというものは(野球も)強いから勝つのでなく勝った者(チーム)が強いと言われるのですね。だからやる人にとっても見る人にとっても面白いとも言えるのでしょうけど。

11月3日(月)文化の日
夕方からの「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」の映像収録ではゲストにジャーナリストで新刊『労組日本プロ野球選手会をつくった男たち』(集英社インターナショナル)の著者木村元彦さんを迎えて「アスリートは主張する!スポーツと政治の関係」というYouTubeを3本つくりました。「ウクライナ戦争とミャンマー難民とスポーツ」「労組プロ野球選手会は何故誕生したか?」「2004プロ野球ストライキと日本のスポーツの未来」の3本立てです。公開は来週から。乞御期待!!木村さんの新刊の帯に《この組織なくして大谷選手の活躍もなかった》と書いてありますがホントにその通りですね。

DVD
F・レハール:オペレッタ『微笑みの国』
F・レハール:オペレッタ『微笑みの国』
美しいメロディ+異国情緒+悲しいストーリー。オペレッタと言うよりオペラですね

11月4日(火)
ベッドでの読書はジークムント・フロイト『人は何故戦争をするのか』(光文社古典新訳文庫)。この40ページの文章が物理学者アインシュタインの手紙の返事として書かれたことにまず驚く。1932年フロイト76歳のときの書簡で53歳のアインシュタインは原爆完成前から平和主義者としてフロイトに「何故戦争をするのか」という問いを発していたのですね。その結論は人間の「権力」や「権利」や「暴力」から説き起こし「世界政府」の必要性を説いても「国際連盟」がその役割を果たせず結局《誰もが平和主義者になるまであとどれくらい待たねばならないのかはわかりませんが(略)近い将来戦争はなくなると期待するのはユートピア的な希望ではないのかもしれません(略)文化の発展がもたらすものは全てが戦争を防ぐように機能すると主張することはできるでしょう》と結ぶ。第一次大戦後は不戦条約が結ばれるなど第二次大戦開戦までの束の間の「希望」があったのかも…。ワン。老犬黒兵衛との散歩をサッサと済ませて大船駅へ。東海道線で新橋経由新幹線で名古屋へ。栄中日文化センターでのオペラ講座は「オペレッタの魅力」。J・シュトラウス『こうもり』オッフェンバック『地獄のオルフェ』『美しきエレーヌ』レハール『メリー・ウィドウ』『微笑みの国』バーンスタイン『キャンディード』の解説をしながら20人の受講生の皆さんに楽しんでもらう。講座を終えて新幹線こだまで小田原経由でビールを飲みながら帰宅。久し振りの出張でしたが平日なのに新幹線の混みように仰天。ナルホド。外国人のインバウンドはめちゃめちゃスゴイですね。

BOOK
プラトン/納富信富・訳・解説『ソクラテスの弁明』
プラトン/納富信富・訳・解説『ソクラテスの弁明』
大学とか哲学などと無縁の素人にはムツカシイ本です

11月5日(水)
昨日名古屋出張時に新幹線車内で読み始めたプラトン(納富信留・訳)の『ソクラテスの弁明』(光文社古典新訳文庫)がメッチャ面白く読み続けてベッドで読み切ってしまう。結局ソクラテスは若者たちを誑かした罪に問われて死罪になるのだが最後の台詞が冴えている。《死んでいる状態は次の二つのうちのどちらかなのです。無のような状態で死んでいる者は何一つ感覚も持っていないか(略)言い伝えにあるように魂がこの場所から別の場所へ向かう移動や移住である過去のどちらかなのです》そしてこう言う《死とはびっくりするくらい得なものです》つまり《夢も見ない深い睡眠》はどんな日常よりも《快いもの》で《別の場所への移住》なら多くの先人《オルフェウスやホメロスと出逢えて嬉しい》というのだ。ナルホド。後者はありえないとしても前者の熟睡や爆睡が心地好いのはわかりますね。ハムレットも「死は眠りに過ぎぬ」と言ってましたね。ただ死んだら心地好かったと味わう気持ちもないのが少々残念。ソクラテスはこの時70歳。彼より長生きしてるのに達観してないのはナサケナイですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日の話題はメジャーのワールドシリーズが素晴らしく面白かったといいう感想を語ったあと木村元彦さんの『労組日本プロ野球界をつくった男たち』(集英社インターナショナル)を紹介。帯に《この組織なくして大谷選手の活躍もなかった》とありますからね。テレビや新聞もメジャーの話ばかり騒いでいないでプロ野球の労働組合にも目を向けてほしいですね。ワン。ラジオのあと老犬黒兵衛と散歩。昨日一昨日とイロイロ働いたので今日はゆっくり『ソクラテスの弁明』の解説を読んだりパソコン内の掃除をしたり。イロイロ役にも立たない理屈をこね回して金儲けするソフィストが横行してソクラテスまでソフィスト扱いされて死罪にした古代アテナイ。いつの時代も世界中どの地方も似たり寄ったりかな。イスラム教徒の若き市長を選んだNY市民は別かな?

Blu-ray
『アマデウス』
『アマデウス』
映画「エルヴィス」をつくったバズ・ラーマン監督がモデルにした映画かな。見事なモーツァルト像をサリエリの目から描いた映画です

11月6日(木)
ベッドでの読書は『ソクラテスの弁明』の納富信留氏の解説を読む。やはり先人はあらあほしき哉で解説を読むとソクラテスの弁明の中味や立ち位置が良くわかる。しかしアテナイの多くの人々が彼を嫌がった理由も良くわかりますね。特に対論の結果完膚なきまでに論駁された連中のうちインテリを自認して気取っていた人物で自分の非を認めたがらない多くの人々はソクラテスが大嫌いになったでしょうね。何しろ多数決で死刑にまでするのですからソクラテスにも非がなくはなかったとも言えなくもなさそうですなぁ。しかしそーゆー連中が多数派の世の中はイヤですね。今もそうみたいだけど。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。家の前がガス管の取り替えでトラックや工事車両がわんさか。工事の人たちと連日挨拶を交わす。若いときは挨拶を交わすのが照れくさくて嫌だったけど27歳で海外旅行を初めて経験したときにホテルや道路で誰もが挨拶を交わしているのに驚き挨拶するようになったことを思い出す。人間気取ってはイケマセンね。ワン。黒兵衛も工事の人や道路整備の人に撫でられて喜んでます。ワン。終日イロイロ仕事。晩メシはNHK-BSでやっていた『エルヴィス』を見ながら。これはイイ映画ですね。貧困から立ち上がって黒人音楽と共にセクシー・シンボルとなった真の庶民派歌手エルヴィス・プレスリーの短い42年の生涯をバズ・ラーマン監督が見事に描き切りましたね。主役はエルヴィスで一儲けした大佐と呼ばれるマネージャー。ギャンブル依存症の無国籍移民でエルヴィスを操り人形のように支配して最後は破綻する彼の語りで物語が進むのはモーツァルトの生涯を宮廷音楽家のサリエリの語りで描いたミロス・フォアマン監督の映画『アマデウス』と同じ手法かな。どちらもイイ映画ですね。

11月7日(金)
『ソクラテスの弁明』の解説を読了。《人生を法廷や政治の論理(ロジック)で片付けようとする私たちの態度に「神の使命」として真理を追究するソクラテスの原論は対抗する。ソクラテスの哲学は(略)心の生き方への覚醒を促すものなのである。私たちが「現実だ」と思って生きているのは弁論が実効支配する社会や権力の世界である。しかしそれは結局は「影」の争いに過ぎず言わば夢を現実と錯覚しているあり方ではないか》なるほど。理屈は良くわかりますね。高市政権も「影」なら立民も参政の「影」でしょうね。でもマムダニ新NY市長も「影」なのかな?そう。「影」なんでしょうが「影」のなかにも実態に影響を与える「影」と「影」ばかりで言葉遊びをして「影」を増殖させているだけの「影」がありそうですね。古代ギリシャではそういう人々をソフィストと呼んだのですね。この本の訳者であり解説者である納富信留氏は物事のよくわかっている人のようで『ソクラテスの弁明』を読んでプラトンをもっと読んでみたいなあ…と思っていたら「解説」のあとに「プラトン対話編を読むために」という「道案内」がついていた。素晴らしい。読まねば。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。家の前のガス管工事を避けて歩く。工事をしている人に文句はないけどガス代水道代電気代各種保険年金近NHK代等を全て税金以外に支払わせる政治っておかしいですね。ワン。イロイロ仕事のあと久し振りに晩メシをお隣さん夫婦と一緒に「鮨処もり山」へ。「もり山」さんは本HPのスポンサーでもあり美味しいお寿司と共に感謝です。「もり山」さんもお爺さんになりました。可愛いお孫さん。新しい命が生まれて我々はみんな歳を取りますね。

11月8日(土)
ベッドでの読書プラトン/納富信留・訳・解説『ソクラテスの弁明』(光文社古典新訳文庫)読了。解説も「プラトン対話編を読むために」という文章も年譜もすべて面白かった。人類は紀元前5世紀から2千5百年を経て全然進歩も進化もしてないようですね。と言うかソクラテスやプラトンの今日性がよくわかりました。民主主義の世の中には必ずソフィストが蔓延るようですね。そんななかで真の言論を展開する人物は衆愚政治と化した似而非民主主義社会から追い払われるのかな。さらに僭主政治の支配が広がり…という古代ギリシアを襲った危険性を知ってたうえで現代をどう生きるかが問題ですね。知恵は過去にあるのですから。塩野七生『ギリシア人の物語』を読み直そうかな。ワン。土曜日は家の前のガス管工事もお休みで静かな日常のなか老犬黒兵衛と老老介護的趣の散歩。老犬も小生もヨメハンも何故か元気なのは昨日美味いものを食ったからかな。ワン。午後からJリーグ鹿島vs横浜FCの試合をTV観戦。横浜もかなり頑張ったけど(細井選手のロングスローは素晴らしいですね)鹿島順当に勝利。これで鹿島が優勝したら川崎での実績と共にポスト森保は鬼木監督かな?チョイと仕事して夕方からTBS報道特集。宮城県知事選でもSNSの様々な情報が威力を発揮したらしい。SNSを結集すれば現代のソフィストが生まれるようですね。いや。元々のソフィストがSNSという武器の使い方を熟知したのか?晩メシはBSフジで唐橋ユミさんと朝日山親方の『大相撲がっぷり総見』を見ながら。いよいよ明日から九州場所。安青錦の大関昇進は?

BOOK
塩野七生『ギリシア人の物語U民主政の成熟と崩壊』新潮社
塩野七生『ギリシア人の物語U民主政の成熟と崩壊』新潮社
プラトンの「饗宴」に登場するアルキビアデスを知るためにもオリンピックを知るためにも読むべき一冊

11月9日(日)
『ソクラテスの弁明』を読んでプラトンにチョイとハマったので塩野七生『ギリシア人の物語U民主政の成熟と崩壊』をベッドに持ち込み「ペリクレス以後」の「ソクラテス」「青年政治家アルキピアデス」「四ヵ国同盟」「「マンティネアの会戦」「オリンピック表彰台独占」「プラトンの饗宴」「メロス問題」「シチリア遠征」…を再読.読み出したら面白くて止まらない。ナルホド民主政はポピュリズムによって内部から崩壊する上に外部の戦争(軍事)と経済の破綻で息の根が止まるのですね。古代ギリシアは民主政の最盛期ペリクレスの死後25年から崩壊の道を歩み始めたわけで今の日本は戦後80年。第二次安倍政権が戦後レジーム(戦後民主主義)からの脱却を叫んで同じくらいかな。トドメの戦争と経済の崩壊も間近か?ワン。黒兵衛と雨の小降りを狙って散歩。老犬は坂道を登るのに苦労し始めたかな。犬もスクワットで鍛え直すことはできるのかな?ワン。チョイと仕事したあと大相撲九州場所初日をたっぷり楽しもうと思っていたら東北地方に出た緊急地震速報と連続地震と津波注意報で中継が中止。仕方なくパソコンで楽しむ。安青錦は強く安定してますね。伯桜鵬の素晴らしい出足に豊昇龍は何もできず土俵の下へ。今年最後の面白い15日間が始まりましたね。

11月10日(月)
塩野七生『ギリシア人の物語 民主政の民主政の成熟と崩壊』の「ペリクレス以後-後期」もうすぐ読了。民主政(デモクラティア)が崩れたり復活したり寡頭政治(オリガルキア)が支配したり衆愚政(ポピュリズム)に陥ったり扇動政治家(デマゴーグ)が肩で風を切って歩いたり…まるで現代日本社会ですね。塩野七生さんの本を読むといつも思うことですが彼女の文章は箴言の連続ですね。《人類は戦争そのものが嫌いなのではない。長期戦になりしかも敗色が濃くなった戦争が嫌いなのである》《一国の政府が国民に対して成すべき二大責務は安全と食の保証の二つに尽きる》《同盟とは一緒になってるほうがトクになると思うから加盟しているのだ》《政治の安定くらい富裕者たちが望むものはない。民主政体と寡頭政体の違いなどこの大前提の前には二義的問題になる》ナチス政権もファシズム政権も大日本帝国の軍閥も民主政体から生まれたことは銘記すべきですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。老犬の足取りがかなり弱々しくなってきた。ガンバレガンバレと互いに励まして坂道を登る。ワン。

11月10日(月)つづき
「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」にゲストの木村元彦さんを迎えて「アスリートは主張する!スポーツと政治の関係を考える」の第1回「ウクライナ戦争とミャンマー難民とスポーツ」がアップされました。つづけて第2回「労組プロ野球選手会は何故生まれたのか?」第3回「2004プロ野球の意義と日本スポーツの未来」へと続きますので皆さん!是非!読んでください!面白いですよ(笑)夕方からやはり大相撲が気になって見てしまう。安青錦は安定してますね。早く上位と当たるのを見たいですね。

11月11日(火)
塩野七生『ギリシア人の物語 民主政の成熟と崩壊/ペリクレス以後』読了。古代アテネの民主主義が崩壊しアテネという都市国家そのものが瓦解してゆく様子がよくわかった。それは最近の日本の姿とかなりよく似てますね。わずか25年でアテネは民主政を失い寡頭政に移行せざるをなくなるがその間に《デマゴーグ(扇動家)が肩で風切る社会》になる。《デマゴーグは民衆の不安と怒りを煽るから扇動家なのである》確かに。現代のデマゴーグはインフルエンサーを利用するわけですね。そして「民衆の不安と怒り」の対象は異国人だとあおるのか。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。昨日急激に弱々しくなった老犬の足取りが今日は登り坂で小生を引っ張るほどに元気。なんでやねん。老いとはこーゆー繰り返しなのか?ワン。

11月11日(火)つづき
デスクワークは明日のラジオと週末の締め切りのためにドジャースの反トランプの動きを調べる。トランプ大統領が派遣したカリフォルニア州の州兵に対してドジャースは駐車場等の施設の利用を禁止したそうですね。それにICE(移民関税執行局)の家宅捜査から被害を受けた人々に合計100万ドルの見舞金を出したとか。一方トランプ派の反移民系団体(AFR=アメリカ・ファスト・リーガル)はドジャースがDEI(多様性・公平性・包括性)の乱用でアジア系ラテン系の人々を優遇しすぎているとEEOC(雇用機会均等委員会)に訴えたとか。トランプ大統領はドジャースのワールドシリーズ連覇を絶賛して「ホワイトハウスで再び会おう」とメッセージを送ったが日雇い労働者団体NDLON(ナショナル・デイ・レイバー・オルガナイジング・ネットワーク)はドジャースにホワイトハウス訪問をやらないよう要請したとか。複雑な政治問題…ではなくあまりにもわかりやすいアメリカの政治的分断状況ですね。

11月11日(火)つづきのつづき
週刊新潮最新号のコラム「夏裘冬扇」で片山杜秀氏が面白い文章を書かれていた。ドジャースの日本人選手の活躍を高市総理がトランプ大統領と一緒に横須賀の米軍基地を訪問し喜色満面の笑みを浮かべたことと並べて取り上げ《どちらも日米対等というのとは違う気がする》《日本人選手はあくまで助っ人だろう》と書かれた。読んだ直後はソレは違うだろう…大谷も山本も佐々木もドジャースの一員で…彼らを「助っ人」と区別するなら他のラテン系もアジア系もヨーロッパ系の選手たちも助っ人…と頭を巡らせたところでハタと気付いた。「アメリカ人」っていないのですよね。みんな移民か外国人ばかりで…ならば「助っ人」全員で「アメリカ」を「助けて」いるわけですね。はたして「アメリカ」の「何」を「助けて」いるのか?「アメリカ」の経済?権威?政治?…「アメリカ」も「助っ人」にはそれ相当の代価を支払ってるわけで…コレはオモシロいテーマですね。親会社の宣伝のためにやってる日本のプロ野球とは大違いですね。片山杜秀氏は最後にこう書いている。《戦後80年。日本人の親米か忠米の精神はついに完成の域に達したかのようにも感じられる。しかし……》そのあとは別に週刊新潮の宣伝をするわけじゃないけど同誌を読んでください。面白いですよ。

11月12日(水)
ベッドでの読書はプラトンの『饗宴』を読み始める。今まで某文庫で何度か読み出して何も面白く感じられなかった作品。古臭い翻訳と後ろの頁の註釈との行ったり来たりとサービス精神の無い(素人にはわかりにくい)解説に辟易としたからだろうが光文社古典新訳文庫の中澤務氏の訳はメッチャわかりやすくて面白い。おかげで少年愛の本質も良く理解できた。読了した暁には『饗宴』をモチーフにしたバーンスタインの『独奏ヴァイオリン・ハープ・打楽器と弦楽のためのセレナード』もより面白く聴けるようになりそうです。何しろ各章(5楽章)にアリストファネス/アガトン/ソクラテスとアルキピアデスなどとタイトルの付いた楽曲ですからね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日の話題は昨日の本欄に書いたドジャースの反トランプ的移民擁護の姿勢について。さて今年のワールドシリーズ連覇でドジャース・ナインはホワイトハウス表敬訪問をどうするのかな?ワン。ラジオのあと何故か元気を取り戻した老犬黒兵衛と散歩。今日も元気に坂道を登ったけど明日はどうかな?と心配になるチョイと与太付きぶりですね。ワン。イロイロ仕事したあと晩メシは大相撲録画を見ながら。安青錦は強いですね。藤ノ川も小兵ながら素晴らしい取り口ですね。京都出身。応援してます。

BOOK
プラトン/中澤務・訳『饗宴』光文社古典新訳文庫
プラトン/中澤務・訳『饗宴』光文社古典新訳文庫
新訳も解説もわかりやすい名著です

11月13日(木)
プラトンの『饗宴』メッチャ面白い。光文社古典新訳文庫の中澤務・訳は読みやすさ抜群で中味に惹き込まれる。良い外見は中味を伝えてくれるのですね。喜劇作家(アリストファネス)のエロス賛歌はアンドロギュノス(太古の人間=両性具有者)の話から始めてぶっ飛んでいて面白い。悲劇詩人(アガトン)は真面目で面白くないですね(笑)。ソクラテスはナルホド本質を衝く話をするけど相当イヤミな話し方をしますね。バーンスタインの『セレナーデ』のソクラテスもそんな音楽になってるのかな?読了してから聴き直します。ワン。老犬黒兵衛と散歩のあと『スポーツゴジラ』の連載『走』を書く。日本のスポーツ指導者たちは誰も彼もスポーツへの参加者を「走らせる」のが好きですね。ウチのガキが小学生のときに親子の野球教室に参加したら高校野球経験者の指導者が「ハイ。まずグラウンド3周!」と言ったのには驚きました。日曜の休日に子供と野球を楽しもうとして集まったのに何故息を切らせて広いグラウンドを3週も走らなきゃならんのか!?という苦い記憶を蘇らせて書きました(苦笑)。日本のスポーツはあらゆるところで体育&ミリタリー・トレーニングが残ってますね。うわっ。藤ノ川強い!デッカイ獅司をチイサイ身体で投げ飛ばした!彼は人気出ますね。

11月14日(金)
ドジャース大谷翔平選手が3年連続4度目のMVPに選ばれましたね。これはやはり物凄いことだと思います。しかし片山杜秀氏が週刊新潮のコラム「夏裘冬扇」でドジャースの日本人選手の活躍を「助っ人」と書き高市総理のトランプ大統領に伴われた横須賀米軍基地訪問と並べて「日米対等というのとは違う気がする」と指摘されたことは注目していいだろう。大谷の活躍も「戦後80年日本人の親米か忠米の精神は遂に完成の域に達してきたようにも思える」との片山氏の感想の一翼を担っているのだろうか?ならば「野球の日米対等」とはどういうことか?考えてみましょう。

11月14日(金)つづき
プラトン『饗宴』読み進む。ソクラテスの発言を読み終えて酒に酔ったアルキピアデスが乱入。しかしソクラテスというのはホンマに少々イヤミな男ですね。自分の意見ではなく某女に問い詰められた話を披露する。そして言い負かされて素晴らしいと思った話を聞かされても困ってしまいますよね。ソクラテスが納得したのは解っても某女ってホントに存在するの?それは貴方の意見じゃないの?だったら自分の意見として堂々と披露したら?と突っ込みたくなるのは小生が臍曲がりだから?ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。近所の顔馴染みの犬と出逢ってもあまり反応しなくなったのは老いた証拠かな。ワン。朝のニュースで大谷翔平選手がリーグMVPのほかにイロイロ山ほど表彰を受けたらしいコトを知る。残る表彰はMVPとサイ・ヤング賞のダブル受賞か三冠王か国民栄誉賞かとテレビに出ている元メジャー選手やタレントの声を聞きながらヘミングウェイの言葉を思い出す。「勝者には何もやるな」

11月14日(金)つづきのつづき
デスクワークは『ZAITEN』の連載「今月のスポーツ批評」。今回で第100回。だからどーってことはないが『週刊新潮』の片山杜秀氏のコラム「夏裘冬扇」の「親米国家日本の完成」でのドジャースの日本人選手と木村元彦氏の『労組日本プロ野球選手会』を取り上げて日本野球はアメリカの下部組織に入る「親米忠米」以外に道はないのか?サッカーのFIFAとアメリカのMLBの違いは?といったことを書く。何だか自分の意見が段々「親米忠米保守」から離れたウヨクになってきたようで独りで苦笑い。うわっ。藤ノ川が御嶽海に叩かれて初黒星。小兵の弱点がモロに出ましたね。豊昇龍は若元治の注文相撲にバッタリ土。立ち会いで横綱があんなに突っ込んではアカンでぇと思うものの大の里ほどの身体に恵まれてない横綱はシャーナイのかな?晩メシはサッカー日本代表vsガーナを見ながら。日本が強いのか?主力を欠いたガーナが弱いのか?弱い時代の日本サッカーを知りすぎている年寄りにはナカナカ日本サッカーの強さが信じられないのですなぁ。佐野海舟いいですねぇ。もう一人隆盛というなの選手は出てこないのかなぁ。

11月15日(土)
プラトン『饗宴』読了。光文社古典文庫の中澤務・訳は読みやすく面白かったけどまだチョイと理解不能の部分があったので本文の半分くらいある解説を読むことにします。ワン。老犬黒兵衛と散歩のあと長女がやって来たので昼間からサッカーのW杯欧州予選のイロイロ見ながらワインで乾杯。スペイン・ポルトガル・イタリア・イングランド・ポーランドなどがウクライナやモルドバやイスラエルなどと闘ってる試合をダイジェストで次々と見たが…これなら日本は勝てるでぇと正直思いましたねぇ。夕方は大相撲。藤ノ川は翔猿に見事に勝利。晩メシは日韓戦の野球を見ながら。まぁ日本の実力勝ちでしょうが韓国の投手を育てるコーチが欲しいですね。投球の組み立てがわかってないような気がしました。

11月16日(日)
朝起きて老犬黒兵衛と散歩したあと長女と一緒に庭木の剪定。腰が痛い。とほほ(>_<)

11月16日(日)つづき
ベッドのなかの読書はプラトン『饗宴』(光文社古典新訳文庫)に対する訳者・中澤務氏の解説を読み進む。メッチャわかりやすい解説だが塩野七生さんの『ギリシア人の物語U民主政の成熟と崩壊』を読んでいたのも良かった。アルキビアデスという男の破天荒な性格も生涯も良くわかりましたからね。しかし訳者の鮮やかな図入りの解説でシュンポシオン(饗宴)の実態がどういうものかよくわかったのは素晴らしかったですね。それにしてもソクラテスってイヤミな爺さんですね。嫌いじゃないけど。ワン。ベッドを出て長女とヨメハンと3人で老犬黒兵衛と散歩。そのあと長女が高枝切り鋏を駆使して高くなって電線に架かっている木の枝などを剪定。俺は上ばっかり見る作業に耐えられないので落ちた枝を細かくして延々と袋詰めの作業。それで腰が痛くなったのだ。トホホ。昼飯食って天皇杯サッカー準決勝を見始めるが疲れで爆睡。2試合目と大相撲は楽しむ。天皇杯決勝は神戸vs町田ですね。大相撲は藤ノ川が残念ながら2敗目大の里がサーカス相撲。玉鷲は負けたけどスゴイですね。ふ〜ん高市政権は支持率が高いのですね。中国との関係はどんな落とし処をつくるのかな?

BOOK
鎌田航一『コナン・ドイル伝ホームズよりも事件を呼ぶ男』講談社現代新書
鎌田航一『コナン・ドイル伝ホームズよりも事件を呼ぶ男』講談社現代新書
オモシロイ作家だからオモシロイ小説が書けたのかな?なんて思ってしまいます
小野圭司『太平洋戦争と銀行 なぜ日本は「無謀な戦争」ができたのか』講談社現代新書
小野圭司『太平洋戦争と銀行 なぜ日本は「無謀な戦争」ができたのか』講談社現代新書
銀行の仕事で描いた戦争と敗戦。小生には初めて知るファクトでした

11月17日(月)
ベッドのなかでプラトン『饗宴』(光文社古典新訳文庫)の訳者・中澤務氏による解説読了。非常に面白かったです。この新訳と解説をもっと早く-高校時代くらいに読みたかったですね。そしたら大学を中退せず哲学科に進んでいたかも(笑)。しかし繰り返しになりますがソクラテスってホンマにイヤミな男ですね。アルキビアデスの悩んだ気持ちがよくわかります。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。老犬は死なず。ただ歩くのみ。かなり元気を取り戻してきたのはナンデヤネン?人間年齢100歳を超えるとそういう現象もあるのかな?ワン。『ZAITEN』原稿の校正などをしていると講談社から現代新書の今月の新刊が3冊届く。小野圭司『太平洋戦争と銀行 なぜ日本は「無謀な戦争」ができたのか』帯に《植民地経営から戦費調達/敗戦後の「清算」まで/満洲を台湾を朝鮮を樺太を本土をバンカーたちは決死の覚悟で駆け巡っていた!知られざる「戦争の舞台裏」を明かす》とある。まさか「新しい戦争」に備えての知識のためではないだろうけど面白そう。読まねば。鎌田浩毅『日本史を地学から読み直す』帯に《この国はいつだって天下大変!!!九州全域を焼き尽くした阿蘇山破局噴火/飛鳥時代の南海トラフ巨大地震/秀吉と家康の運命を変えた天正地震/史上最大の犠牲者を出した明治三陸津波/浮かび上がる「巨大地震の法則」/地球科学者が100万年スケールで語り尽くす》とある。これも絶対に読まねばと思いますね。篠田航一『コナン・ドイル伝 ホームズよりも事件を呼ぶ男』帯には《心霊現象と「愛国」に没頭「名探偵の父」のあまりにも数奇な人生/40歳で突然「軍隊に入る」宣言/「切り裂きジャック事件」の犯人説/世間を騒がせた「妖精事件」/アガサ・クリスティ失踪事件で勝手に「心霊捜査」/タイタニック号事件を巡り大論争》これも読みたいですね。本を一冊読み終えた時点で絶好のタイムリーであります。

11月17日(月)つづき
今夕の『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』はゲストにスポーツライターの小林信也さんと野球の魅力を語るジャーナリスト氏原英明さんを迎えて《日本の野球2025を振り返る。全てはメジャーへの道なのか?》をテーマに《高校野球は永久に変わらないのか?》《ワールドシリーズ大人気!あな日本日本シリーズを見たか!?》《高校大学社会人からメジャーへ!「プロ野球飛ばし」は広がるか?》の3つの問題を話し合いました。今週木曜から順次アップされますので是非見てください。氏原さんによれば高校球児の丸刈り率は3割程度。なのに甲子園出場校となると7割以上に!ナンデヤネン!?そこに高校野球の問題点の本質がありそうで3人で大討論!!朝日新聞の関係者もNHKの関係者も是非見て欲しいですね(苦笑)そして一緒に「甲子園大会の廃止」や「全国ネット放送の廃止」もふくめた「甲子園大会の大改革」を考えましょう!!

11月18日(火)
ベッドでの読書は小野圭司『太平洋戦争と銀行 なぜ日本は「無謀な戦争」ができたのか』(講談社現代新書)読み始める。経済音痴の小生にもわかりやすい太平洋戦争時の日本の無茶苦茶なカネの使い方を初めて知って愕然としながら読み進んでいます。何しろ《昭和19年の国民総生産(GNP)は745億円で同年度に支払われた戦費は735億円》じつにGNPの《99%が戦争目的に投入されている。つまり残りの1%で国民は生活したことを意味する》が《これはどう考えてもおかしい》ワケで《これを可能にしたカラクリが「現地通貨借入金」という制度で臨時軍事費特別会計の歳入科目として設けられた》という。つまり《戦費のうち国内で支払われたのは全体の41%で6割近くは中国(38%)南方(17%)満洲(3%)での支払だった》というのだ。こんなゴマカシが続くわけもなく戦況の悪化と国内生産の鈍化と国民生活の圧迫で大日本帝国は瓦解したわけですね。戦争を経済から見る視点に出逢ったのは小生は初めてのことで驚きと納得であります。ワン。ベッドを出て老犬と散歩のあと『スポーツゴジラ』の連載『走』第16回を仕上げて送稿。大相撲はウワッ。大の里が義の富士に一方的に敗れる!アマチュア時代から苦手だったのかな。サッカーの日本代表vsボリビアの試合は録画してヨメハンと一緒に『鮨処もり山』さんへ。お隣のフランス人ご夫妻が「もり山」さんのフランス旅行をイロイロ助けられた御礼に…というわけで河豚料理を振る舞われたことに我々も御相伴。メッチャ美味しい河豚三昧をありがとうございました( ^o^)ノ

11月19日(水)
ベッドで『太平洋戦争と銀行』読み続ける。敗戦寸前。とにかく物資がなくなり様々な工場も爆撃で焼失した日本はそれでも経済(貨幣)を回さなければならないので紙幣の印刷は民間の印刷会社に委託。貨幣は金属(アルミ等)の含有量を極力下げてさらに第一次大戦後の敗戦国ドイツに倣って陶器貨幣の製作にも乗り出そうとした。それを請け負った陶器会社に後に「京セラ」を立ち上げた稲盛和夫氏がいたのか。第二次大戦に様々に関わった人々が戦後の日本を築いたのですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日の話題は野球の日韓戦でも使われ来春のWBCでも使われるピッチコムについて。投補間と野手も含む投球サインの無線音声伝達装置ですね。音声ではなくグラヴとミットに取り付けた3色の超ミニ電球と押しボタンによる同様のサイン伝達装置は1980年代に日本のスポーツメーカー美津濃が開発しましたね。それを春の高知キャンプで阪急ブレーブスの上田監督に売り込んでいるとき小生も偶然その場にいました。が上田監督は一言。「アカン。ジャミングで終わりや」当時のパ…リーグはサイン盗みが盛んで無線電波やジャミング(妨害電波)がイロイロ飛び交っていたのですね。メジャーから使われ始めたピッチコムは元々マジシャン(奇術師)が仲間で連絡を取り合った装置だったそうです。そう言えばある劇場の舞台裏で同じ顔をしたマジシャンが2人いてビックリしたことがありました(笑)。日本の野球では応援の大歓声でサイン無線音声伝達装置の邪魔をするのかな?ワン。ラジオと黒兵衛の散歩のあと仕事は『スポーツゴジラ』の校正など。某大学からスポーツジャーナリズムの講義の相談の電話がかかってきて悩む。若い学生とは混じり合いたいけど…ちょっとシンドイか…考えましょ。うわっ。大の里連敗。安青錦も黒星。賜杯争いは面白くなってきたけど…それより小生は藤ノ川の黒星続きのほうが残念で心配ですね。

11月19日(水)つづき
晩飯食ったあとに久しぶりに酒呑みながら映画鑑賞はロマン・ポランスキー監督『戦場のピアニスト』。以前から見たいと思っていたのに何故か見逃していた映画。実際のユダヤ人ピアニストでワルシャワでのホロコーストを生き延びたシュピルマンの物語。さすがはポランスキー監督。色合いの見事さと無駄な台詞も無駄な音楽も一切ない見事な音楽映画でした。ブラーヴォ!彼の映画では『マクベス』と『おとなのけんか』がすきですね。高市首相の国会答弁が中国を怒らせたらしい。「戦艦」なんて21世紀の今日何処に存在しないのにオカシナ発言ですね。在大阪の中国領事はその古臭い発言に古臭いヤクザ口調で返したのかな?習親分に気に入られるためにね。ポケットに手を突っ込んだままの官僚もいましたね。これも親分にアッピールしたのかな?ポランスキー監督ならこれを題材に『ヤクザのけんか』という映画を創るかな?いや。『政治屋のケンカ』ですね。

DVD
『マクベス』
『マクベス』
ポランスキー監督のシェイクスピア。雑誌『プレイボーイ』の製作映画だから自殺したマクベス夫人がヌードだなんて評価もありましたね
ワーグナー:楽劇『ワルキューレ』
ワーグナー:楽劇『ワルキューレ』
シェロー演出のヴォータンが娘のブリュンヒルデを抱き締める姿はカッコイイですねえ

11月20日(木)
ベッドで『太平洋戦争と銀行』読み進む。小生が知らなかっただけなのかもしれないが戦時中の銀行のあり方と銀行マン(バンカー)の苦労に仰天。沖縄戦でもギリギリまで銀行業務を続け広島でに原爆を落とされたときも被爆しなかった行員が2日後には営業を再開。被災者に無通帳無印鑑で預金の引き出しに応じた。マニラでもサイパンでも満洲でも銀行員は逃げ惑いながら銀行業務を続けたのですね。ワン。ベッドを出て元気な老犬黒兵衛と散歩。坂道を登りながら数日前に大学でのスポーツジャーナリズム論の開講を打診されたが吾輩も老犬に負けずもう一踏ん張りしてみようかなという気持ちに傾く。ワン。

11月20日(木)つづき
老犬黒兵衛と散歩のあと録画しておいたサッカーの日本代表vsボリビアを見る。危なげない3-0の勝利。3度ほど危ないシーンもあったけどディフェンスの戻りは早いですね。ボリビアへ行ったときは高度4千5百bのラパス郊外にあるサッカー場を見て驚いた。通訳をしてくれたホルヘ君が「ここではボリビアのチームが負けたことがない」と自慢してたのを思い出す。それは当たり前で酸素が少ないから火事もないという地域で平地の住民は満足に走れませんからね。今は高高度の地域でのサッカーの国際試合はFIFAが禁止しているらしいが1週間ほどボリビアで仕事してブエノスアイレスに渡ったときは顔の周囲の空気が分厚くへばりついてる気がして何日間か気持ち悪かったですからね。夜のボリビアで見た天の川や満天の星は驚異的に美しかったけど(星影を体験しました)彼の地のチームに勝ってもあまり喜べないかな?午後からイロイロ仕事のあと晩メシは録画した大相撲を見ながら。必死の豊昇龍が賜杯に近いかな?晩メシ後は久し振りにワーグナー『ワルキューレ』を楽しむ。ブーレーズ指揮シェロー演出の1988年の舞台。オペラ歌手は明らかに昔のほうがレベルが高いですね。

BOOK
高橋義雄・責任編集『現代スポーツ評論』創文企画
高橋義雄・責任編集『現代スポーツ評論』創文企画
特集は「スポーツ産業の新展開」日本はこの分野でも後進国ですね
DVD
ワーグナー:楽劇『ジークフリート』
ワーグナー:楽劇『ジークフリート』
オペラを演劇にしたシェローの演出はやっぱり見事です。ここからオペラの自由な演出が始まったのですよね

11月21日(金)
『太平洋戦争と銀行』読み進む。終戦時の海外(中国・満洲・樺太・朝鮮・台湾・フィリピン)の銀行の残務処理はちょっとココには紹介しきれませんけどめちゃめちゃ大変だったのですね。本書を読むと経済人より政治家のほうがよっぽど気楽に思えました。政治家の判断は直接庶民には響きませんけど庶民は銀行に預金しているのですからね。いや。元を正せば政治家と軍人「無謀な戦争」に導いたのですから最も責任があるのは政治家のはずなのに…ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。来年の某大学の講義を引き受けることにしたので黒兵衛以上に小生のほうが体力を鍛えなきゃと思って大股で歩く。何にしろ新たな目標ができるのはイイことですね。ワン。イロイロ仕事をしていると建築家の竹山聖さんから新刊『joinー竹山聖+設計組織アモルフの仕事』(Poesy Press)が送られてくる。斬新な建築物の写真を眺めるのは楽しい。住もうとは絶対にも思わないけど(失礼)。続けて高橋義雄・責任編集『現代スポーツ評論54』(創文企画)も届く。特集は「スポーツ産業の新展開」。これは仕事として読まねば。

11月21日(金)つづき
晩メシは録画した大相撲を見ながら。藤ノ川が給金直し。オメデトウ。三賞の何かは取れますね。大の里vs安青錦は物言いが付いても良かったのでは?晩メシ後はワーグナー『ジークフリート』の第1幕を楽しむ。シェローの演出はやはり面白い!凄く緻密に物語を再構築してますね。ネットでは高市首相の「存立危機事態発言」とそれに対する中国(習近平)の反応についてのいろいろな意見が喧しい。「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」にも出演してもらった近藤大介さんによると中国語には「存立」という言葉は存在しないそうですね。だから「存亡」という言葉に置き換えるらしい。なるほど。「存亡」なら「存立」よりさらに強い覚悟を求められますね。嗚呼。それにしても高市首相というのはあの発言でアメリカにゴマ擦ってるつもりなのかな?しかし国を代表する首相の発言としてはアウトですね。首相としての言葉と政治家としての言葉は異なるはずですからね。

11月22日(土)
『太平洋戦争と銀行』第5章「戦争の後始末」を読み終えて最終章「所行無情と万古不易」に突入。戦争は始めるのは簡単だが終えるのは難しいとはよく言われるが「終える難しさ」もさりながら「終えたあとの後始末」も大変です。そのことがこの本でよくわかりました。「戦後」はナカナカ終わるものではないのですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。老犬は元気に歩く。老人もつられて歩く。これも老老介護と言うのかな。ワン。朝チョイと仕事して昼から天皇杯サッカー。タイトル獲得回数の多い神戸より初タイトルに飢えていた町田の気合い勝ちですね。再びチョイ仕事して夕方からやって来た長女の持参したワインを呑みながら大相撲。うわっ。大の里が琴櫻に負けたと思ったら安青錦の突進に豊昇龍も土。こうなったら明日の千穐楽は誰もが優勝決定戦での安青錦を応援するのかな?ウクライナの人々の大声援の声はどんなふうに届くのかな?ウクライナ国民には辛く苦いトランプの和平案にゼレンスキーはどう対処するのかな?安青錦の初優勝は少しでも彼らの力になるのかな?…なんてことを心配するより支那龍の逆鱗に(ワザと?無意識に?何も考えず?)触れた和犬の逃げ込む先を案じるべきなのかな?

Blu-ray
『ゲッペルス ヒトラーをプロデュースした男』
『ゲッペルス ヒトラーをプロデュースした男』
ほぼ歴史的事実通りの映画なんでしょうが、ゲッペルスはもう少々細身の顔のほうが良かったですね

11月23日(日)
安青錦優勝!!スゴイ!!あの豊昇龍の強烈な頭からの突進に頭から受けて押し返した安青錦の強さはスゴイ!!ゼレンスキー大統領のお祝いのメッセージはどんなんかな?

11月23日(日)つづき
ベッドでの読書『太平洋戦争と銀行 なぜ日本は「無謀な戦争」ができたのか』(小野圭司・著/講談社現代新書)読了。経済音痴の小生には非常に勉強になりました。《銀行制度は「国力の水増し」を可能としそれによって近代戦争の規模が拡大した。しかしその背後で銀行は莫大なリスクを抱えていた。それが負け戦であればなおさらである。太平洋戦争ではそのリスクはバランスシートの枠を大きく飛び出した。それは長い時間をかけて収束しやがて清算される。本書はその放物線を彷彿させる軌跡を描いたものだ》ひょっとして今の日本も「国力の水増し」に必死でその収束と清算に長い時間をかける時期に突入したのかもしれませんね。ワン。ベッドを出て長女とヨメハンと一緒に老犬黒兵衛と散歩のあと家族で庭木の剪定&庭の大掃除。MVPは長女で小生は後方支援でゴミ集め。とは言え腰が痛い。トホホ。

11月23日(日)つづきのつづき
庭木の剪定と庭の大掃除のあと大相撲観戦。大の里の休場はシラケたけどそれを忘れ去れさせる安青錦の大活躍!!琴櫻相手に見事な内無双!!そして先にも書きましたが優勝決定戦での見事な立ち会いと素晴らしく素早い鮮やかな動きの相撲に感服。土俵を引き上げる豊昇龍が深々と一礼したことも見事でしたが新大関誕生に続く横綱昇進も早いかな?昨日書き忘れたけど昨日の晩メシのあとNetflixで映画『ミュンヘン戦火燃ゆる前に』を見る。小説だけにオックスフォード大出身の通訳がヒトラーと二人きりになって暗殺寸前…なんて有り得ないシーンもあるけど弱腰外交を非難されることの多いチェンバレン英首相の「平和(譲歩)外交」を高く評価するなど歴史的にもオモシロイ映画でした。今夜は晩メシのあとに続けてナチス関係の映画『ゲッペルス ヒトラーをプロデュースした男』を見る。実写と物語をつないだ力作だけど知ってることばっかりで観たあとに衝撃が残らなかったのは残念。それにしても安青錦の優勝は見事でした。しかも「これより三役」で土俵に立った安青錦の小兵さに改めて驚いてからの大関&横綱連続撃破だっただけに衝撃はより大きかったですね。そのあとに観た映画の衝撃が残らなかったのも当然かな?来月発行の長田渚左さんが編集長を務める『スポーツゴジラ』最新号には安青錦のインタヴューが載ります。乞う御期待。

BOOK
鎌田浩毅『日本史を地学から読みなおす』講談社現代新書
鎌田浩毅『日本史を地学から読みなおす』講談社現代新書
多くの人に読んでほしい一冊。日本列島はホンマに災害列島。戦災を招く余裕などないですね

11月24日(月)
今日は祝日の代休。昨日は勤労感謝の日。それが新嘗祭から生まれたことを日本人の何%が知ってるかな?日本は基本的に米作りの農業国なんですね。ベッドでの読書は新たに『日本史を地学から読みなおす』(蒲田浩史毅・著/講談社現代新書)読み始める。メッチャ面白い。ウェゲナーの大陸移動説やプレート・テクトニクス理論は知っていたけど火山や自身の話をここまで簡潔に解りやすく纏められるとお見事と言うほかない。阿蘇山の9万年前の4度目の「巨大破局噴火」は北海道東岸まで火山灰が15センチも積もる凄まじい大噴火だったのですね。富士山が何故あんなに美しい形をしているのかもよくわかりました。いよいよこれから日本史のなかに存在する巨大地震の話です。興味津々。ワン。ベッドを出て長女とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。リードは長女が引いて俺は一人で坂道を登る。シンドイ。ワン。

11月24日(月)つづき
散歩のあと長女とヨメハンは昨日に続いて庭木の剪定と庭掃除。俺は夕方の『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』のYouTube録画収録に向けてイロイロ準備。夕方からゲストに大リーグ評論家の福島良一さんとスポーツライターの小林信也さんを迎えて本番。これがメッチャ面白かった。今年のワールドシリーズは日本人選手が活躍したという以上にベースボールとしての面白さが山ほど存在したのですよね。それは福島さんによればやはりMLBが各球団が意図的にベースボールが面白くなるよう企図したからなんですね。選手の安全を守ると同時に盗塁を増やすためにベースを大きくしたり外野フェンスの高さをが野手がジャンプしてホームラン(ギリギリのオーバーフェンス)をキャッチできるように8フィートにしたりキャッチャーとバックネットの距離を短くして走者三塁のときの投手の暴投と三塁走者の本塁突入がクロスプレイになるようにしたり…メジャーのオモシロイ話題満載のYouTubeは来週月曜から3回連続で公開です。是非ご覧下さい。晩メシはTVKで吉本新喜劇を見ながら。今日のはマァマァ標準的面白さかな。マンネリ寸前の「同笑反復」は大切ですね。

BOOK
木田元『対訳 技術の正体The True Nature of Technology』デコ
木田元『対訳 技術の正体The True Nature of Technology』デコ
誰もが読むべき素晴らしい一冊です
NEWS
『黒蜥蜴』
『黒蜥蜴』
江戸川乱歩+三島由紀夫+深作欣二+丸山(美輪)明宏の映画。三島の俗物性は理解したけど少々古さを感じた。丸山とのキスシーンはエロくなかった

11月25日(火)
ベッドで『日本史を地学から読みなおす』読み進む。地震と火山噴火の説明と先史時代を読み終えていよいよ歴史時代に突入。日本列島は推古天皇の時代から大震災と大噴火が続いて来たのですね。そして今富士山は《噴火のスタンバイ状態》なんですね。こーゆー本を胸をわくわくさせながら読むのは少々不埒な態度かもしれないが著者の説明が解りやすくオモシロイのだからシカタナイ。秀吉が老後のために築城した伏見城は「有馬ー高槻断層帯」が動いた「慶長伏見地震」の結果倒壊したのですね。コレほど凄い自然災害に歴史的に連続して見舞われている国が戦災に突き進む神経は理解できませんね。自衛隊の半分を災害対策隊にしろと言ってたのは誰だったっけ?ミシマだったかな?ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。おまえも近々日本列島に起こる大災害を経験してから御陀仏するか?と話しかけながら歩く。確か哲学者の木田元氏は3・11東日本大震災に遭遇したとき「長く生きすぎたかな」と感じたと書かれていた。しかしやっぱり大震災を経験した結果『技術の正体』(デコ出版)という素晴らしい本を上梓されたのだから「生きすぎた」なんてことはないはずですね。ワン。

11月25日(火)つづき
老犬と散歩のあとフォーラムエイトの機関誌『Up and Coming』の連載「スポーツは教えてくれる」の第33回を執筆。メジャーのワールドシリーズとサッカー日本代表のブラジル戦勝利を取り上げて世界のベースボールとサッカーの組織構造の相違点を書く。イングランドの大英帝国至上主義に反対したフランスをはじめとする欧州諸国がFIFAを創ったわけでアメリカ至上主義の世界のベースボールは(そして日本の野球は)どーすれば良いのでしょうね?という内容。やはりかつて「社会人野球の父」と呼ばれた故・山本英一郎氏が主張していたように日韓忠台豪で米メジャーに対抗する西太平洋リーグを創るべきか?元を書きあげたあと深作欣二監督の映画『黒蜥蜴』を見ながら晩メシ。江戸川乱歩の原作はチョイ時代遅れで三島由紀夫の戯曲の台詞は文学的すぎるけど丸山(三輪)明宏の女優としての台詞と演技はやはり見事ですね。三島とのキスシーンがあまりエロチックじゃなかったのはナンデかな?昨日の本欄に書き忘れたけど昨日はNHK-BSでやっていた『新幹線大爆破』を昼間と晩メシ後に分けて見てしまった。高倉健の犯人役も他の俳優の演技も見事でしたね。やっぱり昔の役者は上手い…とは『国宝』も『宝島』も見ずに言っちゃイケナイですね。

11月26日(水)
ベッドでの読書『日本史を地学からと読みなおす』は江戸時代に突入。江戸初期は地震と津波や浅間山・富士山の噴火など大災害の連続だったのですね。そんなことを抜きにして「生類憐れみの令」「享保の改革」「田沼の経済」「元禄文化」…などが存在したことが嘘のようですね。《最近の日本人は浅間山の天明大噴火のような巨大噴火を経験していません。さらに21世紀に入ってからの我が国は特異と言えるほど噴火の少ない状態が続いています》しかし《日本列島に住んでいるかぎり噴火から逃れることはできません》おまけに巨大噴火はアイスランドやインドネシアなどの大噴火とも関係があるのですね。ベンジャミン・フランクリンは雷が電気現象であることを発見しただけでなく《大噴火が気象に及ぼす可能性(世界の平均気温が下がること)を指摘した最初の人物》なんですね。ワン。

11月26日(水)つづき
ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日の話題は大谷翔平のWBC参加表明を取り上げて野球とサッカーーの国際大会の違いーWBCとワールドカップの違いを話す。参加国数は百倍ほど違いアメリカ中心主義の野球と大英帝国中心主義に反対して世界組織を創ったFIFAの違いを話す。野球で世界組織のWBSC(世界野球ソフトボール連盟)よりMLB(メジャーリーグ)のほうが強いのは歴史的に仕方のないこととは言えシャーナイナァと放っておいていい問題とは思えませんからね。校正作業や原稿書きの仕事の合間に安青錦の初優勝と大関昇進についてウクライナはどう反応しているのか又ウクライナ戦争の和平交渉はどう進むのか…大和大学の佐々木正明教授と連絡を取って明日緊急で「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」にリモート出演してもらうことを決める。公開は来週月曜かな?乞う御期待。晩メシはパトリス・シェロー演出のワーグナー楽劇『ジークフリート』第2幕を見ながら。徹底的にオペラを演劇化した演出はやはり天才の試みでオモシロイですね。この舞台がキッカケとなってあらゆるオペラの演出が自由に開放されるようになったのですからね。

DVD
『遠い約束星になったこどもたち』
『遠い約束星になったこどもたち』
映画作品としてはTVドラマのレベルで評価できないけど戦争を伝えるという意味ではこういう作品も必要でしょうね

11月27日(木)
『日本史を地学から読みなおす』を読み続ける。江戸幕末から明治を駆け抜けて大正時代の関東大震災まで。いやはや日本列島は強烈な地震と大噴火の自然災害だらけ。読み続けるのは少々食傷気味になるとは言え読みやすい文章とわかりやすい解説に救われる。三陸地方の大地震も大津波も3・11(2011年)だけでなく明治(1896年)も昭和(1933年)もあったのですね。日清日露の戦争のときも満州事変のときも戦争どころではない日本人が大勢いたわけですね。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩のあと夕方からの『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』緊急収録の準備のため初優勝して大関昇進を決めた安青錦のことをイロイロ調べ直す。ゲストは大和大学教授・元産経新聞記者の佐々木正明さん。佐々木さんは安青錦の大関昇進の挨拶に対する答えとして四字熟語も考えてあげたそうです。しかしやっぱり自分の言葉で…ということになったというのは素晴らしいことですね。また彼の化粧まわしは向日葵だと思っていたけど十両昇進のときにはストリート・アーティストのキース・ヘリングの世界平和を描いた化粧まわしを使ったそうです。安治川部屋の後援会長である中村和男氏(78)が山梨にある"中村キース・ヘリング美術館"の創設者なんですね。それに偉大な横綱大鵬の父は白系ロシア人と言われていたのが実はウクライナ人だったのですね。佐々木さんには新しい情報をイッパイ話していただきました。アップは来週月曜と木曜の2回です。乞御期待。晩メシは満洲で終戦を迎えた子供たちの悲劇を描いた映画『遠い約束 星になったこどもたち』を見ながら。TVドラマに近い全体的にゆるい作りの作品と言えるが史実としての悲惨な出来事を伝えるためにはこういう映画も必要でしょうね。

11月28日(金)
ベッドでの読書『日本史を地学から読みなおす』はついに戦後の現代に突入。日本国憲法公布の翌月に発生した昭和南海地震(昭和21年12月)や我が両親も京都で経験した福井地震(昭和23年)などで始まる戦後もマグニチュード7〜8の地震が相次いだのですね。そして今も《南海トラフ巨大地震が100年ほどの周期で発生し次回は2030〜40年と予測され(略)2011年の東日本大震災以降日本列島に111ある活火山のうち20もの火山が「噴火スタンバイ状態」にあります》という。防災省の計画はどうなったのでしょうね。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。しかしこれほどの災害の連続に耐えて復興を繰り返してきた日本列島の住民の粘り強さも凄いですね。令和の今もその強さは残っているのかな?ワン。

11月28日(金)つづき
デスクワークしながら考える。ひょっとして日本列島の住人の強さは「忘れやすい性格」にあるのかなとも思う。かつて好景気なのに労働者の賃上げにつながらず大企業の内部留保の多さを指摘されたとき大企業は不況に備えてのことと答えた。けど不況になってもそのために用意していたはずの内部留保はそのまま残ったままで誰も怒りませんよね。かつてアベノミクスと歩調を合わせた日銀はインフレ目標2%と言ってたけどそれが達成されても誰も目標達成を喜ばず何の効果もなく誰もが値上げに苦しんでるのにアレはやっぱり大企業を潤すだけのアホノミクスだったのかという声も出ず誰も怒りませんよね。それらは日本列島の住人たちが激甚自然災害の連続に慣らされたからでしょうか?いやジャーナリズムが機能していないからでしょうかね?だとすると一番楽な商売は政治家ですね。晩メシはパトリス・シェロー演出のバイロイト音楽祭『ジークフリート』の最終幕を見ながら。細かい演技を要求する演劇的演出も凄いけどソレを歌いながら演じる1980年代のオペラ歌手たちも凄いですね。

11月29日(土)
『日本史を地学から読みなおす』は小生も知っている現代に突入。三宅島の噴火・普賢岳の火砕流・阪神淡路大震災・新潟中越地震・東日本大震災・御嶽山噴火・熊本地震・北海道胆振東部地震そして能登半島地震。そして今《我が国は南海トラフ巨大地震・富士山噴火・首都圏直下地震という国家を揺るがす危機を控えておりいずれも太平洋側を襲う激甚災害です》ということは副首都構想は大阪ではなく日本海側の都市のほうがイイと言うことですね。維新が副都心に大阪を主張するのは政治的で非科学的と言えそうですね。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。散歩中にも日本列島は《千年に一度という規模の超巨大地震によって「大地変動の時代」が始まってしまったのではないか》という本の一節が頭から離れない。《今後数十年にわたって日本列島では地震や噴火が起きやすい状態が続くと予想しています》という。しかし《日本人は長らく火山の恩恵を受けてきました。溶岩流の美しい風景は大切な観光資源》で《火山の麓で湧き出した清流は美味しいミネラルウォーター》で《火山灰は野菜栽培に適した水はけの良い土壌》となる。それらは《火山の贈り物》で《災害は短く恵みは長い》という。火山はそれでイイとしても地震や津波はどうなのか?読了寸前の本に書いてるのかな?ワン。

11月29日(土)つづき
黒兵衛と散歩のあとは連合通信の連載『スポーツ博物館』第173回を書く。大谷選手の出場で盛りあがるかもしれないWBCもかつてはアメリカ・メジャーの自分勝手なやり方に出場を拒否していた日本代表チームの「過去の歴史」を書く。そもそもメジャーも含むプロの世界的野球大会を最初に企画したのは"社会人野球の父"と呼ばれた故・山本英一郎さんだったのですよね。原稿を書きあげたあとの送稿は月曜日にしてTBS『報道特集』を見る。高市総理の何とも幼稚な責任転嫁(予算委を止められるのがイヤで立民の質問に詳しく答えたなんて餓鬼の言い草ですよね)にも呆れるけどインドの人身売買と少女売春の悲惨な実態には驚いた。『報道特集』は貴重な番組ですね。そのあとニュースや『ブラタモリ』や『プロジェクトX』を見ながら晩メシ。昼メシのときは『探検ファクトリー』を見ていたし『報道特集』は貴重な民放番組ですね。

11月30日(日)
ベッドでの読書は鎌田浩毅『日本史を地学から読みなおす』(講談社現代新書)完読。めっちゃめちゃ勉強になりました。今後《南海トラフ地震は2030年から40年のあいだに発生すると予測され(略)予想される経済損失は270兆円最大死者数は約30万人避難者数は最大1230万人全被災人口は約6800万人(略)日本の人口の半分上が甚大な被害を受け(略)その中心の大都市である大阪府では5メートルの津波が(略)淀川を遡って高槻まで到達し大阪市内の地下街や地下鉄も水没する可能性があります》という。先にも書きましたが副首都構想に大阪は不適ですね。維新はわかってるのかな?さらに《富士山の噴火リスクも高まって(略)南海トラフ地震が噴火のトリガー(ひきがね)になる可能性があり(略)関東圏のライフラインが1か月程度麻痺する可能性がある》という。心しておきましょう。ワン。ベッドを出て激甚災害など想像もつかない静かな日曜の朝に老犬黒兵衛と散歩。鎌田先生の本では地震や噴火だけでなくエコロジー(生態学)とエコノミー(経済学)が同じギリシア語の起源に由来していることも知った。つまりオイコス(家)+ロゴス(科学)=エコロジーでオイコス(家)+ノモス(管理)=エコノミーなんですね。オズワルド・シュミッツ著『人新生の科学』では《世界規模で持続可能な社会を維持するには「ニュー・エコノロジー新しい生態学が必要》で《人類は「思慮深い管財人」として自然と向き合わなければならない》と説かれているそうです。自然科学(ロゴス)と社会科学(ノモス)に分化した学問を統合しようというわけですね。極東の小さな島国の政治家たちは激甚災害に直面しているのにいつまでエコノミーばかりに執着するのでしょうか?ワン。

11月30日(日)つづき
今日の鹿島アントラーズは何故か東京ヴェルディ相手にもたついていましたね。1−0で勝ったけど柏レイソルも細江のハットトリックで鹿島の優勝は持ち越し。他のチャンネルではオールドタイマーズによる野球の日韓戦をやってましたね。これは野球人気なのか?球場人気なのか?ちょっと調べてみなければ。

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