
8月1日(金)
ベッドで読む『ZAITEN』の記事のなかで最近『テレビが終わる日』(新潮新書)を上梓された元NHKアナウンサーの今道琢也氏が書かれた「"テレビ離れ"の加速はまだ止まらない/残酷な現実が示すテレビの「終わりの始まり」』という記事がオモシロかった。『就職四季報総合版』(東洋経済新報社)によると《2014年卒の学生の就職人気トップ100には14位NHK23位フジテレビ45位日本テレビ53位テレビ東京68位テレビ朝日》がランキングされていた。が《23年には全局が100位圏外となり24・25年と圏外が続いている》ある意味最近の学生の情けない保守主義自己中心主義にも思えるが《今後「テレビ離れ」の下げ止まりに至るまでにテレビ業界が信頼・信用を今以上に毀損すればメディアが果たすべき「信用の砦」としての役割を失い社会が不健全な方向に向かってしまうことも懸念されます》メッチャ柔い表現ですけどその通りですね。悪い世の中になってきたものです。しかしそーなってきた責任の多くはテレビやマスメディアにもあるのですよね。ワン。
8月1日(金)つづき
颱風が南関東にも近づいているというけど雨が降らない。ナンデヤネン。米所新潟も田圃が水不足状態らしい。雨が降ってるのは越後と湘南の間の山間部だけか?ワン。デスクワークは『ベースボール今昔物語』第15回を書く。小生がスポーツライターとしてデビューした頃に突然漫画家の水島新司さんから「ドカベンの水島です」と電話がかかってきてお会いすることになり野球と野球漫画の話題で盛り上がったことを書く。小生は『巨人の星』の根性ドラマや毛むくじゃらのにのような鬼のようなアメリカ人選手の描かれ方が大嫌いなんですね。ただ『巨人の星』の人気が出た当時のミスター・ジャイアンツ長嶋茂雄が花形満に似ていてミスター・タイガース村山実が星飛雄馬に似ているというのは面白かったですね。沢村―川上ー村山―王―江川が巨人の星(ミスター・ジャイアンツ)の系譜で景浦―藤村―長嶋―田淵―掛布がミスター・タイガースの系譜と考えるとわかりやすく長嶋と村山は入る球団が逆だったのですね…というのはオールド虎狂の戯れ言でしょうか?晩メシは巨人vs横浜を見ながら。ケガでリタイヤしてる選手が多いとは言え巨人弱すぎ。負けるからダメというのでなく打たれた投手やエラーした選手が情けない表情を出しすぎ。まるでガキ。少年野球の選手の表情ですよ。プロは常にポーカーフェイスでなきゃダメですね。

8月2日(土)
ベッドで鳥谷昌幸『となりの陰謀論』(講談社現代新書)読み始める。ナルホド。トランプ支持者による2016年の米議会襲撃はネット仲間たちのオフ会と言えるのですね。参院選の結果同じ色を身に付けて国会へ初登院した参政党の議員もオフ会を楽しんでいたのかな?ワン。昼間イロイロ仕事のあと夕方からお隣さんのフランス人夫妻と一緒に久し振りに『鮨処もり山』へ。美味しいお寿司を食べながらワイワイガヤガヤ歓談。右傾化の世の中の未来が心配で暮らし辛くなったと意見が合うのは同じ世代だから?帰宅すると長女が来ていたのでチョイと呑み直して『となりの陰謀論』を手にベッドへ。

8月3日(日)
鳥谷昌幸『となりの陰謀論』(講談社現代新書)一気に読了。トランプ大統領とか参政党という政党が人気を集める時代に是非とも読んでおくべき一冊ですね。フリーメイソンやユダヤ人の「陰謀論」が広まった背景やヒトラー・ナチスやトランプ大統領に支持の集まる構造がよくわかりました。トランプや《ナチスの掲げた陰謀論の世界観は水準としては子どもの戦隊ヒーローごっこと大差ありません》なのに大統領や独裁者を生み出すほどの支持を集めてしまうのだから「馬鹿にしたり」「無視したり」するのではなく真面目に取り上げて否定しておかないとヒドイコトになるのですね。トランプの「不正選挙陰謀論」に与せず逆らいトランプから刺客を送られて下院選挙に敗れたリズ・チェイニーの言葉は貴重ですね。彼女は《トランプに忠誠を誓えば選挙に勝つこともできただろうがそのようなせんたくをすることが自分には到底できなかったしするつもりもなかったと毅然と述べた上で次のように語りました。「弁解の余地のない者を擁護する共和党の同僚にこう言いたい。いつかドナルド・トランプがいなくなる日は来るがあなたたちの不名誉は決して消えることはない」》その通りですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑い。今日はモーレツに暑い!!嗚呼。
8月3日(日)つづき
朝から次女がチビ(小1)の孫を連れて来訪。長女が孫を連れてレゴランドという遊び場へ連れて行ってやる。次女はヨメハンを連れて買い物。俺はたっぷり昼寝をしたあと明日収録の「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」の構成を考える。題材は大相撲。「面白かった名古屋場所2025の示した大相撲の未来」をテーマに@琴勝峰、安青錦、草野…他新鋭力士はどこまで進む(期待できる)のか?A玉鷲、高安、御嶽海…ベテラン力士の奮闘は、どこまで続く?B横綱大の里を中心にした新時代の大相撲の「理想の番付」を予想する!…で楽しく大相撲の話をしましょう。角界には「日本人力士もガンバレ!」という人はいても「日本人ファースト」なんて馬鹿なことを言う人はいませんからね。夕方になってみんな帰ってきて一緒に『ダーウィンが来た!』を見ながら晩飯。子供や孫がいるのは悪くないですね。若手力士とベテラン力士の両方が頑張った名古屋場所と同じですね。

8月4日(月)
ベッドでの読書は井上亮『宮内庁長官 象徴天皇の盾として』(講談社現代新書)。帯に《天皇の胸の内、政治家の思惑、そして国民の感情…。板挟みとなって煩悶してきた歴代10人の奮戦記!象徴の知られざる形成過程と戦後日本のあゆみを、あの「富田メモ」をスクープした著者が明かす》とある。「富田メモ」とは第3代宇内調長官の富田朝彦氏が残した昭和天皇が靖国神社に参拝しなくなった理由を誌したメモで《東条英機ら東京裁判のA級戦犯が合祀されたことにあると昭和天皇が述べた言葉を手帳に記したことで知られている》ものだ。天皇が参拝しなくなったのに「右系」の代議士たちが平気で参拝するところが「右」の怖ろしいところで戦前も戦後も「右」は天皇の意向に従うのでもなければ尊重するのでもなく天皇を利用しようとしているとしか思えないですね。戦前の「教育勅語」を初めとする「勅語」は国会でも決議として否定されたのに今もって復活を希望する議員が存在するのは「右」の多くが星条旗を掲げるのとともに不思議でなりませんね。ワン。ベッドを出て糞暑いなか長女と孫とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。気候変動に伴う猛烈な暑さのなかで日本に必要なのは猛暑対策よりも西欧並みの長期休暇かもしれませんね。ワン。
8月4日(月)
『宮内庁長官』を読んでいて戦前に「勅語」と言われていたモノが戦後になって「お言葉」と言うようになったことをはっきりと知りました。こんな単純なことでもはっきり認識するのは大事ですね。今の日本で最もリベラルな勧化替えの持ち主は天皇家かもしれませんからね。夕方から『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』3本収録。相撲ジャーナリストの荒井太郎さんと日刊スポーツ相撲担当の佐々木一郎さんをゲストに迎えて昨日の本欄に書いたとおりメッチャ面白かった名古屋場所からら大相撲の未来像を話し合った。伊勢が浜部屋に研修生として所属しているモンゴル出身のオチルサイハンは今週新弟子検査を受けるらしいが既に三役級の持ち主だとか(知らなんだ)。近づく大の里時代の対抗力士は?草野か?王鵬の大化けか?琴勝峰か?などオモシロ話が山ほど。高校野球の大改革論のあとにアップされますので御期待ください。YouTubeの収録後吉本新喜劇を見ながらヨメハンの作った孫の大好物のオムライスで晩メシ。大相撲がベテランも若手も活躍する名古屋場所が素晴らしかったように家族も孫や子や爺婆が元気に共在するのがナチュラルですね。21歳の安青錦は横綱になれるか?高安の涙の優勝はいつ?

8月5日(火)
ベッドで『宮内庁長官 象徴天皇の盾として』読みるづける。ナルホド。「象徴天皇」とはどういうものかということは何処にも(憲法にも皇室典範にも)示されて(書かれて)おらず《象徴のあり方は天皇のみが実践しうるものであり余人が構想できるものではなかったともいえる》のですね。そこで明仁天皇(現上皇)は《革命的変化と》言える《象徴的行為》を《創設した》のですね。たとえば《障碍者やハンセン病患者のような差別された社会的弱者に寄り添い光を当てる/被災地を見舞い被災者を励ます/戦争の歴史と向き合い「負の遺産」を清算し戦跡地で戦没者を慰霊する/とりわけ被害の大きかった沖縄に特別な思いを寄せる/情報発信に努め国民に象徴天皇としてのあり方への理解を求める/辺境離島を問わず市井の人々と交流する》この天皇の姿勢を《保守評論家の江藤淳》が《ひざまずく必要もない。被災者と同じ目線である必要もない》などと《全否定した》。これに対して宮内庁次長(後の長官)が反論。《江藤の論考に「被災地を見舞われた両陛下のご心痛ぶりについて言及がないのは残念」と言い精神的支援への理解が不足していることを批判》。右傾化する日本にあって今最も日本国憲法を守護しているのは平成以来の天皇でしょうね。小生も内田樹氏と同様の天皇主義者に喜んでなります。ワン。
8月5日(火)つづき
殺人的猛暑酷暑熱暑狂暑爆暑…もう書きようがないほどの暑さのなかを黒兵衛と散歩のあと『スポーツゴジラ』の連載『走』の校正や明日のRKBラジオのためにDH制について調べる。指名打者の最初の言い出しっぺがアメリカン・リーグのアスレチックスのオーナーのチャーリー・フィンリーだったのが拙かったですかね?観客動員のために色付きボールや金色ユニフォームの使用を主張したり球場に動物園を持ち込んだりミス・アメリカをバットボーイ(ガール?)に起用しようとしたり…そんな男の主張だからマタ紛い物のアイデアを…と思われた面があったでしょうね。しかし今やすべての国際試合もアメリカのメジャーもマイナーもDH制。高校野球は来年から。セ・リーグは何故か再来年から。なんで1年を開けるかわからんけどいつまでも伝統に固執する団体はいつか時代から取り残されるのでソレを回復しようとしてもいつの間にか取り返しのつかない状況に追い込まれてしまうのがよくある歴史というものかもしれませんね。明日は広島原爆被災の日。「八月は六日九日十五日」ですね。
8月5日(火)つづきのつづき
夕方からは一応高校野球の甲子園大会開会式を見る。夕方の開会式。観客が少ないのはいいですね。たかが高校の部活動に観客の数など気にすることないですよね。入場料収入で運営しているから観客が多いほうがイイというのは嘘で運営費が必要というなら主催者の朝日新聞が出したりNHKから放映権料を取ればいいのですから。しかし年間16億円という高野連の収入は凄いですね。放映権料等でもっと金を集めて高校生のスポーツや教育に役立てようという考えないのかな?その意味では昨年の開会式の選手宣誓で「皆さん高校野球は好きですか?」と高校生が言った(言わせた?)ことは間違いだと大人たちは注意すべきでしたね。高校野球は人気商売ではないはずですから…といった話を「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」にアップしていますから皆さん見てください。

8月6日(水)
ベッドで『宮内庁長官』読み続ける。オモシロイ。勉強になります。昭和天皇の戦前的平和思考とでも言うべきソビエト共産主義勢力との対抗手段としての軍隊とアメリカの基地は必要という考えを明仁天皇の時代になって革命的に改められたわけですね。その間宮内庁長官は過去への回帰を押さえ未来への行き過ぎも押さえた訳か。なかなかのバランス感覚ですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは昨日の本欄に書いたDH制について。メジャー(アメリカン・リーグ)のDH制導入についてはアスレチックスのアイデア・オーナーであるフィンリーの存在がマイナスに働いたようですがプロ野球(パ・リーグ)のDH制導入には阪急ブレーブスの代打男高井選手(メジャー記録を上回る代打本塁打数27本)の存在がプラスに働いたようですね。私が最初のうちはどうしてもDH制が好きになれなかったのは小学生のとき京都の建仁寺で草野球をしていたとき雲水が「一発打たせろ」と言ってバットを取りあげて打つことがママあったからでした。嗚呼(笑)。
8月6日(水)つづき
終日デスクワークは週末のオペラ講座のレジュメ作り。今回はオペレッタとミュージカルがテーマだから見せたい舞台・映画・資料等がいっぱいあって時間が足りないですね。困った…と思っていたら大阪の讀賣テレビ『す・またん』から取材の電話。広陵高校で暴力事件が発覚したのに甲子園に出場していることをどう思うか?処分が甘くないか?等々イロイロ聞かれる。高校野球の暴力事件が止まないのは主催者(高野連や朝日新聞社)が処分は行っても暴力に対する未来の指針を示してないからではないか?ひょっとして彼ら主催者はスポーツが暴力や武力の否定から生まれたから反暴力の文化であることを知らないのではないか…等々イロイロ答える。大人たち(指導者)がスポーツの学習をせずに野球の技術ばかり注視しているから暴力も止まなくて当然で最も反省すべきは高野連と朝日新聞社ですね…と答えたがドコマデ使ってくれるかな?近々連載『今月のスポーツ批評』を書いている雑誌『ZAITEN』でも高校野球の暴力問題を取りあげて詳しく書くことにします。晩メシはプロ野球を見ながら。勝率が5割以下のチームの試合でなく猛虎の試合を見たいけど関東では無理?

DVD |
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『南太平洋』 ♪バリハイ♪魅惑の宵は知っていてもコレが日米太平洋戦争時の物語だと知ってる人は少ないかな? |
8月7日(木)
『宮内庁長官』読み続ける。オモシロイ。戦前の軍部による天皇(皇室)の利用を完全に否定した戦後の宮内庁は天皇(皇室)の政治利用にも敏感に反応。東京五輪の招致も政治活動と見做し2016年の東京五輪招致に纏わるコペンハーゲンでのIOC総会への皇太子派遣を拒否。2020年東京大会招致が決定した高円宮妃久子殿下のブエノスアイレスIOC総会での英語と仏語による演説も五輪招致のためではなく建前としては「3・11震災の支援絵の感謝」だったのですね。この「繊細な事情」を知らずに当時五輪招致を支持していた小生はFIFA(世界サッカー協会)などと関係の深い久子妃殿下のIOC総会への「参加」を喜んでいた。が小生を含むスポーツ関係者はこの間の「繊細な事情」の認識を新たにする必要がありますね。ワン。
8月7日(木)つづき
相変わらずの殺人的猛暑のなか孫とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。帰宅後孫と一緒にシャワー。気持ちいい。デスクワークは週末の名古屋でのオペラ講座の準備。今回のテーマはオペレッタからミュージカルへ。オペレッタは『メリー・ウィドウ』と『天国と地獄』に解説を絞るとしてもミュージカルではコール・ポーター『キス・ミー・ケイト』&ジェローム・カーン『ショウ・ボート』&リチャード・ロジャース『南太平洋』『王様と私』『サウンド・オブ・ミュージック』&レナード・バーンスタイン『オン・ザ・タウン』『ウエスト・サイド・ストーリー』&スティーヴン・ソンドハイム『スウィーニー・トッド』&アンドリュー・ロイド・ウェバー『JCスーパースター』『エヴィータ』『キャッツ』『オペラ座の怪人』…などディズニーを除いても話したいことが満載。これにフレッド・アステアやジーン・ケリーの話題は落とせないし…で結局なんとかなるやろ…でレジュメを完成。栄中日文化センターに送稿したら次女が孫を迎えにやって来てみんなで晩メシ。孫がいなくなると急に静かになる。

8月8日(金)
『宮内庁長官』読み続ける。ナルホド。皇室内の人間模様がよくわかって納得。ナルホド皇室内の皆さんも人間なのだ。当たり前のことだが我々と同じ人間として様々な感情をお持ちでそれをぶつけられることもある。些細な言葉で感情的に対立されることもある。当然ですね。雅子妃のご病気も皇太子時代の徳仁現天皇の明仁天皇との対立もこの本で知っておくのは日本国民として悪いことではないですね。ワン。ベッドを出て殺人的猛暑のなか黒兵衛と散歩。マグ抜きでヨメハンと二人と一匹の散歩もまた楽し。とはいえ昨今の気候変動までは楽しんでられませんね。ワン。明日の名古屋での『オペレッタ&ミュージカル講座』の準備をしている折にフトTVニュースを見ると明日からの三連休からお盆休みの帰省ラッシュで下りの新幹線のぞみは全席満員だとか。切符を買うてへん俺はごないしたらええねん…とネットでこだまやひかりをイロイロ列車を探す。エエワイ。どないかなるワイ。と考えるのを放棄して野球見ながら晩メシ。しかし明日はチョットは早起きして…なんとか自由席に乗り込む以外にないのかなあ…こーゆーときは考えてもシャーナイ。果報は寝て待て。

8月9日(土)
『宮内庁長官』は「第6章対話ー書き残されたもののゆくえ」がオモシロイ。小生が知らなかっただけだが初代宮内庁長官の田島道治氏が書き残した『昭和天皇拝謁記』(全7巻岩波書店)がダイジェストで紹介されていて東条英機や近衛文麿などに対する昭和天皇の生々しい声(辛辣な人物評)が紹介されている。なかでも《開戦時の商工大臣でA級戦犯容疑者だった岸信介(のちの首相)が公職追放を解除された際は主戦論者の岸の解除は「おかしい」「失当」と文句を言っている》昭和天皇がA級戦犯が合祀されて以来靖国神社に詣らなくなったのも理解できますね。ここに全てを記すことはできないけど東京裁判に対する配慮があったとは言えスターリンやマッカーサーに対する評もナチュラルだと小生には思えた。最近の「右」が皇室と意見が合わないのも「右」のほうはナチュラルじゃないからでしょうね。『昭和天皇拝謁記』を全巻読んでみたくなりました。ワン。ベッドを出て常より1時間早く黒兵衛と散歩。
8月9日(土)つづき
黒兵衛との散歩を早く済ませて大船駅へ。いつもは新幹線は品川からに乗ることにしているが今日は全車グリーンも含めて指定席は売り切れというので東京まで行って出発30分以上前からひかりの自由席に並ぶ。猛烈な人混み。日本の人口減少が信じられなほどの人人人人人人…中国語や英語や仏語や独語や何語かわからない言葉が飛び交う押し合い圧し合いのなか自由席の座席を確保して名古屋へ。品川と新横浜からさらに大量の人が乗り込んで自由席も指定席も通路は立ってる人で混雑時の山手線以上。座れてよかったと本読みながら名古屋で降りるとタクシーで中日ビルへ。もう15年以上続けている「オペラ講座」。今日はオペレッタ&ミュージカルがテーマでイロイロ話す。やっぱりバーンスタインの『オン・ザ・タウン』『ワンダフル・タウン』『ウエストサイド・ストーリー』は音楽のレベルが各段に違いますね。とはいえ20人超の受講生の皆さんにはフレッド・アステアやジーン・ケリーも楽しんでいただいて講座を終えて帰宅。帰りの下りの小田原停車のひかりはガラガラ。行きの上り列車の混雑ぶりは何だったのか?と言いたくなる。人間にはエントロピーの法則は当てはまらないようですね。家に着いてTBS『報道特集』を見ながら晩メシ。張本勲さんの原爆体験の話は実は40年ほど前に小生は講談社の月刊『現代』でのインタビューで聞いてました。が書かないでくれ…と言われて…ようやくテレビでも話されるようになって素晴らしいですね。疲れ切ってベッドへ。

8月10日(日)
甲子園に出場中で1回戦を突破した広陵高校は「暴力事件」が「SNS上での誹謗中傷が激しくなったことで大会の運営に大きな支障をきたしていることや高校野球の名誉や信頼を損ねていること」を理由に校長が出場停止を発表した。そのことで先日の読売TVに続いて産経新聞&毎日新聞から電話取材。繰り返し起こる高校野球部の暴力事件に対して学校も大会主催者(高野連&朝日新聞社)も「処分」を繰り返し「暴力」はいけないと言うだけで将来的に暴力をなくす指針を打ち出さずスポーツ(スポーツマン)に於ける暴力が何故いけないのかをキチンと言わないことこそ問題だと答える。きっと高野連の会長も朝日新聞の社長もスポーツが暴力の否定から生まれた反暴力の文化であるということを知らないのでしょうね。ノルベルト・エリアスのスポーツは暴力を否定した民主主義社会からしか生まれないという理屈をはっきり教えてスポーツに於ける暴力はスポーツの否定になるということもキチンと教えない限りいつまで経っても高校野球の暴力事件はなくならないでしょうね。高校野球の監督も部長(先生)も高野連の会長も朝日新聞社の社長も文科大臣も…それにマスコミ人も高校野球のファンも…みんなでスポーツが反暴力の社会(民主主義の社会)から生まれた文化であることを学びましょう!
8月10日(日)つづき
井上亮『宮内庁長官 象徴天皇として』(講談社現代新書)読了。オモシロかった。とても勉強になりました。《与党・自民党には天皇制を国家のかたちを形成する重要な柱と考えその将来を真剣に考える系譜があった(略)それが第二次安倍晋三内閣以降途絶えてしまった印象がある。保守を基盤として盤石の長期政権を築いた同政権下で天皇制の危機が深まってしまったというと矛盾するように聞こえるが自民党全体が強力な安倍政権と支持基盤の保守になびくあまり天皇制と皇位継承制度に対しても右派イデオロギーに偏り過ぎ現実を冷静に見ない傾向が続いている》イデオロギーというのはシャーナイですね。《皇位の男系継承を続ければ確率的に皇統が断絶する可能性は極めて高い(略)男系が制度として確立したのが明治以降で男尊女卑ほか社会のあり方の影響を受けていたことなど歴史的な経緯を綿密に検討してから(女性天皇・女系天皇の)結論を出すべきだ》タシカニそーですね。ワン。
8月10日(日)つづきのつづき
雨が続くなか小雨になるのを待って黒兵衛と散歩。少々濡れながら歩くほうが殺人的猛暑よりも爽やかですね。ワン。先に書いたが広陵高校の甲子園大会途中辞退の報を受けていくつかのマスメディアから電話取材を受けたが取材をしているメディアの人間も皆あらゆるスポーツが民主主義の暴力否定の社会から生まれた文化であるということを知らないのですからね。ひょっとして未だに「5発も6発も殴るのはよくないけど1発くらいは許せる」なんて思ってる人がいるのじゃないでしょうかね?高野連の宝会長は「暴力を一切認めない姿勢を加盟校に求めていきたい」と言ったそうだが「認めない」とか「求めていきたい」ではなくスポーツの世界での暴力はスポーツの否定なのだと言うことを教えるべきでしょう。ひょっとして宝会長も「スポーツが暴力否定の文化」であることを御存知ないのかも…。この事件を「大変遺憾に思ってる」と言った(としか言えなかった)阿部文科大臣も御存知ないのかも…。さぁ学校で体育しか学ばなかったっみんなで「スポーツとは何か?」「それは反暴力の民主主義社会から生まれた文化」であるという勉強を始めましょう!!
8月10日(日)つづきのつづきの追記
高校野球に於ける暴力は歴史的に見て指導者(監督・コーチ・先輩)が高校生に対して始めたと言うことを認識すべきだろう。小生も高校野球の取材をしていた20年ほど前までは名門校の監督が高校生の野球部員に対してビンタをしたり殴ったりボールをぶつけたりする暴力を何度も見た。朝日新聞の記者も一緒に見ていた。こういった過去の出来事をはっきりと文書にして見逃し続けてきたことを反省すると同時に「スポーツが反暴力の文化である」ことを学ぶところからしか高校野球に於ける暴力の根絶はありえないのかもしれませんね。
8月10日(日)つづきのつづきの追記のつづき
寝る前にNHKスペシャル『イーロン・マスクの狙いとは?』を見て寝る。ナルホド。AIの活用と効率主義から民主主義が壊されるのですね。ナチスの台頭と同じでソレを大衆が支持する可能性も高いのですね。こういう時代こそ民主主義の根本にある非暴力の社会から生まれた文化であるスポーツの真の意義を認識して広める必要がありますよね。"反暴力"をキチンと打ち出せない高野連はスポーツ(野球)の勉強をやり直してほしいですね。ボールを投げて打つだけでは何の意味もないのですから。高野連の宝会長と朝日新聞はそのことをわかってるのかな?

8月11日(月)山の日
よく理由のわからない休日(祭日)ですがマァ盆休みを長くしたいという趣旨でしょう?ベッドでの読書は山際康之『戦争に抵抗した野球ファン 知られざる銃後の職業野球』(筑摩選書)。買おうと思ってた本が日経新聞の書評の依頼で送られてきて読み始めたがめっちゃオモシロイ。日本の本土を初爆撃したドゥーリトル部隊のB25は後楽園球場上空を掠めて東京を爆撃。神戸に向かったB25は甲子園の上空を掠めて爆撃。いずれも試合開始直前で3千人程度の観客が驚いた出来事だったらしい。後楽園を占拠していた高射砲部隊は敵機のあまりの低空飛行に対処できなかったらしい。まだ半分が未読だが戦争とスポーツ(野球・平和)を書き記す好著と言える。ワン。雨が小止みになるのを待って黒兵衛と散歩。大雨警報が出たり止んだり。九州地方の皆さんの被害に較べれば1万分の1も降らない南関東の降水量。気象だけでなくこーゆー偏りが随所に見られるのが現代という時代の特徴なんでしょうか?嗚呼。
8月11日(月)つづき
デスクワークの合間に『週刊新潮』の最新号(8月14・21夏季特大号)をパラパラ見てみるとアメリカ・メジャーの野球殿堂入りしたイチローの表彰前の記者会見が出ていた。彼の語った高校(愛工大名電高)時代の経験は「これ以上の地獄はない」と言うほど酷いものだったという。その「地獄」を4年下の後輩が具体的に語ってる。「グラウンドにボールが落ちていただけで下級生は深夜に集合させられ鉄拳制裁を受けます。さらにキツかったのは伝統の「ゴミ箱正座」でした。上級生の虫の居所が悪いと金属製のゴミ箱の上に何時間も正座させられる。最悪の場合朝まで続けさせられることもありそうなると金属の縁がスネの肉にめり込んで血が垂れてきます。どれだけ野球が上手かろうと先輩方は容赦なかったのでイチローさんも絶対に経験しているはずです」こういう過去の事実を無視して「事件の発覚」と「処分」を繰り返すだけだった夏の甲子園大会の主催者(高野連と朝日新聞社)は「高校野球の暴力の根絶」に全く真っ正面から取り組まなかったと言うほかないですね。スポーツ(野球)が「暴力否定の文化」であることを認識する以前の情けないとしか言いようのない「高校野球の暴力の歴史」です。多くの高校に存在した「過去の暴力」を具体的に取りあげて反省しない限り広陵高校をいくら「処分」しても高校野球から暴力はなくならないでしょう。朝日新聞社も(センバツを主催する)毎日新聞社も高野連もそれで良いと思ってるのでしょうか?高野連の宝会長が『週刊新潮』を読んで広陵高校の事件をキッカケに過去から全ての高校野球の暴力事件に対する「会長談話」を発表するべきでしょうね。

8月12日(火)
山際康之『戦争に抵抗した野球ファン 知られざる銃後の職業野球』(筑摩選書)読了。非常に勉強になった一冊でした。戦時下の職業野球の賭博や八百長野球についても触れられていてソレが戦場で賭博しか楽しみのなかった帰還兵によって広まったとの指摘も鋭い指摘でした。3度の応召で武漢三鎮で戦い負傷した親父を持つ小生には戦時下の内地で野球に耽る人々を最初は冷めた目で読んでいましたが読み進むうちに治安維持法で逮捕され特高に睨まれた文学者から博徒まで戦争に背を向けた人々が戦争を遂行する人々からから睨まれる危険を冒してまで大勢球場に集まった事実はなかなかの見事な行為と納得。そんな戦時下の球場に集まる人々を見事に描いた著者に感謝ですね。ワン。
8月12日(火)つづき
ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと明日のラジオや連載のために広陵高校"事件"の本質を考え直す。終戦の8月15日のすぐあとに佐伯達夫氏(後に高野連会長として"辣腕"を揮い佐伯天皇とまで呼ばれた人物)は朝日新聞社に赴き甲子園大会の復活を主張している。その際の佐伯氏の言葉が高野連のHPにも載っているが高校生の心身を鍛えるのは《健全な身体にこそ健全な精神は宿るというがそれは何よりも野球だ》と言うのだから驚く。こんな誤訳した間違った惹句のうえに牽強付会のコジツケを重ねた言葉を今も平気でHPに載せることこそ高野連の問題と言うほかない。高野連は高校野球の理念として3つのF=Fair play(フェアプレー)Friendship(友情)Fighting spirit(闘志)も掲げてる。しかしFighting spiritは必要か?野球の勝利や満足できる結果は「戦う闘志」ではなく優れた技術と緻密な思考から得られるものではないでしょうか?大谷選手のホームランがファイティング・スピリットから生まれるとは思えません。また昨日の本欄に書いたイチローが「地獄」と呼んだ高校時代のことを当時の監督が「2学年上の先輩キャッチャーに"チームにとって大切なイチローを守れ"とボディガードを命じた」と語っているのだから呆れますよね。指導者も暴力を排除できない高校とはどんな教育をしているのでしょうか?おまけにこの記事を書いた週刊新潮がまでがマトメとして《昨今の教育は甘っちょろい。社会の荒波を越えていけない》と書いてるのですからね。まるで(週刊誌)メディアが高校野球の暴力を肯定しているようで酷い記述ですね。

8月13日(水)
ベッドでの読書は『立花隆 最後に語り伝えたいこと 大江健三郎との対話と長崎大学の講演』(中央公論新社)を持ち込む。4年前の8月に発行された本だが何故いままで読まなかったかと後悔する一冊。第1部「戦争の記憶」の講演「被爆者なき時代に向けて」では原子爆弾(核兵器)が何故いけないか?という疑問に対する回答を「戦争なら何をやっても許されるわけではない」ということを1868年(明治維新のとき)に発せられたサンクトペテルブルク宣言「戦闘外におかれた者の苦痛を無益に増大し又はその死を不可避ならしめる兵器の制限」をとりあげ「そのような兵器の使用は人道の法則に反する」と結論づける。さらに1982年ニューヨークで行われた核兵器の道義性と合法性に関する意見書やハーグ条約・ジュネーブ条約等戦争に関する条約でもサンクトペテルブルク宣言に基づく結論が導かれていることを紹介する。つまり原爆(核兵器)は犠牲者があまりにも悲惨だからとか被害があまりにも甚大だからという「感情論」だけでなく「戦争の理屈」からもはずれた犯罪だと断定しているのだ。このような「感情論」を越えた正論を求める行為は常に必要で高校野球(広陵高校)での暴力事件を語るときにも「暴力はいけない」「暴力は許されない」と言うだけでなく野球も含むスポーツは本来暴力を否定する民主主義の社会から生まれた文化でありスポーツマン(野球選手)が暴力を揮うことは自分たちの行っているスポーツという文化を否定することに外ならないということを大人たち(高校野球の監督や高校の教師や文科大臣やマスメディアなど)は高校生に教えなければならないはずだ。大人たちがそのスポーツの本質を知らないというなら論外(教育者失格)と言うほかない。嗚呼。
8月13日(水)つづき
黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは前欄や前々欄に書き続けている高校野球の暴力が何故なくならないかという話をする。このテーマは近々「TAMAKIのスポーツジャーナリズム(TSJ)」でも緊急提言として取りあげるつもりですがRKB毎日の『Catch Up』で話したことはYouTubeに残されてますので興味ある方は是非聞いてみて下さい。立花隆さんの本の核兵器が何故いけないのかと言う関連については話してませんがそれはTSJで話します。RKB毎日『Catch Up』のURLはこちら→
https://www.youtube.com/watch?v=2X8nc6t0EdQ

8月14日(木)
『立花隆 最後に語り伝え 大江健三郎との会話と長崎大学の講演』(中央公論新社)読了。あっという間に読み切ったのは素晴らし中味に止まらなくなったからです。「赤い屍体と黒い屍体」と題されたエッセイも短くても中身の濃い一編。原爆の被害で生まれた黒い屍体と満州からの引き上げ途中に目にした現地人(日本の勝手な植民地支配に虐げられた人)の復讐の結果の皮を剥がれた赤い屍体。黒い屍体の悲惨さから反核運動が生まれるのは当然だが日本が「戦後」を考えるときは「赤い屍体」から始めなければならないということがよくわかった。日本は加害者だったことを忘れてはならないですね。大江健三郎氏との対談も考えさせられること(学ぶこと)が多かったですが是非とも参政党の代議士や支持者に読んでほしい一冊です。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。雨とともにチョイと涼しい日が徐々に暑さがぶり返してきたかな?ワン。デスクワークは雑誌『ZAITEN』の連載「今月のスポーツ批評」を執筆。テーマは高校野球で何故暴力が絶えないか?その根本原因はスポーツ(野球)が非暴力の民主政社会から生まれたという真理を高校野球の指導者たちが(メディアの人間も!)まったく知らないから…ということを書く。チョット盛り込みすぎたかも。しかし「スポーツ=暴力否定の文化的行為」というのは小生が50年間スポーツと関わってきた最後に到達した「真理」ですからね…と言っても自分で到達したわけではなくユダヤ系ドイツ人の社会学者ノルベルト・エリアスと哲学者の多木浩二の両氏に教えられたのですけどね。とにかく頑張って書きましょう。

8月15日(金)終戦記念日&黒兵衛14歳の誕生日
大型犬の14歳というのは人間の年齢に換算すると103歳らしい。ま。お互いに頑張りましょう。ベッドでの読書は別に終戦記念日にこじつけたわけではないがNHKのディレクターだった塩田純氏がNHKスペシャル「日本国憲法誕生」(2007年)と「憲法70年"平和国家"はこうして生まれた」(2017年)をもとに一冊の本に纏められた『9条誕生 平和国家はこうして生まれた』(岩波書店)の再読を始める。7年前(2018年)の出版直後に読んでアメリカから押し付けられたとか文章が翻訳調といった批判もよく聞かれる日本国憲法だが本書には終戦直後に多くの日本の学者や政治家がアメリカの圧力や残存する帝国憲法の影響などと戦い懸命に頑張って素晴らしい平和憲法を創りあげた様子が描かれている。その憲法を「みっともない憲法」と難癖をつけた首相もいたがコノ本を読めばそんな馬鹿な意見は口にできないはず。参政党の党員や支持者にも読んでほしいですね。
8月15日(金)つづき
何年か前に指揮者の佐渡裕さんのマネージャーだったS氏から突然電話が入り「スピルバーグに日本国憲法が生まれた経緯を映画にしててもらおうと思うんやけど協力してんか。ええやろ」と言われて驚いた。あまりに突然のことに驚いたが小学生だった五嶋みどりさんを突然レナード・バーンスタインの前に連れて行ってそこから世界的ヴァイオリニストが生まれたりその折にボディガードのようにバーンスタインの横に立っていた大男のプロデュースを頼まれたことから世界的指揮者の佐渡さんが生まれたことを思うと「スピルバーグ+日本国憲法」の組み合わせもオモシロイと思い取り敢えず資料集めを始めたのだった。その後スピルバーグへの手紙の草稿を見せられたりもしたがS氏の近辺に不幸があったりご本人が亡くなったりで「スピルバーグ+日本国憲法」の話は立ち消えになってしまったが多くの資料のなかで手元に残った『9条誕生』の一冊はテレビ番組NHKスペシャルから生まれた一冊だが映画化されてもオモシロイ内容だと今も思っている。小生は監督はスピルバーグよりもオリヴァー・ストーンのほうが良いと思いましたっけどね(笑)。
8月15日(金)つづきのつづき
デスクワークは『スラッガー』のWEB連載『ベースボール今昔物語』第17回に小生がDH制を嫌った理由を書く。それは小学生のときの草野球に「一発打たせろ!」と突然「打つだけの大人」が割って入ってきたことに対する嫌悪感がトラウマとして残っていたからなんですね(笑)。しかしメジャーでもDH制が生まれた当初は球場に動物園を作ったりカラーボールの使用を提唱したアスレチックスのフィンリー・オーナーのアイデアだっただけに反発する声が多かったそうですね。原稿を書きあげた夕方頃に長男が来宅。二人で缶ビールを10本以上空けながらDVDでミュージカル映画を次々と見ながらミュージカルの歴史やアメリカのリズムについて語り合いながら晩メシ。楽しく語り合ううちにタイガースは巨人に逆転負け。カマヘンカマヘンまだ10ゲーム以上差があるんやから。しかし久し振りによう呑んだなぁ。

8月16日(土)
ベッドでの読書は『9条誕生』を読み続ける。敗戦直後に広がった「平和国家」「文化国家」の建設という言葉はGHQとは関係なく日本人の間に広まったのですね。そして翌年正月の昭和天皇の「人間宣言」でも《徹頭徹尾文明ヲ平和ニ求ムルノ決意固ク》と述べられ多くの学校の書き初めでもその言葉が取り入れられたのですね。当時12歳で学習院初等科6年の生徒だった明仁皇太子(現上皇)の《平和國家建設》の書き初めの文字は見事ですね。ワン。猛暑がぶり返すなか長男とヨメハンと3人で黒兵衛を連れて散歩。昨日の14歳(人間年齢103歳)の誕生日のせいではないでしょうが黒兵衛の後ろ足が一気に衰えたように思える。そう言えば「憲法9条」の「非武装平和国家」の成立に尽力した幣原喜重郎は首相に就任したとき73歳でマッカーサーに「年寄りだなぁ」と言われたとか。彼が中心になってGHQ案にはなかった「平和」の文字を加えたのだから同い年の小生もFighting Spiritなどという言葉を唱えている高野連のホームページからその文字を削除させるよう頑張りましょう。ワン。長男が仕事で帰っていったあと長嶋茂雄さんの追悼試合の巨人vs阪神戦を見る。ミスタープロ野球と呼ぶべき長嶋氏を東京ドームにMr.Giantsと表した文字を表示した読売ジャイアンツは心が狭いですね。村上の見事な投球で虎の完封勝ち。セレモニーに長嶋一茂氏は招かれなかった?夜関東のテレビ局はどこも京都五山の送り火を中継してくれなかったので京都新聞のHPのYouTubeを見て両親を送り還す。

8月17日(日)
『9条誕生』読み続ける。誰が「平和国家」「戦力不保持」「戦争放棄」を言いだしたか。マッカーサーか幣原かそれとも…というのは結構微妙な政治的問題なんですね。しかし戦争直後の日本の政治家や軍人や学者やジャーナリストや世論の多くが「平和国家」を目指していたことは確かですね。「戦力」の「保持」か「不保持」かについては微妙で美濃部達吉は前者の「戦力保持派」だったのですね。ナルホド。ワン。ベッドを出て黒兵衛と復活した猛暑のなか散歩。静かな盆休み。それも悪くないか。ワン。午後テレビを見ていたらTBS-BSの『関口宏のこの先どうなる』という番組に元ソフトバンクホークスのフロントの一員だった小林至さんが出演してプロ野球とメジャーの規模の違いや真のワールドシリーズ実現のために孫正義氏と一緒にメジャーを訪ねたが上手くいかなかった(取り付く島もなかった?)話をしていた。データはオモシロかったけどマスメディア(読売)が支配する限界は指摘できないのかな?日本プロ野球はMLBと違いプロとは名ばかりの企業野球ですからね。続けて巨人vs猛虎戦。虎は負けてもイイから…と余裕で闘う強さですね。夕方庭の木の剪定など少しやってから晩メシのあとは昨日に続いてNHKスペシャル『シミュレーション昭和16年夏の敗戦』を見る。ナルホド。日本は誰もがリーダーにならず(なれず)に誤った方向へでも進んでしまう国なんですね。ジャーナリズムがもっとシッカリしなければイケマセンね。メディアが野球チームを持ったり高校野球を主催することの誤りをメディア自身が正さないとイケマセンね。
8月17日(日)つづき
ベッドへ…と思ったらNHK-Eテレでベルリン・フィル夏の恒例の野外コンサート「ヴァルトビューネ・コンサート」をやっていたので見て聴いてしまう。ドュダメル指揮のバーンスタインの「♪ウエストサイド組曲」サスガの迫力でしたね。ブラーヴォ!

8月18日(月)
ベッドで『9条誕生』読み続ける。戦後内閣の憲法調査会の明治憲法とほとんど変わらぬ新憲法案に業を煮やしたGHQが独自に新しい憲法草案に着手。ナルホドこれが「GHQ草案」として「アメリカの押しつけ憲法」と言われる所以になったわけですね。しかし《GHQ草案で示された「象徴天皇制」と「戦争の放棄」は(略)幣原とマッカーサーが合意した根本方針を憲法に条文化したものでもあった》ということですべてを「アメリカの押し付け」とは言えないわけですね。女性の権利(参政権等)を含む基本的人権の草案を書いたのは弱冠22歳の日系女性アメリカ人だったけど参政党の憲法試案とどちらが優れているか較べてみたいですね。あ。東京新聞によると参政党の憲法試案には基本的人権が書かれたないのですね。ワン。
8月18日(月)つづき
『ZAITEN』の連載原稿「なぜ高校野球には暴力事件が絶えないのか?」の校正をしたあと同じテーマで「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」録画撮り。要は夏の甲子園大会の主催社の高野連も朝日新聞も何故「暴力的指導がいけないのか?」という質問に答えられないのだからどうしょうもないという話をする。まだまだ多くの人が「暴力的指導」を肯定している例として『週刊新潮8月14・21日夏季特大号』に掲載された「米殿堂入り会見でイチローが口にした地獄の愛工大明電時代」という記事を引き合いに出す。先輩の「暴力」に対して野球部の監督は大切なイチローを守るボディガード役の選手を指名する以外になくコノ記事を書いたライターもまるで暴力的指導を肯定するかのように「昨今の教育は甘っちょろい。社会の荒波を越えていけない」と書いてるのだから阿呆かと言いたいですね。「ゆとり教育」で育った大谷祥平や羽生結弦は荒波を越えてないの?そもそも高野連のマークの「F」がFairplayとFriendshipとFighting Spirtだと言ってるけど野球(スポーツ)は技術の勝負であり強い集中力や考える力は必要でしょうが「戦う精神」は不要でしょう。そのあたりを指導者が考え直さない限り高校野球から「暴力的指導」を根絶できないのでは?という話をする。今週水曜か木曜にはアップされますのでよろしく。晩メシはTVKで吉本新喜劇を見ながら。今日は万博会場公演で間寛平さんを中心にオールスター・キャスト。寛平さんとアキさんの即興会話はサスガ笑いますね。しかしコレって万博でやること?まぁカマヘンけど…。

8月19日(火)
『9条誕生』読み続ける。終戦直後の日本の国会議員や官僚が明治憲法(大日本帝国帝国憲法)の柵(しがらみ)からナカナカ自由になれなかったのに較べて幼少期を日本で過ごした22歳の日系米人女性ベアテ・シロタ・ゴードンの感覚は鋭いものがありましたね。日本国憲法GHQ案の人権の条項を任された彼女の感覚は鋭すぎて(憲法としては細かすぎて)多くの条項が上司(ケーディス)が削除してしまったが「児童の医療の無償化」「幼児の労働の禁止」「最低賃金の保障」「雇用の男女平等」「十分な社会保障システム」などは今日復活させても良い上皇と言えそうだ。さらに《特筆すべきは外国人の権利を規定していたことである。「第16条 外国人は法の平等な保護を受ける」》これはアメリカの憲法に《何人に対しても「法の平等な保護」が認められ(略)フランスの人権宣言では権利の主体は「人」。ドイツ基本法では「すべての人」として国民と外国人を区別していなかった》ことに準じるものだったが《日本政府は第16条を全文削除》した。「日本人ファースト」という主張は以前から燻っていたようですね。ワン。
8月19日(火)つづき
ベッドを出て黒兵衛と猛暑復活のなか散歩。風があると木陰は涼しい。ワン。デスクワークいろいろこなしていたら「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」スタッフの小崎クンから昨日録画収録した「高校野球の絶えない暴力批判」が早くもアップされたと連絡。高校野球の指導者(監督)や大会の主催者(高野連&朝日新聞)やメディア(週刊新潮のライター)に対する批判だが自分で聴き直してみると人生幸朗さんの「ボヤキ漫才」のように聞こえた(苦笑)。小生も関西人やからシャーナイか。昨日の本欄に書いたようなことをナマ声で喋ってますのでマァ皆さんチョット聞いとくんなはれ…と言いたいですなぁ。と言っても若い人は人生幸朗師匠のことを知らんやろなぁ。

8月20日(水)
ベッドで『9条誕生』読み続ける。GHQからアレコレ容喙されて白洲次郎は《敗戦最露出ノ憲法案ハ生ル。「今に見ていろ」ト云フ気持抑へ切レス。ヒソカニ涙ス》と書いたそうだが何故「涙した」のか憲法の文面だけからはよくわからない。GHQからのアレコレの指示(命令)がアタマに来たのかもしれないが昭和天皇の「これでいいじゃないか」という感想のほうが素直に感じられる。ちなみに新憲法に賛成したのは保守系政党(自由党&進歩党)で大反対したのは共産党。著者も《今とは反対の構図である》と書いている。「意見」というのは変化するものですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは山際康之氏の著書『戦争に抵抗した野球ファン 知られざる銃後の職業野球』(筑摩選書)を紹介する。戦時中だったにも関わらず後楽園や甲子園には5千人を上回る観客が集まったのですね。特高に睨まれている反戦自由主義者や西条八十に球場のジャンヌ・ダルクと呼ばれた美女など…そこへ初めて東京や神戸に低空爆撃を行ったB25の変態が現れ…今まで書かれなかった戦中の職業野球は一読の価値アリです。ワン。
8月20日(水)つづき
猛暑激暑のなか黒兵衛と散歩。老犬もそろそろ限界かな?と思えるけど頑張りますね。デスクワークいろいろ。エアコン嫌いの小生もエアコンなしでは仕事にならんのが腹立たしい。高野連に2つ公開質問状を出そうかな?@戦後の甲子園大会の復活を希望する飛田穂洲の言葉に「健全な肉体に健全な精神は宿る」と書かれているのは「当時の誤解」だと注釈を入れたほうがイイのではないですか?A高野連のFのマークの意味の一つはFighting Spiritであると書いているのは間違いだったと謝って削除したほうがイイのではないですか?高野連(の会長)はどう答えるかな?朝日新聞の社長にも訊いてみたいですね。野球というスポーツにFighting Spiritは必要ですか?と。さらにスポーツいう文化が暴力否定の民主主義社会から生まれたことを知ってますか?とも訊きたいですね。

8月21日(木)
『9条誕生』もうすぐ2度目の読了。戦後の日本の政府が明治憲法に毛が生えた程度の非民主的憲法案しか提示できなかったためGHQから新憲法案が提示されたとは言えソレを元に国会の「帝国憲法改正案特別委員小委員会」での白熱した審議討論は見事でした。大臣に「文民条項」を加えるなど極東委員会やGHQからの要求(圧力?)があったとはいえ「国家賠償請求権」や「刑事補償請求権」や「文化的生存権」が加えられ「自衛権」の存在を浮き彫りにするなどけっして「みっともない憲法」などとは言えないものが出来上がったと思える。もちろん瑕疵がないとは言えないが今の選良たちや学者たちにこれだけの作業が出るどうか疑問ですね。ワン。猛暑のなか黒兵衛と散歩。73歳の夫婦と(人間に換算すれば)103歳の老犬が日陰を求めて登り坂をクリヤー。まぁ頑張りまひょ。ワン。うわっ。小生のYouTube《『広陵高校事件』から考える緊急提言!高校野球暴力問題の本質》へのアクセス人数が2日で2万人越え。それ多いのか少ないのかわからないけど44件あるコメント欄に「責任者出てこーい!」とあるのには笑ってしまった(^_^)俺は人生幸朗のボヤキか?しかし責任者(高野連や朝日新聞)が出てきたら高校野球のあり方をじっくり話し合いたいですね。今日『週刊文春』と『週刊新潮』が届いたけど孤高野球の暴力は酷いですね。指導の名を借りた犯罪で教育機関(高校)内で行われていることに黙ってるメディアはジャーナリズムとは言えませんね。しかし小生のYouTubeに突然見知らぬ広告が入り出したのはスポンサーとして援助してくれている(株)フォーラムエイトさんに迷惑にならないのかな?スタッフの小崎さんに訊いてみまひょ。

8月22日(金)
塩田純『9条誕生 平和国家はこうして生まれた』(岩波書店)2度目の読了。一度目は先にも書いた音楽プロデューサーのS氏がスピルバーグに日本国憲法の映画を創らせようという無謀な呼びかけから(笑)読んだが10年少しを経て読み直してコノ本と日本国憲法の見事さを再確認。《憲法の平和主義は第一次大戦後平和に取り組んだ世界の歩み自由民権運動から大正デモクラシーそして戦後……民主主義を求める闘いの延長線上に誕生したのである》さらに戦前教育の現場に軍が入り込んでくる軍事教練に猛烈に反対した鈴木義男や《ポツダム宣言に含まれている主張は「おおもとにおいて先生がかつて唱えられたところと異なるところはない」》と弟子(宮沢俊義)が言った先生(吉野作造)の民本思想などが集約されて日本国憲法に結実したのですね。戦前の軍国日本を賛美したい人たちには不愉快なことかもしれないが真っ向から反論できないからと言って「アメリカ(GHQ)の押し付け」による「みっともない憲法」などと言うのは明らかな間違いですね。ワン。猛暑のなか黒兵衛と散歩。良い本を読み切ったあとは猛暑でも心は軽いですね。本を読めない老犬は可哀想。ワン。
8月22日(金)つづき
デスクワークをコツコツやっていると河出書房新社から新刊が届く。雑誌『ミセス』の編集長時代にいろいろお世話になった岡崎成美さんが書いた『戦下の歌舞伎巡業記 柝の音は止まず』。メッチャ面白そうだから読まねばとページをめくっていると講談社からも現代新書の新刊が3冊届く。一ノ瀬俊也『〈国防〉の日本近現代史 幕末から「台湾有事」まで』。帯に《この国は何から何をまもろうとしてきたか 決定版通史!》とある。コレは読まねば!稲穂健市『世界は知財ででいている』も面白そう。《生成AI時代を制する者が世界を制す!》ホンマカイナ?近藤大介さんの『ほんとうの中国 日本人が知らない思考と行動原理』も読まねば。《中国と日本なぜこんなに擦れ違うのか?/勝者総取りの弱肉強食社会/日常は他者との闘争/性善説より性悪説を好む/お金は「自分の命」と同等/「愛社精神」は理解できない》面白そうなのでプロローグを読み始めると《四方を海に囲まれた小さな島国》と《広大な大陸国家》では《骨格の違い》により《多くの場合相互補完関係にある(略)外交用語で言えば「戦略的互恵関係」である》ナルホド。納得。コレハオモシロソウ!読まねば!!

8月23日(土)
ベッドでの読書は『ほんとうの中国 日本人が知らない思考と行動原理』読み続ける。メッチャ面白い。中国がウイグルを弾圧している理由がよくわかった。《漢民族の立場からすれば現在はたまたま自分たちのほうが強いが古代から痛めつけられてきた》というわけですね。だから《政府に対してウイグル族についての非難の声はあまり聞かれない。もちろんそんな声を上げたら自分の身が危なくなるということもある。しかし個人的に親しい漢民族の中国人たちと会話しても「ウイグル族=テロリスト」のように誤解している人が多いことに驚く》ということらしい。ほかにも驚くべき中国の知らないことだらけ。オモシロイ!!ワン。ベッドを出て猛暑のなか黒兵衛と散歩。汗だくになって毎日散歩のあとのシャワーは気持ちいいけど暑さで倒れないようにしなければ…。ワン。
8月23日(土)つづき
イロイロ仕事したあと夕方から町内の夏祭りに参加。スタッフの皆さんが頑張ってくれて我が家は長女とヨメハンと参加。盆踊りの音楽や籤引きの発表を聞きながら向こう2件方隣の皆さんとワイン・パーティ。籤引きには誰も当たらなかったけど楽しい一夜でした。と思いながらほろ酔いで帰宅すると『ブラタモリ』も『新プロジェクトX』も見ることができた。健康的ですね(笑)。

8月24日(日)
近藤大介『ほんとうの中国 日本人が知らない思考と行動原理』(講談社現代新書)読了。隣国の隣人について知らないことだらけを面白く教えてもらいました。隅から隅まで興味深い中国人の実像が浮かんできました。《島国にのほほんと暮らす日本人》とは対極的な激烈な競争社会に生きる中国人の強さも弱さも知っておくべきですね。現在大不況の中国から多くの人々が日本に流れ込んでいて日本は「総人口の1%が中国人」という時代を迎えるらしい。著者は書く。《日本は中国とは競わず「島国らしく生きる」ことである》確かに。その通りかもしれませんね。そういう日本が好きな人は中国にも多いでしょうからね。ワン。しかし猛烈な暑さですね。そんななかを黒兵衛と散歩。老犬は死なず。唯歩くのみ。黙々と歩く姿は結構けなげですね。けんあげとい漢字は健気と書くのですね。ちょっとニュアンスが違うような気もするけど…。ワン。明日はホリエモンさんのYouTubeの出演したあと我がYouTuubeの収録。ゲストはスポーツライターの小林信也さんと成城大の山本敦久さん。高校野球の暴力問題やボクシングの死亡事故や参院女性議員のJOC会長就任について話します。乞御期待。
8月24日(日)つづき
明日収録のホリエモンさんのYouTubeでも小生のYouTubeでも高校野球の暴力問題について話し切れてないことを話しておかないとダメですね。一つは高校の授業料無償化の声があるなかでスポーツ(野球)特待生の制度はどうなるのか?ということ。さらに高野連が高体連に加盟してなくて良いのか?という問題。さらに私学が都道府県の教育委員会の管轄にんらないままで良いのか?という問題。朝日新聞と毎日新聞の記者も一緒に討論しましょう!日本の高等学校と高校野球を健全なものにするために。ついでに読売新聞の記者にも加わっていただいてクロスオーナーシップで電波メディアも印刷メディアも広く牛耳っているマスメディアが野球大会を主催したり野球チームを所有することが良いことか悪いことかも討論したいですね。

8月25日(月)
ベッドでの読書は一ノ瀬俊也『〈国防〉の日本近現代史 幕末から「台湾有事」まで』(講談社現代新書)。「国防」とひとことで言っても「何から何をどうやって守るか」という命題はナルホドなかなか難しい問題ですね。まずは鎖国時代の幕末に押し寄せてきた外国に対してどう対処してきたか勉強し直します。ワン。いつまで続く異常な猛暑のなか黒兵衛と散歩。道に猫が飛び出してきても黒兵衛は無反応。暑さのせいか老齢のせいか。多分ダブルパンチで動く気も起こらないのでしょう。ワン。午前中少し仕事して猛暑のなか大船駅から東京へ。東京駅近くのビルの中にあるフリースペースのようなスタジオで堀江貴文さんのYouTuube『HORIE ONE』のVTR収録に出演。立派な台本&資料があったけどホリエモンは目を通さず「スポーツ界にはびこる不健全な真実」というテーマから離れて二人で東大時代の駒場寮の話や演劇の話をワイワイやったあと互いに強烈なマスメディア批判。イロイロ喋りましたが来月1日くらいにアップされるので御期待ください。ホリエモンは北九州の野球場を買ったそうでソコで独立リーグの球団を使ってアメリカのバナナボールもどきのオモシロイ野球を発信するそうです。期待しましょう!
8月25日(月)つづき
ホリエモンのYouTuube収録を終えて帰宅。少々準備したあと「TAMAKIのスポーツジャーナリズム(TSJ)」の収録。ゲストは成城大学教授の山本敦久さん&スポーツライターの小林信也さん。3回連続のテーマは「日本のスポーツの現在地と未来を考える」で@高校野球の暴力問題を考えるAボクシングの死亡事故を考えるBJOC会長に橋本聖子参院議員が選ばれたことを考えるーどれもゲストの両氏の鋭い指摘からメッチャ勉強になる深い内容になりました。今週木曜くらいからアップされますので乞御期待。我々3人の結論は「決して外野からの意見で終わらせず日本のスポーツ界が変革されるよう頑張ろう」というもの。皆さんも是非とも我々のYouTubeを見てください!小生は高野連の寶会長が夏の甲子園の閉会式でも話した3つのF=Fairplay・Friendshipi・Fighting Spiritの最後のFは不要でFreedom Spiritに変えることを主張し続けます。YouTube収録のあと録画しておいた吉本新喜劇見ながら晩メシ。なかなかオモシロイ笑いの連続でした。続けて酒呑みながら『NHK映像の世紀バタフライエフェクト』昭和百年の第1回目「戦時下の宰相たち」。今日のTSJでも話題になったけど日本には(スポーツ界も)自ら理想の政策を打ち出してリーダーシップを発揮するリーダーはいないのですね。みんな「空気」に動かされて陰で「空気」を作ってるヤツがほくそ笑んでいる。嗚呼。高校野球夏の甲子園大会を百年後も開催したいと考えてるリーダーは誰やねん!?

8月26日(火)
ベッドで『国防の日本近現代史』読み続ける。オモシロイ。国防(武力・軍隊)だけで日本の近現代史が描かれると新しい角度から見た日本が見えてくる。明治23(1890)年に発布された教育勅語と明治15(1882)年に明治天皇が陸海軍軍人に下した軍人勅諭は《「軍人社会と市民社会との同質化および結合をもたらしたもの」であり明治憲法とともに「近代の天皇制国家構造および天皇制国家観の確立を成し遂げた」》のですね。それは社会にも軍隊にも存在していた民権派の動きを押し潰すものでもあったのですね。教育勅語復活を唱える人は軍国主義復活を唱えることと同じなんですね。もちろん教育勅語も軍人勅諭も戦後の国会で無効とされのですよね。参政党はそのことをわかってるのかな?ワン。今日も猛暑のなか老犬・黒兵衛と散歩。お互いに声掛け合って坂道登る。ワン。デスクワークは『スラッガー』の連載『ベースボール今昔物語』の第17回を書いて送稿。「ピッチャーはバッターを内角球で詰まらせるか外角球で泳がせるか。それができれば十分です」この真理を教えてくれたのは巨人のコーチ時代の元祖フォークボール杉下茂さんでした。野村克也さんも稲尾和久さんも一流の選手は簡単な言葉で野球の真理を語ってくれましたね。そんな原稿を書きました。夕方になってWBCがNetflixの独占中継になって地上波TVでは見られなくなったというニュースが入る。明日のRKB毎日のラジオで喋ることにする。それが世の中の流れ。資本主義社会の当然の流れですね。オールド・マスメディアが球界を支配しているようではNPB(日本のプロ野球)の発展はないでしょうね。Jリーグは読売グループの支配から逃れることができて良かったですね。野球見ながら晩メシ。虎は強すぎまっせ。

8月27日(水)
『国防の日本史』読み続ける。明治時代の東アジアの情勢がよくわかる。朝鮮半島を巡って国防上の理由から清(中国)とロシアを相手に戦争をした明治政府。もしも日清日露の戦争に敗れていたら今はどんな状況になっていたのかな?ワン。黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはWBC全47試合をNetflixの独占中継になったこと。早い話がニューメディア(Netflix)がオールドメディア(読売グループ)に勝っただけの話ですね。その意味ではSNSの情報(暴力事件の告発)を抑え切れなかった主催者のオールドメディア(朝日グループ)がニューメディア(SNS)に敗れた高校野球の事件と同じ構図ですね。ということはマスメディアが野球という文化(カルチャー)に強く深く関わっても良いのかという問題が根底にあるわけですね。世界のベースボール界は大きく発展しても日本の野球界は衰退する古いメディアに支配されてともに衰退してゆくというわけでしょうかね…とそこまで詳しくは喋れなかったけれど(話しているうちに気付いたことも多かったけれど)日本球界がオールドメディアの読売・朝日・毎日とともに沈没していかないことを祈りましょう。ワン。ラジオのあとマダマダ続く猛暑のなかを黒兵衛と散歩。人間年齢103歳の老犬もマダマダ頑張ります。ワン。
8月27日(水)つづき
デスクワークは連合通信の連載『スポーツ玉手箱』に高校野球の暴力事件はスポーツが民主主義社会から生まれたとということを知らない(高校生に教えられない)大人(教師や監督)の責任というコラムを書いて送稿。続けて(株)フォーラムエイトのPR誌『Up and Coming』の連載「スポーツは教えてくれる」に日本野球今夏の2大事件の共通点を書く。高校野球の暴力事件もWBCのTV中継がなくなることもどっちも「新聞+TV=クロス・オーナーシップ」のオールドメディアの責任ですよね。晩メシは横浜vs阪神戦を見ながら。虎の育成上がりの投手がハマのエースに勝つ。虎は何でこんなに強いねん。今日送られてきた筑摩書房のPR誌『ちくま9月号』を持ってベッドへ。斎藤美奈子さんの連載『世の中ラボ184回』は「参政党躍進の先に見えるヤバすぎる未来」。《トランプも参政党も陰謀論と親和性が高くカルト宗教を思わせる。だが最大の問題点はそれが政治と直結している点だ》参政党の「躍進」を危惧する人は帯に《なぜ文明国ドイツにヒトラー独裁政権が誕生したのか?》(講談社現代新書)と書かれた石田勇治『ヒトラーとナチ・ドイツ』(講談社現代新書)を読みましょう。小生も再読します。
8月27日(水)書き忘れ
野球と同時に見たサッカー天皇杯。残念ながらJ3唯一の生き残りFC相模原は延長PK戦で神戸に負けてしまいましたね。残念。川崎に続くジャイアントキリング成らず。惜しかったですねえ。

8月28日(木)
『国防の日本史』読み続ける。ナルホド。日本の行った戦争はすべて「国防」と「平和」を遂行しようとする意図から行ってきたのですね。《日本国体を以て世界のあらゆる文明を綜合し彼等にその憧憬せる絶対平和を与うるは我大日本の天業である》は石原莞爾が1931年に書いた「現在及将来に於ける日本の国防」の一説。彼はまた《来るべき戦争は日米を中心とするものにして真の世界大戦人類最後の大戦争なり》と書き日本の国力では《戦争に要する物資の大部分は我が占領地に求めるのが望ましいと主張した》という。ふ〜ん。頭がイイのかワルイのかよくわかりませんね…という意見はソノ時代を離れた人間だから言えることかもしれませんけど…ワン。今日も猛暑のなかを老犬・黒兵衛と散歩。何処まで続く泥濘ぞ…という言葉はモウ若い人には通じない言葉になったでしょうね。デスクワークは請求書書きやイロイロ雑務にウンザリ。本HPの更新原稿も作らねば…と思いながら晩飯は虎vs横浜の試合を見ながら。試合に負けても9回に粘る虎は強いですね。昔のダメ虎らしくないですね(笑)。

8月29日(金)
ベッドで『国防の日本史』を読む前に『ちくま9月号』を広げて蓮實重彦氏の『些事にこだわり27』と題する連載コラムを読み出すと《「日本人の一塁手」を意味する英語をカタカナで標榜するさる政党の不気味な躍進》という文章が出てきた。一瞬「?」。だが次の瞬間ガハハハハハハとベッドで独り大笑い。こーゆー参政党批判は痛快ですね。『国防の日本史』は関東大震災へ。《朝鮮人虐殺以外にも陸軍の甘粕正彦憲兵大尉が無政府主義者の大杉栄らを虐殺した甘粕事件。千葉県国府台の野戦重砲兵第一連隊の中尉が中国人運動家の王希天を殺害した事件。同県習志野の騎兵第一三連隊が社会主義者を殺害した亀戸事件などが発生》すべて軍人(軍隊)が「国防」の名の下で行った事件なのですね。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。南関東は雨が一滴も降らない。がニュースにならない。それは大きな被害が生じてないから?ワン。デスクワークは一昨日書いた(株)フォーラムエイトのPR誌『Up and Coming』の連載『スポーツは教えてくれる』の原稿をブラッシュアップして送稿。その後終日を費やして本ホームページの更新原稿を作成して送稿。晩メシは甲子園に帰ってきた虎対巨人を見ながら。虎は負けても余裕の強さですね。しかし甲子園にチアガールは何故か似合いませんね…と思うのは老虎狂だけかな?寝る前に何日か前に録画したNHK-BS海外ドキュメンタリーのスピルバーグを見る。ナルホド。傑作・快作から駄作まで見事なエネルギーですね。そのパワーを子供時代の体験から掘り起こしてるのは凄いですね。

8月30日(土)
『国防の日本史』読み進む。日露戦争後に作られた《帝国国防方針は陸海軍のそれぞれの組織利益に合わせて作った作文であったため一国の国防政策としての明確な方向性を持たなかった》「親方日の丸」の組織は昔も今もドレもコレも同じですね。今もどれだけ財政難&少子高齢化社会になっても政党は有権者(国民)媚びを売るだけで議員や官僚の人数の削減は言い出しませんからね。嗚呼。ワン。殺人的猛暑とはこのことか!と思うほどの暑さのなかを老犬黒兵衛と散歩。犬の散歩などしている人は全く見かけず。まぁ常に少数派の側に付く人間ですから仕方ないか。ワン。暑さのせいか懸命に原稿を書いていた仕事が完成後に11月の締め切りだったことに気付く。ウ〜ン。カレンダーには来週に締め切りと何故か書き込みがある。暑さのせいでボケたかな。それとも年齢のせいかな(苦笑)。盛夏のせいか…と洒落ても糞ッと思う。まぁ11月の仕事を今日やったので無駄ではないと納得。しかし暑い。とはいえ南関東は35度。40度続出の東海や北関東に較べればマシか。
8月30日(土)つづき
晩飯食いながらの虎vs巨人は虎が満塁のチャンスを4回も逃しても勝利。巨人の選手はどこかヤル気がありませんね。虎の天下ですね。ついでに昨日録画したNHK『美の壺』の甲子園特集を見る。スコアボードの甲子園フォントを電光掲示板に再現した若い女性は見事ですね。以前(株)阪神タイガースの広報担当から社長に昇格したMさんから「甲子園を改装するときドーム球場にしなかったのは貴方のコラムを読んだからですよ」と言われたのは嬉しかった。確か子供を初めて野球場に連れて行ったときに試合が雨で中止になっても球場の素晴らしさに子供は大満足したというロジャー・エンジェルのエッセイを引き合いに出してドーム球場が如何に最悪かということを書いたのだった。やはり正しい意見は書き続けなきゃ。

8月31日(日)
『国防の日本史』読み進む。戦前の石橋湛山の主張「大日本主義の幻想」は見事ですね。《満洲・朝鮮・台湾・樺太などを領土もしくは勢力範囲としておくことが「国防上必要」という意見は「原因と結果を取り違えておる」のであり逆にそれらの地域を領有するからこそ「国防」の必要性が出てきてしまうのだと主張》しかしこの《小日本主義》は《米国は人種差別の国で信用できない。朝鮮半島は日本に突き付けられた「利刃」「国防上の癌」といった考え方の強かった当時の日本では到底受け入れられなかった》わけですね。真理は少数派にあり…が常に正しいとは限らないけど少数派でも正しいと確信したときは思い切り主張すべきですね。朝毎読は日本の野球界の支配運営から手を引くべきですね。千万人と言えども我征かん。ワン。
8月31日(日)つづき
ベッドを出て死に迫る暑さと言えるほどの酷暑のなかを黒兵衛と散歩。陽影でないと直射日光下では身体が灼けそう。蝉も油蝉の鳴き声だけで蜩(ひぐらし)や?(つくつくぼうし)の鳴き声は聞こえず。まだ自分たちの出番ではないと思ってるのかな。百日紅(さるすべり)も満開のママ。ついに温暖化も限界寸前まできたか。ワン。暑さに負けず黙々とコツコツと仕事。晩メシはソコソコ弱くない虎と阿呆みたいに弱い巨人の試合を見ながら。この3連戦を見てメジャーと日本野球の違いがよくわかった。日本野球は打者が好球必打できると思われる好球を見逃しすぎですね。昨日も今日も虎はチャンスを沢山逃し凡ミスも多かったのに巨人は勝てない。応援歌を止めてじっくり野球を見るファンが増えればプロ野球の人気は落ちるでしょうね。歌って踊って良い選手はアメリカへ行って…日本野球は安泰のようですね。嗚呼。

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