コラム「ノンジャンル」
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掲載日2007-07-18

この原稿は、2007年の4月26日付産経新聞の『断』という連載コラムに寄稿したものです。最近我が家の最寄りの駅である大船駅周辺が、またまた不法停車の自家用車によって渋滞しがちなので、ここに“蔵出し”します。

タクシーと自家用車の違い

 私の暮らしている大船駅周辺は、東海道、横須賀、京浜東北の幹線が集まるターミナルであるためか、マンション建設や宅地開発の止むことがなく、私が引っ越してきた約20年前に較べて明らかに地域住民の数が激増した。

 一方、駅周辺の道路整備は進まず、バス、タクシー、自家用車がひしめき合うようになった。
 とくに雨の日は、会社、学校、塾帰りの家族を向かえる自家用車であふれ、ロータリーと呼ぶには小さすぎる西口駅周辺は一キロ近く離れた場所までクルマの行列となる。

 しかし、渋滞は人口増加だけが原因ではない。駐停車禁止であるはずの小さなロータリーのなかに堂々とクルマを停め、家族の帰りを待つ人がやたらと増えた。

 それらのクルマが邪魔になり、停車場へたどり着けないバスが何台も立ち往生する。そのバスがクラクションを鳴らすと、クルマはようやくノロノロと動きだし、わずかに空いている別の場所に停まる。そして再びクラクションが響く。

 駅に近い場所で家族を迎えたい気持ちはわかるが、周囲の大混乱が気にならないとは、どんな神経の持ち主か…と呆れるほかない。が、過日さらに呆れ返る出来事を目撃した。

 違法停車にうんざりしたタクシー運転手が「ここに停めちゃダメ!」と注意した。すると、クルマの窓から顔を出した中年女性が、「あんたたちも停めてるじゃないの!」という罵声を返してきた。

 このオバサンは、誰もが利用する公共交通機関(タクシー)と個人の自家用車の区別もつかないらしい。
 駐停車禁止区域の違反取り締まりは、近く民間に委託されるそうだが、こういう場所で「成果」をあげてほしいものだ。

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 この原稿が掲載されると、某評論家が、「玉木さん、違うんじゃない?」と題し、小生の意見に異論を唱えるコラムを寄稿した。以下は、それに対する小生の反論である。
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Uさん、違うんじゃない?

 5月4日付の当欄を読んで仰天した。それは小生の書いた四月二十六日付の原稿に対するU氏の批判だったが、一言でいって誤読と誤解と先入観による的はずれというほかない内容だった。

 私は、私の暮らす大船駅周辺の渋滞の原因が、家族を迎える自家用車によるものと書き、その違法停車にうんざりしたタクシー運転手が「ここに停めちゃダメ!」と注意すると「あんたたちも停めてるじゃないの!」という罵声を返したオバサンを非難した。

 するとU氏は、「玉木さん、違うんじゃない?」という見出しのもとに、じつはタクシーの「客待ち駐車」のほうが悪く、「都市部幹線道路の円滑な利用を阻害しているのは自家用車よりタクシーの違法駐車であろう」と批判された。

 大船駅周辺のタクシー運転手の方々の名誉のために断っておくが、そこではタクシーの客待ちは指定された場所できちんと行われており渋滞の原因は明らかに自家用車にある。
 タクシーは乗客の降車のためロータリー内に一時停車するだけで、その停車場所やバスの通路を、家族を待つ自家用車が封鎖しているのだ。

 タクシーが公道に一時停車するのは公共交通機関として当然であり、自家用車とは事情が異なる。
 にもかかわらず堂々と個人のクルマを停めて恥じない公徳心、公共心の欠如、公と個の認識の混乱を、私は見たままに嘆いたわけで一般的な道路渋滞の原因について書いたつもりはない。

 それは文脈から理解いただけると思ったし、批判されるなら確認してほしかったが、私の文章が稚拙だったせいか誤解が生じたようなので、ここに訂正しておく。

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