ナンヤラカンヤラ
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DVD
R・シュトラウス『サロメ』
R・シュトラウス『サロメ』
BOOK
多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』(講談社)
多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』(講談社)

9月1日(水)
衣替え。うそつけ(笑)。今日も気持ちのいい暑さ。佐吉はへばってる。毛深いからシャーナイわな(笑)。おおっと仕事がイロイロ舞い込んできた。校正2本に新規取材の手配。このぐらいがちょうどエエ仕事のペース。7〜8月の忙しさは異常事態やったな。午後。某政党関係者から電話。OK選挙かKO対決か知らんけどモウエエでぇ。阿呆クサイでぇ。スポーツ政策で協力できることは協力しますけどね。ソレだけでオシマイ。しっかしソレもねえ。くだらんこと忘れて読書。NHK−BSブックレビューの合評用に送られてきた多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』久しぶりの小説(ポルノを除く・笑)。久しぶりの女流文学。この作家のは『犬婿入り』以来かな。うむ。久々の異質異次元別世界も悪くない。しかしナンデ「弓」?「矢」と違うんや。晩飯オペラ劇場はミラノ・スカラ座の『サロメ』。指揮はダニエル・ハーディング(ウチに遊びに寄った人はこんなにエライ人やったのか!笑)。素晴らしい演奏。シンプルで落ち着いた舞台にタイトル・ロールのナディア・ミヒャエルが最高!マルフィターノのあとサロメ歌いはコノ歌手の独擅場やな。ドクセンジョウと読みます。元々はこっちのほうが正しくて独壇場(ドクダンジョウ)は誤読から生じた新語です。しかし誤読が主流になるのです。そういや最近NHKの『ゲゲゲの女房』で偶然「ソレってチガクない?(違くない?)」という台詞を聞いた(聞き間違いかと今も少々訝ってるが)。その言い方はあの時代にはなかったはずやで。あ。原稿1本忘れてた。マズイなあ。シャーナイなぁ。ゆっくりはでけへんなぁ。

DVD
『7月4日に生まれて』
『7月4日に生まれて』
BOOK
北野武&ミシェル・テマン『KITANO par KITANO北野武による「タケシ」』(早川書房)
北野武&ミシェル・テマン『KITANO par KITANO北野武による「タケシ」』(早川書房)

9月2日(木)
暑い日が続くけど若干秋の気配も。ただし小さい秋なんてエエもんやないね。小さい秋を見つけて喜べるときは残暑はなくなっとるはずやで。いっぱい汗かきながら小さい秋どころやないで…なぁ佐吉…と話しかけながら散歩。汗の出ん佐吉は舌出してヒィヒィ言うとる。NHKブックレビューでの合評のため読書。北野武&ミシェル・テマン『Kitano par Kitano−北野武による「たけし」−』早川書房。日本人クリエーターはガイジン・ジャーナリストが好きなんかな?外国で勲章貰てる人で国内未評価(非評価?)やからシャーナイか。自作解説からフライデー襲撃事件まで冗談自己韜晦抜きのマジメッセージ。中味はきわめてオモロイ。夕方早く日が落ちるようになった。大きな秋やな。晩飯映画劇場はオリヴァ・ストーン監督『7月4日に生まれて』。以前TVでとびとびに見ていたのを改めてじっくりと。この映画に対する評価はやっぱり難しい。と言うより難しいのはこの原作に対する評価やな。自分を乗せた振り子の振れ方によって替わる考えを思想と言えるのか。これも一つの人生…。

9月3日(金)
佐吉と暑い暑い晩秋の散歩はまだ真夏と思えば気持ちエエ。空は確かに秋。短いコラム原稿を忘れてたので慌てて執筆。創立141年の我が母校京都の新道小学校が今年で閉校になる。その記念誌に寄稿。都心部のドーナツ化現象で全校生徒が数十人とかで周辺の数校と合併して小中学校一環教育の新しい学校が来年からオープンするという。まぁ時代の流れですかねぇ。最後の校長先生が女房の同級生とは何か因縁めいてるな。だんだん京都とも縁が薄なるなぁ。晩飯前に次女の旦那が大阪より来訪。WOWOWではテニスの錦織がシード選手ユーゴのチリッチ相手にフルセットに縺れ込む熱戦を展開してたので思わず見てしまう。うわっ。5時間近い熱戦に勝利!これはスゴイで!おそらく体力フラフラのなかで一か八かの勝負を掛ける回数が多かったのが勝因やな。

9月4日(土)
朝佐吉と散歩のあと昨晩大阪から帰ってきた次女の旦那と共に鶴岡八幡宮へ。M家の御両親と待ち合わせて互いの初孫のお宮参り。時は進むものです。歳は重ねるものですな。今年一番の暑さらしいけど神社の境内は木陰が爽やか。緑の力は大きい。それでもやっぱり暑いなか赤ん坊はけっこう多い。自然現象やモンね。俺はビデオ係に徹する。わんわん泣いてる赤ん坊もいたのにウチのガキは泣かなんだなぁ。外面はエエみたいやな。あ。横からショートカットしたのでまた大風で倒れた銀杏を見るの忘れた。近いからいつでも見られると思てたらこうなりますね。かつて京都に住んでて40歳超すまで金閣寺に行ったことがなかったようなモンですな。神主から御祓いを受けて足洗の昼食は『鮨処もり山』へ。絶品の鯛の尾頭付きを出していただく。我が家へ戻って歓談。こーゆーふーに個人的日常行事が進むのが人生なんですな。マスコミ人は間違わんよう自戒自戒。晩飯映画劇場は…と思てるうちに眠くなって寝る。やっぱり疲れたのか。日常生活というのは健康的なものですな。で目が覚めたら日本vsパラグアイ戦。この時期どーゆー意味があるのかわからんけどドーセわからんのなら日本人監督を1試合ごとに試してみては?香川のゴールはよかったですね。

BOOK
柴田南雄『グスタフ・マーラー現代音楽への道』(岩波現代文庫)
柴田南雄『グスタフ・マーラー現代音楽への道』(岩波現代文庫)

9月5日(日)
朝佐吉と散歩のあと読書。柴田南雄『グスタフ・マーラー現代音楽への道』岩波現代文庫。現在のようにクラシック音楽ファンがフツーに耳を傾けるマーラーではなく異物として希有な目で見られ耳に驚きがもたらされた時代の視点こそ大切にせなあかんな。午後から新横浜経由で港北区の巨大家具ショップIKEAへ。こーゆーもんも見といたほうがエエなという気持ちで長女の買い物に付き合って自分もCDラックを買うたけど満足の行く買い物ではなくワイワイ騒ぐ娘と共に不要のものを買うてしまう。なるほどこーゆーショーバイをしとるんやな。これは日本の文化になかったコッチャな。100円のホットドッグは美味かった。途中で売れないベーシストの長男&GFと合流。ビールとワインを買い込んで帰宅。久々に一家8人で晩飯。む?そうか。長女のBFが来れへなんだぶん孫が穴埋めか。こーゆー一日もたまには良しとして明日から仕事。やっぱり仕事してるほうが落ち着くな。自分でも損な性格やと思うけどシャーナイなぁ。

9月6日(月)
朝佐吉と散歩のあと終日マーラー年表作成に呻吟。近代になると流石に出来事が多い。カットするもの残すものの選択が難しい。つまり冗談が難しくなる。近代とはそーゆー時代か?そこでブルレスケを書いたマーラーはエライなぁなどと思いながら仕事進まず。スポーツと一緒で休むと脳味噌と細胞を戻すのに時間がかかるな…と思いながら晩飯はチョイト買い物がてらに長女と『213』へ。大病から復帰1年半。酒は復活しそうやなぁ。自重自重。

CD
『ナンシー梅木 アーリー・デイズ1950〜1954』
『ナンシー梅木 アーリー・デイズ1950〜1954』
『ナンシー梅木・シングズ・アメリカン・ソングズ・イン・ジャパニーズ+2』
『ナンシー梅木・シングズ・アメリカン・ソングズ・イン・ジャパニーズ+2』

9月7日(火)
朝佐吉と散歩のあと一昨日IKEAで買うたCDラックを2階階段横のピアノの上に設置。ゴチャゴチャになってたピアノの上の棚のピアノ関係のCDがピアニスト別に整理できる。本やCDは整理整頓すると脳味噌が整理された気分になる。未来人(現代人)は既にコンピュータをそんなふうに扱ってるのかもしれんけどどーなんかな?と思いながらCDを並べてるとナンシー梅木のCDを発見。アカデミー賞女優でジャズ・ヴォーカリストのCDが何処を探してもないと思てたらこんなとこに紛れ込んでたんかいな…と何故か嬉しくなる。そういえば最近LPレコードを整理したときにはクレオ・レーンの『ジャズ・シェークスピア』文部省芸術祭参加レコードが出てきて感激したけど音楽を全てダウンロードでコンピュータに取り込むようになってもこーゆーミスと喜びはあるのかぁ…てなこと思いながら午後からは終日机に向かってマーラー年表づくり。晩飯サッカー劇場は日本vsグァテマラ戦。これを強化試合と呼んでるようでは…。

9月8日(水)
朝ラジオ電話出演。昨日のグァテマラ戦のサッカーについて…と思てたら浅田真央がコーチを佐藤信夫氏に決定したとのニュースをコンピュータで発見。スポーツ新聞も報じてたので急遽この話題に変更。別に佐藤氏が悪いわけではないんですけどロシアのソチ五輪に向けてロシア人コーチと完全に別れたのは正直すぎるのでは?というお話し。キム・ヨナがタラソワと組んだりすることはマサカないやろけど…(笑)カナダ人コーチのオーサーと離れるときに浅田の名前を出すなど政治的振る舞いは相変わらず巧み。それが下手糞な浅田真央はエエなぁ…と個人的感想を喋ったあと鎌倉の病院へ定期検診。久々の雨。台風の雨とはいえ気持ちイイ。血液検査レントゲン検査血圧全て正常。主治医の先生から通常の薬に腰痛の湿布薬を加えてもらい相撲や柔道の話をして保土ヶ谷の神奈川フィルの稽古場へ。病院でけっこう時間をとられたので音楽は最後のドン・キホーテが死ぬとこしか聴けへんかったけど練習後コンマスの石田泰尚さんにインタヴュー。日本クラシック音楽界で唯一バリバリのヤンキー・コンマス。そういや今年最初のコンサートのあとの新年パーティでは暴走族特攻服姿やったもんなぁ。ヴァイオリンの名器1690年製トノーニのケースに「網走番外地」のステッカー貼ってる人はこの人くらいなもんやろ(笑)。本日の服装もなかなか見事な黒のシースルー・オリジナル・シャツにチョイト斜めに切れ上がった眼鏡。そんな石田さんからメッチャ真面目なマーラー・オケ演奏論を拝聴。おもろかった。大船に帰ると暴風雨。こりゃマイッタ。びしょ濡れになって帰宅。けど気持ちエエ。晩飯映画劇場はフランク・キャプラ監督クラーク・ゲーブル主演『或る夜の出来事』。途中で寝てしまう。映画のせいではない。石田イズムにアテられたか。ゲーブル見直さねば。

9月9日(木)
朝佐吉の散歩のあと新幹線で大阪へ。MBS『ちちんぷいぷい』生出演。司会は世界一周してきた西アナウンサー。ちょいと出物腫物に悩まされてるとか。まぁもっと大きな精神的土産があるやろから腫物くらいは…と思うのは世界一周に対する嫉妬?ゲストは二宮和也サンで俺にとっては『嵐』の…でなく『硫黄島』の…になるな。好青年。ピーコさんがくっつきたがるのも納得。いろいろ話して「キッチンぷいぷい」コーナーで美味しいオヤキを食べてもっと食べてたかったけどスタジオ飛び出して帰京。サントリーホールで佐野成宏さん堀内康雄さん木下美穂子さんのオペラ・スーパー・ガラ・コンサート。前半は聴けなんだけどちょうどインターミッションのときに飛び込んで席に着いたら『トスカ』。続けて『リゴレット』やら『仮面舞踏会』やら『オテッロ』やら『ドン・カルロ』やら久々のイタオペ。最近マーラーばっかり聴いてたせいかメッチャ新鮮。終わって佐野さんに大阪土産みたらし饅頭をプレゼント。『213』に寄って遅い晩飯とビールのあと帰宅。世界柔道始まる。ふ〜ん。さっそく男女とも金メダルか。NHK教育『歴史は眠らない』で取材したとき山下康裕さんは「確実な金は男1女2〜3」と言うてはったけど…控え目に言うてはったんかな。あ。その番組のHPはhttp://www.nhk.or.jp/etv22/tue/です。このHPで使てる写真もそろそろ年相応のモンに変えんとあかんかなぁ(苦笑)。

CD
『ショスタコーヴィチ交響曲第5番』
『ショスタコーヴィチ交響曲第5番』

9月10日(金)
朝佐吉と散歩のあと雑務ごちゃごちゃしてるとバーンスタイン指揮NYフィルの1959年録音CDが平林直哉さんから届く。曲目はショスタコ5番。凄い迫力!白熱の演奏!若い頃NY時代のレニーの指揮に対する評価は不当に低いな。欧州中心主義もシャーナイな。校正やってマーラー年表づくりに呻吟して夕方から横浜みなとみらいホールへ。金聖響指揮神奈川フィルハーモニー演奏会。ベートーヴェンP協4番とR・シュトラウス『ドン・キホーテ』。小編成で引き締まった演奏のベートーヴェンも大迫力の交響詩もどっちもサイコー!伊藤恵さんのピアノは初めて聴いたけど音が綺麗で際立ってた一音一音が聖響さんのオケの響きとマッチしてた。チェロ独奏神奈フィル主席の山本裕泰さんも見事。ドン・キホーテが空飛んで最後に息絶えて死んで…チェロならではの表現力の多彩さに惹き付けられた。オケ地元神奈川でこーゆー熱のこもったレベルの高い演奏会が聴けるのは幸せ!演奏後コンマスの石田さんや聖響さんとちょいと話して失礼。やっぱり音楽はエエなぁ。あ。阪神負けで中日首位。阪神のほうが消化試合数が全然少ないうえ負け数も少ないんやから気にすることないはず。柔道は若い力が出てきたけど金は取れず…か。山下さんの言うてたとおり…かな。

DVD
『或る夜の出来事』
『或る夜の出来事』

9月11日(土)
朝佐吉と散歩のあと原稿執筆。進まんなぁ。こーゆーときもあるか。いつもやなぁ…などと思ってるところへ友有来大阪。亦非楽也。俺を最初に『ちちんぷいぷい』に引き込んだMBSのM氏。久々の東京出張とか。遠方よりわざわざ有難いけどアキマヘンがな。勧君一杯酒がでけへん時刻に来て飲まんまま帰るのはおもろないがな。次は是非とも呑めるときに。で見送って夕方も佐吉と散歩。晩飯前映画劇場はこの前寝てしもたフランク・キャプラ監督『或る夜の出来事』。『ローマの休日』の元ネタ。イヤそれだけやのうてコノ原型からいろんな映画が生まれたんやな。晩飯柔道劇場は金メダルラッシュでオモロかったけど…フジテレビの放送の仕方はダイジェストを見てるようでかなりガッカリ。今後の民放のスポーツ中継はこんなふうにワイワイ盛りあげて日本人選手だけに注目するパターンになるのかなぁ。そういやフィギュア・スケートもそうやなぁ。せめてBSフジは別の放送の仕方を流す(外国人選手同士の試合も放送する)とかやってもらえへんもんかいなぁ…。

9月12日(日)
朝佐吉と散歩…とルーティーンはもう書かんでもええか(苦笑)。そういや昨日我が家を訪れたM氏は我が野良犬系駄犬の佐吉と対面して「これがアサキチくんですか」と言った。イヤ。朝に佐吉と散歩に行ってることを朝佐吉と…と書いてるだけですねんけど…。このナンヤラカンヤラのコーナーの文章は。は使っても、は使わんようにしてますので、のない文章は少々読みにくいかも知れませんが。はともかく、がなくても読めるような文章にしようと努力しております。この、と。の書き方はもちろん筒井康隆大先生の「、と。」という文章からのパクリです。わかります?、はテン。はマルと読んでください。午後から女房の甥夫婦が小さい子供2人連れて従姉妹(則ち我が次女)の赤ん坊(則ち彼らによっての姪)を見に訪れる。子誉め。そーいや最近落語を聞いてないなぁ。原稿に集中でけんので今週のブックレビュー収録用に読書。晩飯柔道劇場はやはり金メダルラッシュ。ルールが変わって原点回帰(一本重視)になったのはエエけどコノ日本の強さはホンモノか?TVは外国選手の詳しい情報を教えてくれんのでチョイト調べてみなければ。そういや石原慎太郎都知事は開会式で「柔道の芸術性は一本にあり」と言ったとか。「柔道の一本は芸術性にあり」のほうがエエのんと違うかなぁ……。これも考えてみよ。

DVD
『ハート・ロッカー』
『ハート・ロッカー』
BOOK
ティム・オブライエン/村上春樹・訳『本当の戦争の話をしよう』(文春文庫)
ティム・オブライエン/村上春樹・訳『本当の戦争の話をしよう』(文春文庫)

9月13日(月)
終日雑誌『ミセス』の原稿書き。神奈川フィルのコンサートマスター石田泰尚さんについて。面白すぎる多才な人だけに与えられた文字量に収まりきらないのが残念で呻吟。ウンウンウンウン…、晩飯前になんとか完成して送稿。締切日は絶対に守るべし。これは35年間守り続けた鉄則。そろそろ破ってみたい気もするのやけどなぁ…(笑)。晩飯柔道劇場か映画劇場か悩んだ末に後者を選んで前者は録画。今年のアカデミー賞受賞作『ハート・ロッカー』。女流監督の最善の特徴とも言うべきしなやかで強靱で柔らかい粘りのある映像に驚嘆。銃弾に当たって兵士が斃れる場面ではティム・オブライエンの小説『本当の戦争の話をしよう』(村上春樹・訳)で読んだシーン(確か「銃弾の音は拳で叩かれたようなビシッという音」で「撃たれた兵士は砂袋のようにドサッと斃れる」といった表現だったように記憶)を思い出す。久々に骨のある戦争映画の傑作。ヴェトナム・ソマリア・イラクとアメリカの戦争は虚しさが募れば募るほど名作映画を生む?そんな阿呆な…。ま。アメリカ人の視点ではありますけどね。そうか。柔道無差別級は男女とも日本人が金メダルか…。男子上川の判定勝利にはブーイングもあったけどとりあえず素直に喜んでおこう…。

DVD
『パブリック・エネミーズ』
『パブリック・エネミーズ』
『俺達に明日はない』
『俺達に明日はない』

9月14日(火)
雑誌『ZAITEN』連載原稿書き+新書『マーラーの交響曲』年表作り。『ベートーヴェン』『ロマン派』に続く金聖響さんとの共著3作目やけど流石にマーラーを文字にするのは手強いで。ビビッててはオモロならへんから仕事は楽しんでしなければ!晩飯映画劇場はマイケル・マン監督ジョニー・デップ主演『パブリック・エネミーズ』。大恐慌の時代の「社会の敵」の話やけどストーリーの展開も映像も映画のリズムがダレダレでカッタルうて途中ウトウトしてしまう。同じ時代の同じ義賊の話なら『ボニー&クライド』(俺達の明日はない/アーサー・ペン監督フェイ・ダナウェイ&ウォーレン・ベイティ)のほうがよっぽど面白い。俺が疲れてるだけではないと思うけど…。

9月15日(水)
朝RKBラジオ電話出演。もう20年以上続いてるラジオ出演で世界柔道日本金10個の「意味」を話したあと東京紀尾井町のNHK分室スタジオへ。『ブックレビュー』VTR収録。学習院大学教授の中条省平サン作家の栗田夕紀さんらと北野武の本や修道院の女性がテーマの小説や大魔神の本について合評。楽しかった。放送は今週土曜。中条さんが合評以外の推薦本で取りあげられた横尾忠則のポスターの本は欲しいなぁ。1万2千円か…ウーム…http://www.nhk.or.jp/book/いったん帰宅して夕方佐吉と散歩したあと大船駅前の『新海』という小料理屋へ。大学時代の同クラスだった某通信社論説委員氏と最近相撲の原稿を書かせてもらった同通信社論説委員氏と小生の3人で民主党やら柔道やら野球やらを肴にワイワイ話をして酒宴。楽しかった。酒量も適度。六十前而従心所欲不踰矩。まだそこまでは悟ってへんなぁ(笑)。

9月16日(木)
朝からマーラーと格闘。年表とデータの整理。マーラーの作った知的構築物としての交響曲が感性の喜びも伴ったのは何で?そこがポイントやな。昼飯で気分を変えて午後からプロ野球論の構成を考え夕飯は『鮨処もり山』で寿司をつまみながら坂井保之氏に球団フロントの契約更改のやり方やらGM(ゼネラル・マネジャー)は育てることができるか?…といったことについて訊く。そうか。坂井さんが契約更改したときの西武球団では選手の保留はなかったんや。凄い。しっかし大相撲は観客ガラガラやなぁ。大記録に邁進の白鵬が可哀想。

CD
『ベリオ:フォルマツィオーニ/フォークソング/シンフォニア』
『ベリオ:フォルマツィオーニ/フォークソング/シンフォニア』
『グレン・グールド・エディション34シェーンベルク作品集』
『グレン・グールド・エディション34シェーンベルク作品集』

9月17日(金)
朝からマーラーの資料と格闘。中学生の時から全交響曲をさんざん何回も聴いた…ということだけが俺の強みやなぁ。とはいえ指揮者の金聖響さんに訊きたいことが次々と新たに出てくる。ウム。やっぱりマーラーはオモロイ。何しろ死期を迎えての最後の言葉が「モーツァルト!」やもんな。午後から渋谷へ。マーラーの影響を受けた音楽が聴きとなったのでルチアーノ・ベリオやアルノルト・シェーンベルクの作品をいくつかタワーレコードで手に入れたあとNHKへ。関東甲信越地方番組審議委員会出席。何人かの委員の方から『歴史は眠らない・柔の道』が面白いと言っていただく。ただし会議の席ではなく懇親会やオフレコの席で。まぁせやろな。やっぱり俺はコミッティーに入るよりパフォーマーでいたほうがエエな。大船へ帰って駅前で待ち合わせた日本野球文化学会のU氏と一緒に『213』へ。U氏は鎌倉で坂井保之さんを取材したあととか。やっぱり真面目なスポーツ・ジャーナリストは過去を大事にするのですよ。あ。そうか。去年春に俺が脳出血で倒れた前の日はこの人と一緒にベースボールマガジン社の田村大五氏を偲ぶ会に出てたんや。その日まで何日か連続で呑みまくった結果…ヤバイヤバイ。ここ数日も呑んどるで…と思いながら適当なところでお開き。しかし野球好きの人と野球のいろんな話をしながら酒呑むのはほんまに楽しいなぁ。どのチームが勝ったとかそんな話にならへんところがええなぁ。そうか。白鵬53連勝か。偉いなぁ。他の力士は…大関や関脇は何しとる!

9月18日(土)
昔岩波新書で読んで大いに触発された柴田南雄氏の『グスタフ・マーラー』を再度チェック。この本が岩波現代文庫から再出版されたのは喜ぶべきこと。とりわけヨアヒム・モーザーの200年ごとに音楽は変貌するとした西洋音楽の歴史区分が紹介されたうえで現代は新たな「世界音楽」として統合される時代が開始したばかりの混乱期との指摘は昔も今も大納得。しかし俺と聖響さんの本はオモロクわかりやすくがモットーやからね。難しくなりすぎないように…と自分に言い聞かせながら午後から鎌倉芸術館へ。金聖響指揮東京都交響楽団のコンサート。曲目はモーツァルト『ピアノ協奏曲9番ジュノム』ブラームス『大学祝典序曲』と『ヴァイオリンとチェロのための協奏曲』。少々シブイ選曲やったけど菊池洋子さんのピアノや都響のコンマスの熱演もあって面白かった。掛かり付けの病院の看護師長さんらが来られてたので聖響さんを紹介。エラク喜んでくれはったんでコチラが恐縮。しっかしアンコールのモーツァルトのディベルティメントからのメヌエットにはマイッタ。上海太郎さんのお見合いの歌『雪子』が思い出されて笑いを噛みしめるのに苦労した(お見合いした美女がどこかで見たことのある女だと思っていたら以前雪の日に雪の上でオシッコをしていた女…というメッチャおもろい内容)。これはもちろん聖響さんや都響やモーツァルトの責任ではないが……アンコールの音楽は芸術館が指定してきたとか…。ふうん。何でやろ。ベートーヴェンの『第九』は必ず日本語で歌うこと…などと何かと意味なくウルサイ縛りを命令してる奴のいる鎌倉市のこと。阿呆なことを自分の趣味で決めとる奴がまだおるんかなぁ。コンサート会場で昔『213』にいて今近くの『g'sBAR』というバーを開いてるマスターに遭ったので久しぶりにお店に寄るとコンサートに来てたお客さんもいてビールと音楽話。来春早々発売予定の『マーラーの交響曲』2冊予約承り(笑)。近くにコンサートホールがあるのはやっぱりエエコトですな。そこへ講談社の編集担当者のFさんが聖響さんとのマーラー対談の録音を文章化したものを持ってきてくれて歓談。さぁ仕事…やなぁ。そうか。白鵬また勝ったか。阪神も接戦を制したか。中日負けたか…。

DVD
『サブウェイ123激突』
『サブウェイ123激突』
『ナチュラル・ボーン・キラーズ』
『ナチュラル・ボーン・キラーズ』
CD
マーラー『子供の不思議な角笛』
マーラー『子供の不思議な角笛』
マーラー『子供の不思議な角笛』
マーラー『子供の不思議な角笛』
マーラー『さすらう若人の歌/亡き子をしのぶ歌』
マーラー『さすらう若人の歌/亡き子をしのぶ歌』
『亡き子をしのぶ歌』
『亡き子をしのぶ歌』

9月19日(日)
今日もマーラーと大格闘。ふうう。『子供の不思議な角笛』は昔からディースカウとシュワルツコップのやらバーンスタイン指揮でルチア・ポップのやらバーンスタインのピアノでベリーとルートヴィヒ元夫婦のを聴いてたけどシャイー指揮バーバラ・ボニーとマティアス・ゲルネのが素晴らしいことに気付く。『さすらう若人の歌』や『亡き子をしのぶ歌』はディースカウの歌でフルトヴェングラーやケンペの指揮ばっかり聴いてたけどハンプソンとバーンスタインのもエエなあ。いやはやマーラーの歌曲とはこれほどオモロイもんかと最納得。しっかし収入を考えんと仕事がでけたらええなぁ。いやいや。このマーラー本は売れまっせえ(笑)。朝から晩まで机に向かいっぱなしで白鵬の連勝記録見たあとWOWOWでデンゼル・ワシントンとラッセル・クロウの豪華キャスト映画をしてたので見てしまう。けどお腹抱えて笑い転げるほど阿呆な映画。タイトルは『バーチュオシティ』。アイデアはオリヴァ・ストーンの『ナチュラル・ボーン・キラーズ』かな。しかしそれほどの迫力も問題意識もナシ。ただ派手なCGアトラクション・アクション特殊撮影は場面によっては迫力あり。デンゼルが出んでもエエC級映画。続けてデンゼルとジョン・トラボルタの『サブウェイ123激突』。『サブウェイ・パニック』のリメイク。最後の寸前までなかなかオモロカッタ。けど事件が解決したあとの後日談がいかにもアメリカン・ナチュラル・ヒーロー・パターンでドッチラケ。まぁ息抜きにこんな映画もたまにはエエけど途中まで主役2人の大活躍やったのに最後が惜しいなぁ。あ〜あ阪神負けたか。まぁ全国的フィーバーがないと無理やろなぁ。試合は仰山残っとるけど…。

BOOK
町田明広『攘夷の幕末史』(講談社現代新書)
町田明広『攘夷の幕末史』(講談社現代新書)

9月20日(月)
昨日時間があったら足を運ぼうと思っていたことが何かあったとボンヤリ思うまま思い出せずに朝から一日中マーラーと大格闘して今日もおんなしように朝から机に向こてたら昨日足を運ぼかと思てたことを思い出す。横須賀の湘南シーレックスが今シーズンで消滅。その最後の試合やった。せっかく二軍で独自に地元の支持を得てたチームやったのに球団経営のやる気のない親会社がナンデこんなことを…。どうせやる気がないのなら早く球団を売却して新潟にでも移転すれば?一日中マーラーと格闘したあと晩飯ボクシング劇場はWBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志vsムクリス(同級5位インドネシア)。5回に見事な6連打でKO勝ち。王座奪取も1度目の防衛もKOで強いとは聞いてたけどこれほどとは思わなんだ。身体のバランスもいいしパンチを打つフォームも綺麗。それに上下の打ち分けも見事。インタヴューの受け答えも謙虚。これは素晴らしいチャンピオンやで。町田明広『攘夷の幕末史』講談社現代新書を読みながら寝る。幕末といえば竜馬ばっかりやのうてブットビ経世家の佐藤信淵や幕末の優秀な幕閣の岩瀬忠震の記述があるのが嬉しい。

DVD
が〜まるちょば『セリフのない!?ドラマ?が〜まるちょばの「つたえる、つなぐ」』
が〜まるちょば『セリフのない!?ドラマ?が〜まるちょばの「つたえる、つなぐ」』

9月21日(火)
今日も終日マーラーと大格闘。ふ〜ん。交響曲9番の最後に書いてあるドイツ語での演奏指示はersterbent(死滅するように)か。楽譜なんか知らんでもそう聴こえるんのが素人の音楽ファンの強みやなぁ。夕方から東京代々木近辺へ。スーパー・パントマイム・デュオの「が〜まるちょば」さんにインタヴュー。いやぁオモロカッタ。小生も大昔にチョイト手を染めたパントマイムの領域を何処まで広げてくれるか…。中味は『ミセス』の12月号で。久しぶりに担当編集者と近くにあった居酒屋へ。この薩摩隼人の店が大正解。焼酎も黍魚子も薩摩揚げも抜群の美味さ。最近編集者と呑んでへんのはアカンなぁ。セパとも優勝争いは最高潮やなぁ。相撲は栃皇山に大注目してたけど白鵬の壁はでかかったなぁ。

9月22日(水)
朝ラジオでWBAスーパーフェザー級世界王者内山高志とボクシングから国際政治が消えた歴史を喋ってまたまた今日も机の虫。頭のなかはマーラーだらけ。この天才音楽家は相当の体力の持ち主。マッチョやで。病弱ひ弱な哲学者的音楽家というのはウソ。でないと死の音楽は作れへんしファム・ファタル(アルマ)も近寄りません。夕方から渋谷オーチャードホールへ。山下洋輔スーパー・ビッグバンド公演。やっぱり凄い!切れ味鋭い音楽の奔流に大満足。脱臼したボレロ(筒井康隆大先生の言葉)も脱法したラプソディ・イン・ブルー(俺の言葉。あんまりオモロイ表現と違うなぁ。とはいえ脱構築も脱走もオモロナイし脱糞とは失礼やし…)も大満足やったけど幻灯辻馬車もよかったなぁ。やっぱりチーム力は個人の技量の高さで決まるんかなぁ…。しっかしこのジャズの音からいくつもマーラーの響きに似た瞬間を感じてしもたのは俺の頭のなかの問題だけかなぁ…。久しぶりに楽屋へ御挨拶。いつも大元気の洋輔サンからはエネルギーもらえるで。そうか。虎は瀕死か。とほほ。竜のフロントには選手の働きをきちんと査定する男がいるに違いないとサカイさんは言うておられたけどその差かなぁ。

DVD
『シャネル&ストラヴィンスキー』
『シャネル&ストラヴィンスキー』
『ストラヴィンスキー《火の鳥》自作自演』
『ストラヴィンスキー《火の鳥》自作自演』

9月23日(木)
その前に。一昨日の本欄にドイツ語ersterbentと書いたのはersterbendの誤りでした。指摘して下さったYOKOTAさんアリガトウございます。独逸語にクライ小生がコノ発音は…などと頭のなかで知ったかぶりをした結果の間違いです。恥ずかし。

9月23日(木)つづき
世の中休日。マーラーの年表を仕上げるのにマーラーの家系図を作ってみたら一苦労。兄弟だけで12人(14人との記述もある)。しかも古代中世の天皇家もそうやけど女系(アルマ)が軸となると家系図関係図が入り組む。けどオモロイ。オモシロがって仕事が進まん。イカンイカン。いったん切り上げてプロ野球の原稿にも手をつけんと…と思いながらあっという間に晩飯映画劇場は『シャネルとストラヴィンスキー(現代はココとイゴール)』。綺麗な映像。しかも『春の祭典』初演時の舞台(ニジンスキーの集団自慰的猥褻振付)と観客の大騒動が再現されてたのは見る価値あったけどココまで物語を創ってエエもんか!?(ココ・シャネルに引っ掛けた洒落です・笑)。実映像も残ってる人物でシャネルのことはよう知らんけどストラヴィンスキーは相当イメージが違う。毎朝1時間と時間を区切ってアポロンの意志でディオニソスの音楽(春の祭典)を創作した人物のドキュメンタリーを見たことあるけどかなり違う。女性関係はそれなりに多彩でもシャネルがどんなにエエ女でもストラヴィンスキーはそもそも女に溺れることなんか到底ない人物に思えたけど…。『攘夷の幕末史』読了。「小攘夷」と「大攘夷」さらに「東夷の小帝国」から「東亜の大帝国」へ…か。欧米の植民地主義は日本人の「何」を刺激したんやろ?今尖閣列島は…ムニャムニャ…ZZZZZ

BOOK
ピエール・ブーレーズ『ブーレーズ作曲家論選』(ちくま学芸文庫)
ピエール・ブーレーズ『ブーレーズ作曲家論選』(ちくま学芸文庫)
三枝成彰『大作曲家たちの履歴書』(中公文庫)
三枝成彰『大作曲家たちの履歴書』(中公文庫)

9月24日(金)
今日もマーラーと大格闘。ピエール・ブーレーズ『ブーレーズ作曲家論選』(ちくま学芸文庫)に書かれたマーラーをチェック。「(マーラーは)あまりにもオーケストラ指揮者でありすぎ、作曲家としては十分でなかった」ってソレはオノレのこっちゃろ?!(笑)とはいえ鋭い指摘と難解な文章満載。面白く参考にはなるけどフランス人インテリは超高級頭脳の持ち主かペダンティストかヨウわからん。三枝成彰『大作曲家たちの履歴書(下)』中公文庫のマーラーもチェック。助手の人達が頑張ってヨウ調べたはるけど著者の記述にリスペクトがないなぁ。あ。同業者やし当然か。ねえ三枝さん(笑)。夕方佐吉と散歩に出たらメチャメチャ寒い。季節は変わる…。夜名古屋へ。新幹線車中でプロ野球関連の原稿の仕事を…と思てところが資料を忘れて仕方なく音楽之友社『作曲家別名曲解説ライブラリー/マーラー』を読む。こういう著者が前面に出ない本はマーラーに対する一般的理解(誤解)が露わになってるからオモロイ。

9月25日(土)
朝東海テレビ『スーパーサタデー』最終回出演。そうか。6年半も続いたのか。峰竜太さんのドラゴンズのコーナーは別番組以来22年か。最近ひとつのことが長く続くことも悪くないと思い始めた。歳かな(笑)。しっかし尖閣問題の日本政府の対応は最悪やな。弱腰外交なら弱腰ですと筋くらい通せよ。日本にはろくな政治家がおらんようなった。菅首相のオバマ大統領の前での座り方見たらコノ人は内弁慶やとワカル。女の子がオッチンしてるような座り方(あんな座り方を京都弁ではオッチンと言います)。しかし中日優勝やろなぁ。それを報じる番組がなくなって峰さん残念やろなぁ…と思てるうちに最終回終了。スタジオでスタッフ全員と簡単なパーティ。こういうサヨナラパーティて何回目かなぁ。徳光さん司会の日テレの某番組の最終回に招かれたのが最初。徳光さんから「最終回だから君を呼べた」といわれて複雑な思い(笑)。以来関テレ『クロスファイア』MBS『なんでなんでサンデー』関テレ『男しゃべり』MBS『(知っとこ!の前の番組・タイトル忘れた)』…他にもいくつか最終回はあったなぁ。盛者必滅会者定離。いったんスタジオ・パーティを抜け出して一つ打合せをこなして東急ホテルでのサヨナラパーティへ。峰さん大谷昭宏さん今日のゲストの浅井慎平さんはもちろん弁護士の田中喜代重さんジャーナリストの須田慎一郎さんも参加されて盛大にお別れ。小生の番組出演拒否事件(日本シリーズでの落合采配批判のため)も過去の笑い話にしていただいて脳出血で倒れた後の復帰にもいち早く使っていただいて本当にたくさんお世話になりました。アリガトウございました。心より御礼申しあげます。名古屋は少々ケッタイナ土地柄やけど(笑)すばらしい名古屋でのウン年間でした(いつから番組に出たのかって忘れてしまうもんなんですよねぇ)。

9月25日(土)つづき
『スーパーサタデー』のお別れパーティの後すぐに中日栄文化センターでミュージカル講座最終回。アンドリュー・ロイド・ウェバーのホモ・セクシュアル文化的演出による『ジーザス・クライスト・スーパースター』やらメル・ブルックスの『プロデューサーズ』を楽しんでミュージカルもオペラと同様「死んでしまった」(音楽史家のヨアヒム・モーザーの指摘する「古典派・ロマン派の音楽の時代1750〜1950」の名残だった)ことを解説して講座終了。来月からはオペラ講座に戻って喋りまくって大暴れする予定(笑)。昼寝しなかったので新幹線ではグッスリ。晩飯食べて何気なくTVつけてチャンネルまわしてると(最近のTVではチャンネルは回せませんが)BS−TBSに聖響さんが出てて秋元康サンとの対談が始まった。そういえば先日の『ドン・キホーテ』のコンサートのとき撮影してたもんな。テーマはゴルフと指揮。そう。スポーツと音楽は結びつくのです。「リズムとテンポ」という言葉が出てきて思わずニヤリ。これって最初に言いだしたのはラグビー日本代表監督時代の平尾誠二やったのん聖響さん知ってるかいなぁ。知らんやろなぁ…。

CD
『ギラ・ジルカ/all Me』
『ギラ・ジルカ/all Me』

9月26日(日)
そうか。日曜日か。仕事や。最近マーラーばっかり聴いて頭がちょっとオカシなったかと自分では思わんけど娘が気にするのでちょいと仕事のBGMを変えてみる。『ギラ・ジルカ/all Me』先日の山下洋輔サンのコンサートで舞台裏でレコード・プロデューサーの人からいただいたもの。久々に女性ジャズ・ヴォーカル。ええなぁ。抜群やなぁ。仕事にナランなぁ。頭十分に休めた後マーラーに戻して野球の原稿。ふううう……となったところで再びギラ・ジルカGeilaZilkha。アニタ・オデイばりの超スピード高速『スワンダフル』メチャメチャええなぁ。英語版バラード『竹田の子守唄』もエエ。そうか。この人日本人か。で再びマーラーに戻して仕事。そうか。マーラーは意外と生産的なんやな。交響曲とはそういうもんか。娘の友人が大勢遊びに来てたことも気付かず仕事。にもかかわらず迷惑かけたからと娘からちょいとビールを多めに飲むことの許可。なんで娘の許可がいるねん。阿呆臭。

9月27日(月)
終日原稿書きまくり。途中某新聞広島支局の記者から広島五輪基本計画(案)発表の知らせ。う〜ん。原爆記念日の翌日が開会式か。瀬戸内のクソ暑いときに…。核廃絶平和運動反核アピール優先スポーツ二の次か…。マイッタなァ。秋葉広島市長はスポーツ好きなんかなぁ…。そうか。始球式はやっても試合は見ん人か…。とくに平和運動の日程にくっつけんでもスポーツを最高のコンディションできちんとやることが平和につながるはず…。1964年東京五輪聖火最終走者が1945年8月6日広島生まれの青年やったことを今どれくらいの人が知ってるんやろ?そうか。広島五輪基本計画発表は夜のニュースでとりあげられへん程度の話題か。そら尖閣には負けるわなぁ。

DVD
『マーリー世界一おバカな犬が教えてくれたこと』
『マーリー世界一おバカな犬が教えてくれたこと』

9月28日(火)
終日マーラーと格闘するなか広島五輪基本計画(案)をネットからダウンロード。A4約200枚を印刷。特設会場多いなぁ。水泳もバスケも特設か…。市長はプレハブやなくてリデュース・リユースを考えてると今年2月の記者会見で発言してるけど広島のスポーツ環境の改善進歩にはつながらへんのかなぁ…と思いながらマーラーをちょっと脇に置いてコラム原稿1本仕上げる。ふうう。晩飯は今年初めての鍋。暑い暑いと言うてたけどそんな季節になったんやなぁ。鍋つつきながらの映画はWOWOWで『マーリー世界一お馬鹿な犬が教えてくれたこと』。ふ〜ん。娘の情報によるとアメリカの人気ドラマに出てる俳優なんかが出てるんか。ピンと来ん映画やなぁ。アメリカ社会二極化の結果の映画?犬に罪はないけどどうせならラブラドールやなくて佐吉みたいな雑種の犬を出せよ。最近はミックスというらしいけどハイブリッドという言い方もあるで。

9月29日(水)
朝RKB毎日放送の電話出演で広島五輪について喋る。平和式典とシンクロさせたいのはわかるけど暑い真夏の開催は何とかならんもんか。マーラーと格闘してたらFAXが入る。今週末土曜に聴きに行く予定にしてたアジア・オーケストラ・フェスティバルでの中国の廈門(アモイ)フィルハーモニー管弦楽団の公演が中止になったとか。理由は主席指揮者の鄭小瑛芸術監督が急性肺炎のため入院して来日できなくなったためとか。中国のオケ聴きたかったうえトルコのオケ(日曜)と韓国の光州交響楽団(月曜)は小生の都合が悪く残念。尖閣とは無関係…かな?あ。昨日タイガースが負けてショックやったことを書き忘れてる。こんなことやし今年はあかんかったんかなぁ。いや熱心なファンに失礼やろけどイマイチうわっと乗り切れへんなぁ。85年のようにはイカンなぁ。もう古い話になったなぁ。残り試合全勝にかけるか…。それしかないもんな。

9月30日(木)
いやぁ連日マーラーと格闘してマーラーの音楽をスコア(総譜)を見ながら聴く面白さに目覚める。楽譜なんぞロクに読めない小生だがあの複雑なサウンドがこんなふうに書けるんか…とおもえるだけで驚異!マーラーはんはたいしたもんでっせと改めて思うほかない。というわけで夕方から東京へ。山野楽器で持ってないマーラーのスコア(6・7・8・大地の歌)を買って打合せ一つ済ませてちょっとした料亭へ。スポーツ経済学関係のH氏Y氏とメシ酒雑談情報交換。おもろい話満載のひとときでした。禁公開失礼。虎死にましたな。

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