ナンヤラカンヤラ
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タマキのナンヤラカンヤラ バックナンバー 2015年05月
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2003年 11月12月

5月1日(金)
朝起きて黒兵衛との散歩をさっさと済ませたあと新横浜へ。新幹線で新大阪へ。毎日放送『ちちんぷいぷい』生出演。その前に隣の丸善ジュンク堂に寄って文庫のコーナーを見物。おお。並んでる並んでる。新潮文庫『彼らの奇蹟』が文庫新刊コーナーに並んでる。当たり前か。売れますように…と祈って毎日放送へ。ヤマヒロさんの大阪船場レポートや石田ジャーナルでの高野山レポート(高野山がヨーロッパ人観光客に人気らしい)などいろいろ楽しく話して小生の『彼らの奇蹟』の紹介も番組のなかでしてもらって番組終了。その後は予定が少々変わって某ディレクター氏と楽しく食事。美味しい酒。そこまでは良かったのが新大阪駅でちょいとアクシデント。GW期間中で新幹線の回数券が使えないからチケットを買ったのは当然として往復乗車券が少し距離が伸びると安くなるというので大船−品川−新大阪でなく茅ヶ崎−品川−新大阪で買ったら列車変更が不可。大船駅で買うたときは変更できると…と抗議してもダメで仕方なくいったん払い戻して買い換え。キャンセルの手数料を取られた。マイッタナァ。けど…まぁ…隣席に偶然美しい女性…。ま。良しとするか。

DVD
『マレーナ』
『マレーナ』
BOOK
筒井康隆『世界はゴ冗談』(新潮社)
筒井康隆『世界はゴ冗談』(新潮社)

5月2日(土)
個人的には今日からGW。従って何もやる気が出ない。朝黒兵衛と散歩に行って読書。筒井康隆大先生から送っていただいた新刊短編集『世界はゴ冗談』(新潮社)を読んでぎゃははははははは…と笑い転げる。昼飯のあとはイタリア映画『マレーナ』。第二次大戦を挟んだイタリア女性の悲劇。なかなか良い映画でした。監督は『海の上のピアニスト』『ニュー・シネマ・パラダイス』などのジュゼッペ・トルナトーレ。主演のモニカ・ベルッチが熱演。ゼッフィレッリの映画もそうですけどイタリア人の男は年上女性に育てられますね。日本の男も同じか。夕方から大船駅前喫茶店で毎日新聞の取材を受ける。totoのプロ野球への拡大について。馬鹿な政治家は馬鹿なことを考えるモンですね。そのあと『鮨処もり山』へ。澁澤龍子さんとバッタリ。『彼らの奇蹟』への御協力を感謝して家族で出版記念パーティ。

5月3日(日)憲法記念日
朝黒兵衛との散歩を終えると次女がガキを連れてクルマで『こども宇宙科学館』へ遊びに行くというので同行。洋光台の住宅地の一角にあるというからどーせそーたいしたモンではないと思っていたらなかなかオモシロイ施設で5階建ての館内は「宇宙研究室」「宇宙トレーニング室」「宇宙発見室」「宇宙船長室」などに分かれていて静電気や放電の実験をやることができたり…光や音で遊ぶコーナーがあったり本物のデカイ隕石に触ることができたり…スペースシャトルのアームのようなモノに乗ってそれを動かすゲームがあったり…宇宙食を試食できたり…。プラネタリウムは入らなかったけどお土産の宇宙食やロケット模型も買って満足マンゾク。JAXAもがんばってる。小生的にはディズニーランドよりよっぽど面白い(しかも安価な)施設として高評価でした。帰宅後メイウェザーvsパッキャオのボクシング200億円マッチを録画で。ポイント稼ぎアマチュアボクシング式老獪メイウェザーがガムシャラファイター真面目ボクサーパッキャオを判定で下す…といったところですね。『ひるおび!』で明日話すことになっていたのが箱根の火山性地震に話題を取られてボツ。とほほ。寝よ。

DVD
『プレタポルテ』
『プレタポルテ』
『ビキニの裸女』
『ビキニの裸女』

5月4日(月)みどりの日
そうか。今日がみどりの日なのか…と緑色の毎日新聞で気づく。小生的GWのメインはやはり映画。黒兵衛と散歩のあと『ビキニの裸女』なんて題名の500円で買ったDVDを見る。ブリジット・バルドーの初主演作。ま。こんなもんですか。ビキニも裸女もさほどでもなく筋書(古代ローマの沈没船の財宝を探しにギリシアの島へ。そこで財宝以上の価値あるBBと恋に落ちる)もイマイチとはいえ若きBBを見る価値はあったかな。しかし全体で90分程度の映画で開始から40分経ってようやくBB登場というのは遅すぎるでぇ。昼飯食って午後は映画『プレタポルテ』。ロバート・アルトマン監督の爆笑ファッション映画。マストロヤンニ&ソフィア・ローレン&アヌーク・エーメ&キム・ベイジンガーの他にソニア・リキエル&ジャンフランコ・フェレ&三宅一生などのデザイナーやナオミ・キャンベルなどのスーパーモデルやビョーク&ハリー・ベラフォンテなども出演。ホモや不倫や権力争いなどファッション界の裏側が皮肉たっぷりに描かれているにもかかわらず出演する「本物」たちの根性も座ってる。ドタバタ映画をキチンと見せるのはアルトマン&マストロヤンニの力でしょうね。音楽はミシェル・ルグラン。『ひまわり』のパロディでもありデ・シーカへのオマージュでもあり…面白くも楽しい映画でした。夜はヨメハンと焼き鳥の『との山』へ。牛タン&牛バラ&鶏ササミ&ゴーヤチャンプルーなどに舌鼓。いつもの美味美酒に感謝して『彼らの奇蹟』を一冊プレゼント。

BOOK
藤井聡『大阪都構想が日本を破壊する』(文春新書)
藤井聡『大阪都構想が日本を破壊する』(文春新書)
『体制維新−大阪都』(文春新書)
『体制維新−大阪都』(文春新書)
アドルフ・ヒトラー『我が闘争−民族主義的世界観』(角川文庫)
アドルフ・ヒトラー『我が闘争−民族主義的世界観』(角川文庫)
高田博行『ヒトラー演説−熱狂の真実』(中公新書)
高田博行『ヒトラー演説−熱狂の真実』(中公新書)
保阪正康『日本原爆開発秘録』(新潮文庫)
保阪正康『日本原爆開発秘録』(新潮文庫)
赤坂真理『愛と暴力の戦後とその後』(講談社現代新書)
赤坂真理『愛と暴力の戦後とその後』(講談社現代新書)
『日本文学100年の名作第9巻1994-2003アイロンのある風景』(新潮文庫)
『日本文学100年の名作第9巻1994-2003アイロンのある風景』(新潮文庫)

5月5日(火)端午の節句
せっかくの端午だというのにウチの男の子は不在。昨日から泊まりがけでサファリパークとか。鯉のぼりも出すのを中止。ま。来年もあることで。黒兵衛と散歩のあと読書。藤井聡『大阪都構想が日本を破戒する』文春新書。すべてに納得。とくに東条英機が首相時代に無理矢理実現した東京都が東京市に戻りたがってるという話はメウロコでした。橋下徹はどう反論するのか。文春新書は橋本徹+堺屋太一『体制維新−大阪都』なんて本も出しているところが文春的で嗤う。ま。出版社は右でも左でも上でも下でもとんかく売れればいいわけですからね。『我が闘争』も出す?あれは角川文庫だったか。それよりも中公新書の高田博行『ヒトラー演説−熱狂の真実』が面白かったな。保阪正康『日本原爆開発秘録』(新潮文庫)も読み出すとなかなか興味深い。それとともに今少しずつ読んでオモシロイのが赤坂真理『愛と暴力の戦後とその後』(講談社現代新書)。1964年生まれの小説家が断絶しブツ切れになってる戦後史を描写する。学生運動を理解できない世代がオウムと日本の類似点の多さを発見する。年下の人物から多くを教えられるのは嬉しい。読書三昧の一日。夕方孫たちが帰ってきて子供の日パーティ。GWもこれでおしまい…かな?ベッドで新潮文庫『日本文学100年の名作第9巻1994-2003アイロンのある風景』の表題作を読む。村上春樹は短編が好きですね。ジャック・ロンドンの『焚き火』を読みたくなった。

5月6日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。『彼らの奇蹟』について話させていただく。MCの櫻井浩二アナウンサーから小生の作品「彼らの楕円球」について質問を受ける。山形出身のQというラガーマンは何故関西(同志社大・神戸製鋼)で成長できなかったのか?ま。その答えは堂々と山形弁を使えなかったから…でしょうね。その原因が関西弁の傲慢さにあるのかQ個人の性格にあったのかは見解の分かれるところでしょうが…あ。この文章の意味がわからないひとは『彼らの奇蹟』をお買い求めの上そこに収録されている「彼らの楕円球」をお読みください。ラジオのあと黒兵衛と散歩したあたりから身体に怠さを感じて喉が痛む。2〜3日前からグズグズしてたのが完全に風邪ひいた様子。体温を測ると35.6度。体温計が壊れているのか。バーンスタインのマーラー聴きながらPL錠飲んで爆睡。昼飯食ってまた爆睡。夕方トイレに行ってまた爆睡。体温を測ると36度。体温計が壊れてる。ま。仕事のない時はいつも身体をこわし本を上梓したあとはいつも身体をこわすとう俺の身体の特質がでただけのことでっしゃろ。風呂入って新潮文庫『日本文学100年の名作第9巻1994-2003』のなかの林真理子『年賀状』新津きよみ『ホーム・パーティ』読む。どっちも不倫小説。女流作家が書くと恐ろしい。しかしコノ怖ろしさをさりげなく出すのは女流作家の巧みな技ですな。続けて吉本ばななの『田所さん』を読んでホッとする。あ。男が優しいと女も優しくなるのか。女が恐ろしくなるのは男が悪さをしたときだけなんですね。納得。

5月7日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。こーゆー普通の日常がイイ。けれどもどーも体調が悪い。体温は異常なし。血圧その他も異常なし。GWボケ。五月病。ソレ以外にないですな。葛根湯呑んで昼寝すると夕方まで爆睡。こーゆー一日も良しとしよう。今日で体調は完全に元に戻るはず。葛根湯飲んで寝る。ベッドの読書は与謝野晶子・訳『蜻蛉日記』平凡社ライブラリー。花に咲き実になりかかる世を捨てて浮葉の露とわれぞ消(け)ぬべき。女だけでなく男も詠める歌ですね。和泉式部ならもっと激情的なるかな?

5月8日(金)
朝起きて新聞コラム執筆。締切があると元気になる。病気などと言っとれん。途中黒兵衛と散歩して頭を整理。原稿を仕上げる。totoのプロ野球への拡大に反対するコラム。昼前に書きあげて昼飯食って都心へ。特に仕事というわけでもないけど新宿紀伊国屋で『彼らの奇蹟』が並んでるのを確認。平積みが6冊しかなかったなあ。売れてるのかな?最初から少ないのかな(とほほ)。渋谷タワレコに寄って真の目的『椿姫』のDVDをいくつか購入。ヴェローナ音楽祭やルネ・フレミング主演のものやコンヴィチュニー演出のものやザルツブルク音楽祭のものやエヴァ・メイ主演のモノ。ほかにハリー・クプファー演出の『パルジファル』があったのでコレも購入。バレンボイム指揮ベルリン州立歌劇場1996年の舞台。最近新国立やハンブルクでクプファーが演出した禅風味の舞台とは別物のよう。東京へ出てついでに八重洲ブックセンターに寄って『彼らの奇蹟』が並んでるのを確認して大船に戻る。次女と孫は友人の家で食事とか。ヨメハンと待ち合わせてアジアンテーストの店『flat』で食事。ここのガパオライスや焼きそば(名前を忘れた)は見事な味わい。『213』でもよく逢う常連さんが2人いたので『彼らの奇蹟』を贈呈。目次を見て「おおおおおおーコレは凄い」とお褒めの言葉。「ね。スゴイでしょ。だからコノ本は誰かにプレゼントして別に一冊買ってね」と宣伝。帰宅して『パルジファル』見るが…舞台は宇宙?宇宙船?よーわからんなあ。

DVD
『さすらいの二人』
『さすらいの二人』
Blu-ray
『太陽はひとりぼっち』
『太陽はひとりぼっち』
『太陽がいっぱい』
『太陽がいっぱい』
DVD
『オーケストラ・リハーサル』
『オーケストラ・リハーサル』
『若者のすべて』
『若者のすべて』

5月9日(土)
朝黒兵衛と散歩…と思ったら今日はドッグ・トレーナーさんが来る日。訓練に付き合うのはどうもしっくりこないので女房に任せて朝からクプファー演出宇宙船の『パルジファル』。コレもどうもしっくりこないので映画。フェリーニ監督『オーケストラ・リハーサル』。LDで何度か見た映画だけどちょいと不満。ニーノ・ロータの音楽でなくベートーヴェンかブラームスかのクラシックにしたら良かったのに。それをドイツ人指揮者が振る。イタリアのオーケストラが反発する…ではわかりやすすぎるのかな。ま。面白い映画ではあります。午後から続けてミケランジェロ・アントニオーニ監督の『さすらいの二人』。主役はジャック・ニコルソン。売れっ子TVレポーターが旅先で知り合った男が心臓発作で突然死した「チャンス」を使って入れ替わる。仕事から名声から女房から家庭から逃亡。原題は『The Passenger』最後の10分近いほとんど台詞無しの長回しが強烈。面白かった。バルセロナのガウディの建築物の映し方もアントニオーニならでは。こんな映画があったのか。63にもなってまだまだ知らんことが多いなぁ。夕方になってビール飲みながらヴェローナ野外劇場の『椿姫』。巨大シアターのスペクタクルには不向きの演目と思いきやナカナカ面白かった。晩飯食べながら最後まで観賞。2幕のジャポニズム的演出も最後の死に方も満足。Bravo!1幕最後でハイF♭を出してくれなかったこと以外は満足。晩飯後はヴィスコンティ『若者のすべて』見始める。これも何度も見た映画でアラン・ドロンとクラウディア・カルディナーレを有名にしたスゴイ大傑作だけど戦後のイタリアを知るにも最高の映画。3時間の長編なので1時間だけ見て就寝。あとは明日。映画オペラ三昧の一日。

5月10日(日)
朝黒兵衛と散歩。エエ天気。梅雨入り前の春爛漫の陽気。母親は出勤。子供(孫)は留守番。近所の栄光学園の学園祭へ行くか大船駅前から芸術館前まで屋台が並ぶ大船祭りへ行くか。ちょっと迷ったあと孫を連れて女房と大船祭りへ。なかなかの盛況。道路いっぱいの人出が1キロ程度続く。自衛隊や警察も出て隊員募集やオレオレ詐欺防止の寸劇。ヨサコイソーラン踊りを見せるグループも。焼きそばや鶏皮餃子やかき氷などの店も並んでるが座る席がない。食べる場所がない。とほほ。幼稚園の園長先生がやってるテントで缶バッジを購入。孫が描いた絵を缶バッジにしてくれるというもの。「大船と大船渡」の震災復興援助キャンペーン文字入りで1個100円。孫のダースベイダーの帽子に付けて満足。結局メシは蕎麦屋さんで天ザル&冷やしたぬき。帰宅して昼寝。うわっ。白鵬が逸ノ城に負けた。ツマラン勝負やナア。まさか週刊文春のせいではあるまいな。夜は家族で『鮨処もり山』へ。ま。母の日ゴクローサンと言うことか。だったら支払は娘が出すべきだけど結局は俺が払う。仕方ないか。とほほ。帰宅して『若者のすべて』の続きを1時間。なるほどイイ映画ですね。全3時間弱の長尺のうちあと1時間残ってるけど…寝る。

5月11日(月)
朝黒兵衛と散歩。エエ天気。颱風前の春の陽気。ヨメハンが家の庭でウンコさせてからの散歩なので黒兵衛もサッササッサと歩く。御近所さんからすっかり大人しくなりましたねと言われる。ま。そうかもしれないけどコレが犬にとってのシアワセかどうか…。午前中資料調べその他のあと午後から東京六本木ヒルズ森タワー39階エニッシュへ。ネットTV『ニューズ・オプエド』生出演。ゲストはロバート・ホワイティング氏。札幌ドームでのファウルボール事故を再度取りあげアメリカ・メジャーの事情も話してもらう。最近は新しい球場のファウルゾーンが「近さ」「見やすさ」を重視して狭くなってきてアメリカでも事故が多発。1歳半の赤ちゃんや小さな子どもにボールが当たったことも。しかもベースボール・ルール(ボールに注意するのは観客の義務)を否定する判例も出現。大きな問題になっているとか。野球場の内野最前列の観客席に座るのはオープンカーでサファリパークを巡るようなものと書いた記者までいる…等々いろいろ話して結論は…難しい。ただ親会社の宣伝にばかり利用してきた日本球界とメディアはもっとこの問題を真剣に取りあげるべき…で番組を終了。終わってホワイティング氏と近くの焼鳥屋へ。さんざん飲んで食って話してイイ気分で帰宅。ちょっと呑みすぎたか。

5月12日(火)
朝からせっせと『アサヒ芸能』連載の原稿書き。GW明けで通常スケジュールにもどる。テーマはプロ野球toto問題。先週毎日新聞にも書いたけどソレを長く大きく展開。どーせやるならギャンブル解禁法までやらんかい!という原稿にする。神々に近づく行為のスポーツと神々を讃える芸術と神々の意志(神託)を伺う(予想する)ギャンブルは兄弟文化。賭博を刑法で禁止しているのは禁酒法時代にギャングが大儲けしたのと同じで公的機関が合法賭博で利益を上げると同時にヤクザに非合法賭博を奨励しているようなもの。さあ野球totoはどーなるのか?あのナンセンスな新国立競技場の建設費捻出のために野球賭博…いやプロ野球totoは実行するの?…なんて原稿を書きあげてふううううう。昼飯食っていろいろ仕事の整理。夕方ビール飲みながら大相撲。稀勢の里は久々に元気。そのあとヴィスコンティの映画『若者のすべて』を見る。3日かけて1時間づつ見て見終わったけどこれはやっぱり素晴らしい映画ですよ。過去に何回も見てるけど見るたびに新発見。イタリアの戦後社会が良くわかる。それにこんなにボクシングが大きく描かれていることを何故忘れていたのか…、これは最高のボクシング映画とも言えますね。原題は「Rocco e i suoi fratelliロッコと彼の兄弟たち」ロッコを演じたアラン・ドロンはやっぱり大スターですね。すごくイイ気分で久々に早寝…しようと思ったら外は暴風雨。ま。心は星月夜。

DVD
『山猫』
『山猫』
『地獄に堕ちた勇者ども』
『地獄に堕ちた勇者ども』
『ベニスに死す』
『ベニスに死す』
MOVIE
『涙するまで、生きる』
『涙するまで、生きる』

5月13日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。一昨日の『ニューズ・オプエド』でホワイティング氏が最近のメジャーリーグでの「ファウルボールの危険性問題」を踏まえてコノ話題を話す。アメリカでもベースボール・ルール(野球を見に来る人は自己責任でという前提)が崩れてきたことを話す。ちょいと仕事をいろいろしたあと午後から東京へ。某出版社編集部員と少々打合せのあと新宿紀伊国屋へ。『彼らの奇蹟』の平積みを見て…売れてるのか売れてへんのかよーワカラン(苦笑)。渋谷のタワレコに寄ってイタリア映画3本で3千円を買う。そのうえでヴィスコンティ監督ニュープリントの『山猫』も買う。やっぱりコノ最高傑作は持っていたいですからね。そのあと京橋の試写室へ。フランス映画『涙するまで生きる』を見る。第二次大戦後のアルジェリア独立戦争のなかでのフランス国籍アルジェリア生まれのスペイン人教師の苦悩。原作はアルベール・カミュ『追放と王国』のなかの『客』。高校時代に読んでるはずの小説の意味が何もわかってなかったことを知らされる。生まれた場所で異邦人であり敵と見なされることの悲劇の苦しさを…。イイ映画でした。帰りに八重洲ブックセンターによってカミュの原作小説を買う。読み直そ。帰宅しようと東京駅へ行くと大混雑。上野で人身事故があって東京上野ラインの電車が20分以上遅れてる。そもそも東海道線を上野以北に直結して伸ばした意味がワカラン。今年の4月からのダイヤ「改悪」の典型的な例といえますねえ。大混雑の東京駅からヘトヘトになって帰宅。すぐに『山猫』を見始める。やっぱりスゴイ映画やなあ…。

5月14日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。いつも散歩のときに履いてるスニーカーがようやく脚に馴染んでくる。買って履き出して4か月くらいは経ったか。最初は踝が痛く次に左足親指に違和感。そこの痛みを避けて歩いていると今度は小指が痛くなり我慢してるウチに魚の目みたいに晴れあがった…とはいえそのうち痛みが消えた。すべてはスニーカーを購入したときにきちんと足に合わせなかったから。目で見てサイズと値段を聞いて買ったら思ったよりも小さかった。でも我慢して履き続ける。そのうち慣れてくるだろうと思っていたらやっぱり慣れてきた。そんなものだ。人間は我慢が大事。午前中ゴチャゴチャと仕事して午後から大船駅前へ。北海道新聞記者から札幌ドームでのファウルボール負傷事件について取材を受けて意見を訊かれる。さて今後どうすればいいか。日本のアクリル板の技術(それは世界一の製造技術で水族館の大水槽などにも使われてる)をプロ野球界主導でさらに開発して屋外のホコリなどの汚れが着かないように美しさを保てるものを作って金網に変わる防護壁にすれば…?それができればアメリカへも輸出できるはずだけど…。そのあと朝日新聞記者の取材を受ける。黒田投手の広島復帰から「男気」という言葉が流行して使われるようになったが誤用が目立つことについて。強きを挫き弱きを助けるのが男気であり侠気であるはずなのに単なる男っぽいカッコ良さとして使われてる。そもそも日本のスポーツ界では言葉をキチンと考えませんからね。バレーボール・サウスポー(南の手)・バスター・ドジャーズ…等々その意味を知らずに使ってますからね。スポーツという言葉も…などという話を喫茶店で話したあと『焼き鳥のとの山』へ席を移して続けたあと帰宅。晩飯の続きは日本ハム大谷ピッチングや広島の久々の勝利を見ながら。しかし野球を見てると子供や孫がイヤな顔をするのは困ったもんだけど…たしかに退屈な面もある。中継(カメラワーク)や解説のあり方を大胆に考え直す時期かも…。映画『山猫』の続きを30分だけ見てベッドへ。おもしろい。

5月15日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと新横浜へ。新幹線で大阪へ。毎日放送へ行く前に隣の丸善ジュンク堂へ。『彼らの奇蹟』が並んでるのを確認して(当たり前か)中村隆英『昭和史 上下』(東洋経済文庫)を購入。まあ。経済史的昭和史も知っておかねば。本屋を出てMBS『ちちんぷいぷい』生出演。そうか。大阪市民は明後日の日曜に「大阪都構想」に対する賛否の住民投票をやるんですね。たいへんですね。通常の選挙投票とは違うので投票日当日の投票所の前でも賛否勧誘の演説ができるとか。握手もOK?ハグしてもイイの?ま。『新潮45』や右下に紹介した本を読む限り小生は都構想は見送った方がイイと思いますが大阪市民の判断に任せましょう。番組では賛否の意見は言ってませんが…。ほかに近江八幡の古い街並みと美味しそうなスイーツ・ショップや不登校児童や生徒の学校の話などをしてスタジオを出て京都新聞の取材を受ける。テーマは100年目を迎える高校野球の諸問題について。こーゆー取材を朝日新聞からも受けたいものですね。新幹線でビール飲みながら帰宅。風呂。寝る。大阪都構想…ねえ…東京23区が特別区をやめたがって東京市にしたがってるという意見を右下に紹介した本で知りましたが結構新鮮でしたね。さて大阪市民は何パーセントくらいの投票率でどんな判断を下すのか?

5月16日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと連合通信の原稿執筆。スポーツ庁について。発足はさせたものの五輪のメダル取りばかりが目的じゃないことを再確認しなければ。午後からもう1本原稿を…と思っても締切に余裕があると気合がイマイチ。朝日新聞の「侠気」に関する取材に関する原稿が送られてきたので校正したあと映画『山猫』の続きを見る。なるほど。最後の大パーティのシーンでのバート・ランカスターの演技はサスガですね。去っていく者(貴族階級)も台頭する者(ブルジョワジー)も所詮は山猫vs狼の闘い。時代は変わる。残るのは名作映画だけ。しかしコノ映画の予算はQuanto?(なんぼ?)。衣裳だけでもスゴイですね。続けて『ニュー・シネマ・パラダイス』のトルナトーレ監督の『シチリア!シチリア!』を見始める。前半1時間のみ。戦中ムッソリーニ時代から戦後のアメリカ軍侵攻の時代の物語。イタリア人にとっての第二次大戦に対する感性は日本人と似てる面も少なくない。でもホンの半世紀前は世界中が貧乏だったけど健康的で元気でしたね。サケ。大相撲。メシ。プロ野球。フロ。ネル。映画を沢山見始めるとスポーツがイマイチ面白くなくなるのはナンデヤネン?

5月16日(土)つづき
書き忘れたことひとつ。昨日の晩飯時はNHKが深夜に放送した映画『スター・ウォーズ』の録画を見た。孫も大喜び。特撮など興味深い取材もあったけど…NHKがルーカス・フィルムのこんな宣伝番組を作ってもイイのだろうか…とちょいと疑問。NHK会長はどう考えるのでしょうねえ。あ。あの会長はスター・ウォーズなんか興味ないか。

5月17日(日)
朝黒兵衛と散歩したあと新横浜へ。新幹線で名古屋へ。愛知県芸術劇場コンサートホールで行われたマーラー『交響曲第2番復活』を聞く。秋山和慶氏の指揮生活50周年記念中部フィルハーモニー交響楽団創立15周年記念で大曲に挑んだのでしょうがナカナカ…というか本当に素晴らしい演奏会でした。秋山氏の端正な指揮がマーラーの複雑で面白い音楽(音の並び)の構造が浮かび上がったのが見事。オケも合唱も見事な熱演で満足の時間を過ごしました。ま。いろんな人から是非とも聴いて…と言われなければ行かなかったコンサートとはいえ本当に行って良かったと大満足。ただ招待されるだけでは悪いと思って切符を自分で買おうと思ったところが数日前から満員札止め。ところが観客席にはかなりの空席。小生は関係者からチケットを手に入れることができたとはいえ関係者にノルマ的に販売されたチケットのために本当に聴きたいと思う観客が入場できないケースがあったとすれば問題ですよね。それにこんなに素晴らしいコンサートは一人でも多くの人に聴いてほしいし…てなことを関係者に話して新幹線で帰鎌。本当に予想以上に素晴らしいコンサート。素晴らしい一日でした。帰宅してサケ&メシを飲み食いしながらNHKのN響のコンサートを見聴き。やっぱり上手い。すごく上手い。けど音楽は上手さだけでは語れませんねえ…とつくづく感じますね。

5月18日(月)
朝起きて参議院議員会館へ。ゴルフ改革会議に出席。次世代の党の松沢成文議員(元神奈川県知事)も参加して2020年東京五輪ゴルフ会場問題やらいろいろ話し合う。公務員が仕事の関係者とゴルフをしてはいけないという「通達」があるが安倍総理を仕事の関係民間人とゴルフをするのはいいのか…?といった面白い問題も。こーゆー問題はもちろん国会で議員の方に確認してもらう必要があるがゴルフ改革会議は問題提起を続けるのが使命…でいいのだろう。しかし慶応高校のOB会誌『JKjukuko』には2020年五輪ゴルフ『競技会場の舞台裏』なんてスゴイ鼎談記事が載っている。東京オリンピックのゴルフ会場は「慶応閥」が霞ヶ関カンツリークラブに決めたというわけ?若洲というパブリックコースがあるのにメッチャ暑い季節の埼玉の山奥のプライベート・コースに決まったのはナンデヤネン?ああ。慶応閥で…なの?と思ってしまう。重要なのは「みんなで公開で話し合うこと」ですね。新国立競技場の問題も…とかいろいろ話して六本木へ。雑誌社の戦後70年特集取材を受けたあと六本木ヒルズ39階エニッシュから『ニューズ・オプエド』生出演。橋下徹市長と維新の会の大阪都構想が住民投票の僅差で敗れたことについて関西人ド関西弁ジャーナリストの今西憲之に訊く。僅差の敗因は橋下&維新の会がキャンペーンにオレンジ色を用いたこと…というのはメチャンコ鋭い指摘。なんで黄色と黒にせえへんかったんか?なんで巨人の色で阪神の色とちゃうねん…という話。コレは案外正鵠を射てますよ。スポーツの話題はサッカー・ジャーナリストの大住良之さんにJリーグの話をいろいろ訊く。そうか。2ステージ制は所詮カネの問題。スポーツ的にはフェアではない制度なんですね…などなどサッカーのオモシロイ話をいろいろして最後にBBキングが亡くなった話。3年前にホワイトハウスに招かれたBBキングやジェフ・ベックなどの映像と共にオバマ大統領がシカゴのブルース(映画ブルース・ブラザースでコンサート会場で歌われた歌)が流れる。ケネディ大統領時代のホワイトハウスではパブロ・カザルスのチェロ演奏が話題になりましたが…時代の変化でしょうか…でネットTVを終えて帰宅。メシ。フロ。明日のTBS『ひるおび!』の打合せをしてネル。

BOOK
槇文彦・大野秀敏『新国立競技場、何が問題か』(平凡社)
槇文彦・大野秀敏『新国立競技場、何が問題か』(平凡社)
森まゆみ『意義あり!新国立競技場2020年オリンピックを市民の手に』(岩波ブックレット)
森まゆみ『意義あり!新国立競技場2020年オリンピックを市民の手に』(岩波ブックレット)
後藤健生『国立競技場の100年:明治神宮外苑から見る日本の近代スポーツ』(ミネルヴァ書房)
後藤健生『国立競技場の100年:明治神宮外苑から見る日本の近代スポーツ』(ミネルヴァ書房)
内田樹+小田嶋隆+平川克美『街場の五輪論』(朝日新聞出版)
内田樹+小田嶋隆+平川克美『街場の五輪論』(朝日新聞出版)

5月19日(火)
朝起きてパン食って黒兵衛と散歩して東京へ。赤坂TBSで『ひるおび!』生出演。控室で浅田真央選手現役復帰の話題できていた佐野稔さんと会ったので『彼らの奇蹟』を1冊プレゼントして6月15日の『オプエド』出演決定の御礼を言う。日本のフィギュアスケートについて山ほど話していただくつもりですので皆さんも御期待ください。佐野さんの出番のあと小生の話題は新国立競技場問題。下村文科大臣の突然の屋根無し五輪開催発言を取りあげて去年からわかっていたこと…と断言。『ひるおび!』でも何度も取りあげましたからね。抜本的解決を行うための(ザハ・ハディド案を捨てるための)今が最後のチャンス…と思いきって話す。だって建設費がどれくらいになるか…3千億円を超すかもしれないうえ維持費に年間数億円単位の赤字が出るかもしれないのですからねえ。いや数億では済まないかも。おまけにそんな素人(の俺)でもわかるそもそも「不可能」なことをみんなで推し進めて失敗して誰も責任をとらない。まるで敗戦がわかってるのに真珠湾攻撃をした太平洋戦争と同じ。無責任体制は日本の支配者層の伝統か?とまでは話さなかったけどコレは大問題ですよ。帰宅するとやはり新国立競技場問題で電話がジャンジャン。晩飯のあとも夜遅くまで新聞や夕刊紙や週刊誌やテレビの電話取材に答えてからフロ&ネル。しかし責任とって蛮勇をふるって新国立競技場の緊急抜本的見直しに手を付ける政治家はいないのか。そんなヒーローが出てこないと金銭的な大損失が見込まれるうえソレ以上の恥ずべき事態が勃発するオソレも考えられるのではないか…。嗚呼。責任者出てこーい!

BOOK
安野光雅・半藤一利『三国志談義』(文春文庫)
安野光雅・半藤一利『三国志談義』(文春文庫)
羅貫中・井波律子『三国志演義』(講談社学術文庫)
羅貫中・井波律子『三国志演義』(講談社学術文庫)
陳寿・裴松之・今鷹真・ 井波律子『正史 三国志1魏書1』(ちくま学芸文庫)
陳寿・裴松之・今鷹真・ 井波律子『正史 三国志1魏書1』(ちくま学芸文庫)
吉川英治『三国志 全8巻完結セット』(吉川英治歴史時代文庫)
吉川英治『三国志 全8巻完結セット』(講談社吉川英治歴史時代文庫)
横山光輝『三国志 全30巻漫画文庫』(潮漫画文庫)
横山光輝『三国志 全30巻漫画文庫』(潮漫画文庫)

5月20日(水)
朝4時起き。昨日のTBS出演のために1日延ばしてもらった『アサヒ芸能』の締切を仕上げる。テーマはもちろん新国立競技場問題。お前らアホか…と近くのページで連載してる井筒監督の口調がうつってしまうほどコレは怒り心頭の問題。書きあげてフウウーッと息ついでRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。同じく新国立競技場問題について喋る。カネがない?工期が迫ってる?計画スタートから何年経ってると思ってるのか?だったら責任者はクビを出せよ。終わって黒兵衛と散歩のあと爆睡…したと思ったら某週刊誌や某新聞から電話や某TV局から電話。すべて新国立競技場問題。ま。ここ1か月の最後の勝負ですから何処へでても喋ります。何しろ将来半世紀以上にわたって禍根を残すに違いない問題ですからね。昼飯食ってやっと昼寝。起きてマタいろいろ電話。夕方の黒兵衛との散歩で息抜き。夕食前に孫とオセロの大勝負。ぴったり同数で引き分け!(ちょっとマケてやりましたけどね・笑)阪神巨人戦の藤浪の大好投を見ながら晩飯。明日のTBS『ひるおび!』『あさチャン!』の電話打合せやら週刊誌からの電話やら…ゴチャゴチャのなかでネル。あ。安野光雅さんと半藤一利さんによる『三国志談義』(文春文庫)はメチャクチャ面白いですねえ。

 

5月21日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩あと東京へ。赤坂TBSで一昨日に続いて『ひるおび!』生出演。テーマはナショナル・トレーニング・センターでハンドボールの日本代表選手が喫煙したというもの。しかも禁煙の宿泊施設で。まったく驚くほかなく嘆くほかない出来事。体育会系の悪しき伝統がまだ(レベルの低い競技に限って)残ってると言うべきか…ところがそこへレギュラー・コメンタイターの室井祐月さんが「たかが煙草を吸ったくらいで…」と大反論。小生もかつてはヘビースモーカーだっただけに禁煙至上論者の暴論近い反煙草論にはうんざりするところもあるがナショナル・トレセンで日本代表選手が…というのは問題がまったく別。激しいスポーツにとって煙草がマイナスに作用するのは証明済みで日本代表選手がそれに従えないようでは税金を投入する価値がないうえトレセンを使う未成年者に与える悪影響も見逃せない(臭いですぐにわかりますからね)。そもそもナショナル・トレセンに喫煙所があること自体が日本のスポーツの後進性を物語るものといえる…んだけど何処まで話せたか…。そのあと『朝チャン!』の取材を受ける。テーマは新国立競技場はできるのか?既に暗礁に乗りあげてしまったことをいろいろ喋ってテレビ局の用意してくれたタクシーで帰宅。夕方までチョット仕事して夜は新潮文庫編集者と『彼らの奇蹟』の打ち上げ。焼き鳥の『との山』とバー『クロックス』をハシゴ。スターウォーズから酒の話までイロイロ話すが第2弾の増田俊也さんが編者となったアンソロジーが格闘技だけでなくスポーツ全般となったのは残念。第3弾を出しにくくなった…。まあ『彼らの奇蹟』が爆発的に売れていれば問題ないのでしょうが…いまのところソコソコということらしので…シャーナイですな。けっこう痛飲して酒は満足仕事はイマイチかな…で帰宅。フロ。ネル。

5月22日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと新横浜へ。新幹線で大阪へ。毎日放送『ちちんぷいぷい』生出演。そうか。大阪市議会の議長はどの党が取るのか…都構想否決の余波はマダマダ続きそうですな。琵琶湖には琵琶鱒なんていう美味いモンがあったのか。鮭に近いらしく大きな鱒。イッペン食べてみたいなあ。ふ〜ん。元阪神投手の遠山奬志さんや元トランポリン五輪代表の廣田遥かさんや元ラガーマンの大畑大介サンが関ジャニ∞の全国ツアーの神戸公演で視聴者と一緒に新曲のダンスを踊ることになったのか…オモロイ企画やなあ。そういえば大畑さんからは新国立競技場に関する下村文科大臣の発言を受けて「玉木さんの言ってたとおりになってきましたね。これからどうなるんですか?」というメールが届いてた。これから先は…わからん。どーなるか…わからん。本当に困ったモンです。去年の段階で建設反対派の人々の言ってることが全て正しくて…建設推進派の人々の言ってることは無責任きわまりない…ということは少しでも常識的判断の出来る人間なら理解できたはず!今後どーなるかは本当にわからんけど強いリーダーシップを持った責任者がコノ新国立競技場建設の仕事に専念して全ての情報を公開して推し進めるほかないでしょうね。旧国立競技場は既に潰してしまったのだから…。『ぷいぷい』を終えて名古屋へ。先週の中部フィル『マーラー復活』コンサートに招いてくれた関係者と寿司屋へ。イロイロ愉しくマーラーの話をして常宿の東急ホテルへ。そこからがちょいとタイヘンで『週刊文春』『週刊SPA!』『日刊ゲンダイ』さらに某テレビ局某ラジオ局等々から電話取材イロイロ。すべては新国立競技場問題。もうヤル以外にないのだけど方法は2つ。1つは早急に全てをゼロからやり直す(ザハ・ハディド案を全て捨てて新しい設計のものに変える)。もう1つは金をどれだけかけてもザハ案で押し通す。これはどちらも具体案を聞かないと判断が付かないですね。何事にも情報開示が一番大事。それをやらなかったから今の最悪の事態になったのですね。次々と電話取材を受けたあと時計見たら夜の12時。疲れた。寝よ。

DVD
『椿姫』
『椿姫』
Blu-ray
『椿姫』
『椿姫』
CD
『椿姫』
『椿姫』
BOOK
アレクサンドル・デュマ・フィス『椿姫』(新潮文庫)
アレクサンドル・デュマ・フィス『椿姫』(新潮文庫)

5月23日(土)
名古屋の常宿で目覚めて新聞関係者と打合せ…と思ったところが「十分時間があるのでタマにはどっか名古屋近辺の面白いところに行きましょうや」というお誘い。「では名古屋城へ行ったことがないので…」と言うと「そんなところはいつでも行けるから」でクルマで連れて行かれた先は知多半島の途中にある通称「野間大坊」と呼ばれるお寺。正式名称は大御堂寺。なんでも平治の乱に敗れて逃走中の源義朝がココで風呂に入ってるときに部下に裏切りられ「木刀一太刀でもあれば」と言いながら斬られた場所らしい。その首を洗った血の池があったり何故かチベット仏教の巨大な転経器が置いてあったり…。若い人にはパワースポットとして人気らしいけどスポーツで成功するためのお守りや部活成功のお守りが売ってあったのが面白かった。http://nomadaibou.jp/帰り道だったのでセントレア空港の蕎麦屋で昼飯。なんでも有名な店らしく桜エビの掻き揚げも二八蕎も美味しかった。都心部に戻って栄中日文化センターへ。兵庫芸術文化センターの椿姫ツアーや乙武洋匡氏との対談トークショーやら佐渡裕さんとのトークショーやら…いろいろ打合せをしたあとオペラ講座『椿姫』第2回。まずヴェローナ歌劇場の大野外舞台の第一幕の最後を見てもらってマリア・カラスのメキシコ公演でのヴィオレッタのアリア(スゴイ!)を聴いてもらって今日の本番の第2幕第1場。パルマ歌劇場の斬新な舞台のあとブルゾンの美事な父親の嘆きを聴いてもらって講座終了。新幹線でビール飲みながら大阪名古屋2日間の仕事に幕。帰宅してメシ&フロ&ネル。

DVD
『シチリア!シチリア!』
『シチリア!シチリア!』
『ニュー・シネマ・パラダイス』
『ニュー・シネマ・パラダイス』
『海の上のピアニスト』
『海の上のピアニスト』
『マレーナ』
『マレーナ』

5月24日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと『題名のない音楽会』でブラームス4番の勉強。面白かった。そのあとイロイロ雑務。日曜に雑務はオモロナイ。新聞を整理したり郵便物を読み直したり請求書を発送したりホームページ用の原稿を整えたり。そんな雑務に飽きたので昼飯のあと映画。ジュゼッペ・トルナトーレ監督『シチリア!シチリア!』。トルナトーレが自分の出身地をきちんと描きたいと肩に力を入れすぎたせいか3時間近い長編の焦点が定まらないものになったか…。この監督の作品は『ニュー・シネマ・パラダイス』にしろ『海の上のピアニスト』にしろどうもリズムがちょいとカッタルイ。ダルイ。『マレーナ』は良かったですけどね。夕方からまた懸命に雑務。あ。大相撲千秋楽見逃したやないか…白鵬と豪栄道の白熱の一戦も見逃したし…と思ってニュースで見る。照ノ富士優勝。そうか。同部屋の日馬富士ががんばったんですね。土俵際に追い込まれてからの潜り込みは見事でした。久しぶりにNHK『ダーウィンが行く』でインドのケッタイナ鰐を晩飯食いながら見てEテレ『日曜美術館』で重森三玲の永遠のモダンな日本庭園を見てからウィスキー飲みながら大野和士指揮東京都響でマーラー7番『夜の歌』。これはナカナカの名演でしたねえ。ブラヴォーです。フロ&ネル。

5月25日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと新国立競技場の資料をチェック。槇文彦さんの反対声明は東京五輪招致以前からだったが本格的に反対の声があがり始めたのは昨年4月頃から。小生がはっきりと反対の声をあげ始めたのもその頃から。遅きに失したか…と思いながら午後から東京六本木へ。『ニューズ・オプエド』生出演で東海道線に乗ってるとヨメハンから突然メールで「大丈夫か?」何事かと思ったら埼玉方面で相当激しい地震があったらしい。鎌倉もけっこう強く揺れたとか。続けてオプエド主宰者の上杉隆さんからも「大丈夫?」の電話。「モーマンタイ(無問題)」と答えて六本木ヒルズ森タワー39階エニッシュへ。『ニューズ・オプエド』生出演。本日のゲストはマラソンの有森裕子さん。Jリーグの理事でもある彼女にサッカーのことも喋ってもらって新国立競技場問題を取りあげる。じつはこの問題については小生がいっぱい喋る予定が有森さんも大の反対派。小生は最初ザハ・ハディドの設計にスゴイ!と思って途中からコラアカンと転向したのに有森さんは最初から「こんな大きなスタジアムはダメ」と断定。見事!さあ今となっては仕方ないけど何処までマシなスタジアムを建てることが出来るか…。他に最近低迷の日本マラソンについて「駅伝のせいではないけど男子などは駅伝の試合数が多いのは問題」…その他カンボジアでの活動とかイロイロ面白い解説が満載。ところが彼女が理事長を務めるスペシャル・オリンピックス(知的発達障害者の国際スポーツ大会)が今年7月下旬にロスで開催されることに触れていただけなかった。そこで7月上旬に再び登場していただくことを約束。素晴らしく知的なアスリートの再登場は大歓迎です。帰宅後サケ・メシ・フロ・ネル。

5月26日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと『アサヒ芸能』の連載執筆。さっさっさっさと書きあげて…と思てたら意外と難航。まいったなあ…しかしよくあること。果報は寝て待て…ではないけど気分を変えればすべてが変わる…と早い昼飯食ってモーツァルトのクラリネット協奏曲(シュミードル&バーンスタイン)聴きながら昼寝。起きてヨッシャ!と原稿に取りかかるがまたしても障害物に遭遇して脂汗。何でか知らんけど書けん。まいったなあ…と思いながら脂汗流しながらソレデモ力業で押し切って書きあげる。つらいなあ・仕事をヤッタァ感もない。ぐずぐず不愉快な気分を引きずってサケ&めし&フロ&ネル。まあ。こういうときもある。しゃーないなあ。

5月27日(水)
朝起きてRKB毎日『インサイト・カルチャー』電話出演。totoのプロ野球への拡大に大反対の意見を喋る。黒兵衛と散歩のあと東京へ。新橋からユリカモメに乗って東京ビッグサイトへ。日本電設工業協会の第63回電設工業点JECA FAIR2015で特別講演会。打合せで小生も電器屋の息子でVAケーブルなんか使って電器工事を手伝ってたという話をして幹事の方々と歓談。本番は「2020東京オリンピック・パラリンピックで日本の何が変わるのか?〜高度経済成長時代の1964東京五輪と何が違うのか?」というタイトルで1時間15分講演。体育からスポーツへの変化が…という話したが最後に…それにしても新国立競技場は本当に出来るんですかねえ…と言ったところで大爆笑の大ウケ。こまったことです。ほんまに東京オリパラは成功するのでしょうかねえ…。公演をまずまず成功させて帰宅。晩メシ&サケ&フロ&TBSの人と明日の『ひるおび!』について打合せして錦織全仏勝利の最終セット見てネル。メッチャ強いなあ。

5月28日(木)
朝起きて朝メシ食って黒兵衛と散歩のあと東京へ。赤坂TBSで『ひるおび!』生出演。小生のコーナーの前に錦織の活躍解説で沢松奈生子さんが来ていたので歓談。ほんま強いねえ…のあと新国立競技場問題。ホンマに問題山積み。それもソートー前からわかっていたこと。少なくとも小生は去年5月の時点で気づいていた。別に自慢するワケじゃなく常識的判断をすれば誰もがそう思うはず。もうすぐ東京オリパラ担当大臣も決まるらしいが様相はどうやら船頭多くして船山に昇る…といった局面に入ったようだ。困ったことだ。森&下村体制をやめさせなければ何も出来ないのでは…?『ひるおび!』終わったあと明日の打合せ。テーマはFIFA理事贈収賄事件。スポーツ界は次々と問題が…。カタールW杯はアメリカに変更?いろいろ打ち合わせたあとテレビ朝日へ。『週刊ニュース・リーダー』の取材を受ける。テーマは新国立競技場問題。建設できるのか?建設費は足りるのか?甚だ問題多し…とイロイロ話して帰宅。ふううう。明日の原稿締切を月曜日に延期してもらったりイロイロ雑務を処理したり…。入ってくる仕事は基本的にすべて断らない方針…だけどこのままでは書き下ろし新書に手が付けられないなあ…と嘆きながらマァやがて書けるときも来るやろう…とサケ&メシ&フロ&明日の電話打ち合わせしてネル。毎日ベッドで読み始めた吉本隆明『私の戦争論』が面白い。戦後民主主義の否定は右も左も同じながら優先するのは個か公か…で話は大きく変わってくるわけですね。

5月29日(金)
朝起きて朝メシ食って黒兵衛と散歩のあと東京へ。赤坂TBSで『ひるおび!』生出演。はっはっは。昨日とまるで同じ。違うのは『ひるおび!』の俺のコーナーのテーマ。今日はFIFAの問題。前々から噂されていたことながらとうとう表沙汰の大問題になりましたねえ。IOCも同様の問題で大揺れに揺れた。そのきっかけはソルトレイク冬季五輪招致での賄賂構成。しかしそれは長野の物真似。悪いのは逃げ切った長野とサマランチ?マアこーゆー問題はタイミングで決まるのですね。さてさてFIFAのブラッター会長は何処まで逃げ切るか……?『ひるおび!』のあと帰宅して雑務ごちゃごちゃやっつけて夜は『鮨処もり山』へ。やっぱり美味い!

DVD
『アモーレ』
『アモーレ』
CD
『プーランク:人の声、モンテカルロの女』
『プーランク:人の声、モンテカルロの女』
『シェーンベルク:期待』
『シェーンベルク:期待』

5月30日(土)
朝起きて朝メシ食って黒兵衛と散歩のあと東京へ。はっはっは。ここまで一昨日も昨日も同じ。まるで筒井康隆大先生の大傑作コピペ小説『ダンシング・ヴァニティ』のよう。しかしココから先がガラリと変わる。都内某所で某人物たち相手に勉強会&情報交換会。昼食挟んでたっぷりとオモシロイ内密の話。人生のなかには書けないこともあるのですね。読者の皆さんスイマセン。いろいろ打合せを終えてタワーレコードへ。ヴィスコンティなどのイタリア映画数本とCDデル・モナコの『道化師@モスクワ・ボリショイ劇場ライヴ』購入。帰宅後コレ聴いてぶっ飛ぶ。何しろロシア語とイタリア語(モナコだけ)が混在。演奏は素晴らしい。迫力満点。1959年モナコ全盛期の声も素晴らしい。ロシア語も面白い。もう一枚。往年の大ソプラノ歌手ヒルデ・ギューデンの『R・シュトラウス歌曲集』も買う。これも帰宅後聴いて感激。何しろ伴奏ピアノのグルダがスゴイ。『ばらの騎士』の抜粋も入っていてバックはヴァルヴィーゾ指揮ウィーン・フィル。侯爵夫人がレジーヌ・クレスパン。オクタヴィアンがゼーダーショトレーム。調子のイイときはイイCDをゲットできるものですね。あ。地震すごかったみたいですねえ。俺は帰宅してたから良かったけど情報によるとサントリー・ホールのヨナス・カウフマンのコンサートでは歌ってる最中に少々客席が騒然と。しかしカウフマンは歌い続けたとか。サッスガア。

5月30日(土)つづき
帰宅してタワレコで買ったイタリア映画ロベルト・ロッセリーニ監督『アモーレ』を見る。2話からなるアンナ・アニャーニの一人芝居。1話はジャン・コクトー原作『人間の声』。電話で別れ話を切り出された女性の独演。たしかにアニャーニは力演。しかし少し古臭くなったか。たしか2年前くらいに三谷幸喜が鈴木京香を使って舞台にしたけどそのときは携帯電話を使ったはず。プーランクのオペラもあるはず。2話目は信心深いアンナ・アニャーニが行きずりの男を聖ヨハネと思い込んで妊娠して村人から村八分にされる話。通りすがりの男をフェリーニが演じてる。男前やなあ。メシ&フロ&ネル。

DVD
『ゴジラvsビオランテ』
『ゴジラvsビオランテ』
CD
『道化師』
『道化師』
『R・シュトラウス歌曲集』
『R・シュトラウス歌曲集』
DVD
『心中天網島』
『心中天網島』
『曽根崎心中』
『曽根崎心中』
宇崎竜堂30周年記念 文楽人形 曽根崎心中 ROCK』
宇崎竜堂30周年記念 文楽人形 曽根崎心中 ROCK』
『人形浄瑠璃文楽 竹本住大夫 引退公演』
『人形浄瑠璃文楽 竹本住大夫 引退公演』

5月31日(日)
朝から原稿書き。YANASEのPR誌『YANASE LIFE PLAISIR』に大相撲は国技…でもユーラシア大陸の格闘技文化でもあるという話を書く。意外とあっさり午前中だけで上手く書けたので(調子の良いときはコンナモンです)午後から横浜の有隣堂や紀伊国屋の書店巡り。おおーっと。紀伊国屋では平積みされてる『彼らの奇蹟』にPOP広告が付いていて「5月17日日本経済新聞の書評で評判の書。村上春樹の作品も収録」などと宣伝文が書かれていた。おまけに平積みはたった1冊。こーゆーの見ると嬉しいですね。でも日経書評欄に紹介されてたのは知らなかったのでさっそく新潮社の編集担当者にメールで連絡。大船に帰ってエキナカの書店やルミネの本屋や西友の上にある熊沢書店を回ってけっこう売れてることを確認して家族と待ち合わせ。次女の運転するクルマで回転寿司へ。孫にガキのウチから『鮨処もり山』で贅沢癖を付けたらイケマセンからね。孫は『もり山』にはないサーモンやうどんに満足。帰宅後テレビで歌舞伎座の雁治郎襲名披露。『木挽町歌舞伎賑』を楽しんだあと『心中天網島』の「河庄」。しかしコレは何度見てもようワカラン。治兵衛の態度は情けなさ過ぎまっせ。ネヨ。

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