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2003年 11月12月

BOOK
R・ホワイティング『和をもって日本となす 上・下』(角川文庫)
R・ホワイティング『和をもって日本となす 上・下』(角川文庫)

10月1日(月)
夜来風雨聲 知花落多少 いやあ。凄い颱風でした。酒呑んでグッスリ寝ていたからよー知らんけど朝起きてみると家の入り口につながる外の階段の上に黄木香薔薇(キモッコウバラ)の枝がバサッと垂れ下がっていて歩けない。仕方ないのでヨッコラショッと持ちあげて通路を確保して黒兵衛と散歩。うわっ。道路の交差点にあるミラー(鏡)が根元から折れている・しかしマァそのくらいの被害で済んだのは幸いですね。『ふたつのオリンピック』を友人に郵送する準備などをして午後から郵便局へ。うわっ。書籍小包がなくなってゆうパックで1冊の送料がナント700円!もした。マイッタナ。分厚い600ページ近くあるから仕方ないか。東海道線で浜松町へ。AVATTA STUDIOで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。ゲストは『ふたつのオリンピック』著者のロバート・ホワイティングさんとオプエド・プロデューサーの上杉隆さん。ナニィ!?玉城デニーさんが沖縄県知事選に当選した結果鳩山由紀夫さんが副知事になるかもしれないって?!元総理経験者で普天間基地の辺野古移転でイロイロ動いた人物が!?面白いかも…といった話や貴乃花親方の話をしたあと『ふたつのオリンピック』の話題。米空軍諜報員としてU2追跡担当として日本に配属されたホワイティングさんが軍を辞めて上智大学に通ってジャーナリストになるまでの話を自ら解説。沖縄出身のヤクザとの交流やデヴィッド・ハルバースタムを野球に招待するためコミッショナーだった下田武三氏に(ジョニ黒でなく)ジョニ赤を持って挨拶に行った話など本に書かれたオモロイ話の連続。上杉さんは日本の記者クラブ制度を批判してFCCJ(外国特派員協会)の理事として活躍したホワイティング氏を絶賛。ついでに小生の翻訳も絶賛していただきました。楽しく番組を終えたあと角川書店のスタッフと合流してスタジオ近くの魚料理が美味い(鰺フライが絶品)料理屋で『ふたつのオリンピック』完成の打ち上げ会。約30年前にホワイティングさんの『和をもって日本となす』を担当してくれたG氏と20年ぶりくらいに再会。20キロ以上太った(本人は10数キロと言うが)身体に仰天。楽しくワイワイガヤガヤ。美味い酒と美味い魚料理で打ち上げ。あとは本のベストセラーを期待しましょう。

10月2日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。短いコラム原稿1本仕上げて昼飯食って午後からコンピュータの内部の整理などをやって夕方前から東海道線で新橋へ。タクシーで衆院第一議員会館へ。スポーツ議員連盟のスポーツ・インテグリティ体制整備の在り方プロジェクトチームのアドバイザリーボードに参加(この名称はどう考えても長いですね)。イギリス・カナダ・アメリカ等のスポーツ団体のインテグリティ(高潔性・品位)を守る制度の説明を聞いたあとイロイロ意見。小生は日本相撲協会と高野連やボーイズリーグの団体がスポーツ団体としてインテグリティを守るためにスポーツ庁(またはJOCなど)の傘下に入るのかどうか質問。参加に入れないといけないと主張したあと帰宅。イロイロ難しい問題は山積みですね。そもそも読売グループがプロ野球を…朝日と毎日が高校野球などを支配している体制こそ改めなければ。ルパート・マードックがマンチェスター・ユナイテッドを買収しようとしたときはスポーツの健全な発展を妨げるとして英国議会が反対の決議をしたくらいですからね。夜からチョイと左足が腫れてるなあ…と思ったらドエライことに……。

10月3日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・アラカルト』電話出演。昨日のスポーツ議連の会合についてイロイロ話す。昨今のスポーツ団体の様々な事件を5千万円もの費用をかけて第三者機関で解決するナンセンスをどーすれば回避できるかがポイントですね。黒兵衛と散歩に行って帰ってきたら左足が腫れあがっている。先週かかった蜂窩織炎が治りきっていなかったのは明か。体温も39度まで上がってしまった。慌てて湘南鎌倉病院へ。各種の血液検査とエコー検査で入院の必要があるかも…と言われたけど断れない仕事が山ほど続くので抗生物質をもらってとりあえず自宅で夕方まで静養。チョイと元気になって東海道線で新橋へ。タクシーでテレビ朝日へ。『ビートたけしのTVタックル』VTR収録。青学大陸上部監督原晋さんや拓大須藤元気さんや元開星高校野球部監督野々村直通さんらと日本のスポーツと指導者について語る。レギュラーはタケシさんと阿川佐和子さんの他大竹まことさん東国原英夫さん橋口いくよさん。抗生物質とカロナールが効いたのかイロイロ楽しく話せて良かった。小生はスポーツが反暴力の民主制社会が生まれたといつものエリアスの説を紹介。スポーツにおける暴力は今の時代だからダメなのではなく昔もダメだったけど帝国陸軍の軍事教練や体練が持ち込んだんですよね。

10月4日(木)
体調はかなり良くなって熱は引いたけど左足首はまだ赤く腫れあがっていて押さえると痛い。黒兵衛の散歩はヨメハンに任せてできるだけ休養。昼前から東京へ。新幹線で大阪へ。以前から引き受けていた某企業組合の講演会で日本のスポーツについて話す。机と椅子を用意してもらって座って話せたので助かった。昨今のスポーツ界に相次ぎ不祥事についてその大きな原因ふたつ(スポーツジャーナリズムの不在とスポーツに対する基本的無知)を話しながらスポーツとはそもそも何か?という問題を話して新幹線で帰鎌。往復車中は爆睡。明日も早いのだ。左足首の赤く腫れあがった踝あたりはなかなか治まってくれないなあ。まあ根気よく我慢。

EVENT
今年も石巻で『武道フェスティバル』に参加してきました。
武道フェスティバルは世界レベルの武道家たちによる少年少女への指導もあります。
武道フェスティバルで、茶道、華道、書道なども行われているのは素晴らしいですね
DVD
『映像で見る国技大相撲』
『映像で見る国技大相撲』

10月5日(金)
朝7時頃起きてイロイロ準備のあと東海道線で東京へ。9時8分発のはやぶさ9号で仙台へ。ホームで握り飯の昼食を取って仙石線で石巻へ。駅に石巻専修大のY教授などが迎えに来て下さっていて年に1回の講義。テーマは「大相撲はスポーツか?」。格闘技というスポーツの種類を解説して日本の格闘技(武道)を解説してボクシングやレスリングの解説もして丁髷を結った大相撲がはたしてスポーツと言えるのか?それとも日本古来の伝統文化と呼ぶべきか?イロイロ話す。100人ほどの文系1〜2年生や先生方を相手に2時間近く講義。双葉山・大鵬・柏戸・貴乃花・若乃花・曙・武蔵丸などのビデオを見てもらって気負け・盆中・出来山も解説。八百長じゃありませんよ。出来レースでもなく相撲の場合は出来山と言いましょう。ホテルで少し休んで専修大学の先生方と懇親会。小生はアルコール抜き。ノン・アルコール・ビールでお付き合い。今年で震災以来8年目になる石巻とのお付き合い。Y先生も最近脳梗塞に見舞われたとかでノンアルコール。来年は飲みましょう。

10月6日(土)
終日石巻のホテルのベッドの上で読書しながら静養。朝飯のバイキングを食って抗生物質を服んで静養。昼飯のスパゲッティ食って抗生物質服んで静養。読書は自分が翻訳した『ふたつのオリンピック』。うん。なかなか面白いですな。夕方ベッドから置きだして(左足首の腫れと痛みはまだ取れませんね。チクショー)ホテルの下の階へ。『Power up Japan from Tokyoー東京2020公認プログラムー2018武道フェスティバル石巻』の特別講演「相撲という日本文化の歴史〜相撲ははたしてスポーツか?」というテーマで1時間半講演。内容は前日の石巻選手大学で行った講義の大人版。やはりビデオを使って出来山を解説したり相撲とスポーツを較べるならeスポーツはどうなのか?と話しを広げたり。スポーツは民主主義社会(暴力否定の社会)誕生の歴史と不可分で相撲はその歴史には当てはまらない(柔道は当てはまる)…とかイロイロ話す。昨日の講義も今日の講演もおおむね好評だったようで日本アスリート会議副理事長で早大教授の間野先生からも素晴らしかったと誉められる。素直に嬉しい。その後親睦懇親セレモニーに出席。年に1回顔を合わす石巻のスポーツ関係の皆さんの前で挨拶したり酒を呑まずにノンアルコール・ビールを飲んでいるので驚かれたり。明日若者たちを指導する柔道の田辺陽子さんと歓談したり。バルセロナ・アトランタ銀メダルの田辺さんは高3から柔道を始めたんですね。できるもんなんだ。世界剣道団体優勝の松脇さんや空手アジア団体優勝の野口さんとも御挨拶。皆さんは明日子供たちの指導に当たってくださる講師の先生方で他にもイロイロ挨拶して2次会のお誘いを引き摺る足で丁重にお断りしてホテルの部屋へ。シャワーを浴びて爆睡。

BOOK
新渡戸稲造『武士道』(岩波書店)
新渡戸稲造『武士道』(岩波書店)

10月7日(日)
石巻のホテルで朝7時に起きてイロイロ鞄をまとめたあと朝食とって抗生物質服んで8時にホテルを出発。石巻総合体育館へ。「武道フェスティバル石巻」の柔道・剣道・空手道の武道クリニック(一流選手による子供たちへの指導)に参加。今年は他にも長刀・躰道の子供たちも稽古。加えて合気道・弓道も模範演技に参加。さらに3年前に始まった文化ブースでの催しもあり裏千家の茶道や石巻北高校華道部による華道の展示&石巻高校書道部による書道の展示もあった。なかなか幅広い奥行きあるスポーツの催しで小生も開会式挨拶で石巻市長に続いてマイクの前に立ち新渡戸稲造の『武士道』のなかにたった1箇所出てくるスポーツという言葉を解説。武士は闘いの場に合っても和歌の贈答などを行う遊び(スポーツ)の要素があった…だから皆さんも今日は一日武道を楽しんで下さい…と挨拶したけど子供たちの伝わったかな?新渡戸稲造とは今の樋口一葉の前の五千円札ですよ。昼頃まで素晴らしい武道の指導や書道パフォーマンスなどを見せてもらったあとお土産に美味しい石巻の笹蒲鉾をいただいて(笹蒲鉾は石巻の会社のがサイコーです!)石巻駅へ。仙石東北線快足で仙台へ。颱風の風で相当ダイヤが乱れている東北新幹線でなるたけ遅れてないのを選んで東京へ。東海道線で帰鎌。今年も震災の年から8回目となる石巻武道フェスティバルに参加させていただきました。『武道の街石巻』のこの試みは2020がスンでも続けてほしいですね。

CD
ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』
ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』

10月8日(月)
体育の日。2020年からは名称が「スポーツの日」になるんですよね。朝5時起床。イロイロ準備してタクシーもまだ朝早くてないから仕方なく大船駅まで歩いて行こうと思っていたらグリーンキャブが電話に出てくれてタクシーを回してくれるとか。左足首蜂窩織炎の腫れが治まりきらない病身としては地獄に仏。ありがたくタクシーで大船駅へ。東海道線で品川へ。新幹線で新大阪へ。宝塚線に乗り換えて川西池田へ。川西市役所の人の迎えのクルマで川西市役所へ。川西市の「体育の日記念式典」の記念講演を「スポーツとは何か?」というタイトルでやらせていただく。その前に『ちちんぷいぷい』の「体育の日からスポーツの日へ」という取材に答えてから大会議室へ。満員の聴衆。150人以上かな。がんばって昨今の日本のスポーツ界の問題(スポーツ・ジャーナリズムの不在とスポーツに対する無知が元凶ですよね)からeスポーツの話題まで1時間タップリと話して質疑応答にも答えて…ふううう。本ホームページを読んでくれている川西市役所の方が椅子を用意してくれたので助かる。講演は好評だったようで大きな拍手をいただいて宝塚線で新大阪へ。マリオットホテルのレストランで浄土宗本願寺派(西本願寺)の発行している仏教雑誌『御堂さん』の取材を受ける。講演会で話したこと(昨今のスポーツ界の不祥事の背景にあるスポーツに対する無知)について話したあと新幹線で爆睡して帰鎌…と思ったところがBGMにYuTubeで Overture and Prelude というのを選んで目を閉じたらコレが凄い演奏。まず『リエンツィ』の序曲で脳天をぶち割られ『ローエングリン』のあまりに綺麗な音色に驚き『オランダ人』の迫力に度肝を抜かれ『名歌手』の演奏の面白さに眠れなくなり『パルジファル』の前奏曲の静謐さに感激し…いったい誰の演奏家とドイツ語のコメント集の文章で演奏家名を探したらKarl BöhmとWiener Philharmonikerという文字を発見。そう言えばベームのワーグナーは『トリスタンとイゾルデ』のバイロイトでの名演(ニルソン&ヴィントガッセン&ホッター)しか知らず序曲集とか前奏曲集は知らなかった。コレは凄い演奏ですね。さすがベームですね…と思うと眠れないまま帰鎌。夕食&風呂のあとまだ早かったのでホワイティングさんが大相撲のDVDの返却と同時にプレゼントしてくれた増村保造監督の1968年の映画『大悪党』を見てしまう。ヤクザの佐藤慶が純情な緑魔子を悪の道に引き込む。助けを求めた弁護士の田宮二郎がもっと悪い奴で検事の北村和夫を出し抜いて大金を手にするが最後は緑魔子がそのカネを奪い取るという話。面白かった。みんな演技が上手いですねえ。今日もノンアルコール。ウエストが少々細くなったのを自覚。

Blu-ray
モーツァルト:オペラ『ドン・ジョヴァンニ』
モーツァルト:オペラ『ドン・ジョヴァンニ』

10月9日(火)
朝起きて『発するFM』の『聞くオプエド』に電話出演。石巻での武道フェスティバルの話のあと武道について話す。柔道が生まれたのは明治時代。剣道という言葉が日本人のあいだに広まったのは大正時代(それまでは撃剣とか剣術でしたからね)。要するに武術から武道への変化は武術のスポーツ化ゲーム化とも言えるのだ…ナドナド話したあと軽い朝食を摂って久しぶりに黒兵衛と散歩。少しのあいだトレーナーさんにあずかってもらってシャンプーまでしてもらったらしく黒い毛は艶々のピカピカ。格好は良くなったけど行儀は良くなっておらず(というより俺に甘えてるのかな)あっちへ行ったりこっちへ行ったり。まぁエエわ。あんまり行儀良くさせるのも何だか強権的支配のようでイヤですからね。散歩のあとは久しぶりにゆっくりできる一日…というわけにもいかず『ふたつのオリンピック』の翻訳本を再度チェックしたり(直したい文章や誤植1箇所発見(>_<)。600ページもの本を書いたのだから机のまわりの整理も含めて後始末がなかなか終わらない。ホワイティングさんなら(アメリカ流の働き方なら)1か月くらいハワイかどこかで静養するのかな。こちとら貧乏暇なし。働き方改革と言うより仕事が好きなのかな?夕方から東海道線で新橋へ。タクシーで衆院第1議員会館へ。「スポーツ議員連盟スポーツ・インテグリティ体制整備の在り方検討プロジェクトチーム・アドバイザリーボード」に参加。昨今の日本スポーツ界の不祥事への選手の権利を守りながらの対処について話し合う。ナルホド。国交省の事故調(事故調査委員会)のようなやり方もあるんですね。勉強になります。マスコミ関係者も勉強してほしいなあ。会議のあと帰宅。今日は他の打ち合わせがキャンセルでコレだけ。晩飯オペラ劇場は見る機会を逃していたプラハ歌劇場でのモーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』第2幕。上演時の場所での上演時に近い演出も面白かったけどプラシド・ドミンゴの指揮が素晴らしい。歌手出身の指揮者なら歌手も歌いやすいのか歌手陣も総じて高レベル。素晴らしい舞台でした。風呂のあとはノンアルコール・ビールを飲みながら(まだ蜂窩織炎が治りきっていませんからね)リチャード・バートン主演『ワーグナー』の続き。全9時間のドラマ。まだ半ば。画面は綺麗だけどちょっと冗長。音楽の入り方もイマイチで話もわかりづらいなあ。寝よ。

DVD
『ワーグナー/偉大なる生涯 ディレクターズ・カット』
『ワーグナー/偉大なる生涯 ディレクターズ・カット』

10月10日(水)
本当の体育の日。というか1965東京オリンピック開催記念日。東京五輪の水泳女子100m自由形で金メダルを獲得したオーストラリアのドーン・フレイザーが自転車を盗んで逃げて皇居のお堀に飛び込もうとした話が『ふたつのオリンピック』に書かれています。選手村でSEXが横行していた話も。だからバドミントン選手の若気の至りくらいはどーってことないと週刊新潮にコメントしたら小生の言葉はボツになりました。週刊新潮って正義漢の塊か?イヤ若いときに遊んだことのない人ばかりで作ってるのか?朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。輪島さんの死去やら貴ノ岩と日馬富士の裁判やらイロイロ話したあと黒兵衛と散歩。この季節真っ赤に紅葉するはずの桜の葉っぱが汚い薄緑や黄色のまま散っている。颱風一過の塩害の影響らしい。鎌倉市とはいえ海岸線から50キロ近く離れた谷戸の地にも海の潮は降り注いだらしい。颱風のパワーははスゴイですね。雨かと思ったら海水混じりの豪雨だったのですね。終日雑務。自分で書いた『ふたつのオリンピック』を読了して増刷用に赤入れしたりメールの整理をしたり…で日が暮れる。晩飯&テニス&バレーボール。錦織は強いですね。若い中国選手の呉は将来が楽しみですね。風呂のあとはTVドラマ『ワーグナー』の続き。これは映像が綺麗なだけの完全な失敗作ですね。『トリスタンとイゾルデ』の『愛の死』がバックに流れているシーンなどワケがわからんかったですね。まだ4時間くらい続くのか。まいった。せっかくリチャード・バートンを起用しているのに断酒8日目のほうが耐えられるほど最悪の作品ですね。

DVD
『女が階段を上る時』
『女が階段を上る時』
CD
『ワーグナー:序曲前奏曲集』
『ワーグナー:序曲前奏曲集』

10月11日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。桜や紅葉が塩害のやられていることに気づくと本当に可哀想に思う。ワン。葉っぱが情けなく萎れてますからね。ワンワン。散歩のあと準備して東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。久しぶりに…と言ってもわずか2週間ぶりだけど『ひるおび』生出演。貴ノ岩と日馬富士の裁判について大隅潔さんと話す。日本相撲連盟(アマチュア相撲の団体)はJOC(日本オリンピック協会)にもJSC(日本スポーツ振興センター)にもにもスポ協(日本スポーツ協会=旧体協=日本体育協会)にも加盟しているけど日本相撲協会(大相撲の運営団体)はスポーツの上部組織のどこにも所属していないから仲裁してもらえる(訴える)組織がなく民事裁判という手段に訴えるしかないのですよね。公益財団法人を管轄する内閣府への訴えは取り下げましたからね。それに文科省やスポーツ庁には調査権も命令権もないですからね。イロイロ話したあと八代英輝さんのコーナーQ&Aに大隅さんとともに参加。貴ノ岩裁判に関する質問に小生はすべて×。一時期(脳出血で入院していたとき)暇だから司法試験の勉強でもして弁護士資格でも取るか…なんて考えたこともあったけどまったく無理ですナァ。法律のことはまるで門外漢であることを知らされる。しかし民事裁判の判決言い渡しに原告も被告もそれらの代理人も誰も出廷しなくてイイなんてわからないしオカシイですよね(と言い訳)。大隅さんは「玉チャンの回答を見て書いたら間違えた」大隅さんは小生のことを昔(40年前くらいの)呼び名で読んでくれる数少ない一人ですね。「俺は明治大学アホウ学部だから」「私は大学の授業に3日くらいしか出てませんから」で楽しくスタジオ出演オシマイ。しかし正直勉強になりました。帰宅途中に山野楽器に寄って今週月曜にYuTubeで聴いて感激したカール・ベーム指揮ウィーン・フィルの『ワーグナー序曲前奏曲集』を購入。フロアーを変えて何かイイ映画はないかと物色。見つからないので何でもイイやと和服の高峰秀子の後ろ姿が艶っぽかったので成瀬巳喜男監督『女が階段を上るとき』を購入して帰宅。さっそくベームのワーグナーを聴きながら原稿書き。いやぁこの演奏はクナッパーツブッシュより凄いかも。晩飯映画劇場は買いたての『女が階段を上るとき』。いやぁ面白かった。大満足。高峰秀子が未亡人で男運に見放された銀座の雇われママを好演。周囲の淡路恵子・仲代達矢・森雅之・加藤大輔・山茶花究・多々良純・鴈治郎らも演技もレベルが高く60年代の日本映画の高水準を体現。何より菊島隆三の脚本が見事でアーノルド・ウェスカーのような登場人物の出し入れで夜の銀座の世界を見事に余すところなく描いて見せた。それに成瀬巳喜男監督の小細工をしないオーソドックスな落ち着いた映像もサスガ。他の作品も見なきゃ。女子バレーはブラジルに逆縁負けか。良い勝負でした。

Blu-ray
ヴェルディ:オペラ『アイーダ』
ヴェルディ:オペラ『アイーダ』
BOOK
夏目漱石『吾輩は猫である』(岩波文庫)
夏目漱石『吾輩は猫である』(岩波文庫)
DVD
『吾輩は猫である』
『吾輩は猫である』
BOOK
ジェイムズ・ジョイス/柳瀬尚紀・訳『フィネガンズ・ウェイク』(河出文庫)
ジェイムズ・ジョイス/柳瀬尚紀・訳『フィネガンズ・ウェイク』(河出文庫)

10月12日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。ゆっくり散歩。ワン。今日は久しぶりに原稿の締め切りもテレビも出張もない一日。こーゆーときこそ次の単行本の準備にかからなければならないけどナカナカ手がつかない。ワンワン。家に帰れば虎太郎が机の上の整理をしている俺の横にちょこんと猫座りして生欠伸。おまえは何をあくせく…とでも言いたげな表情。猫はイイナア。それでわかった。漱石が小説で最後に猫を溺れ死にさせた理由が。あまりにも羨ましすぎる存在には最後に天誅を見舞ったのか。ま。虎太郎も野良だけど溺れ死にしないように注意しろよ。ニャア。そー言えば昔横浜ベイスターズに(大洋ホエールズの時代だったかな)ミヤーンという安打製造機の素晴らしい選手がいてバットのグリップに猫の顔の絵を描いていた。英語ではニャンじゃなくてミヤーンか。ミャウとも言うな。ワンワンはバウバウ。豚のブーブーはなぜかOinkOinkオインクオインクで羊のメエメエはBaaBaaバーバーと習った覚えがある。馬のヒヒーンは確かネーで雄鳥のコケコッコーはコッカードゥードゥルドゥ。中学時代の英語の授業でジャック・ブリスト神父に習ったことを今も憶えてますね。若いときの脳味噌は今と違って活発に働いてたようですね。アヒルのガーガーはクアッククアック。このQuackから素粒子の名前クォークQuarkが生まれたんですよね。確か出典はジェイムズ・ジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』に出てくるアヒルの鳴き声ですよね。日本語に訳した柳瀬尚紀さんと昔一緒に飲んだとき俺が偶然ピーター・セラーズ演出のモーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』のレーザーディスクを持っていて(古いなぁ)コレ面白いですよと見せたら俺に寄越せと言われてそのまま奪われてしまったなぁ。まだ返してもらってないなぁ。いろんなこと思い出すのは歳取ったからかなぁ。今日が暇で(仕事はいっぱいあるけど)部屋の整理ばかりしているからかなぁ…と思ううちに晩飯。サッカー森保ジャパンvsパナマ。3-0で快勝。南野イイですね。所属ザルツブルクというのがニクイですね。モーツァルト生誕の地ですね。青山も良かったけど柴崎もっと長く見たかったなぁ。原口は相変わらずイイですね。次のウルグアイ戦どんな試合をするのか期待が持てますね。風呂のあとメトロポリタン歌劇場ヴェルディ『アイーダ』1〜2幕。凱旋行進曲では白馬3頭登場。アイーダはこーでなければ!ヘビー級揃いの歌手も大きな舞台装置も良かですね。ルネ・フレミングのレポーター役は最高に上手いですね。

CD
『プロコフィエフ:ピーターと狼&サン=サーンス:動物の謝肉祭』
『プロコフィエフ:ピーターと狼&サン=サーンス:動物の謝肉祭』
『アルビノーニのアダージョ/ゲリー・カー〜神技のコントラバス』
『アルビノーニのアダージョ/ゲリー・カー〜神技のコントラバス』
CONCERT
『ザ・ベース・ギャング』
『ザ・ベース・ギャング』

10月13日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。ゆっくり散歩。ワン。今日で左足首と脹ら脛の蜂窩織炎の抗生物質が切れる。断酒10日とクスリのおかげで腫れはすっかり引いたけど捻挫したあとのような妙な痛みが残る。足首が自由に動かせない。舞踏家の勅使河原さんにインタヴューしたとき舞踏にとって一番大切なのは足首と言われたことを思い出す。まぁ踊るわけではないのでマァいいか。ワンワン。午前中ホームページの更新原稿作成。昼飯食って『アイーダ』の勉強。10組ほど持ってる『アイーダ』のDVDの凱旋行進曲のあとの第2幕のフィナーレを片っ端から聴く。オクターヴ上の高い声を張りあげてるソプラノ歌手はいなかったな。CDでもマリア・カラスだけか…と確認したあと鎌倉芸術館へ。イタリアから来たコントラバス4人組の『ベース・ギャング』のコンサートを聴きに行く。ジャズやラテンからクラシックや日本の歌まで。歌と喋りの上手い一人が『上を向いて歩こう』や『月影のナポリ』を歌ったりベートーヴェンの第九をジャズ&ロックもどきで演奏したり。5拍子の曲を3曲(デイヴ・ブルーベックの『テイク・ファイヴ』とチャイコフスキーの悲愴の2楽章と『ジーザス・クライスト・スーパースター』のマグダラのマリアのアリア)をまぜこぜに演奏した曲が面白かった。アンコールは 司会役のベース奏者がサムライの丁髷の鬘をかぶって金色の陣羽織もどきの羽織を着て出てきて『マツケンサンバ』。マイッタ。イタリア人のノリはスゴイですナァ。4人はサンタ・チェチリアやフィレンツェ五月祭やトリノのオケの首席コントラバス奏者。テクは一流。お客さんも喜んでコレは受けますよね。そー言えばコントラバスと言えばゲーリー・カーという超一流の奏者がいて彼はNYフィルの首席でレナード・バーンスタインが常任指揮者時代にはサン=サーンスの『動物の謝肉祭』の「白鳥」をチェロではなくコントラバスの彼が弾いていましたね。中学生のときに買ったレコードを思い出しました。一緒に入っていた『ピーターと狼』の語りはバーンスタイン自身であまりに素晴らしい英語のナレーションでヒアリングの勉強をしたものです。そー言えばシンシナティ・ポップス・オケの録音した『ピーターと狼』の語りはシンシナティ・レッズの捕手のジョニー・ベンチでしたね。『鮨処もり山』でアルコール解禁祝いをしようと思ったら今日は貸し切りとか。流行ってますね。大船駅のルミネのイタリア料理店で生ビールと赤ワインでアルコール解禁。ぶわんざーい!帰宅してセ・リーグのクライマックス・シリーズ。ペナントレースで負け越したチームが勝って良いのでしょうかねえ?WOWOWでチャイコフスキーの『エフゲニー・オネーギン』をやってたので3幕を見る。メトロポリタン歌劇場の去年の舞台。ネトレプコ良いですねえ。グレーミン公爵は若すぎますねえ。でもイイ演奏イイ舞台でした。そうか。演出家は女性か。風呂入って寝よ。

BOOK
ロバート・ホワイティング著/玉木正之・訳『ふたつのオリンピック東京1964/2020』(KADOKAWA)
ロバート・ホワイティング著/玉木正之・訳『ふたつのオリンピック東京1964/2020』(KADOKAWA)
ナベツネの家庭教師もした著者が東京で過ごした半世紀を回顧。ヤクザとの出逢い女子大生との失恋…波瀾万丈の東京物語。是非とも買って読んでください!
Blu-ray
『アイーダ』
『アイーダ』

10月14日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。左足首の腫れが少し残って踝(くるぶし)付近に痛みが残る。これは雑菌のせいではないようにも思える。どこかで捻挫でもしたか?わからん。まぁ明日の病院検査を待つことにするか。ワン。終日デスクワーク。再来週のオペラ講座『アイーダ』の資料づくり。数え直してみたらDVDが15種類CDが6種類もあった。それほど特別に好きでもなかった作品だけどやはりオペラと言えばコレ!でいつの間にか増えたみたい。若き中高時代にたった一組手に入れたLPレコードを擦り切れるほど聴いた時代がナツカシイ。資本主義消費経済に従って芸術作品も気軽にたくさん手に入るようになったけどモノはたくさん持たないほうがイイのですね。何が『ホモ・デウス』やねん。Homo sapiensがHomo deusになる?godになる?masturbationを覚えたmonkeyが死ぬまでやりつづけるようなものか。終日デスクワークのあとヴェルディ生誕200年記念のパルマ歌劇場の『アイーダ』を見ながら夕食。馬や駱駝が出てこなくても素晴らしい舞台(色彩がイイ)は作れるのですよね。音楽がイイですからね。風呂のあとヤルヴィ指揮のシベリウスをEテレで聴こうと思ったけどNスペ資本主義経済の借金問題を見てしまう。そうか。未来の金融はイスラムのやり方を倣えってこと?キリスト教もかつては利子を取らない宗教だったんですけどね。韓国を見習って…いや江戸時代を見習って日本も徳政令をヤル?国の借金も個人の借金もみんな棒引き。チャラに。♪カネを借ーりてもホンダラッタホーイホイ〜カネを貸ーしてもホンダラッタホーイホイ〜借りても貸してもホンダラホタラタホーイホイ〜どーせ借ーりてもホンダラッタホーイホイ〜だから貸さずにホンダラホタラタホーイホイ〜ホンダララーホンダララーホンダラホタラタホーイホイ。スゴイ世の中ですね。コレがホモ・デウスのやることか?

10月15日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと軽く朝飯とって湘南鎌倉病院へ。うわっ。大きな病院の広いロビイがものすごい人の数で混み合っている。平均年齢は…わからんけど70歳以上が80%以上か?月曜朝の病院の現状?高齢化社会の実情?まず2階で採血。番号札をもらうが40番ぐらいあと。アジャーと思うが次々と番号を呼ばれた人が進み出て5箇所くらいで採血されるのでそれほど待たずに順番到来。まるで流れ作業。この病院にはこの朝だけでどれほどの血液が集まったのか?結果が出るまでの1時間『ホモ・デウス』読書。マァ面白い。番号呼ばれて診察室へ。若い可愛い女医さんに蜂窩織炎は「完治ですね」と告げられる。捻挫は別問題らしい。帰宅して昼飯食って東海道線で浜松町へ。AVATTA STUDIOで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。ゲストは今月27日(土)と28日(日)に行われるSport Policy for Japanの開催校として出演する神奈川大学人間科学部の原和輝さんと笹川スポーツ財団の清水さん。今年も大学生の面白いアイデアを聞く季節になりました。今年で8回目。第1回から審査員を務めている小生は今年も決勝の審査。今年は北は北海道・南は高知・西は広島までの23大学56チームが参加。eスポーツやIRを取りあげたりなかなか興味深いアイデアがいっぱいです。一般の人も見学聴講可能ということで宣伝して番組を終えて帰宅。テレビ見ながら晩飯。女子バレーはイタリアに負けたなあ。メロンパン作りをしてるグルジア人…日本の硯や筆づくりを見に来たアメリカ人書道家などの番組を見て風呂。ベッドへ。病気完治のビールはやっぱり美味い。

10月16日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩のあとホームページの更新原稿をまとめてお世話になっている(株)bitのスタッフに送る。この文章を読まれるときにはナンヤラカンヤラの写真や蔵出しコラムが更新されてるはずです。昼飯食って東海道線で藤沢へ。小田急で大和へ。大和へは快速で15分足らず。こんなに近いとは思わなかった。いつも『ニューズ・オプエド』でお世話になってる(アシスタントを務めてくれている)川嶋ノリコさんがMCを務めるFMやまとにゲスト出演。『ふたつのオリンピック』についてイロイロ楽しく喋らせていただく。みなさん買ってくださいね…と思っていたらFMやまとのスタッフの方たちのなかに既に購入してくださった方がいてサインをせがまれた。ありがとうございます。しかし小生やホワイティングさんのファンは男性が多いなぁ(>_<)。FMやまとの番組も楽しかったがスタジオが外から見られるガラス張り。高校生のような連中から笑顔で手を振られた(また男性か)。このスタジオの入っているSIRIUSという建物でスタバがあり広いスペースが2階3階4階…とつながった図書館になっている。コンサートホールもすぐウラにあり大和氏の文化の拠点になってるんですね。その真ん中で活躍している川島ノリコさんやFMやまとのスタッフの皆さんと別れて小田急で新宿へ。結構遠いな…と思いながら新宿の紀伊國屋書店へ。『ふたつのオリンピック』が新刊コーナーに並んでいることを確認して地下鉄で国会議事堂前へ。衆院第一議員会館での『スポーツ・インテグリティ体制整備の在り方検討プロジェクトチーム・アドバイザリーボード第5回会合』に出席。スポーツ団体に国がどこまで関与できるか?その組織作りを話し合う。私は「スポーツ団体の在り方(たとえばメディアはスポーツ団体を所有してはいけない…とか)」のほうに興味があったがまずは組織作りで中味はその次とのこと。だったら組織に加わる団体は?日本相撲協会は入るのか?プロ野球は?高野連は?リトルリーグは?eスポーツは?チェスやコントラクト・ブリッジの団体は?そもそもスポーツ団体とは何?JOC・JSC・スポ協に加盟している団体だけとはいかないはず…と質問し次回までにスポーツ団体を整理してくれるようスポーツ庁に求めて地下鉄で東京駅へ。東海道線で帰宅。蜂窩織炎が完治してビール解禁!飲み過ぎに注意!

10月16日(火)つづき
ビールと赤ワイン呑みながら夕食時にサッカー日本vsウルグアイ戦TV観戦。いやあイイ試合でしたねえ。攻撃は最高でしたね。南野&堂安イイですねえ。ウルグアイを恐れてませんねえ。バックパスのツマラナイミスと選手交代直後の油断がなければ4ー1でしたね。森保ジャパンいいですねえ。ダメなのは年寄りのバックスや解説者ですね。世の中を若い人に譲りましょう。

10月17日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・アラカルト』電話出演。昨日のウルグアイ戦サッカーについて感想を語る。若者へのバトンタッチはきちんとしましょうと話したあと黒兵衛と散歩。オマエはもう8歳だというのにあっちへウロウロこっちへウロウロ。ワン。若いなぁ。ワンワン。散歩から帰ってパソコン開けて仰天。過去のメールの分類保存フォルダが何故か「大学」のフォルダを残して消失している。原因不明。最近3日分くらい分類フォルダにまだ入れなかった分のみは無事。まいったなあ。最新式のパソコンは何やらワケのワカラン機能ばかりが増えて誤作動ばかり。パソコンに言わせれば誤作動ではなくて誤操作ということになるのだろうけど一昔前のウィンドウズXPを使っていたときの少々無骨なパソコンのほうがよっぽどっよかったですね。いろいろゴミ箱やら他の場所を探してみたけど失ったモノは発見できず。クソッ。仕事にならん。緊急の仕事相手に電話してメールを送ってもらって…イロイロしてたら晩飯。風呂のあと『アイーダ』の第3幕と4幕をパルマ歌劇場の舞台で見ながら勉強したあとフテ寝。フテ寝はアイーダが原因ではなくパソコンですよ。ああ。パソコンなど使わず原稿用紙に万年筆で原稿書いてた時代に戻りたいなぁ。

10月18日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。パソコンの過去のメールがほとんど消えたことには頭にくる以上に力が抜ける。ワン。こんなワケのワカラン機械を販売しても良いモノか?ワンワン。現代社会がこんなあやふやな機械の上に存在しているのですね。まさに砂上の楼閣。いや。コンピュータ上のヴァーチャルか。リアルとは何のことかと犬に問い。ワン。雲古の処理こそリアルなりけれ。ワンワン。コラム原稿1本書いて…なかなか書けずに昼過ぎまでかかって…。何もかも調子が狂うのも馬鹿パソコンのせいか。フルーティストとピアニストのお隣さん夫婦がパリから帰ってきたので『鮨処もり山』へ。隣の御婆様も一緒にワイワイガヤガヤ楽しく食事。そうか。パリでは日仏交流何周年かで人形浄瑠璃とかやってるんですね。若冲の展覧会も素晴らしかったとか。プーランクのオペラ『カルメルは修道女の会話』も面白かったとか。サスガ芸術の都ですね。こっちも心の洗濯。酒で胃の洗濯。

10月19日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。終日パソコンと格闘。結局消えたメールは戻らず。そんなふうに過去が消えてゆくのが現代社会の特徴のようだ。何千年かあとに地球上の現生人類がすべて滅んだあと別の星の高度な知性を持つ生命体が地球にやって来てココには文明があったにかどうか発掘調査をすると地面の表面からは粉状の粉末ばかり発見されるという。もっと掘り進むと木片や紙片に字らしきものが書かれた跡が発見されてコノ星にもかつては文明らしきモノがあったとわかるそうな。コンピュータなどはすべて粉となって遥か未来の後世には伝わらないらしい。とほほ。サッサとふて寝して『ホモ・デウス』第1巻読了。う〜ん。詳しい感想は2巻も読了したあとに。まぁ面白いですね。何も信じられない現代人は自ら神になるより他に未来の道筋はないようですね。

10月20日(土)
39回目の結婚記念日。平尾誠二の三回忌。美智子妃殿下の誕生日。世の中イロイロあるもんです。朝起きて黒兵衛と散歩のあと本の片付け部屋の片付け。遅々として進まないながらもやらねば。古書店に大量に売却する本を整理。残しておいても喜ぶ人はどこいもいませんからね。小生のスポーツと音楽の資料は某所に寄付することにして子供文学全集やドリトル先生全集やミヒャエル・エンデの作品は孫にやることにしてあとは古本屋行きですね。脳の栄養を酒に変えて体の栄養にするだけの話。夕方から次女夫妻と孫3人が来宅。ワイワイガヤガヤ晩飯を食って帰る。楽しさも中ぐらいなりおらが孫。ま。そんなものか。寝よ。 

10月21日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。すっかり秋めいて夏の掛け布団には毛布が必要となった。ワン。今日は10・21国際反戦デー…なんて言っても通じる人はどれだけいることか?ワン?犬も知らない。昔は犬でも知ってた?ワン?世の中変わる。大衆の声も変わる。価値観も変わる。ワンワン。朝から相変わらず部屋の整理。本の整理。女子のプリンセス駅伝で足を故障(骨折)して走れなくなり歩くこともできなくなり四つん這いになって這って襷をつないだ選手がいた。監督の棄権の指示が伝わらなかったそうだがこれは主催者が止めるべきでしたね。脱水症状に襲われた選手も同じ。すぐに気づいた人(主催者)が保護すべきでしたね。主催者も監督も「何のために駅伝(スポーツ)をやっているのか?」「スポーツとは何か?」ということを共通認識として持つべきですね。スポーツは「命の襷をつなぐため」にやるものでもなければ「身体を壊してまでやるもの」でもないですからね。選手がスポーツを楽しめなくなった時点で止めるべきですね。「命の襷」などという虚構を垂れ流すマスコミも酷いけどコレを妙な美談にするべきではないですね。高校野球の投手の投げすぎも同じですね。あっという間に晩飯。『ダーウィンが来た』のアンデスの興味深い鳥を見ながら。4000m級の山中の湖で巣を作って暮らすのか。こんな酸素のないところでよく生きていけるモノですね。小生もボリビアからチチカカ湖へ行くために5000mの峠をジープに乗せてもらって(何度もパンクでタイヤを替えながら)越えたことがあったけどソコでは煙草に火が点きませんでした(酸素が少ないから)。この歳では2度といけないところだけど夜の星はメッチャ綺麗だった。漆黒の空に満天の星。巨大な天の川。足元にはボヤッと星影。美しい記憶は残る。それで十分。写真は要らない。『日曜美術館』で遠藤彰子の巨大な絵を見る。スゴイ。ちょっとエッシャー風だけど圧倒される。まぁ寝よ。

10月22日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。秋ですね。ワン。朝のテレビでアナウンサーが10月なのに颱風が発生…と言っていたのでエッ?と思う。10月の颱風は当たり前ではないか。颱風とは秋に来るもんだ。最近の夏颱風が早すぎるのだ。ワン。知らないくせに同意するな。ワンワン。朝通信社の原稿1本書いて送る。共同通信から電話。昨日の女子駅伝について。昨日の本欄に書いたことを話す。午後から読書塩田潮さんの朝日文庫新刊来月発売の『新版東京は燃えたか』の解説を書くために読破しなければ。しかし『ホモ・デウス』が下巻に入って人間至上主義の説明で佳境に入ってきた。最初はナンジャイ前の『ホモ・サピエンス』のほうが面白かったな…とか思っていたけど徐々に面白くなる。まだ結論めいたことは書けないけど新人類誕生はニーチェの延長?夕方から東海道線で品川へ。山手線に乗り換えて浜松町へ。徒歩で芝公演のAVATTA STUDIOへ。『ニューズ・オプエド』アンカー出演。ゲストは相撲ジャーナリストの荒井太郎さんとサッカー・ジャーナリストの大住良之さん。荒井さんの貴乃花論は面白かった。そうか。彼と話をすると相撲の理想論で心を洗われるそうな。色紙に快打洗心と書いた長嶋茂雄さんみたいなモノですね。輪島さんの話も。こっちは話し方が長島節だったですね。大隅さんには森保ジャパン論を喋っていただく。貶すところがないのが唯一の欠点とか。南野・堂安・中島…みんな見ていても気持ちイイですからね。大隅さんは母校の栄光学園でサッカー部OBによるシンポジウムを12月15日に行うとか。小生は栄光学園OBではないけれど栄光OBのサッカー・ジャパンのドクターなどの皆さんと一緒にパネラーとして参加します。入場無料。午後1時半から場所は大船の栄光学園で。皆さん聞きに来て下さい。

DVD
『ワーグナー/偉大なる生涯 ディレクターズ・カット』
『ワーグナー/偉大なる生涯 ディレクターズ・カット』

10月23日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。次女の要請でヨメハンは早朝からJRと私鉄で1時間ほどの次女の家へ。ワン。小学生の孫のための父兄の面接とかがあるとかで生まれたばかりの赤ん坊の面倒を見に行ったらしい。ま。俺にはできんこっちゃ。ワンワン。黒兵衛の雲古を処理して朝ご飯をやって虎太郎の朝ご飯をやって仕事部屋へ。午前中は塩田潮さんの文庫本のゲラ読み。東京五輪招致の経緯が詳しく書いてある。昼飯自分で作って(と言ってもインスタント焼きそば)食ってチョイと休んで午後からは北國新聞連載コラム書き。駅伝四つん這い事件と脱水症状事件について。ボクシングにはレフェリー・ストップがあるのに駅伝は監督と選手しか試合棄権を決められないのはオカシイですね。高校野球の投手も投げすぎは審判がストップすべきですね…といったことを短くまとめて夕飯前からTV9時間大河ドラマ『ワーグナー/偉大なる生涯』の続き4時間を見る。途中ヨメハンが晩飯買うて帰ってきて中断。ニュースでトルコ大統領のサウジ批判演説を聞いたり福原愛ちゃん引退会見を見たりしながら晩飯。風呂のあと『ワーグナー』の続き。リチャード・バートン主演で美しい映像のドラマだったけど編集が下手。これなら9時間を2時間半にまとめられますね。それにニーチェってあんな人物だったの?と思ってしまった。ま。それはエエけど映画やドラマは長けりゃイイってもんじゃないですナァ。19世紀の西欧の風俗や社会(革命や汽車)や王侯貴族(ルートヴィヒ)の生活やバイロイトの雰囲気を少々味わえた以外は見るべきモノのない映画だったなぁ(>_<)

10月24日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・アラカルト』電話出演。マラソンや駅伝でのレフェリー・ストップの必要性を話したあと『ふたつのオリンピック東京1964/2020』について話させていただく。宣伝だけでなく本の中味の面白いところを紹介。1964東京五輪の女子水泳100m優勝者のドーン・フレーザーは警察官に追いかけられて皇居のお堀に飛び込もうとしたとか北朝鮮の麻薬がヤクザの手に渡って日本で広まったとか…イロイロ話したあと黒兵衛と散歩。桜並木は塩害で紅葉がナシ…とガッカリしていたら一枚だけ真っ赤っ赤の葉っぱを発見。ワン。これぞ最後の一葉。ワンワン。意味わかってるのか?クワ〜ン。昨日書いた北國新聞の校正をやって週末のオペラ講座『アイーダ』の資料づくりをして夕方から東海道線で新橋へ。タクシーで衆院議員会館へ。スポーツ議連のスポーツ。インテグリティ会議に出席。そうか。文科省やスポーツ庁は日本相撲協会や高等学校野球連盟やリトルリーグなどに対してきちんと傘下に入れてないのですね。JSCにもJOCにもスポーツ協会(旧体協)にも加盟していない「スポーツ団体」はどう指導すれば良いのか?宗教法人や学校法人や福祉法人のように特別法人としてのスポーツ法人の設立は一考の価値アリですね。帰宅後メシ&フロ&ネル。最近は歌舞伎を見てないなあ…。

10月25日(木)
朝起きて朝飯食って黒兵衛と散歩して帰ってきてパソコンのスイッチを入れたらナント全面的に消えたと思っていたはずの過去のメール・フォルダーが全て元に戻ってる。ワケはわからないがヤッホー!と叫んでフォルダーを開けるとなかは全て空っぽ。ワケがわからん。フォルダーの作り直しと少しだけ残ったメールの返事書きなどでいろいろぐちゃぐちゃ。仕事にならん。コンピューターさえなければこんな馬鹿なことにはならないのに…モンブランの万年筆で鳩居堂の原稿用紙に原稿を書いていた時代がナツカシイ。もう25年以上も前の話になったか…そのうちにい我々の仕事は全てAIに…いやAGI(Artificial General Intelligence)に取って代わられるのだろう。考えてみれば物書きとしてイイ時代を生きることができたのかも…。夕方から東京郊外の次男夫婦を訪ねていた義兄夫婦が来宅。一緒に大船駅ビルのイタリア料理店へ。ワイワイガヤガヤのあとみんなで久しぶりに駅前にあるクロちゃんのバーKurocksへ。美味しい(臭〜い)本物のスコッチをロックで2杯。イイ気分できちんと就寝。うん。美味い酒は身体にも良いですね。

10月26日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。帰ってきて出版社の春陽堂のネット新連載コラム『スポーツって何?』の第1回『サッカー(Soccer)って、どういう意味? ときかれて、貴方は答えられますか?』を書いて送稿。短いコラムの週1連載だけど基本的な疑問の繰り返しから最後は人間にとってのスポーツという身体文化の重要性まで行き次ぐはず。乞う御期待。春陽堂のHPにアップされるのは11月中旬からかな。ヨメハンは義兄夫妻と一緒に甥っ子夫妻と赤ん坊のもとへ。小生は明日から始まる新規のオペラ講座『これぞ史上最高の傑作オペラ!「アイーダ」のすべてを徹底的に解剖する』の準備。最近は仕事のBGMに『アイーダ』ばかり聴いていたけどコレは凄いオペラですね。改めて感激。凱旋行進曲があまりにも有名ですが王女と奴隷と英雄の愛の三角関係や政治&宗教と個人の愛の対立などそれぞれを表す音楽は見事ですね。そんなヴェルディの凄みに気づかせてくれたのは小生の大師匠の故・永竹由幸さんですがこの人も凄い人でしたねえ。いろいろ勉強し直して明日に備えて早よ寝よ。

10月27日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩のあとイロイロ準備してから東海道線で品川へ。新幹線で名古屋へ。地下鉄で栄まで行ったあと少々歩いて『中日文化センター』の新しいビルへ。老朽化した中日ビルが建て直しのためそこから150m程離れた新しいビルでオペラ講座『アイーダ』。まず19歳のソフィア・ローレンが主演したオペラ映画『アイーダ』をお見せして受講生の皆さんを少々驚かす。歌ってるのはレナータ・テバルディだが初々しいソフィア・ローレンも素晴らしい。第2次大戦後のイタリア映画はオペラ映画を山ほど創りましたね。『蝶々夫人』の主役は八千草薫で宝塚スター総出演。『パリアッチ(道化師)』の妻の役はジーナ・ロロブリジータでどっちもDVDが出ていて面白いですね。『アイーダ』は第1幕を解説。パヴァロッティのラダメス&ギャウロフのランフィスが凄いスカラ座の舞台で政治(宗教)と愛の三角関係を解説。新しいビルの教室も新鮮。新中日ビルが完成するのは4〜5年後らしいけど…そのとき70歳になってもまだオペラ講座は続くのかな?オペラ(や歌舞伎)を楽しみ出すと老後なんてなくなりますね。スポーツはどうなのかな?

10月28日(日)
朝早く起きて朝食のあと黒兵衛の散歩はヨメハンに任せて東海道線で横浜へ。西口からタクシーに乗って神奈川大学へ。今年で8回目となった笹川スポーツ財団の援助の下で行われている大学生たちのスポーツ政策発表コンペ『Sport Policy for Japan』に今年も審査員として参加。

10月28日(日)つづき
今年の『Sport Policy for Japan』は北は北海道(北海道教育大学岩見沢校)東北(東北学園大)から南は高知(四国大学・高知工科大学)西は広島(県立広島大学)など23大学56チーム(ゼミ)が参加(来年は是非とも九州沖縄地区の大学も参加してください)。昨日6グループに分かれて予選会が開かれて各グループの優秀賞が選ばれ今日はその6チームのプレゼンテーションが午前3チーム(立教大松尾ゼミ×2・明治大澤井ゼミ)午後3チーム(亜細亜大石原ゼミ・東海大秋吉ゼミ・静岡産大香村ゼミ)に分かれて行われた。そして審査と結果発表。先に予選で惜しくも落選したが優秀なチームに与えられる特別賞6チーム(東海大大津ゼミ・県立広島大和田ゼミ・早大間野ゼミ・神奈川大大竹ゼミ・一橋大岡本ゼミ・大阪体育大相原ゼミ)表彰されて最優秀賞の発表。明治大学澤井ゼミが選ばれた。政策内容は「キャリスタ同窓会〜同窓会はJクラムを救うか?」地方の中学校の同窓会(主に首都圏の大学に進んだ学生が対象)とJリーグの試合観戦そしてJクラブのスポンサー企業や地元企業の就職活動を結びつけた企画。Jクラブの観客動員の頭打ちを打破することと都会に出た学生の地方へのUターンを促し地方を活性化する企画。その実現性の高さが評価されて4人の審査員全員一致で最優秀賞に選ばれた。トロフィーや賞状のプレゼンターをやらされて(いつの間にか審査員のなかで最年長者になったようです)全体的な公表も話すよう要請されたので今年はプレゼンがチョット温和しかったこと(去年はビル・ゲイツもどきに動き回って話す学生が多かったのに今年は何故か少なかったのは残念)を話したあと小生の注目したアップ・トゥ・デートでジャーナリスティックな政策(IRを取りあげた大経大・eスポーツを取りあげた明大&亜細亜大・LGBTを取りあげた神大・公営ギャンブルを取りあげた早大etc)が予選落ちしたことが残念で来年からはもっと型破りの企画がどんどん出てくることを期待したいと挨拶。しかしコレは毎年面白いイベントで大学生が自分で政策を考えるのがイイですね。表彰式が終わって久しぶりにお逢いした神大の大竹先生や横浜桐蔭大の渋倉先生や江戸川大学の小林先生にも御挨拶。大竹先生には『ふたつのオリンピック』を渡して小林先生には明日のオプエド出演(アンカーはタケ小山さん)を改めてお願いしてオプエド・スタッフのカメラの前で今日の感想を喋ったりして(最優秀の明大チームは『ニューズ・オプエド』に出演してもらいますからね)見学に来ていた長田渚左さんも一緒に打ち上げで称せほうビールを飲んで帰宅。長田さんの大分土産の針魚(さより)の一夜干しは美味しかったです。帰宅して晩飯。朝早くからの一日。楽しかったけど少々疲れて晩飯のあと爆睡。

10月29日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。秋の小春日和の朝。ワン。気持ちがいい。ワンワン。朝イロイロ仕事の整理をしたあと東海道線で東京駅へ。地下鉄丸ノ内線で国会議事堂前へ。衆議院第一議員会館でのスポーツ議連によるスポーツ・インテグリティ・アドバイザリーボードの会議に出席。アドバイザリーボード答申案が示されるがスポーツ協会やパラスポーツ協会やJOCの自主性を尊重するにせよJSCを通じて国の関与を強めるにせよ日本の全てのスポーツ団体を網羅できないことに対する指摘が(私の意見も含めて)相次ぐ。私は昨今のスポーツ界の不祥事の頻発やマスメディアによる不当なスポーツ支配を鑑みて国のスポーツに対する関与を強めるべきとの意見をジャーナリズム側の人間として不適当な意見であると知りながら開陳。モスクワ五輪不参加時の国の不当な関与を考えるとそのような意見は当然不穏当だが高野連や少年野球などがライセンス制のない指導者による非科学的な指導が蔓延したりメディアによって学校の試験中に公式戦が行われていたりメディアが多くの暴力を見逃してきたこと(ジャーナリズムと呼べない行為を繰り返してきたこと)などを考えると国の関与も仕方ないと考える。その結果日本のスポーツジャーナリズムもジャーナリズムとして目覚めるはず…等いろいろ意見を言わせていただいて…さぁ最後はどーなるか?日本のスポーツは真っ当な方向に歩み出すようになるのか…。会議のあとスポーツ議連の遠藤さんと二之湯さんに挨拶。副議長の友添先生に12月の『ニューズ・オプエド』出演決定の御礼を言って帰宅。帰りに大船駅エキナカの本屋に寄ると平積みしてあった『ふたつのオリンピック』が消えている。棚に1冊発見。売れたのかな?帰宅して少々仕事。メシ、フロ、ネル。

BOOK
ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス 上下合本版 クノロジーとサピエンスの未来・上』(河出書房新社)
ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス 上下合本版 クノロジーとサピエンスの未来・上』(河出書房新社)

10月30日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。秋深し隣は何をする人ぞ。ワン。最近夏と冬しかなくなったと言われるなかで秋らしい秋は自ら秋だぁーと確認しながら味わいましょう。ワンワン。ノンフィクション作家塩田潮さんの新刊文庫本を読んで解説を書かねばならないところが『ホモ・デウス』が下巻の佳境にさしかかり気になって仕方ないので一気に読み切ってしまう。最初はマァマァと思っていたが最後はけっこう面白くなった。なるほど人間至上主義社会からデータ至上主義社会へ…か。俺の身はアルゴリズムかちょっとゲンナリ。しかし意識を持たない知能ががは立つするのはわかりますね。自動運転車は危ない!と思わずに人を避けるのですからね。しかしまぁ時代遅れになってしまう小生は音符のアルゴリズム処理的なカラヤンのベートーヴェンの演奏ではなく仮想でもイイから精神的な迫力に満ちたバーンスタインのベートーヴェンの演奏に耳を傾けることにしましょう…てワケわからん人は『ホモ・デウス』を読んでバーンスタインのベートーヴェンを聴いてみてください。

10月31日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。貴ノ岩が日馬富士への訴訟を取り下げたことについて一言話して(被害者側が圧力を受けて裁判ができなくなるとは最低の世の中ですね)日曜日に行われたSport Policy for Japanについて話す。大学生によるスポーツ政策の研究発表コンペ。本当に素晴らしいイベントですからラジオを聴いてくれている九州地区の大学生も来年からは是非とも参加を…と呼びかけたあと準備をして東海道線で新橋へ。タクシーで六本木のテレビ朝日へ。久しぶりに『ワイドスクランブル』生出演。貴ノ岩が日馬富士への損害賠償請求訴訟を取り下げたことについて発言。日本相撲協会が暴力を受けた「被害者」のことをまったく擁護していないことこそ最悪の問題。スポーツ・インテグリティ(スポーツの高潔性・誠実性・品位品格)を守るための会議に参加しているが日本相撲協会は(暴力否定の社会のなかから生まれた文化としての)スポーツ団体とは認めがたい…といったことを話すが加害者の日馬富士を擁護して被害者の貴ノ岩をバッシングするモンゴルも「世論」についてCM中にアメリカ・メジャー野球に加わってる日本人同士が裁判するようなもの…と雑談で話すとコメンテイターのYさんがCM開けに早速小生の言葉をコメントとして口にしたので呆れかえってしまった。モーニングショーのTさん同様テレ朝のコメンテイターには他人の意見をすぐに盗用する性癖があるのかなぁ(笑)。もう笑うほかないなぁ…と思いながら爆睡して局のクルマで帰宅。塩田潮さんの新刊文庫『新版 東京は燃えたか』(朝日文庫)読了。1940&64のオリンピック招致と時代背景に関するドキュメンタリー。高度成長と世紀のロマンスと新幹線とオリンピック。面白かった。赤字国債にも触れてほしかったけど…。夜は日本シリーズ。ソフトバンクも広島も強いチームですね。工藤監督の投手起用法には感服。明日はハローウィン。渋谷が大騒ぎというけどかつてはパリ祭で銀座が人だらけになった。幕末にはええじゃないかもあった。桃山時代にはカブキ者たちが暴れた。何も珍しいことではないですな。

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