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12月1日(火)
今日から師走か…小生は師ではないですから別に走らなくてイイですね。ワン。黒兵衛とゆっくり歩いて散歩。これでは運動にならないからやっぱり少しは走ったほうがいいのかな?以前掛かり付けのお医者さんに何か運動してる?と訊かれたので毎日犬の散歩をしてますと言うとソレは犬の散歩だと言われました。犬の散歩は人間の運動ではないのですね。ワン。終日机の虫になって春陽堂Web新小説連載第7回「アメリカの野球小説」の原稿と大格闘。『素晴らしいアメリカ野球Great American Novel』を原稿に短くまとめるのは難題でした。おかげでキンセラの『シューレス・ジョー』と日本の野球小説は来月号へ。それでも晩飯までかかってしまった。ふううううう。晩飯後映画劇場は『砂漠の鬼将軍』砂漠で戦車隊を率いて縦横無尽の活躍をしたナチス・ロンメル将軍が最後にはヒトラーに反抗して暗殺に関わったとされて国家反逆罪で殺されるまでを描いた1951年のアメリカ映画。前にも見たけどノルマンディ上陸作戦や空中戦の実写は迫力ありますね。ただドイツ人がすべて英語は少々シラケます。風呂入って寝よ。

12月2日(水)
朝ベッドでバウトン&アジノフ『ストライク・ゾーン』再読。改めて最高級の野球小説だと再認識。《あなたは野球が好き。わたしは詩が好き》素晴らしい男女の出逢いですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。最近のマラドーナの死については小生はあまり反応できなかった。メキシコW杯当時は野球とボクシングばかり追いかけていて観客のウェーヴを初めてテレビで見て驚いたくらいでしたからね。スポーツマンの死で実感的に一番ショックだったのはアイルトン・セナかな。ワン。大下弘という人物の死も引退後の彼の行為を知っていたので小さくなかったですね。他にも…平尾誠二とかモハメド・アリとか…次々と思い出されてきたので書くのは止めます。ワン。終日デスクワーク。IOC会長選挙はバッハ現会長再選のようですね。対抗馬がいないから。そのつぎはセバスチャン・コーでしょうが現在の肥大化しすぎた五輪をどうする?とりあえず来年の東京五輪は室内競技だけをすべてもう半年延期して北京冬季五輪と一緒に日中共同開催にすればどうかな?そうでもしないと1万3千人の選手+関係者合計3万人以上のPCR検査を何日か置きになど無理でしょう。以前IOC副会長時代の猪谷千春氏は夏の室内競技をすべて冬の五輪に移す案を提唱されてソレは夏の競技を新たに増やすためだったけどワクチンがギリギリ間に合うかどうかという時期のコロナ対策としての室内室外の競技の分離開催は選手のためにも関係者や観客のためにも有効なのでは?東京新聞特報部から電話。今年のスポーツの流(行語を選んでほしいと言われたので「東京五輪延期」を選ぶ。他にないでしょ。その決定の責任の所在がはっきりしないのも最近の日本政治と似てますよね。晩飯のあと高校生のマーチングバンドのドキュメンタリーをテレビで見る。体育会系音楽倶楽部の物語。それなりに面白かったけど体育会系高校野球より自主的でしたね。それにしても「密」だなぁと思ったら2011年のドキュメンタリーだった。今はスポーツよりも音楽がタイヘンかな。東京五輪の文化プログラムはどーなってるんだろ?

BOOK
円城塔『オブ・ザ・ベースボール』文春文庫
円城塔『オブ・ザ・ベースボール』文春文庫
難解小説。表題作はまだ楽しめたけど『つぎの著者につづく』はサッパリわからんパープリンです
ジェイムズ・ジョイス『フィネガンズ・ウェイク』
ジェイムズ・ジョイス『フィネガンズ・ウェイク』
持ってます。もちろん最後まで読み通してはいません(^^;)

12月3日(木)
『ストライク・ゾーン』再読だけどメッチャ面白い。そう言えば昔佐瀬稔さんとこの本についても一緒に大興奮して話したことを思いだした。けど…《野球選手の下着はロッカールームの非公式ユニフォームである》なんて文章に笑えるのはヤッパリ野球(メジャー)をよく知らないと無理かな?ワン。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。昨日の本欄に書いたようなことーコロナ禍で屋内競技を冬に移せば…という話をする。しかし現実的には(組織委では)そんな改革案は話せないのかな?五輪は既にToo Big to FailどころかToo Big to Changeにもなってしまいましたからね。ワン。黒兵衛と散歩のあとナンヤラカンヤラと雑用。請求書書いたり領収書書いたり来週月曜の『ニューズ・オプエド』に出演する四国大学の学生諸君(Sport Plicy for Japanで最優秀賞に輝いたグループ)や審査員の大学教具の手配をしたりカレンダーを付け替えて来年1月の予定を考えたり(しかし講演会が次々と中止で仕事が減ったなあ…トホホ)そのうち晩飯。原稿が書けなんだ。シャーナイなぁ。風呂入って屁ぇこいで寝よ。この場合の「こいで」はどんな漢字を使うのかなあ。明日調べよ。

12月4日(金)
『ストライク・ゾーン』最高ですね。《変化しないナックルボールなんて狩猟解禁日に蛍光色を全身に塗って森から出てくる鹿みたいなものだ》朝のベッドで一人ゲラゲラ大笑い。初回に滅多打ちを喰らいながらバックのファインプレイと併殺であっという間に無失点で切り抜けたヨレヨレ先発投手が呟く。《今のは現実の出来事なのか。いい球は一球も投げてないのに》呆然としてダグアウトへ帰ってくる。《ほかに行く場所もない》こんな一言が書けるのは著者が元ヤンキースのエース・ピッチャーだからだろう。しかし…野球を知らない人は読んでも面白くないかな…少なくともベッドのなかで大笑いはしないでしょう。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。しかし…野球は面白いなぁ…様々なフィクション(小説)を生み出す力は他のスポーツにはないなぁ。ワン。終日明日締め切りの原稿書き…と思ったら以前〔スポーツ絵画十選〕〔スポーツ本書評〕などの面白い連載企画を書かせてくれた日経の編集者からメール。絵画・彫刻・写真・建築などアート作品をテーマを設けて10選んで連載を書けという面白い企画の連載以来。モーツァルトやワーグナーやバーンスタインやグールドなど作曲家や演奏家の絵画や写真を集めようかな…いや野球だけで…と本棚を探し始めたら『THE ART OF BASEBALL The Great American Game in Painting,Sculpture,and FolkArt』という昔ニューヨークの本屋で買った本が見つからない!これは大問題!以前大学の授業などで学生に見せるため何度か持ち出したことがあったがその時なくしたか?小生の宝物と言える本なのに!と泣きそうになりながら仕事場やリビングなどにある本を次々と引っ張り出して本棚の本の背後などを片っ端から1時間かけて調べたら…ありましたぁ!良かったぁ!本の背後に隠れてましたぁ!そこで久し振りに見直すとノーマン・ロックウェルやベン・シャーンやダリやウォーホルの野球アートだけで素晴らしい十選ができそう…それにライファーやイウースの写真も加えて…日本の野球絵画も加えて。戦前ベーブ・ルースが来日したときのポスターなんて凄くアーティスティックですからね…なんてイロイロ本を引っ張り出していたら原稿書けないまま晩飯の時間。シャーナイですね。メシ食ってチコちゃん見て風呂入って寝よ。大飯原発設置許可取り消しの判決…もっと大きくニュースで扱ってほしいなぁ。それにしても我が国の総理大臣は何かを見ないと話せないのかな?自分の言葉で話せないのかな。これでは「危機感」も伝わってこないですね。嗚呼。

BOOK
『TheArt of Baseball: AMERICA'S GAME IN PAINTING, FOLKART, AND PHOTOGRAPHY』
『TheArt of Baseball: AMERICA'S GAME IN PAINTING, FOLKART, AND PHOTOGRAPHY』
昔マンハッタンの本屋で見つけて買って帰りました。我が家の宝物!

12月5日(土)
《ホームプレートは幅17インチ。ボールの直径は2インチ1/2。ボールがホームプレートのどの部分を掠めてもストライクゾーンを22インチまでのばす気になればストライクである。ベースボールとはインチのゲームである》朝のベッドのなかでこんな文章を読んで大興奮してる俺はヤッパリ野球が好きなんでしょうね。ワン。黒兵衛と散歩のあと今日も終日デスクワーク。東京五輪の原稿を書くために先月送られてきた『現代スポーツ評論43号』(創文企画)を読み直す。この雑誌は我が師であるスポーツ学者の中村敏雄先生が創刊されたもの。先生亡き後は清水諭先生や友添秀則先生が引き継がれてスポーツの根本問題を論じている唯一の雑誌(だと思う)。今号のテーマは「スポーツと人種問題」の現在。『スポーツにおける人種問題』『人種差別の現在ーペレの憂鬱』『「スポーツに政治を持ち込むな」という政治』等々興味深いタイトルが並ぶ。そのなかでも最も目を引かれたのが『オリンピック秘史ー120年の覇権と利権』(早川書房)という名著を書いたジュール・ナボコフらのレポート『アベリー・ブランデージ:人種差別主義者の名誉ある地位からの失墜』。東京札幌両五輪のときのIOC会長が「強権的」であっただけでなくいかにヒドイ「人種差別主義者」で「性差別主義者」で「反ユダヤ主義者」として悪名高かったかが書かれている。そしてBLM(Black Lives matter)運動の対象となり彼の膨大な日本や中国やアジアの美術品などを収めたサンフランシスコ・アジア美術館が施設内に設置していた彼の胸像を撤去すると発表したというのだ。おそらくその美術館には東京五輪招致時に日本から贈られた柿右衛門の壺も飾られているのでしょう(彼の自伝に自慢気に書かれてますからね)こーゆー世の中の動きから「超然」として何も言わないIOCはどこかの国の元総理と似てますね。それどころかIOCは五輪大会での人権擁護発言や反差別発言をすべて政治的発言として禁じてるのですからね。IOCはヒトラーのナチオリンピックを絶賛したブランデージIOC元会長の過去の態度に対する自己批判を行えないまま商業主義に走るのでしょうか?資料読みで原稿書けず。シャーナイですね。晩飯と風呂のあとハヤブサ2の帰還までは起きていられないなぁ…と思ってるとNHK-BSで『江夏の21球』のドキュメンタリーをやっていたので見てしまう。みんな若いなぁと思いながら昔見たことを思い出す。広島ベンチの全員が藤瀬(三塁走者)のスタートを見て大声で「スクイズ!」と叫んだという古葉監督の証言は貴重ですね。野村克也さんの江夏に対する優しく思いやりのある発言(江夏の十何年に及ぶ野球と取り組んだ賜)も素晴らしいですね。やっぱ江夏の「神業」を生んだ野球という球戯は凄い!という結論にしたいですね。寝よ。ハヤブサ2は大丈夫な?

DVD
『ベートーヴェン:交響曲第1.8,9番』
『ベートーヴェン:交響曲第1.8,9番』
バーンスタイン指揮ウィーン・フィルの第九のフィナーレには大興奮です。

12月6日(日)
朝ベッドで読む『ストライク・ゾーン』はチョットおやすみして『現代スポーツ評論43号』の特集「スポーツと人種問題の現在」を読む。ペレが言うように黒人差別問題は「私の時代から何も変わっちゃいないさ」なのだ。ナルホド。「スポーツに政治を持ち込むな」という主張は「パン屋に政治を持ち込むな」というのと同じなんですね。「黙ってスポーツをしてりゃいいんだ」という言葉は「黙ってパンをこねてりゃいいんだ」と言うのと同じだということに多くの人々が気付かなければ。ということは選手の政治的発言を禁じているIOC憲章第50条は国連の人権宣言違反と言えますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。寒い。冬だから当たり前か。ワン。終日デスクワーク。ようやく『月刊ファクタ』の東京五輪とIOCに関する原稿を書きあげる。コロナ禍での五輪は大丈夫かという話題にブランデージ元IOC会長が「人種差別主義者」として非難されている話題も含めて。集中して書いたらアッという間に晩飯。ふうううううう。メシ食いながら『ダーウィンが来た』でチベット大上の話題を見て『日曜美術館』でアイヌ文様の素晴らしさを見てフロ入って寝ようとしたらEテレでベートーヴェン特集の第九交響曲の解説を稲垣吾郎と広上の両氏がやっていておまけに演奏がバーンスタイン指揮ウィーン・フィルだったので最後まで見聴きしてしまう。もう何十回見聴きした演奏かわからないけど何度聴いても凄い演奏ですね。独唱がグィネス・ジョーンズ&ハンナ・シュヴァルツ&ルネ・コロ&クルト・モルですからワーグナーのトリスタンとイゾルデとブランゲーネとマルケ王が歌ってるわけですよね。見事なもんです。改めて堪能してベッドへ。

12月7日(月)
『ストライク・ゾーン』はいよいよ大詰め。7回裏フィリーズが4-2で2点リード。しかしカブスは一二塁の大チャンス。投手のピッチングは《ヤマアラシの交尾と同じ》なんて表現が出てくる。《用心に用心を重ねて…》ハハハハハ。ベッドのなかで大笑い。カブスは1点取って1点差とするが生涯初の八百長試合を引き受けてしまった球審が自らの引退試合で微妙なコースをストライクに取って何とか切り抜ける。打者もカブスベンチも大荒れ…さてどーなるか…再読なのに大興奮。しかしコノ小説は野球を知らない人は楽しめないかな?しかし…ということは恋愛を知らない人は恋愛小説を楽しめないと言うことになるのかな?不倫を知らない人は不倫小説を楽しめない?恋愛や不倫を知らなく絵も恋愛や不倫に憧れていれば楽しめるのかな?ならば野球に憧れるってことはあるのかな?…なんてことが頭を巡って収拾がつかなくなったのでベッドから出て黒兵衛と散歩。ワン。人間は自分の知っていることしか知ることができない…なんて確か哲学者の誰かが言っていましたね。新しい知識というのはどーやったら頭に入るのかな?野球を知る…はルールを知ることから始まって技術・戦術・戦略…へと広がるんだろうけど…ならば恋愛や不倫は?感情のなかに本能的に組み込まれてるのかな?ワン。もーええわ。午前中雑務のあと午後から「weeklyスポーツ批評第7回」YuTubeのビデオ撮り。一昨日&昨日本欄に書いた「スポーツと人権」について話す。IOCがオリンピックでの大坂なおみの黒マスクを認めないのは「レイシスト(人種差別主義者)」ブランデージ元IOC会長の過去に口をつぐむのと同じ行為かな?この問題は東京五輪開催を控えてる日本人にとってコロナ以上に大きな問題のはずですよね。

12月7日(月)つづき
夕方からは『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今日のゲストは第10回スポーツ政策学生会議(Sport Policy for Japan=SPJ)で最優秀賞に輝いた四国大学大野ゼミの皆さん。《「スポーツつながリズム」が描く未来図〜大学アスリートと農家の共生》と題した発表(約15分)をリモートでやってもらう。地元農家の生産販売と学生アスリートのコラボをサステイナブルな形で提案。じつに見事でした。ゲスト出演していただいた審査委員長の早稲田大学中村好男先生も絶賛。以前からSPJに関わっていた笹川スポーツ財団研究員で産経新聞客員論説委員の佐野慎輔さんも大絶賛。始まる前はパソコンのパワーポイントが上手く表示できるかヤキモキしたえど上手くいって万々歳。アフタートークには四国大ゼミの大野先生にも出演していただいてみんなでワイワイガヤガヤ。視聴者からの質問や意見にも四国大の学生の皆さんに答えていただいてバッチリでした。オプエドにも出ていますので四国大の皆さんの素晴らしいプレゼンテーションを是非とも御覧ください。https://op-ed.jp/

BOOK
ジム・バウトン&エリオット・アジノフ『ストライク・ゾーン』文藝春秋
ヨレヨレフラフラのナックルボール投手が9回裏2死満塁一打逆転のピンチで投げる最後の1球には痺れます
『Yousuf Karsh (Stern Fotografie)』
『Yousuf Karsh (Stern Fotografie)』
私の一番好きなカメラマン。チャーチルやエリザベス女王が有名ですがバーンスタインやグールドやピカソも素晴らしい!

12月8日(火)
ベッドのなかで『ストライク・ゾーン』読了。いやぁ素晴らしい野球小説でした。再読でも大感激。この試合に勝てば優勝というペナントレース最後の試合の1点リード9回2死満塁3ボール2ストライクで完投寸前のよれよれナックルボール投手が最後の1球でど真ん中にストレートを投げるシーンは圧巻ですね。それだけではなく家庭崩壊寸前の投手と八百長を命じられた審判の人生も最高に面白い。さすが元メジャーリーガーが書いただけはありますね。冒頭の次の小咄がイイですね。《悪魔が聖ペテロに野球を挑んだ。「正気か?こっちにはベーブ・ルースもタイ・カッブもいるんだぞ」悪魔はニヤリと笑って答えた「こっちにはアンパイアがいる」》野球大好き人間の訳者・村上博基氏の「あとがき」も見事。《テレビはたしかにプロ野球とプレイヤーを身近な存在にした。がその一方で野球ウォッチングから多くの喜びを取りあげた。絶叫するアナウンサー・喋りまくる解説者・場違いなゲスト・判で押して写真複写したようなヒーローインタビュー・ばかばかしいベンチ情報…》しかもナマの野球も変化した。《屋根付球場は多給の競技性より遊技生を際立たせる…選手は競技者よりもボードゲームの駒の印象…》の訳者が《テレビに愛想を尽かし球場に失望し新聞のスポーツ欄もほとんど見ない》ようになった末に本書を読了すれば《外野スタンドでホームラン・ボールをダイレクト・キャッチしたらこんなかと思う心地だった》と絶賛。プロ野球の試合も《本書一読のスリルとサスペンスとエキサイトメントに遠く遠くはるかおよばない》と断言。いやぁホントそうですねと小生も頷いたのはトシを取ったからかな?ワン。黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。日本経済新聞から新たに《十選》という連載を依頼されたので「選ぶ作業」をする。絵画・彫刻・建築・焼き物…からお薦めを10選べという企画。何日か前の本欄に書いたとおり今の小生の精神状態なら野球の…いやベースボールというテーマのなかから10選ぶほかないでしょうなぁ。モーツァルトやワーグナーの肖像画や大好きなカメラマンのユーサフ・カーシュの撮ったレナード・バーンスタインの写真も選びたかったけど全部野球でやっちゃえ!!ノーマン・ロックウェル&ベン・シャーン&サルバトール・ダリ&アンディ・ウォーホル…ははははは。オモロイオモロイ!

BOOK
バーナード・ショウ『ピグマリオン』
バーナード・ショウ『ピグマリオン』光文社古典新訳文庫
小田島雄志先生の息子さん恒志さんの解説がメッチャ良いです
【以上ナンカン12/9】

12月9日(水)
ベッドのなかで『現代スポーツ評論43号・特集スポーツと人種問題』読む。先に何度か本欄でブランデージ元IOC会長が「人種差別主義者」として糾弾されている話題を書いたがネタ元はこの雑誌。今号は他にも勉強すべき論文が満載だ。下地ローレンス吉孝さんの『「ハーフ」をめぐるスポーツ鑑賞ー人種化された鑑賞行為と反人種主義のアリーナー』も読み応えがあった。ハーフの選手に対して《本人の日々の努力や練習量などをまるでなかったことのように評し勝因を「外国の血」という観念のみに結び付けようとする人種化された鑑賞行為はそれを言われた本人の存在や人生そのものに深い傷を与えかねない》重要な指摘ですね。ナイキのCMを非難した人はどう考えるんかな?ワン。黒兵衛と散歩のあと終日デスクワークは日経の連載の準備。野球の絵画や美術品探しで本棚を漁りまくってコピーをとりまくる。うわっ。コピー機のカラー・インクがあっという間になくなる。シャーナイな。晩飯の時間まで画集やコピー機と大格闘。昼間にNHK-BSでジュリア・ロバーツとリチャード・ギアの『プリティ・ウーマン』をやっていて途中まで見たヨメハンがやっぱり面白いというので晩飯映画劇場にDVDで見直す。ヴェルディの『椿姫』を持ち出したところは映画に深みをもたらしてますね。映画もオペラも主人公の女性の境遇は同じですからね。この映画はハリウッド版『マイ・フェア・レディ』とも言えるかな。

ART
ノーマン・ロックウェル『ザ・ルーキー』
ノーマン・ロックウェル『ザ・ルーキー』
いい絵ですねぇ…野球ファンなら笑顔でいつまでも見つめていられる絵ですねえ
【以上ナンカン12/10】

12月10日(木)
《強い危機感を持って…勝負の3週間!》阿呆か。言葉だけを弄んでどないするちうねん!?メディアはまったく報じてくれないけど来年の東京五輪はどうなるのでしょうねえ?暖かくなれば感染者も減るからその隙を突いて開催できる…このまま来年のオリンピックに突き進むことができる…と考えてるのかな?…ベッドで読み始めた本があまりにつまらないので(著者に対する惻隠の情で書名は非公開にします)そんなことを考えながらベッドを出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。ブランデージ元IOC会長の胸像が「人種差別主義者」として撤去された話をしたあと黒兵衛と散歩。そのあと仕事であちこちメールしてたら木村元彦さんがWebSportivaでの感染症の権威岩田健太郎氏へのインタヴュー記事のURLを教えてくれた。東京五輪はやってもやれなくても《できない基準が設定されていないから心配》だという。そのとおりですね。IOCバッハ会長も菅総理も「とにかく開催」ですからね。このままではインパール作戦ですね。撤退する基準…東京の感染状況がどうなれば開催をやめるという基準を示すべきですね。https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/othersports/other/2020/12/10/post_15/しかし感染が治まってからやるはずだったGoToも突き進んで感染悪化とは因果関係がないと言ってるくらいですから日本の政府は第二次大戦の帝国陸軍から一歩も進化してないのでしょうか?などと考えながら昨日に続いて日経新連載の『十選』の絵画や写真を昨日に続いて選ぶ作業。あ。バンクシーのテロリストが花束を投げてる絵も選ぼうかな…あれは野球の投手の原点では…?などと思いながら仕事部屋の床は広げた画集でイッパイ。2日がかりでよーやくリストができてメール送稿。ま。ノーマン・ロックウェルやアンディ・ウォーホルと格闘するのは楽しい仕事ですけどね。

12月11日(金)
コロナ禍のため困ってる人が多いなか一国の首相がネット番組で「ガースーです」と挨拶。阿呆か。終戦直後のノガミのズージャーバーでカッコつけてるチンピラじゃあるまいし(意味わかるかな?)こんな人物に「強い危機感」と言われても誰も信じないでしょう。ドイツの国会で自分の言葉で危機と自粛を激しく訴えたメルケル首相の爪の垢でも煎じて飲んでほしいですね。まったく。黒兵衛と散歩のあと今日も終日デスクワーク。財界展望社の月刊誌『ZAITEN』の連載「今月のスポーツ批評」の原稿執筆。テーマはやっぱりオリンピックのことしかないですね。はたして現在のオリンピックが世界平和や人類社会の発展のために貢献しているのかどうか…大いに疑問ですね。その創始者であるクーベルタン男爵が生前100年後に輪廻で生まれ変わったら「自分が苦労して作り上げたもの(オリンピック)を今度は潰す側にまわる」と発言していた意味を考え直すべきでしょうね。しかしそのクーベルタンも晩年はヒトラーの加護の元でのナチスの年金暮らし。ブランデージ第5代IOC会長はヒトラー絶賛の人種差別主義者。第7代マルキ・ド・サマランチ(侯爵)会長はスペイン・フランコ独裁政権支持者でナチスを支持したスペイン・ファシスト党(ファランヘ党)党員。作家のアーネスト・ヘミングウェイやアンドレ・マルローなどの参加した義勇軍の市民戦争を弾圧。バッハ現IOC会長はどないな人なんでしょうねえ?チコちゃん見ながら晩飯食って早々とネル。

CD
『バーンスタイン:セレナーデ、バレエ「ファンシー・フリー」「スラヴァ(政治的序
		曲)」』
『バーンスタイン:セレナーデ、バレエ「ファンシー・フリー」「スラヴァ(政治的序 曲)」』
セレナーデはプラトン「饗宴」に登場する哲学者&ソフィストを描いてる?

12月12日(土)
昨日の本欄の「ノガミのズージャーバー」の意味がわからない人がいたみたいです。「上野のジャズ・バー」のことです。終戦直後はそんなふうに逆さに言うことが流行ったそうです。小生より一世代上の人たちの流行語ですね。最近ベッドのなかでつまらない本を読んでしまったので今朝は昨晩本棚から引っ張り出したプラトン『饗宴』(岩波文庫)を読み始める。なるほど。エロス(愛)はカオス(混沌)やガイア(大地)と同じく世界の始まりから存在していたのですね。レナード・バーンスタイン作曲『セレナーデ』はこのプラトン『SYMPOSIUM(饗宴)』に触発されて生まれたもので5つの楽章にはそれぞれ「ファイドロス:パウサニアス」「アリストファネス」「エリュキシマコス」「アガトン」「ソクラテス:アルキピアデス」とタイトルがついている。これまではそんなこと無視してチョイと面白いヴァイオリンとオーケストラの楽曲を聴いていたけどこれからはチョイとギリシアの哲学者やソフィストとの関係を考えながら聴いてみようかな…などと思いながらベッドから出て黒兵衛と散歩。しかし「シンポジウム」とは「酒呑みの宴会(饗宴)」での座談のことなんですね。今はなんで酒が出えへんのや?ワン。終日デスクワークいろいろ。コロナ禍でもナンヤラカンヤラとやることはあるもんですなぁ…なかなかカネにはなりまへんけど…とほほ。晩飯&風呂のあとNHK-BSのドキュメンタリー『映像の世紀』でヒトラーやゲッペルスやゲーリングやヘスやアイヒマンを取りあげた『ナチス狂気の集団』をやっていたので見てしまう。この「狂気」をブランデージやサマランチIOC会長が支持し絶賛していたのはやはりIOCとしてケジメを付けるべきでしょうね。寝ようかと思たら高田賢三の追悼ドキュメンタリーをやっていたので見てしまう。素晴らしい人物だったんですね。寝ようとしたら『カウボーイ&エイリアン』という映画をやっていたので録画。30分だけ見てベッドへ。西部劇もSFも好きな人間には興味を惹かれるタイトルですが…中味はどうかな?

DVD
『カウボーイ&エイリアン』
『カウボーイ&エイリアン』
どうでもイイ映画です。なぜハリソン・フォードが出てるのかな?
CD
『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番~第32番』
『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番~第32番』
マウリツィオ・ポリーニのピアノ演奏は現代の至宝です!特にこれは絶品です!マイッタ!
【ナンカン12/13,14】

12月13日(日)
ベッドのなかでプラトン『饗宴』読み進む。しかし古い岩波文庫版は翻訳がわかりにくい。タイトルを『シンポジウム』に変えればいいのに…いや『酒呑み男色討論大宴会』か?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。散歩日和の好天のなか日曜だからか住宅街は正月のような柔らかい静けさ。ワン。終日デスクワーク。コンピュータ内の整理など雑務イロイロ。長田渚左さんから『スポーツゴジラ49号』が送られてくる。今回は1980年モスクワ五輪ボイコット特集。オリンピックに出られなかった選手も可哀想だけどはたして今五輪を行う価値があるのか?「五輪」というオリンピックの略語を創った川本信正さんの息子さんが父親の生前に「五輪」という言葉を商標登録していたら大金持ちになれたのに…と言ったら「五輪という言葉はスポーツを愛するみんなのものだ!」と叱られたという。それが今ではIOCが登録商標してしまった。商業主義に加えて歴代会長にナチスの支持者や人種差別主義者がいたようなIOCに平和運動のオリンピックを主催する純粋さがあるのでしょうかねえ?柔道の「巌流島決戦」は阿部一二三が勝ちましたね。選手の努力は尊いかもしれませんがオリンピックはどこかオカシイですね。日経新連載の『十選』のなかにベーブ・ルースが来日したときにポスターや戦前の『大坂タイガース』の試合のポスターを選ぶのを忘れていた。これは明日FAXしなければ…などと思いながら晩飯前に『カウボーイ&エイリアン』見てしまう。アメコミ現代版の映画化。見る必要のないどーでもいい映画でした。ハリソン・フォードが出ているのは年寄り向けの免罪符みたいなものかな。晩飯食いながら『ダーウィンが来た!』のヤリイカ特集を楽しんで『日曜美術館』で大原美術館の素晴らしさを味わって(死ぬまでに訪れてみたいですね)風呂のあと『クラシック音楽館』でベートーヴェン特集。アルゲリッチのピアノで協奏曲第1番を楽しく聴いたあとバレンボイムの指揮とピアノ&ムターのヴァイオリン&ヨーヨー・マのチェロで三重協奏曲(コレは何度聴いても面白いと思えたことがない。ベートーヴェンの失敗作?)そして最後はマウリツィオ・ポリーニのピアノでベートーヴェン最晩年のピアノ・ソナタ31番と32番。これは凄かった。なんという音の素晴らしさ!テレビで聞いても震えるような感動!聴衆も全員微動だにしない。ベートーヴェンの死の直前の白鳥の歌を77歳のポリ-二が見事に演奏。この録画は絶対に消せないですね。コンサートのあと(テレビ番組なのにそう書きたい)以前ポリーニの生演奏をサントリーホールへ一緒に聴きに行った長女から電話。ただただ凄い・素晴らしいの一言。世の中にはこーゆー奇跡を演じることのできる人物が存在するのですね。

12月14日(月)
プラトンの『饗宴』はチョットしんどいなぁと思って昨晩ベッドに落ち込んだ北村薫『野球の国のアリス』(講談社文庫)を読み出すと結構面白くてあっという間に4分の3ほど読み進む。鏡を抜けて左右が逆なだけの同じ世界で野球の投手として活躍する女子中学生の話。兎も猫も赤の女王も出てくる『鏡の国のアリス』のパロディ仕立てになっている。野球と名のついた本なら手当たり次第に買ったけど表紙があまりに少女漫画チックなので読まないで積んで置いた一冊。おまけに最近女性作家の野球本を何冊か読んで野球のプレイに関する間違いが多くてウンザリしていたから…三塁手が一塁へ大暴投…とか…左投手のカーヴのすっぽ抜けが右打者の臀部に死球…とか。しかし感想は読み終えてからにしますがこの一冊は結構面白い。と思いながらベッドから出て黒兵衛と散歩。ワン。帰宅して『weeklyスポーツ批評』の準備。午後からYuTube録画本番。テーマは『スポーツは不可能に挑戦しない!人間に可能なことを発見する行為!』これは何年か前ムーンサルト(月面宙返り)やツカハラトビを創作した体操選手の塚原光男さんにインタヴューしたときに「体操競技は人間にできることを発見するだけ」と言われた言葉を敷衍したものですね。少し休んで夕方から『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今週と来週は年末特集で1年を振り返ってもらう。今日はサッカー・ジャーナリストの大住良之さんと相撲ジャーナリストの荒井太郎さんに各々のジャンルで今年の五大ニューズを選んでもらった。どちらもトップ・ニューズはコロナによる混乱。サッカーはAJリーグがコロナ対策で見事なリーダーシップB日本代表がオランダとオーストリアで親善試合CJは川崎が大独走優勝Dヘディング受難(イングランドの往年の名選手などの認知症が相次ぎヘディングの悪影響が取り沙汰される)そしてマラドーナの死去。大相撲はA今年だけで幕尻優勝が2度も(徳勝龍&照ノ富士)B正代&朝乃山2力士がワンチャンスで大関へC照ノ富士:序二段からの大復活D豪栄道・琴奨菊・栃煌山・豊ノ島ら名力士相次いで引退も2横綱は引退せず。ほかに111年ぶりの現役50歳力士とか稀勢の里以来の16歳の幕下力士などいろいろ語ってもらう。オリンピックと違ってサッカーや大相撲そのものの話をするのは楽しいですね。晩飯&風呂のあと昨夜録画したポリーニのベートーヴェン聴きながら焼酎。いやぁ…この素晴らしい演奏は人類の宝ですね。『ニューズ・オプエド』は今も見られますhttps://op-ed.jp/

BOOK
ポール・R・ロスワイラー『赤毛のサウスポー』
ポール・R・ロスワイラー『赤毛のサウスポー』
集英社文庫/女性投手が活躍する野球小説の草分け。もう40年前の作品だけどいま読んでもオモシロイ
井上ひさし『たそがれやくざブルース』講談社文庫
井上ひさし『たそがれやくざブルース』講談社文庫
『突撃する女』収録。長嶋巨人が女性投手を獲得して優勝。作者の意図しない当時の「差別の姿」が…

12月15日(火)
昨晩ベッドに持ち込んだ北村薫『野球の国のアリス』読了。これは野球好きには快哉を叫びたくなる結末!現実世界とは左右逆転している鏡の国の中学校野球最下位チームが現実世界の日本一中学校と対戦して勝利するという話。どんな勝ち方をするかはネタバレになるから書きませんが最終イニング無死満塁一打逆転サヨナラ負けの大ピンチにマウンド上のアリスが踏ん張ったうえにBF的存在のカッコイイ野手がアッと驚くプレイで本塁に突っ込んだ走者を封殺する。いやぁ最後のこのプレイは想像できなかった。素晴らしい!ネタをばらしたい気持ちでイッパイですがバウトン&アジモフの『ストライク・ゾーン』でヨレヨレのナックルボール投手が最後の最後でど真ん中にストレートを投げ込むのと争うかそれ以上のアイデアですね。ブラーヴォ!女性が投手として活躍する小説としてはポール・R・ロスワイラー『赤毛のサウスポー』や井上ひさし『突撃する女』と比肩するほどの快作ですね。女流作家が野球をここまで…などと書けば女性に対して失礼千万ですが野球の面白さをここまで描き著してくだされば感謝の言葉あるのみです。最近の野球中継で使われなくなった『ピッチャー(バッター)・イン・ザ・ホール』なんて言葉も思い出させていただきました。おかげで気分良く熟睡できました。

12月15日(火)つづき
朝起きて『現代スポーツ評論43号スポーツと人種問題の現在』から小笠原博毅神戸大学大学院教授の「人種差別の現在」を読み直す。ナルホド。《人間の肌の色は人種によってさまざま》という表現は《間違っている》のですね。《まったき白人》《まったき黒人》など《存在しない》わけで《人種という概念は作られたもの》だといことをきちんと認識しなければいけないですね。だから大坂なおみは《黒人の権利》という言葉を使わず《人間の権利》という言葉を使ったわけですね。大坂なおみさんからも学ぶことは多々あります。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。本ホームページの更新原稿を作ったり財界展望社や春陽堂書店の連載ゲラが送られてきたので校正したり…で夕方からはスポーツ立国推進塾にオンライン参加。しかし議員会館会議室で行われている声が部屋に響いてか?マスクを着けた声が籠もってか?ZOOMとパソコンの相性が悪いのか?会議室の声が聞き取れない。今日の講演は筑波大学真田久教授のオリンピックの話でソレは日本スポーツ学会のビデオ放映で既に聴いているので退室させていただく。晩飯&風呂のあと『赤毛のサウスポー』を持ってベッドへ。奥付を見てこの本を読んだのは42年前だと知る。水島新司さんの描いた女性投手水原勇気が活躍したのもこの頃だったなぁ…懐かしいなぁ…水島新司さんとイロイロ野球談義させてもらったのは楽しかったなぁ…などと思いながら熟睡。

12月16日(水)
『現代スポーツ評論』最新号の「人種問題特集」はホントに勉強になる。あらゆる一に読んでほしいけどスポーツメディアに関係している一は必読ですね。今朝ベッドのなかで読んだ高橋進之介ヴィクトリア大学ウェリントン言語文化学部講師の『記憶の抹消にこうする』と題したオーストラリアン・フットボールのアポリジニ出身の大スターと差別(彼への人種差別的野次とその野次を「擁護」するスポーツキャスターなどを考察した論文)はまったく知らなかったオーストラリアやニュージーランドの歴史(先住民アポリジニと植民者ヨーロッパ人の関係)を学ぶことができて目からウロコが10枚くらい落ちた。マオリ族の「ウォー・クライ(war cry)」やアポリジニの「ワー・ダンス(war dance)」アドと呼ばれている「ハカ」はけっして「闘いの踊り」ではなく《自己の存在ということを示すための踊り》なんですね。だから《舞う場面も戦場で敵を前にした時に限らず冠婚葬祭などの人生の節目や他者を歓待する際など多岐にわたる》そのため《試合前の踊りは相手チームへの敵意を示すものではない》という。だから「war」という言葉が入った訳語は《誤訳》なのだ。ナルホド…と納得しながらベッドから出て黒兵衛と散歩。人間何歳になっても学ばなければならないことは多いですね。ワン。終日デスクワークのあと『ニューズ・オプエド』ゲスト出演。アンカーはカーライフ・エッセイストの吉田由美さん。月イチ・シリーズで本間龍さんが「Monthly Tokyo2020インパールへの道」と題した「来年の東京五輪は第二次大戦の大日本帝国陸軍のインパール作戦と同じ」という視点に立った持論を展開。確かに感染医でサッカーに関する著作もありダイヤモンドプリンセス号に乗り込んで新型コロナ対策と取り組んだ岩田健太郎氏も『Web Sportiva』で東京五輪は「できない基準が設定されていないから心配」と語っておられる。確かにそうですね。政府のGoToキャンペーンも「止める基準」もなければ「ヤル基準」もないまま「突撃ー!」ですからね。いやGoToには「ヤル基準」はありましたね。確か「コロナが終息したあと…」だったはず。しかし無視。「やっちゃえ!Goto!」「やっちゃえ!五輪!」なんてことにならないよう願いたいですね。GoToを止めるのもタイヘンだったみたいだけどGorinは止められないほどBigですからね。Too Big Too Fail!とほほ。

12月16日(水)つづき
アッチャー(>_<)恥ずかしい大失敗(^^;)2日前に本欄で絶賛した小説『野球の国のアリス』の作者である直木賞作家の北村薫氏を女流作家と書いてしまった。大変申し訳ありません。北村薫氏は男性でした。ここに謹んでお詫びします。そうですよね。最終回一打逆転されるケースでのBigPlayはヤッパリ(草)野球を実際にやったことのある男性にして初めて想像し創作できるBigPlayですよね。薫という名前と女性漫画かハーレクインロマンス女子中学生版のようなイラストの表紙に加えて大学時代は早稲田大学ミステリ・クラブに所属という経歴が書かれていたものですっかり女性だと勝手に思い込んでしまいました(小生の大学時代に早大ミステリ・クラブの女性を知っていたもので。お詫びして訂正させていただきます。『野球の国のアリス』は面白かったです!

ART
山口晃『馬からやヲ射る』
山口晃『馬からやヲ射る』
素晴らしい!東京パラリンピック2020公式アートポスター。福島原発の汚染水タンク、3・11の津波、段差で動けない車椅子も描かれてます

12月17日(木)
『現代スポーツ評論』の「人種問題特集」は当然在日コリアンの問題も取りあげ川端康平津田塾大准教授が「人種差別に抵抗する〈力〉の所在と循環ー在日コリアン男性アスリートをめぐる表象ー」題して長州力の話題を入口に《日本型人種差別と呼べるもの》に対して興味深い論考を展開されている。胸に日の丸を付けて走った日本占領下でのベルリン五輪金メダルの孫基禎や銅メダルの南昇龍の〈魂〉は早大競走部監督でベルリン五輪1500mに出場していた中村清や部員の金哲彦に引き継がれさらに小出義男と有森裕子へとバトンが渡っている。《在日の魂をめぐる物語は在日の中だけで完結しているわけではない。その力は植民地時代からヘイトスピーチ吹き荒れる現代に至るまで日本社会や世界のあらゆるところで受け継がれ共に生きられているのだ》なるほど。確かに。差別に〈力〉を提供している人種も民族も民族も国家も人間が勝手に創造したものだということに気付くべきですね。ワン。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。新型コロナ感染拡大のなかで東京五輪開催の一つのアイデアとして屋内競技だけを半年遅らせて北京冬季五輪と同時開催にして参加人数を減らす(PCR検査をしやすくする)といったことを話したあと黒兵衛と散歩。

12月17日(木)つづき
そのあと今日も終日デスクワーク。東京新聞がスポーツ欄で面白い記事を連載。『アスリートの性差考』と題された記事に注目。人間を男と女に分ける二元論がはたして正しいかどうかはスポーツ界にとっての大問題ですからね。しかしIOCは人種差別についても性差別についてもフットワークが重いですね。日本の東京オリパラ組織委はもっと重いかな?夕方大船駅前の喫茶店へ。京都新聞東京支社の記者の新春紙面用インタヴューを受ける。東京オリンピックパラリンピックについて。できるならやってほしいですけど無理してやってはいけないですね…とか1時間半にわたってイロイロ話して帰宅。晩飯&風呂&寝る前に見た朝日新聞夕刊一面の記事に目が止まる。山口晃さんの描いた東京オリンピックパラリンピック公式ポスターの紹介記事。何人もの画家や書家やイラストレーターなどが描いて何枚もあった公式ポスターはチラッと見ただけで興味はわかなかった。山口さんのイラストもチラッと見ただけで漫画的に描かれた鎌倉の流鏑馬か…程度にした思わなかった(失礼)。しかしコノ一枚「馬からやヲ射る」にはなんとなんと津波も福島原発の汚染水タンクも車椅子を自由に動かせない街も描かれている。スゴイ!よくぞこの絵が組織委に選ばれましたね。山口さん自身も「コンパクト五輪からほど遠く肥大化する予算・招致をめぐる贈収賄疑惑・国立競技場建設をめぐる騒動などに強い疑問を感じてきた。また「戦争画」という形で美術が大政翼賛的な役割を果たした歴史にも思い巡らせてきた」という。また「一番弱い者が死なずにすむために社会というのはある。そうなっていない時は為政者に文句を言い自らも省みなければならない。人は忘れっぽい。オリパラなどは思い出す機会だ。復興五輪・アンダーコントロール(原発事故の放射能汚染は制御できている)など(という安倍首相の言葉を)忘れてはいまいか」とも…。この絵と山口さんの言葉にブラーヴォ!と喜んでばかりはいられません。ここに描かれた現実をサァどうするか…。

CD
『Bernstein Symphony Edition』
『Bernstein Symphony Edition』
ベートーヴェン、マーラー、チャイコフスキー、ショスタコーヴィチ…どれもこれも若きレニーの瑞々しい最高の演奏です

12月18日(金)
朝ベッドで井上ひさし『突撃する女』読む。1年目最下位に終わった長嶋巨人が女性投手の獲得によって優勝するという話。ロスワイラーの『赤毛のサウスポー』(1976年)の前(75年12月)に書かれた女性投手が活躍する野球小説ということは評価できるし井上ひさしさん一流の笑いに満ちているとは言え当時の女性差別や人種差別的的表現が随所に見られて少々どん引き。「これまで純血を誇っていた巨人軍に今年長嶋監督はジョンソンという舶来の血を輸血し見事に失敗した。が長嶋監督はこれに懲りず今度は女性投手に巨人軍のマウンドを任せるという。狂気の沙汰としか思えない」これは(阿呆な)巨人ファンの言葉として書かれていてけっして著者の意見ではないとは言えワインドアップでハーフの女性投手がパンチラで打者を惑わしたり月に一度の《アレ》で女性投手が滅多打ちを喰らったり最後は大活躍していた彼女が《妊娠のつわり》でマウンドを降りるという設定は現在ではNGだろう。ただ当時の日本のプロ野球事情はスポーツライターとして仕事を始めたばかりだった小生も憶えているが巨人のオーナーが「新ガイジン選手」を「名前はホワイトでも色は黒です」などと平気で紹介していたくらいでテレビのワイドショウでも「巨人は純血主義を守れ」などと平気で口にした野球解説者もいた。その時代から時代から日本の社会は少しでも成長したのかどうか…ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。BGMは若きバーンスタインの1950〜60年代にニューヨーク・フィルと録音したベートーヴェンの交響曲。この9曲は本当に素晴らしい演奏なのに当時の音楽評論家たちはまったく評価しなかった。カラヤンのレコードは「推薦盤」なのにバーンスタインのは無視。良くても「準推薦」。中高生だった小生は首を傾げるしかなかった。のちにウィーン・フィルを指揮した録音は音楽評論家もベタボメ。ソレももちろん素晴らしいですけどNYフィルとの録音もスゴイですよ。それでわかった。皆さん権威に弱いんですね。自分の耳で聴いてないのですね。晩飯はチコちゃんと共に…と思ったら何故か今日はチコちゃん休み。飯風呂のあと川上哲治監督V9のドキュメンタリーが面白かった。けどそれ以上に面白かったのは福本豊さんのドキュメント盗塁の話。いやあこの選手は大天才ですね。それにキチンと自分の価値観で生きている人ですね。ただベースは必ず左足で踏んでいたという話や足のマッサージは絶対に受けなかった(足の記憶が消えるから?)といった話が聞けなかったのは残念でした。インタヴュアーさん!もっとがんばって!

Blu-ray
『スカイスクレイパー』
『スカイスクレイパー』
香港が舞台ならタイトルを「摩天楼」にすれば良かったのに…と思うハリウッド製中国映画

12月19日(土)
朝ベッドで『赤毛のサウスポー』読み出す。この時代(70年代)の女性像は男性の視線が主となっているのでどーしても胸は大きく髪の毛はロング(ポニーテイルで「女性らしく」)となってしまいますね。女性作家が女性のアスリートを描いた小説の出現に期待したいですね。女性作家が男性アスリートを描いたのは倉橋由美子の『100メートル』がありますからね。あ。岡本かの子の『混沌未分』という女性の水泳指導者を描いた見事な小説がありますがソレもやはり「昔の男性の女性を見る好奇な視線」が中心になってますからね。現代女性による現代女性アスリートの小説を読みたいですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。朝が寒くなってきた。♪寒い朝。吉永小百合。こーゆー歌謡曲は今や小学唱歌のように響きますね。ワン。終日デスクワーク。請求書書いて本棚を整理してPCの中も整理して雑務の一日。以前ZOOMでインタヴューを受けた教育システムという出版社(編集プロダクション?)から『BAN番』という月刊誌が送られてくる。「番」とは「交番」のこと。警察官「30万人のための情報発信マガジン」だとか。政治経済等いろんな記事が並んでいるが「ロシアのオウム信者」「警察署の会議を有意義にするために」「時代を読み解くカギ:ピス健事件」「若手警察官のためのマナー講座」「ミャンマー人の犯罪組織」など興味を惹かれるタイトルが並ぶ。総合雑誌より専門雑誌のほうが面白い?晩飯&風呂のあとテレビで『スカイスクレイパー』という映画をやっていたので見てしまう。「摩天楼」のことですね。この英単語が中学の英語の授業で出てきたときSkyscraperとは空を摩ることだとわかったことを思い出す。それ以外何も思わないどーでもいい映画。『タワリング・インフェルノ』のほうがはるかに面白いですね。『ダイハード』は確かバブル期の日本企業の高層ビルでの事件。今回は香港にある中国の超高層ビルでの事件。時代の推移ですね。以前映画関係者にケ小平が訪米したとき映画『セヴン・イヤーズ・イン・チベット』にイチャモンをつけて親中映画として創らせたのが『パールハーバー』だと聞かされた。この映画にもも中国の意向と資本が入ったのかな?

12月19日(土)書き忘れ
夕方何気なくテレビのスイッチをひねったら『一万人の第九』をやっていた。佐渡裕さんがコロナで一万人が集まれないけどどんな形でもやりたいと言っていたもの。リモートでやったことを何日か前の朝日新聞にも記事が載っていてテンポを合わせるのがメッチャむずかしかったとか。そりゃ佐渡さんは感情で指揮する人だから打ち合わせ通りの一定のテンポというのはむずかしかったに違いない。でも感動的な盛りあがり。終わって佐渡さんも涙を見せていたけど気持ちはわかります。小栗哲家さんはじめスタッフの苦労もタイヘンだったでしょうけど中止にならなくて良かった!もうひとつ書き忘れたことは映画『スカイスクレイパー』の最後のシーンについて。デジタルで鏡のように映し出される何枚もの映像のなかでの決闘シーンはオーソン・ウェルズ『上海から来た女』のパクリですね。ということはこの映画にはオリジナルのアイデアが一つもないということですね。お粗末。

12月20日(日)
ベッドのなかで『赤毛のサウスポー』再読。しかし70年代のメジャー野球を知らないと読めないかな?《監督はレジー・ジャクソンのような笑いを浮かべた》なんて若い人にはナンノコッチャ?でしょうね。ストーリーは面白いだけに残念。野球本にはそーゆー流行が付き物かな?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。寒く明るい青空の冬の朝。こーゆーときは日本海側は雪ですね。ワン。終日いろいろデスクワーク。新型コロナの対策が後手後手にまわって菅内閣の支持率が落ちた…と聞いて笑っちゃいけないけど笑っちゃいますね。誰か一人でも自分の言葉で話の出来るシャンとした政治家はいないのか?!そんなレベルの低いことを書かねばならないとは世も末ですが…それが日本の現実のようですね。第三波が来る前に準備をしておかなければならなかった…なんて言う前にオリンピックの前に何をしなければならないかを今言わなければならないはずですよね。あ。そうか。暖かくなればコロナも消えてナンとかなる…と皆さん思ってるのですね。そうか。ヨカッタヨカッタ。とほほ。晩飯のあと何気なくテレビのチャンネルを回すと(最近はこーゆー表現は使わないのでしょうね)神奈川テレビTVKで『渋滞』という映画をやっていたので観てしまう。離島出身のショーケンがヨメサン(黒木瞳)と2人の子供を連れて正月にクルマで帰省しようとするが大渋滞に巻き込まれたうえ事故寸前の危機や子供発熱に遭遇して夫婦喧嘩ヤラナンヤラで一時は東京に戻ろうかと思いながらもやっぱり数時間だけでも帰省して家族や島民に温かく迎えられるという物語。ショーケンも黒木瞳も熱演のイイ映画でした。そのあと諏訪内晶子さんのヴァイオリンでベートーヴェンのコンチェルト。繊細で優しいいイイ演奏でした。そのあとウィーン・フィルのコンサートマスターの一人ヒンクさんらのピアノ・トリオによる『大公』。ヒンクさんには札幌でのPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティヴァル)でお世話になりました。もう30年以上前になるかなぁ。懐かしいなあ。その後クライバーと来日されたときも上野の文化会館のオケピットで御挨拶。いろんなことがあったなぁ…なんて思うのは歳取った証拠かな。

12月21日(月)
ベッドで『赤毛のサウスポー』読み続ける。こーゆー「野球文芸」は流行と共に消えてゆくのかな?そー言えば何年か前立教大学の教壇に立っていたとき1年生の50人全員が長嶋茂雄のことを知らなくて愕然としたことがあった。《江夏の21球》も誰も読まなくなるのか?否!長嶋や江夏が「無名性」を獲得したあとにも読み継がれる作品が親の名作と言われるのかも…ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩のあと今年最後のYuTube『今週のスポーツ批評』収録のための準備。今年のスポーツ界五大事件を選ぶ。@東京オリパラ安倍総理の1年延期発言にバッハIOC会長が同意(こんなに政治に接近してイイの?)A大坂なおみ全米オープン黒マスクで優勝(五輪では使用不可は何故!?)Bブランデージ元IOC会長の胸像をシスコの美術館から撤去(ナチス支持の人種差別主義者だったから当然ですよね)C大学スポーツ界に大麻・窃盗・集団強盗・強姦事件続発(体育会系学生は勉強してるのか?!)Dそれでも続く!メディアによる日本のスポーツ支配(読売巨人日本シリーズ8連敗・朝日甲子園大会中止・読売箱根駅伝決行…メディアは主催者から退いてジャーナリズムに徹しないと日本のスポーツ界はよくならないですよね)。

12月21日(月)つづき
午後からYuTube『今週のスポーツ批評』本番リモート収録のあと少し休んで今年最後の『ニューズ・オプエド』アンカー出演。ゲストは元JOC春日良一さんと初登場スポーツライターで日体大准教授の松瀬学さん。それぞれ今年の五大ニューズを選んでもらってイロイロ話す。小生がIOC批判をすれば春日さんはIOC擁護。松瀬さんはIOCによる選手の政治発言禁止を批判。イロイロ意見をぶつけることが大事ですね。視聴者の反応が最も大きかったのは小生が12月17日の朝日新聞夕刊の記事から山口晃さんの東京2020パラリンピックの公式ポスター『馬からやヲ射る』を紹介したこと。小生もこんなに素晴らしいポスターがあることを知らなかったけど春日さんも松瀬さんも視聴者の皆さんも反応。3・11津波や福島原発汚染水タンクまで描かれているポスターはどんどん紹介したいですね。『オプエド』のあとメシ&フロ。焼酎呑んで何気なくTVつけると『モスラ対ゴジラ』をやっていた。宝田明&星由里子&ザ・ピーナッツも出ていてアメリカの水爆で甦ったゴジラが日本を破壊しようと上陸してきたのを日本古来の絹産業の担い手である蚕(蚕=モスラの子供)が絹糸噴射でグルグル巻きにしてやっつけるのは少々意味深で痛快?考えすぎかな?あ。『ニューズ・オプエド』の春日さん・松瀬さんとの「激論」は今も見ることができます。https://op-ed.jp/

12月22日(火)
『赤毛のサウスポー』にはベーブ・ルースやジョー・ディマジオの他にサンデー・コーファックスやドン・ドライスデールの名前も登場。メジャー野球に興味のない人はピンと来ないかな?おまけにラクエル・ウェルチの名前も出てくる。主人公の女性投手に向かって監督が「球場では豪速球を投げても球場を出ればラクエル・ウェルチになれ」と言うのだ。この台詞は70年代の男性の女性観(差別視?)を表すけど女優のラクエル・ウェルチを知らないと理解不能。そー言えばヘミングウェイの『老人と海』にもジョー・ディマジオが登場する。マリリン・モンローの旦那でミスター・ヤンキースと呼ばれたダンディなイタリア系メジャーリーガー。その存在を知らなければヘミングウェイは理解できないのかなぁ…と思いながらベッドから出て黒兵衛と散歩。寒いけど今年は年末の感じがしませんね。これもコロナのせい?ワン。北國新聞の連載原稿を仕上げる。テーマはIOCと政治。IOCが「オリンピックは政治と無縁」と言ってられる時代は終わりましたね。バッハも大坂なおみを見習わねば。結構時間かけて原稿完成させて送稿。サケ&メシ&フロのあと焼酎のもながら数日前に録画したサイモン・ラトル指揮ロンドン交響楽団のベートーヴェン第九交響曲。チョット懲りすぎかなと思えるほどリズムが弾けて独唱と合唱は言葉の意味をきちんと砕いて噛んで伝えるような歌い方。それなりに面白い演奏でした。ラトルはロンドン五輪の開会式でも指揮してましたね。来年の東京は誰が?まさかAKBだけじゃないでしょうねぇ。しかしコロナはどうなる?東京五輪は本当にできるのか?バッハ&ガースーは無責任すぎないか?やるというならどーゆーふーにやるかを言ってくれないと…私は室内競技をすべて半年遅らせて北京冬季五輪と同じ時期に行う方法を検討すべきだと思いますが…IOCや組織は当然そのくらいの計画はB案C案D案E案…として考えているはずですよね。

DVD
『聖衣』
『聖衣』
古代ローマの将軍が死後のキリストを包んだ衣に触れてキリスト教に帰依する物語。う〜ん…チョット古臭くなったかな?

12月23日(水)
今年も残すところあと1週間。俺の仕事は小さなものばかりラジオ2本&コラム3本。小さなものと言っても一生懸命やらねばイケマセン。こういう場合は一所懸命のほうが的確な表現ですね…などと考えながらベッドを出て黒兵衛と散歩。風に吹かれた落ち葉が道路に溜まっている。溜まっている「密」な箇所と吹き飛ばされた「疎」の箇所が交互にある。この風に吹かれた落ち葉が形作る「疎密」の模様はきっと宇宙の銀河系の分布と同じでしょうね。ビッグバンのあと粒子がぶつかり合って拡大の速さが遅くなって「密」になったところが「恒星」になり「恒星(太陽)系」になり「銀河」になり「銀河団」となりビッグバンで吹き飛ばされた「疎」の部分は「無」になった…いや「ダーク・マター(暗黒物質)」が残されたのかな?ワン。終日いろいろデスクワーク。来年の東京五輪の開閉会式を担当する野村萬斎氏のグループが解散。代わってソフトバンクの白戸屋シリーズ等で有名でパラの開閉会式を担当していたCMディレクターの佐々木宏氏がオリパラ開閉会式の統括をすることになったとか。小生は萬斎氏が如何程の演出ができるのか過去舞台や映画から少々訝っていた部分もあったがコロナの現状を考えればCMディレクターへのトップの交代は納得。古典芸能ワザオギ(俳優)にしろ演出家や映画監督にしろ言ってみれば自分の表現したいことをやる人物。それに対してCMディレクターは言われたことをやる人物ですからね。携帯電話を売ることも安倍マリオを登場させることも言われたことをやりますからね。五輪憲章違反だとかオリンピックの理念だとか政治との関係なんて関係ないですからね。サッサと五輪の開会式をやるには適任でしょう。東京オリンピックの理念は…なんてどこかに消えてしまってGo To Olympic!さぁ日本経済のために頑張って下さい。とほほ。晩飯映画劇場はリチャード・バートン主演『聖衣』。キリストを十字架にかけたローマ帝国の将軍が最後にキリストの纏っていた「聖衣」と出逢い信仰に目覚める話。小生は仏教徒ですが一応ミッションスクールで聖書研究なんてこともしたことがありますからこーゆー映画は観てしまいます。主人公のバートンの奴隷としてキリスト教徒の男はどこかで見たことが…と思ったらヘンリー・フォンダの『荒野の決闘』でドグ・ホリデイを演じてハムレットのTo be or not to be…の台詞をすべて見事に語った人物(ヴィクター・マチュア)ですね。『聖衣』の原題は『The Robe』。何だかバス・ローブBathrobeみたいで味気ないですね。Olympic Flameを「聖火」と呼ぶように日本語のほうが大袈裟なのか?寝よ。

12月24日(木)
もうイチイチ書きませんけどね『赤毛のサウスポー』はメッチャ面白いですね。70年代のマッチョ系男性(メジャーリーガー)の女性観やウーマンリブ運動のあり方がよくわかります。ただ「スポーツにおける男女二元論の是非」といった今日的展開には進まないのが一昔前という感じですね。「セックスチェック(性別検査)」が「男性ホルモン(テストステロン)分泌量検査」になろうとしている現在スポーツ(の勝敗の決定)のあり方自体が問われ始めましたね。つまりそれは「男女の区別は可能か?」という最終命題に対する回答を求める動きでその無自覚的端緒が『赤毛のサウスポー』のような女子野球選手の物語の出現と言えるのかもしれませんね。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。東京五輪の開閉会式チームの解散について。まぁ仕方のないことでしょうけど安倍マリオ的キャラの登場だけは止めて下さい。しかしそろそろ東京オリパラ中止論を真面目に考える時期が来たと言えるのでは?ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩して通信社の連載コラムを1本書いて今日はクリスマスイヴであることに気づく。まぁ京都の禅寺の門徒には無縁…とはいえ子供も孫も来ないクリスマスはチョイと淋しい?そう言えばTVのニュースで今朝首相官邸入りした菅首相に向かって「メリークリスマス!」と叫んでいた新聞記者がいたけどその言葉はイヴの朝に言う言葉ではないですね。イヴの夜になってキリスト教の深夜ミサに出て…ミサを終えて日が変わってキリストの誕生した日(25日)になったときに言う言葉ですよね。仏教徒でもミッションスクールに籍を置いた関係でキリスト教の挨拶も一応心得ているので老婆心ながら。イヴにキリストの血(赤ワイン)でも飲むか…と思ったらフランス帰りのお隣さんがマスク姿でソーシャル・ディスタンスの挨拶に訪れてくれてお土産の手作りフォアグラとシャンパンを届けて下さった。シャンパンはお正月にとっておいてフォアグラと赤ワインでヨメハンと仏教徒のメリークリスマス。仏陀もイエスもムハンマドもツァラトゥストラ(ゾロアスター)も大日如来も弁天様も御一緒に。

12月25日(金)
『赤毛のサウスポー』の主人公レッド・ウォーカーがメジャーで活躍し始めるとファンクラブが生まれ彼らはNCBと書かれたセーターを着ていた。Non Chauvinist Boysの略で「非男性上位主義青年クラブ」と訳されていた。「男性上位主義」のメジャー野球に挑戦している女性投手を応援しているわけだがこーゆーときにもショーヴィニズムChauvinism(排外主義)という言葉が使われるのだと納得。トランプやプーチンやボリスやルカシェンコが跳梁跋扈する世の中なのに最近使われなくなったのはナンデかなあ…と思いながらこの単行本の腰巻き(帯)の推薦文を「全身小説家」の井上光晴氏が書いていたことを思い出す。《これほど興奮する小説は滅多にない。後楽園でナマの巨人ー阪神戦を見るよりプロ野球ファンとしてよほど充実感を覚えよう。しかも奇想天外な作り話でなく香りの高い文学の精神とリアリティーに支えられているのだ。赤ん坊の頃から大リーガーの一流サウスポーになるべく特訓された少女。(略)文字通り清を解放したスクリューボール。かつて黒人選手を拒否した大リーグの理由なき差別もこの長編によって我々は真剣に思い出す》『虚構のクレーン』の作者も野球が好きだったんですよね。そう言えば埴谷雄高という作家も自分の野球の経験を書いた『テツガク的一塁手の回想』と題した文章を書きヒットを打った瞬間を「エウレカ!(吾見出せり!)」の感触と書いている。こんなオモシロイ作品を小生の野球アンソロジー『9回裏2死満塁素晴らしき日本野球』に加えたから逆に売れなかったのかなあ(トホホ)と思いながらベッドから出て黒兵衛と散歩。ワン。

12月25日(金)つづき
終日いろいろデスクワークのあと夕方から今年最後の『ニューズ・オプエド年末1時間半特番』にレギュラーの一員として出演。他のゲストは井沢元彦・タケ小山・蟹瀬誠一・五十嵐文彦・平林壮郎の各氏。アンカーは上杉隆氏。アシスタントは石田紗英子さん。コロナのことや五輪1年延期のことやトランプ大統領のことや安倍・菅のことなどみんなでイロイロ話してます。今も見ることができますのでどうぞ……。https://op-ed.jp/

CD
『マイ・フェイヴァリット・ショパン』
『マイ・フェイヴァリット・ショパン』
辻井クンのピアノを聴けばどんな悪人も善人になると言った人がいます。その通りですね

12月26日(土)
年末。突然店頭に入ってきたガタイの大きな中年男が不動の姿勢で帝国陸軍式敬礼をして「玉木分隊長殿には武昌漢口の最前線でお世話になりました!」とか言いだしたことに驚いたときもあった。小生が小学校低学年の頃かな。昭和35年頃の話。音は親父に百円玉をもらって肩を叩かれてどこかに消えて親父は少し照れくさそうに笑っていた。ほんの半世紀前の歳末の夜はそんな光景もあったのですね。今はコロナのなかでの平和。Pax Coronana 国会でウソの答弁を繰り返して道義的責任を感じているという元総理は「日本人の道義・道徳心」を泥まみれにしましたね。間の抜けた顔をした政治かばかりに率いられた日本はどこへ向かっていくのでしょうか?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩のあと春陽堂書店『Web新小説』の連載「スポーツは文芸をどのように彩ってきたか」第9回の原稿をウンウン唸りながら執筆。何しろテーマが高橋源一郎のポップ小説第一回三島由紀夫賞受賞作『優雅で感傷的な日本野球』ですからね。フィリプ・ロスの『素晴らしいアメリカ野球』の影響と類似を提示して…イロイロ原稿をこねくり回して江藤淳の文章を引用したりして…ふううう…しかし野球小説はアメリカや日本やアメリカ人や日本人を描くメタファーに最適のスポーツなんですね。それも断定的に描くのではなくワケのわからなさを描くのに最適でサッカーではイギリス人もイタリア人もブラジル人も平板なステロタイプとしてしか描けないのに…どうして野球は複雑に込み入ったワケのわからなさまで描くことができるのか…そう言えばベーブ・ルースは「ベースボールは最もリアルなスポーツ」と言ってましたね。人間社会をリアルに映したのがベースボールならベースボールがワケがわからなくなるのも当然ですね。サッカーのゴールは勝利につながる1点に過ぎないけどベースボールのホームランは勝敗を超越した無限の彼方への飛翔ですからね…そんなことを考えながら…ふうううううう…と書きあげて後半は消して第10回に回して送稿。晩飯は辻井伸行のドキュメンタリーを見ながら。ショパンのピアノの昔の重い響きで弾いた英雄ポロネーズはヨカッタですね。ヴェトナムの民族楽器とのコラボやアルプス地方の居酒屋でのピアノの即興も面白かった。途中で観た羽生結弦のパフォーマンスも素晴らしかったですね。

DVD
『熊谷陣屋』
『熊谷陣屋』
この演目はやっぱり仁左衛門よりもコッチ(幸四郎)かな

12月27日(日)
ベッドのなかで『赤毛のサウスポー』はいよいよ大詰め。ナ・リーグ西地区の優勝争いも佳境というところで主人公の18才の女性投手レッドのベッドイン初体験が隠し撮りされてポルノ映画に。レッドは被害者のはずなのにコミッショナーが激怒して出場停止?半世紀前に読んだ小説に再度興奮(笑)。ウン。コノ小説は「野球大衆文芸」としてキンセラの『シューレス・ジョー』と双璧ですね。フィリップ・ロスの『素晴らしいアメリカ野球』は「野球文学」ですね。ベッドから出て黒兵衛と散歩。年末の日曜。住宅街が静まりかえってるのはクルマが走ってないからですね。水道管交換工事も止まってますからね。聞こえるのは鳥の啼き声と犬の鳴き声くらいか。ワン。AOL.が近々ネットやメールのサービスを止めるというのでソフトバンクに乗り換え。メールアドレスなどが変わらないのはありがたいが送られてきた弁当箱のようなルーターだか何だか言うものの取り付け方がワカラン。トリセツを読んでもサッパリ。午後から機会と大格闘。電話ではロボットのような声の女性がハイ簡単ニドナタデモオトリツケデキマスカラと言ってたがテメエが取り付けに来い!こっちは客だぞ!と起こる相手もなく困っているとヨメハンが近所の若い絵の先生を呼んできてくれてトリセツを見せてフムフムと考えたあとにアッチのコードをコッチにやってコッチのコードをアッチにつないで…とやってくれた。スンマセン。アリガトウゴザイマス。感謝感激。アナログ人間はできたる社会にはついて行けませんね。ほんの十数年前までは4Bの鉛筆と万年筆とインクと原稿用紙があれば仕事になったのに…不便な世の中になったものです。気分転換と年末の挨拶で『鮨処もり山』へ。久し振りに美味しいお鮨を堪能。正月は子も孫も来ないから正月用お節はほんのちょっぴりで…よろしく。帰宅すれば京都南座の顔見世をやっていた。仁左衛門の『熊谷陣屋』。歌六の弥兵衛宗清がいですね。続けて最後の花道の場面。十六年はひと昔…夢だぁ…夢だぁ…。フロ入って寝よ。

Blu-ray
『怪獣大戦争』
『怪獣大戦争』
ハハハハハ。見てしまった
『ゴッドファーザー ベストバリューBlu-rayセット』
『ゴッドファーザー ベストバリューBlu-rayセット』
これも何度見てもスゴイと思わせる映画ですね

12月28日(月)
『赤毛のサウスポー』は本当に良くできた小説ですね。女性問題・身障者問題・男性中心主義社会を描いて70年代の空気もアメリカの正義もすべて「ハリウッド的」に描き出してます。2作目の『2年目のジンクス』は日本人女性選手が登場して(1作目が日本で売れたから?)チョイと作為過剰であざとすぎる感じが強いですね(それでもオモシロイんですが)あ。いま「感」という言葉を使ってしまったけど流行ってますねぇこの言葉。特に永田町と霞が関あたりで…強い緊張感をもって…スピード感をもって…強い危機感をもって…なんて言ってばかりだから実感しないし信頼感も得られないんですよね。「緊張感」「スピード感」「危機感」なんて「緊張せず」「スピードを出さず」「危機意識もなく」て「感じ」だけでイイのですからね。一時期流行った「……みたいな」みたいなモンですね。「政治家みたいな」人が使う言葉だから「演説みたいな」言葉で「感じ」だけ伝わればいいのでしょうかねぇ。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。世の中歳末&正月休暇に入ったのか多くの犬と擦れ違う。黒兵衛は社交的だから尻尾を振って近づこうとする。こっちはフィジカル・ディスタンスを保とうとするが35sの四つ足に引っぱられると少々辛い。人間の年齢では既に70歳近い同年齢のはずなのに元気やなぁ。ワン。終日デスクワークは1月下旬に始まる日経新聞の連載『私の十選』の構成を考える。テーマはベースボール(野球)。ベーブ・ルースから長嶋茂雄まで…ノーマン・ロックウェルからベン・シャーンまで…絵や写真や彫刻をどのように並べて物語を作るか…あ。女性が入ってない!うむむむむ…仕方ないなあ…と思いながら日経の担当者に「十選」を送る。楽しい仕事だけど年明け早々原稿に苦しみそう。宝田明主演で地球を永福誌用とする木星X星人に操られたゴジラ&ガメラ&キングギドラが闘う『怪獣大戦争』なんて映画を観ながら晩飯。昼間NHK-BS出放送してたので録画したけどハハハハハ。どーでもええわ。フロのあと焼酎呑みながらテレビをつけたら『ゴッド・ファーザー』をやっていたのでついついマイケルがシチリアのコルレオーネ村へ逃避するする場面まで観てしまう。イイ映画ですね。ニーノ・ロータの音楽も素晴らしい。寝よ。

12月29日(火)
小説とか映画のネタバレはやりたくないけど『赤毛のサウスポー』は騙されてポルノ映画に出演してしまって出場停止処分を喰らった主人公の女性投手が復帰を許されてニューヨーク・メッツとのナ・リーグプレイオフのマウンドに立つシーンで終わります。つまり結果(勝敗)はわからない。リーグ優勝するのかしないのか…いいのですよねドッチでも。基本的に野球とはそういうものですね。この小説にも次のような一文が出てきます。《ことは野球だ。老若男女を問わず子供の遊びなんだ。目的は楽しむことにあるんだ》その通りですね。だから野球規則の第一条の「試合の目的」として《1.02各チームは相手チームより多くの得点を記録して勝つことを目的とする》なんてことまで書いてあるんですね。楽しんでばかりいてはダメですよとルールで釘射しておかないと「試合の目的」を忘れてしまうくらい野球は楽しいんですね。ワン。黒兵衛と散歩。午前中チョイとコンピューターに向かったあと午後からは大船駅でヨメハンの買い物に付き合う。正月の買い物と言っても子も孫も来ないしコロナ禍で俺は酒さえあれば良いかと思うけど結構時間がかかる。女の買い物とはそーゆーものか。

12月29日(火)つづき
晩飯食ってNHK-BSのメジャーリーグ特集を見る。マエケン投手と秋山選手をゲストに日本人選手の今シーズンを振り返る。オモシロイ。日本人選手の善し悪しの技術論をアメリカのスポーツ記者が語るレベルは高いなぁ。しかしやっぱりダルビッシュというのはスゴイ投手ですね。フロのあとBS朝日のニュース・ステーションのプロ野球特集を見る。ゲストはホークスの千賀投手と甲斐捕手。アツモリッ!と叫ぶ言葉は大嫌いだけど日本のプロ野球もオモシロイ。何故パ・リーグが強いのかという話題に対して千賀投手のパの球場はビジターのチームも室内練習場を使ってるからとの指摘は目ウロコだった。セの球場はほとんどが室内練習場がホームチームのロッカーや事務所の奥にあるためビジターは使えない。パはビジターも使ってるからそこで相手チームの選手との交流も生まれ練習法や技術論も話し合えるという。つまりパはリーグ全体で選手の向上心を高めてるんですね。それに対してセは自分さえ良ければイイという「伝統のチーム」がありますからね。これが癌なのは確かですね。かつてはプロ野球を牽引したメディアも役目が終わったことを自覚して野球(スポーツ)の運営からすべて手を引きジャーナリズムに徹するのが日本のスポーツのためにもメディアのためにも最善の道だということに早く気付いてほしいですね。寝ようとしたら昨晩に続いてNHK-BSで『ゴッドファーザーpartU』をやってたけど隅々まで知ってるから寝よ。

12月30日(水)
ベッドのなかで大江健三郎『ピンチランナー調書』読み始める。何と言っても「ピンチランナー」ですからね。野球がどんなふうに扱われてるのか…しかしピンチランナーを起用する少年野球ってほとんど存在しないんですよね。あ。小説というのは存在しないことを書くものですね。ワン。黒兵衛と散歩。いよいよ年も押し詰まって…しかし年末感がない年末ですね。ただ静かなだけ。庶民のコロナの年末はこれでいいのでしょうねえ。ただそれを求めるコロナ担当相の顔が常に笑って締まりのないのは気になりますね。ワン。午前中仕事部屋の整理。午後から本の重みで壊れた本棚の板を修復。まだこういう大工仕事ができた自分を誉めてあげたいですね(^^;)コロナ第三波は収まらず。しかしテレビのワイドショウが消えて騒がなくなったらコロナも消えたように思えるのは情報社会の馬鹿さ加減でしょうね。晩飯&フロのあと録画しておいた殷の紂王と周の太公望のドキュメンタリーを楽しむ。古代中国のほうが女性が活躍していたのはナンデかな。殷墟が発見されたのも最近のことだから次は夏王朝が見つかるのかも。フロのあと焼酎呑みながら『ゴッドファーザーpartV』を途中から観て涙を流してしまう。あ。映画観ながらオモシロいことに気づく。これまでIOCというのはマフィアみたいなもんだと思っていたけどそれは違うんですね。IOCは実はローマ法王庁だったのでね。ナチスともつながり莫大な財産も保持運営して周囲のマフィア(国家や広告代理店)がそれを利用するのですね。オリンピック…なんとかしなければ…寝よ。

DVD
『ウェストサイド物語』
『ウェストサイド物語』
もう何十回観たかなあ。それにしても素晴らしい音楽ですね。半世紀以上前の映画なのに微塵も古くなってません

12月31日(木)大晦日
「おおつごもり」と書けば「大晦」と出る。「おおみそか」と書けば「大晦日」と出る。どう違うのかな?パソコンはこの日を何と心得ているのかな?何とも思ってないのでしょうね。ベッドから出てRKB毎日放送ZOOM出演。東京オリンピックの医療従事者が無給ヴォランティアでなく有給になったことを話す。しかしコロナが少しでも続いていれば看護師さんとかお医者さんは集まるのでしょうか?朝日読売毎日日経産経がそれを鋭く追求しないのはオフィシャル・パートナーだから?東京新聞(中日新聞)だけ頑張ってますね。ワン。黒兵衛と散歩のあと仕事部屋の整理や掃除。午後から枯葉の処理やベランダの掃除で腰が痛くなった。トシですね。最後に仕事部屋に掃除機を当てて今年の仕事は終わり。ウワッ。『ウェストサイド物語』の後半ビール呑みながら観てしまう。泣いてしまうのもトシですねえ。年越し蕎麦を兼ねた晩飯食って日本の交響楽団のベートーヴェン聴いて…京響・山形響・群響・仙台フィル・名フィル・九州響・大フィル・札響・広響…みんな素晴らしい!地元密着できないN響は中途半端?読売巨人みたいなもの?J・ウイリアムス指揮ウィーン・フィルの『スター・ウォーズ』もヨカッタですね。ゆく年くる年見てヨメハンと乾杯して2021年こそ良い年になることを祈っておやすみなさい。

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